国防総省、宇宙開発庁の衛星プロジェクトを精査

国防総省(Department of Defense)は2月8日、宇宙開発庁(Space Development Agency: SDA)がミサイル追跡およびデータ輸送衛星の大規模コンステレーション展開に向けた進捗を評価するため、独立審査チームの設置を要請したと発表した。SDAは2019年に設立され、2023年4月に初期衛星群「トランシェ0(Tranche)」の打ち上げを開始し、今春には「トランシェ1(Tranche)」の打ち上げを予定するなど低軌道に数百機の衛星を迅速に配置することを目指していたが、供給業者の問題により計画に遅延が生じている。審査では、同局の契約戦略、資金調達、スケジュールなどに関するリスクを評価し、改善策を提案する予定という。また、SDAは宇宙軍内の独立した調達組織であるが、今後の組織運営や宇宙軍内での位置付けの有効性も検討対象となる。なお、同庁のディレクターは契約問題の調査中に休職処分となり、現在、副局長のウィリアム・ブラウザー氏(William Blauser)が暫定的にSDAを率いている。 Defense News “Pentagon acquisition office orders review of Space Development Agency” (02/08/25)

トランプ政権、環境正義プログラム廃止を加速

AXIOSは2月7日、トランプ政権がバイデン政権時代に導入した環境正義(environmental justice)プログラムの廃止を急速に進めていると報じた。政権では、環境正義をDEI(Diversity, Equity, Inclusion)プログラムの一環とみなしており、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)はDEIプログラムを浪費的と批判し、168名の職員の休職を決定した。また、司法長官においてもパム・ボンディ長官(Pam Bondi)は省内の関連プログラムの終了を命じたという。既にEPA職員に対する休職勧告がなされたという一部報道もあり、環境団体の環境保護基金(Environmental Defense Fund: EDF)のマーゴット・ブラウン・シニア・バイス・プレジデント(Margot Brown)はこの動きを激しく非難しており、環境団体もEPAに対する訴訟を視野に入れている。環境正義は長年に亘り連邦レベルで取り組まれてきたが、今回の政策転換により法廷闘争が激化する見込みとなった。 AXIOS “Court battles loom as Trump’s environmental justice reversal begins” (02/07/25)

EPAの「ソーラー・フォー・オール」プログラム存続危機

Utility Diveは2月7日、トランプ政権によるインフレ抑制法(Inflation Reduction Act: IRA)関連資金凍結が、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)の「ソーラー・フォー・オール(Solar For All: SFA)」プログラムに深刻な影響を与えると報じた。低所得層向け住宅用太陽光発電の提供に向け、70億ドルの助成金を60団体に配分し、約90万世帯への導入を目指していたが、ボート・ソーラー社の(Vote Solar)のサチュ・コンスタンティン氏(Sachu Constantine)は「資金凍結で一連の活動が中断される」と懸念を示している。 Utility Dive “EPA funding freeze endangers $7B Solar For All program” (02/06/25)

行政管理予算局長官にボート氏 上院が承認

NEXTGOVFCWは2月7日、ラッセル・ボート氏(Russell Vought)が行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)長官に上院で承認されたと報じた。民主党は上院採決を長引かせるなどの抵抗を終日行っていたものの、過半数を握る与党・共和党により承認される形となった。前トランプ政権での経験を持つ同氏の長官就任は、政権による連邦職員への敵対的な対応が続く中、物議を醸している。特に人事管理制度、「スケジュールF(Schedule F)」の推進により、多くの連邦職員が政治的に忠誠であるかどうかの審査対象となる可能性が指摘されており、職員への待遇悪化を懸念する声が上がっていた。共和党からは政府規模縮小への姿勢が評価されており、ボート氏は今後も連邦予算の大幅な削減を断行していくとみられる。 NEXTGOVFCW “Russ Vought, champion of Schedule F and slashing agency budgets, wins confirmation to OMB” (02/07/25)

ESG投資、失速 資金流出が拡大

AXIOSは2月7日、米国におけるサステナブル投資が減速し、2024年に記録的な資金流出が発生したと報じた。大手資産運用会社らは環境・社会・ガバナンス(Environment, Social, Governance: ESG)への投資を軒並み縮小しており、ブラックロック社(BlackRock)はESG提案事項の11%のみ支持、バンガード社(Vanguard)は0%に留まった。100%支持したパルナッサス社(Parnassus)でも、過去最大の18億ドルが流出した。一方で、欧州のサステナブル・ファンドは依然成長中であるが、投資額は2021年の5,000億ドルから大幅に減少した。米国ではESG関連ファンドの資金流出が9四半期続く一方で、従来型ファンドには3,000億ドルの資金流入が見られる。2024年のモルガン・スタンレー社(Morgan Stanley)の調査によると、54%の投資家が2024年にESG投資を増やす意向を示したが、これは実際の資金動向と乖離が生じており、サステナブル投資への信頼性やその効果が問われる事態となっている。 AXIOS “The heyday of sustainable investing is over” (02/07/25)

炭素除去セクター、急成長

AXIOSは2月7日、政府の脱炭素政策が目まぐるしく変わる中、企業による炭素除去技術への投資が急増していると報じた。マイクロソフト社(Microsoft)やグーグル社(Google)などの大手企業が炭素除去契約を相次いで発表し、炭素除去アライアンス(Carbon Removal Alliance: CRA)も人員を強化しているという。トランプ政権下で資金が凍結されるなどの状況にも関わらず、元エネルギー省次官のノア・デイチ氏(Noah Deich)がCRA理事へ就任したことに加え、新たに科学諮問委員会が設立されるなど、除去技術への関心は高まっている。2050年のネットゼロ達成には、既存炭素の除去と排出削減が必要で、炭素除去の先端技術と森林保全など生態系を活用した自然ベースの方法が大気中の二酸化炭素(CO2)除去で重要な役割を果たす。その中で、気候科学者のジェームズ・ハンセン氏(James Hansen)は地球温暖化の加速を警告しており、炭素除去と排出削減の両面からのアプローチが必要と訴えている。 AXIOS “Carbon removal sector sees a growth spurt” (02/07/25)

トランプ政権、EV充電インフラ資金凍結を発表

AXIOSは2月7日、主要高速道路沿いの電気自動車(EV)充電器建設に50億ドルを投入する国家EV充電インフラプログラム(National Electric Vehicle Infrastructure: NEVI)について、トランプ政権が凍結したと報じた。バイデン前政権によるEV政策を撤回する動きで、EV購入時に最大7,500ドルの税額控除などの新たな見直しも行われる予定という。この決定により、消費者の間では長距離運転時の充電場所の確保などの利便性を懸念する声が高まっており、事態を受けた連邦裁判所はこの凍結措置の解除を命じた。NEVIプログラムには既に33億ドルが投入されているものの、16州で251ヶ所の高速充電ポートのみの開設となっており、計画の3,000ヶ所には遠く及ばず、実際の充電器の設置は遅延している。環境団体はこの決定が全国的な充電ネットワークの構築に混乱をもたらすと警鐘を鳴らしている。 AXIOS “Trump vehicle charger funds freeze is first move to unwind EV policy” (02/07/25)

エネルギー省、サイバーセキュリティ・ガイダンスを発表

エネルギー省(Department of Energy)のサイバーセキュリティ・エネルギーセキュリティ緊急対応局(Office of Cybersecurity, Energy Security, & Emergency Response: CESER)は、州や業界と協力して、州や電力会社、その他の配電系統の所有者や運営者がサイバーセキュリティ・ベースラインを実施するための暫定ガイダンスの草案を発表した。全米規制公益事業委員会協会(National Association of Regulatory Utility Commissioners: NARUC)と共同で作成されたこのガイダンスは、重要な資産と最優先のベースラインに焦点を当て、範囲特定と優先順位付けに対応するものである。セキュリティ・ギャップを最小化してコストを削減するために、州を超えた一貫した適用を奨励している。暫定ガイダンスは、重要インフラを標的とするサイバー攻撃に対する防御を強化することを目的とし、サイバーセキュリティのリスク管理プログラムの基盤としてベースラインを採用する事業体を支援する。さらに詳細な実施ガイダンスが2025年後半に公表される予定である。 Department of Energy “Protecting Energy Infrastructure: CESER, Partners Publish Cybersecurity Guidance to Mitigate Cyber-Attacks” (01/17/25)

ローレンス・バークレー国立研究所、ソーラー研究の価値分類と方法に焦点を当てたレビュー

ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)は、州及び電力会社が委託した太陽光発電の価値(Value of Solar: VoS)研究および関連文献をまとめた「ソーラー研究の価値に関する理論と実践のレビュー(A Review of Value of Solar Studies In Theory and In Practice)」を発表した。エネルギー省(Department of Energy)が資金を提供するプログラムの一環で、研究の実施者や分析された価値とコストの分類、使用された方法に焦点を当てている。米国の多くの州で分散型発電の補償と評価が再検討され、太陽光発電の料金体系やインセンティブの設計のためにVoS研究が実施されることが多い。レビューは、2005年から2023年までのVoS研究をまとめ、関係者に情報を提供することが狙いとなっている。 Lawrence Berkeley National Laboratory “New Berkeley Lab brief on value of solar studies with a focus on value categories and methodologies” (01/17/25)

ローレンス・バークレー国立研究所、送電網近代化に総合的なアプローチを提唱

ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)は、送電網近代化に対する評価の枠組みを提供し、州が定める目標や顧客のニーズなど様々な基準に基づいて支出に優先順位を付ける多目的意思決定プロセスを提唱する報告書をまとめた。電力会社は送電網近代化に多額の投資を行っているが、信頼性や回復力、安全性、適正価格などを巡ってこの投資を評価することは大きな課題となっている。報告書では、費用対効果のスクリーニングや優先順位付けされた目的適合性に基づいたスコアリング、ソリューションのランク付けを行い、予算の範囲内で投資が優先順位付けされたポートフォリオの作成についてまとめている。 Lawrence Berkeley National Laboratory “More Than Costs Minus Benefits: New Report Offers a Holistic Approach to Economic Evaluation of Grid Modernization Investments” (01/17/25)