EPA、自動車の排ガス規制緩和を暫定的に決定

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は、将来の自動車排ガス規制は緩和されるべきであるとの暫定的な結論に達した。この結論は、自動車企業が長い間、「予定されている排ガス規制は過剰であり、改定が必要である」とロビー活動を行って求めてきたものである。関係者によると、EPAはいわゆる「最終決定(final determination)」と呼ばれる文書を草案し、その内容は自動車メーカーに義務付けられている排ガス規制(2025年までに、国内で販売される自動車の燃費を1ガロン当たり50マイル以上とすること)を緩和することについて意見を概説したものである。関係者によれば、EPAは今週(3/19の週)、2022~2025年の規制をカバーした草案を行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)へ提出したという。そして、EPAは4月1日までに規制は強化されるべきか、緩和されるべきか、変更されないべきかについて最終的な判断をする必要がある。ただし、最終判断が発表されても、すぐに変更が実施されるわけではなく、見直しや改定に数週間~数か月を要すると考えられている。 Wall Street Journal “EPA Tentatively Decides to Ease Vehicle Emission Standards” (3/23/18)

トランプ大統領、エネルギー省高官をトップ側近に指名か

関係者が3月24日に語った所によれば、ホワイトハウスは、エネルギー省(Department of Energy)国際局(Office of International Affairs)の第一副次官補(principal deputy assistant secretary)で、かつてトランプ氏の大統領選挙陣営で働いていたウェルズ・グリフィス氏(Wells Griffith)を、大統領のエネルギー及び環境のトップ顧問に指名する計画であるという。グリフィス氏は今後、国家経済会議(National Economic Council: NEC)に加わり、ホワイトハウスによる国際エネルギー及び気候問題の調整を担当する。このポジションは、3ヶ月の試用期間の後、恒久的なポジションになる可能性があるという。  Bloomberg “Trump to Name Energy Department Official as Top Aide, Sources Say” (3/28/18)

エネルギー省、全固体変電所ロードマップの情報を要請

エネルギー省(Department of Energy)は、同省の電気伝送・エネルギー信頼性局(Office of Electricity Delivery and Energy Reliability)のために開発された「全固体変電所(Solid State Power Substation: SSPS)ロードマップ」草案への意見を求める「情報の要請(Request for Information: RFI)」を発表した。RFIは5月7日まで受け付けている。SSPSロードマップは、戦略的に高圧電力電子変換器を変電所に統合し、グリッドの能力の強化及び進化の支援に役立てることを狙いとしたもの。草案は、2017年6月に行われた「全固体電力変電所ロードマッピング作業部会(Solid State Power Substation Roadmapping Workshop)」で得られた初期意見を基に作成された。  De[artment of Energy “Solid State Power Substation Roadmap – Request for Information” (3/23/18)

トランプ大統領と議会、ここ十年で最大の増加となる研究支出を承認

連邦議会はようやく2018年度(昨年10月に始まった)の歳出計画をまとめ、トランプ大統領は3月23日、1兆3,000億ドルとなる歳出法案に署名し、法制化した。同法案は、ホワイトハウスが提案した研究機関の予算大幅削減を概ね拒否し、多くの場合、大幅な増加をもたらしている。これは、今年初めに、軍事・非軍事の歳出上限を引き上げることで合意したことが大きい。これによって議員は今年度と来年度に更に3,000億ドルの歳出が可能になった。具体的には、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の歳出予算は、30億ドル増(8.3%増)の370億ドルとなり、上下両院の提案を上回った。同様に、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の歳出予算は3.9%増の780億ドル、エネルギー省(Department of Energy: DOE)の科学局(Office of Science)の同予算は15%増の62億6,000万ドルとなった。 Science “Trump, Congress approve largest U.S. research spending increase in a decade” (3/23/18)

カリフォルニア州の電気自動車充電スタンド、2025年までに電力のピーク需要が1ギガワット増加する見込み

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission: CEC)が国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)と共に作成した報告書によれば、「2030年まで500万台のゼロ排気自動車を州内に走行させる」というジェリー・ブラウン知事(Jerry Brown)の目標を達成するためには、2025年までに公共の場や多世帯住宅に22万9,000~27万9,000基の電気自動車充電スタンドを設置する必要があるという。報告書はまた、電気自動車の増加がもたらす負荷予測も概説している。それによれば、週日の朝は職場での充電需要が、夕方には住宅での充電需要が急増すると見込まれている。全体として、電気自動車充電スタンドにより、グリッドのピーク需要は1ギガワット増加する可能性があるという。 Utility DIVE “CEC: California EV chargers will add 1 GW of peak demand by 2025″ (3/20/18)

国際特許出願、中国がけん引役となって過去最高に

世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization: WIPO)の発表によれば、2017年にWIPOによる特許・商標・意匠のための知的財産サービスの利用が再び過去最高となった。1位は長年首位を維持する米国であるが、出願件数が急増中の中国が1位との差を縮めて2位となった。2017年に国際特許出願件数が最多だったのは、中国の華為技術(Huawei Technologies)と中興通訊(ZTE Inc.)で、次いで、インテル社(Intel)、三菱、クワルコム社(Qualcomm)となっている。日本の出願件数も大幅に増えたが、わずかの差で中国に次ぐ3位となった。現行ペースでいけば、中国の出願件数は3年以内に米国を抜く見込みである。全体では、2017年にWIPOを通じて24万3,500件の国際特許出願が行われた。これは前年比4.5%増で、中国と日本の大幅増が大きな要因である。 World Intellectual Property Organization “China Drives International Patent Applications to Record Heights; Demand Rising for Trademark and Industrial Design Protection” (3/21/18)

スターバックス社とクローズド・ループ・パートナーズ社が再生可能/たい肥化可能なカップ・ソリューション開発で協力へ

毎年、6,000億個の紙コップ、プラスチック・カップが世界的に流通しているが、こうした中、スターバックス社(Starbucks)はクローズド・ループ・パートナーズ社(Closed Loop Partners)及びその循環経済センター(Center for the Circular Economy)と共にコンソーシアムを発足させ、「次世代カップ・チャレンジ(NextGen Cup Challenge)」を開始する。これは、カップを埋め立て地に捨てるのではなく、たい肥化されたり、新たなカップやナプキンなどに生まれ変わるための世界的なソリューション開発の第一歩である。コンソーシアムは同チャレンジを通じて、より持続可能なカップ・ソリューション開発の可能性があるアイデアを持つアントレプレナーに、アクセラレーター・グラントを提供する。また、世界的なソリューションを特定するための取り組みに向けて、業界の参加やパートナーシップを呼びかける。 Starbucks “Starbucks and Closed Loop Partners to develop recyclable, compostable cup solution” (3/20/18)

GAO報告:原子力規制委員会の請求プロセスには改善のための追加策が必要

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は3月20日、「原子力規制委員会:被許諾者への請求プロセスを改善するための追加措置が必要(Nuclear Regulatory Commission: Additional Action Needed to Improve Process for Billing Licensees)」と題する報告書を発表した。原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission: NRC)は原子力発電所などを検査し、認可を与え、それに要する費用を被許諾人に請求する。NRCの請求プロセスを調査したGAOは、NRCは監査及び複数の被許諾人によってこれまでに特定された問題に対処する策を講じてはいるものの、問題を改善するために追加の措置が必要があるとしている。GAOは具体的に、①請求の電子化(現在は紙の請求書が郵送されている)、②請求情報について被許諾人とのコミュニケーションをより図ること、など5つを勧告している。 Government Accountability Office “Nuclear Regulatory Commission: Additional Action Needed to Improve Process for Billing Licensees” (3/20/18)

DARPA、強壮な軍人が利用できる非外科的神経インターフェースへ向けた取り組みを開始

過去20年以上に及ぶ国際バイオメディカル研究コミュニティの取り組みを通じて、人間の脳が機械とコミュニケーションする高度な手法が実証されてきた。脳システムのコミュニケーションの進歩は、脳損傷及びその他の疾病の患者の助けとなっているが、これらの技法は強壮な人間(軍人)に適したものではない。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、手術を必要とせずに高度な脳システム・コミュニケーションを実現することを目指し、「次世代非外科的神経技術(Next-Generation Nonsurgical Neurotechnology: N3)」と呼ばれる新プログラムを開始する。N3プログラムの目的は、脳の複数のポイントを対象に一度に読み書きできる能力を備えた、安全で携行型の神経インターフェース・システムを追求することである。  Defense Advanced Research Project Agency “Nonsurgical Neural Interfaces Could Significantly Expand Use of Neurotechnology” (3/16/18)

ウォルマート社の特許出願、「ドローン技術の将来は農地にある」と見ていることを示唆

小売大手のウォルマート社(Walmart Inc.)による一連の特許出願は、同社が、農家によるドローンの使用は農地で作物の問題個所を見つけることだけでなく、化学剤を選択的に散布したり、意図的に花粉を分散させることにまで広がり、顧客がより新鮮で安価な食料を購入できるようにする構図を描いていることを伺わせる。特許商標局(U.S. Patent & Trademark Office: USPTO)が先週明らかにした文書によれば、ウォルマート社は昨年、ドローンに関する特許を6件出願しており、それらは作物の損害防止、農地の害虫管理などを狙いとしている。食料品の売上は同社の総売上の56%を占めている。アマゾン社(Amazon.com Inc)がホールフーズ・マーケット社(Whole Foods Market)を買収したことなどを受け、食料品を農地から店舗へより早くかつより安価に移送する一つの手段としてドローン技術に注目しているのかもしれない。 Reuters “Walmart patents hint at future where its drones tend the farms” (3/15/18)