AI導入 マスク氏の計画に不透明感

AXIOSは2月5日、イーロン・マスク氏(Elon Musk)と政府効率化省(Department of Government Efficiency: DOGE)が進めている政府合理化に向けた取り組みの一環であるAIを活用した政府の無駄や不正を特定する計画について、その詳細が不透明であると報じた。元テスラ社(Tesla)エンジニアのトーマス・シェッド氏(Thomas Shedd)が率いる2月3に開催された一般調達局(General Services Administration: GSA)の技術変革サービス(Technology Transformation Services: TTS)会議で、AIを用いた業務自動化やシステム統合の計画が発表されたが、具体的なAIの種類や適用範囲、監視体制、また安全対策の実施などに関する内容については明らかにされなかった。AI導入にはエラーやバイアス、捏造への対策が必要であり、透明性と慎重な進行が求められ、政府の効率化にAIが貢献すると考えられているが、広く信頼を得るためには明確かつ思索的な導入が不可欠であるとAXIOSは論じている。 AXIOS “Musk’s DOGE crew wants to go all-in on AI” (02/05/25)

グーグル、AIの兵器・監視利用禁止を撤回

グーグル社(Google)は2月5日、人工知能(AI)に関する倫理ガイドラインを更新し、同社の兵器や監視用途へのAI利用を排除するこれまでの約束を撤回したと発表した。旧AIポリシーでは「全体的な害を及ぼす可能性がある」技術の用途を禁じていたが、今回の改定でその制約が解除されることとなった。同社のAI責任者デミス・ハサビス氏(Demis Hassabis)らは、AI技術の普及と国家安全保障への対応が求められる現状を鑑み、民主主義の価値観に基づくAI開発を推進すると同社のブログ記事で言及した。更新後のガイドラインでは国際法や人権を尊重しつつ、技術の安全な使用を目指すとしている。今回の方針変更は、ますます複雑化する地政学的環境を背景にオープンAI社(OpenAI)やアマゾン社(Amazon)などの技術大手が軍需関連と連携を深める中での動きとされ、業界全体のトレンドを反映していると専門家は分析している。 The Washington Post “Google drops pledge not to use AI for weapons or surveillance” (02/05/25)

クリーンエネルギー税控除を巡るロビー活動が活発化

SEIAは2月5日、ワシントンDCでエネルギー企業と投資家が連携し、クリーンエネルギー税控除の重要性を議会に訴えるロビー活動の展開が活発化していると報じた。延べ2,000社以上の企業が参加、議会議員や両党のスタッフらとの100以上の会議を通じて、税控除が米国のエネルギー業界と製造業に与える経済的恩恵を訴え、インセンティブを維持するよう求めているという。税制優遇策は国内のクリーンエネルギー製造を促進し、外国依存を減らすことで同国の労働者を支え、太陽光発電や水力発電、オフショア風力発電など関連産業も含めて数十万の雇用を創出しているという。オーロラ・エナジー・リサーチ社(Aurora Energy Research)によると、税額控除がなければ今後15年で237GWのクリーンエネルギー導入が減少、また、過去2年間で同国のクリーンエネルギー投資の70~80%が共和党支持地区に流れ、90%が製造業に投入されているという。 SEIA “Energy Companies and Investors Mobilize Lobbying Blitz on Tax Credits” (02/05/25)

日米初の合同衛星打ち上げが成功 種子島から 

宇宙軍(Space Force)は2月5日、鹿児島県種子島宇宙センターから日本のH-3ロケットによる打ち上げが、2日に成功したと発表した。今回のミッションは、米日初の国家安全保障を目的とした宇宙協力で、準天頂衛星システム(Quasi-zenith satellite system: QZSS)ホステッド・ペイロード・プログラム(人工衛星に他の国の機器: ペイロードを搭載するプログラム)の第一弾となる。打ち上げられた衛星は同軍のスペース・オペレーション・コマンド部隊のミッション・デルタ2(Mission Delta 2)によって運用され、インド太平洋地域上空の静止軌道における宇宙領域把握(Space Domain Awareness)を強化していくという。宇宙システムズ軍団(Space Systems Command:. SSC)のブライオン・マクライン大佐(Bryon McClain)は「日米同盟の歴史的な一歩」と述べ、日本との協力継続に意欲を示した。次回の打ち上げは2026年初頭を予定し、今後も両国の宇宙システムのモダナイズ化やデータ共有が進められる予定である。 United States Space Force “Space Systems Command, Japan launch first bilateral space effort” (02/05/25)

米とシンガポールの共同技術コンテスト ミストラスとゾルティックが優勝

国防総省(Department of Defense)は2月6日、ミストラル社(Mistral Inc.)とゾルティックス社(Zoltix)が、同省とシンガポール国防省(Ministry of Defence, Singapore: MINDEF)の合同ドローン装置(Unmanned aerial systems: UAS)技術コンテストで、総額15万ドルの賞金を獲得したと発表した。両社の対ドローン装置(Counter-UAS: CUAS)及び通信ソリューションが、インド太平洋地域の運用課題を解決する技術として評価された。ミストラス社のビクタスC2ゲートウェイ(Victus C2 Gateway)は既存防衛システムと統合可能な低コストパッケージを提供し、ゾルティックス社の通信システムは災害支援時のドローン通信を安定化するもので、世界各国49社の応募の中から選抜された10社の中から最終審査を経ての受賞となった。今回の両国のチャレンジは、防衛市場における技術拡大及び潜在的な防衛関連機関との連携を促進するイベントとして注目された。 Department of Defense “Mistral Inc., Zoltix Win U.S.-Singapore Joint Challenge for UAS Technology and Resilient Communication Solutions” (02/06/25)

エネルギー省の融資プログラム凍結 公益事業者に不安広がる

UtilityDiveは2月5日、トランプ政権が「グリーン・ニューディール(Green New Deal: DNG)」政策関連の支出を停止したことで、エネルギー省(Department of Energy)の融資プログラムに不透明感が生じていると報じた。バイデン政権末期に発表された約230億ドルの条件付き融資が、12州での送電網の近代化や再生可能エネルギー投資を支援する予定だったが、今回の決定により、クリーンエネルギー業界全体に懸念が広がっており、専門家は連邦政府への信頼性が問われていると指摘している。そんな中、パシフィコ―プ社(PacifiCorp)やアライアント・エナジー社(Alliant Energy)などの公益事業者は、同省との協議を継続し、条件付き承認の最終化を目指しているが、トランプ政権は1974年の連邦予算・執行留保規制法(Impoundment Control Act: ICA)の合憲性を巡る裁判闘争を視野に入れているとみられ、今後の展開が注目されている。 TechTarget “Utilities await clarity on DOE loans as decisive court battle looms” (02/05/25)

トランプ政権、各省CIOを政治任用可能に

NEXTGOV/FCWは2月4日、人事管理局(Office of Personnel Management: OPM)が、各省庁の最高情報責任職者(Chief Information Officer: CIO)のポジションをキャリア官僚に限定せず、政治任用者も就任可能とするメモを発出したと報じた。この動きはCIOの役割を政治化し、中立性を損なうとして批判の声が上がっている。今回の政府対応に「検閲や人事操作の手段」と懸念する元政府技術幹部らによると、同職はこれまで連邦政府の職員から選出されることが多かったが、今回のメモにより同ポジションが政治的影響下に置かれる可能性が高まったと指摘している。また、イーロン・マスク氏(Elon Musk)率いる政府効率化省(Department of Government Efficiency: DOGE)による政府データへのアクセスなどの活動も問題視されており、政府のITガバナンスの長期的な改善に支障をきたすとの声もある。このような背景の中、OPMは各政府機関に対し、CIO職ポジションの再指定を2月14日までに行うように要請している。 NEXTGOV/FCW “Trump administration opens the door to politicize government tech executives” (02/04/25)

環境保護庁、AI推進を最優先 気候対策には言及せず

AXIOSは2月5日、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)長官のリー・ゼルディン氏(Lee Zeldin)が、米国をAIの中心地とする方針を明確にしたと報じた。声明によると、清浄な空気と水の維持、「エネルギー・ドミナンス(支配)」、許認可手続きの簡素化、自動車産業の雇用拡大など5つの重点分野が示された。AI関連では、データセンターとその関連施設を米国製のエネルギーを使い、クリーンな方法で運営することを目指していくという。気候変動対策には言及しなかった。一方で、内務長官のダグ・バーガム氏(Doug Burgum)は大統領令を強化し、メキシコ湾やアラスカでの石油採掘を拡大する方針を打ち出した。これにより、バイデン政権下で制限されていた採掘活動が再開される見込みで、東海岸および西海岸での石油リース禁止も撤回する計画である。この動きにより、バイデン政権の撤退政策や環境基準の見直しが法的に争われる可能性が高まっている。 AXIOS “In with AI, out with climate: Agency bosses share new priorities” (02/05/25)

エネルギー省、米国エネルギー技術の革新を目的として中小企業に最大3,100万ドル

エネルギー省(Department of Energy)のクリーンエネルギー実証局(Office of Clean Energy Demonstrations: OCED)は1月16日、大規模なエネルギープロジェクトに統合される新たなエネルギー技術のコンポーネントまたはシステムの運用条件を検証するため、最高3,100万ドルを提供する公募を発表した。この資金提供は、OCEDの「主要なエネルギー・インフラ技術のパイロット規模の早急な運用検証(Pilot-scale Rapid Operational Validation of Key Energy Infrastructure Technologies: PROVE IT)」プログラムの一環として行われ、クリーンエネルギー技術の革新に取り組む中小企業を支援することが狙い。プログラムを通じて中小企業のエコシステムを支援及び開発し、初めてとなる実証プロジェクトや将来のクリーンエネルギー・インフラ業界のニーズに対応する新たな技術ソリューションや労働力を提供することを目標としている。OCEDの中小企業技術革新制度(SBIR)プログラムの下でこの公募が発表された。 Department of Energy “OCED Announces up to $31 Million for Small Businesses to Innovate American Energy Technologies” (1/16/25)

エネルギー省、生産の向上と費用削減を目的としてエネルギー貯蔵の製造可能性に焦点

エネルギー省(Department of Energy)の電力局(Office of Electricity: OE)は1月16日、「貯蔵技術のための製造可能性と生産前設計の調整(Aligning Manufacturability & Pre-production Design (AMPD) for Storage Technologies)」と題する資金提供通知(Notice of Funding Opportunity: NOFO)を発表した。最高800万ドルを提供する。このNOFOは、生産前設計のイノベーションを通じてエネルギー貯蔵技術の製造可能性を向上させ、米国消費者のエネルギー貯蔵ニーズに対応し、電力を住宅や職場、工場へ効率的かつセキュアにもたらすことができるよう、製造の拡大へ向けた準備をする。AMPD NOFOは、製造可能性を向上させるだけでなく、追加の恩恵をもたらす初期段階の設計イノベーションのプロジェクトを募集する。製造可能性の向上は、長期的で不確実な貯蔵技術開発の時間を短縮させ、消費者の資本費用を軽減し、国内製造事業者コミュニティの強化に繋がる可能性がある。 Department of Energy “DOE Focuses on Energy Storage Manufacturability to Improve Production, Reduce Costs” (1/16/25)