ローレンス・バークレー国立研究所、仮想発電所と分散型エネルギー資源に関し報告

ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)は、仮想発電所(Virtual Power Plants: VPP)と分散型エネルギー資源(Distributed Energy Resources: DER)の集約に関する5つの新しい報告書をまとめた。報告書はエネルギー省(Department of Energy)の「エネルギー転換のための市場と小売価格のノウハウ(Market and Retail-rate Knowhow for the Energy Transition: MARKET)」イニシアチブの一環。主な報告書の内容は、VPPの登録を増やすための30の実証済みの戦略やリーダーシップとグリッド投資の役割を含むVPPの拡大に関する分析などとなっている。各報告書には、規制当局や電力会社、VPPプロバイダーに対する提言も示されている。 Lawrence Berkeley National Laboratory “New Berkeley Lab Reports on Virtual Power Plants and DER Aggregations” (01/16/25)

ローレンス・バークレー国立研究所、エネルギー改善プロジェクトの脱炭素化効果に関し報告

ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)は、省エネルギー性能契約(Energy Savings Performance Contract: ESPC)を中心とする約3,000件のエネルギー改善プロジェクトの温室効果ガス排出削減効果を分析した新しい報告書「ESPCプロジェクトによる温室効果ガス削減可能性の評価(Evaluating GHG Mitigation Potential from ESPC Projects)」をまとめた。実際のプロジェクトデータを使用した初めての報告書となる。主な調査結果としては、エネルギー改善プロジェクトの約3分の2が温室効果ガス削減に効果があり、グリッドの炭素強度やプロジェクトの種類など複数の要因が削減量に影響することや、連邦政府のESPCが最も費用対効果が高かったことなどが挙げられる。 Lawrence Berkeley National Laboratory “New Berkeley Lab report on the decarbonization benefits of energy retrofit projects” (01/16/25)

エネルギー省、量子情報科学による高エネルギー物理学研究に7,100万ドル拠出

エネルギー省(Department of Energy)は、量子情報科学を活用する高エネルギー物理学の25プロジェクトに7,100万ドルの資金提供を行うことを発表した。これらのプロジェクトは、量子分野を活用して基礎物理に革新的なソリューションを得ることで、宇宙に関する基本的な疑問を探求することを目的としている。研究分野には、重力と時空に関する理論の発展や高感度量子センサーの開発、ダークマターやその他の新粒子を探索する実験の構築などが含まれ、量子デバイスを用いた理論的研究や量子技術を活用した実験の強化、新たな実験プラットフォームの構築などを行う。プロジェクトはエネルギー省の量子情報科学分野の資金提供枠組みに基づいて選定された。今回の助成は最長5年間。 Department of Energy “Department of Energy Announces $71 Million for Research on Quantum Information Science Enabled Discoveries in High Energy Physics” (01/16/25)

顧客目線のEV充電パフォーマンス指標のためのプレイブック

EV業界団体と国立研究所で構成されるチャージXコンソーシアムは、EV充電の標準化と改善に役立つ「プレイブック」を発表した。チャージXはこれまでに、顧客に焦点を当てた主要業績評価指標(Key Performance Indicators: KPI)を定めているが、プレイブックはEV産業が充電パフォーマンスを測定・追跡するため、KPIの一貫性のある実践を支援するもので、KPI算出のための充電セッションのデータ使用方法のガイドとなっている。この研究分野は2025年1月現在、チャージXのワーキンググループからSAEインターナショナルに引き継がれている。エネルギー・運輸合同局(Joint Office of Energy and Transportation)は、充電再試行の自動化やユニバーサルプラグなどを通じたフレームワーク共通化、アダプターの安全性研究、統一通信プロトコルなど、EV充電関連の共同研究を支援している。 Joint Office of Energy and Transportation “New Playbook Advances Cross-Industry EV Charging Performance Metrics for a More Consistent User Experience” (01/16/25)

エネルギー省、超高温地熱のエネルギー資源活用のため3,000万ドルを拠出

エネルギー省(Department of Energy)のエネルギー高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)は、超高温地熱貯留層の潜在能力を活用するため、3,000万ドルを拠出することを発表した。現在、米国の地熱発電はベースロードが4ギガワットにとどまっており、ARPA-Eはこの「高温独自技術による岩石の豊富なエネルギー利用促進(Stimulate Utilization of Plentiful Energy in Rocks through High-temperature Original Technologies: SUPERHOT)」プログラムを通じてこれを10~20ギガワットに拡大し、低価格で供給することを目指している。このプログラムは、15年間の使用と超高温・高圧(375℃以上、22メガパスカル以上)に耐えることができる頑丈な地熱井の開発に焦点を当てる。SUPERHOTは、これまでのARPA-Eによる地熱エネルギー企業への支援を土台としている。 Advanced Research Projects Agency-Energy “U.S. Department of Energy Announces $30 Million to Increase Baseload Power Resources Through Access to Superhot Geothermal Energy Resources” (01/16/25)

エネルギー省、国内の重要鉱物・材料の確保に向けた6つの地域プロジェクトを選定

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー・炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)は、米国内の重要な鉱物・材料サプライチェーンを強化するため、6つの地域コンソーシアムの設立に4,500万ドルを投資すると発表した。これらのプロジェクトは、石炭副産物や石油・ガス廃液、酸性鉱山排水などから重要な資源を回収して、クリーン・エネルギー技術と国防のために安定した国内供給を確保するとともに、雇用を創出することを目標としている。エネルギー省の酸素鉱石・レアアース・重要鉱物(Carbon Ore, Rare Earth and Critical Minerals: CORE-CM)イニシアチブを基盤として、その範囲を全米8地域に拡大する。それぞれ産業界、大学、地元政府などを含むチームを率いて、資源の可能性を評価したうえで非従来型資源から重要な鉱物・物質を抽出するための戦略を開発する。プロジェクトは、エネルギー省の国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)が管理する。 National Energy Technology Laboratory “DOE Selects Six Projects To Support Regional-Scale Collaborations Focused on Securing Domestic Critical Minerals and Materials” (01/16/25)

エネルギー省、ジョージア州のEV製造施設新設に65.7億ドル融資へ

エネルギー省(Department of Energy)の融資計画局(Loan Programs Office: LPO)は、ジョージア州スタントン・スプリングスにおけるEV製造施設の新設資金として、リビアン・ニュー・ホライズン社(Rivian New Horizon, LLC)に対する65億7,000万ドルの融資を発表した。バイデン政権の「アメリカへの投資(Investing in America)」政策の一環で、年間最大40万台のSUVやクロスオーバーEVを生産できる900万平方フィートの施設の建設を支援する。このプロジェクトは、EVの国内生産を促進して最大9,500人の雇用を創出し、石油消費量を削減することで、よりクリーンな交通に貢献することを目指している。LPOの先端技術自動車製造(Advanced Technology Vehicles Manufacturing: ATVM)融資プログラムに基づく融資で、部品ではなく先端技術車両の生産を対象としたものとしてはバイデン政権初となる。LPOのクリーン・エネルギー・プロジェクト向けの融資申請は2024年12月現在、2,790億ドル近くに上っている。 Department of Energy “DOE Announces $6.57 Billion Loan to Rivian to Support the Construction of EV Manufacturing Facility in Georgia” (01/16/25)

大統領府、AIに関する国家戦略で意見を募集

AXIOSは2月5日、大統領府が人工知能(AI)の国家戦略に関する意見を広く公募すると発表したと報じた。トランプ政権がバイデン前大統領の大統領令を取り消し、米国のAIリーダーシップに焦点を当てた新たな「AI行動計画」を策定する方針について明らかにしたことを受けたもので、科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は、学術界、産業界、民間セクター、州・地方・部族政府など、幅広い関係者から意見を募集する。連邦政府の官報ウェブサイトを通じて3月15日まで意見を受け付け、その後180日以内に行動計画を作成するという。リン・パーカーOSTP副局長(Lynne Parker)は声明で、「米国のAI技術における圧倒的なリーダーシップを確保・推進するために尽力する」と述べ、「AIアクションプランはそのための第一歩で、一般の人々の意見や革新的なアイデアを採用していく」と意欲を示している。 AXIOS “Exclusive: White House seeks public input on AI strategy” (02/05/25)

スターゲート連合のAIインフラ大規模プロジェクト 15州で候補地選定

オープンAI社(OpenAI)は2月6日、AIインフラを構築するコンソーシアム、スターゲート(Stargate)連合が、データセンター建設の候補地として、テキサス、カリフォルニア、フロリダなど15州を選定したと発表した。トランプ大統領も支持を表明している100億から500億ドル規模の同プロジェクトには、ソフトバンク社(SoftBank)、オラクル社(Oracle)、アラブ首長国連邦(UAE)のMGX社が参画する予定という。最初の建設地はテキサス州アビリーンとし、今春から順次新たな建設地を発表する計画で、各データセンターは1ギガワット以上の規模で相互接続され、水資源効率を重視した環境配慮型の設計を核心に据える。同プロジェクトは米国のAIインフラ整備を加速させる重要な取り組みとして注目され、OpenAIは雇用創出や地域経済へ貢献していくと意気込みを示している。 AXIOS “Stargate alliance makes short list of states for data center buildout” (02/06/25)

州別高等教育研究開発費、メリーランド州がGDP比で首位

州科学技術研究所(The State Science & Technology Institute: SSTI)は2月6日、2023年におけるメリーランド州の高等教育研究開発費(Higher education R&D: HERD)が国内総生産(GDP)の1.16%を占め、全米で最も高い割合となったと発表した。その後をマサチューセッツ州が0.70%、ロードアイランド州が0.66%、ペンシルベニア州が0.61%と続く。過去10年間のデータでは、デラウェア州の伸びが顕著であった一方、ハワイ州やフロリダ州など16州は減少傾向を示した。また、ニュージャージー州のR&D人員一人当たりの研究開発費は約21万8,000ドルで過去最高となり、全国平均の約10万ドルを大きく上回った。対照的に、サウスダコタ州やアイダホ州は低水準に留まり、これに関してSSTIは、製薬開発や人工知能(AI)など莫大な資金を必要とする研究開発の人員数が少ない州と、低コスト分野の研究や人材確保に重きを置く州との差が出たことが要因とみている。 SSTI “Useful Stats: Two looks at state-level higher-ed R&D intensity” (02/06/25)