DARPA、グレーゾーン活動に黒白つけるCOMPASSプログラム

近年に見られる衝突には、「グレーゾーン」という呼称が付けられている。なぜならそれらの衝突は、平和と従来型の戦争の間の、漠然としたところに位置するためである。敵対者のグレーゾーン活動をよりよく理解し、対応することを目的として、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の戦略技術局(Strategic Technology Office)は3月14日、「COMPASS」と呼ばれる新プログラムを発表した。これは、「Collection and Monitoring via Planning for Active Situational Scenarios(積極的な状況シナリオ計画を介した収集と監視)」の略で、様々な刺激への敵対者の反応を測定することで敵の意図を明確化する一助となるソフトウェアを開発することを狙いとしている。COMPASSは、敵対者の意図について多くの情報を引き出す刺激を特定し、それへの対応について意思決定者に高精度の情報を提供することを目的として、先端人工知能技術、ゲーム理論、モデリングと予測を駆使する。 Defense Advanced Research Project Agency “Making Gray-Zone Activity more Black and White” (3/14/18)

エネルギー省、固体酸素物形燃料電池技術の進展に280万ドルの連邦資金を受益するプロジェクトを発表

エネルギー省(Department of Energy)は3月14日、2件のコスト分担型研究開発プロジェクトに合計約280万ドルの連邦資金を提供すると発表した。受益プロジェクトは、固体酸化物形燃料電池(solid oxide fuel cell: SOFC)技術を進展させ、排気がほぼゼロでコスト競争力のある化石ベースの発電の実現に向けた進展に取り組む。今回選出された受益プロジェクトは、2015年度に発表された資金提供公募の下でフェーズIプロジェクトを受益したプロジェクトの中から、フェーズIIへ進むプロジェクトとして選出された。 Department of Energy “DOE Selects Research Projects to Receive $2.8M for the Advancement of Solid Oxide Fuel Cell Technology” (3/14/18)

エネルギー省と国土安全保障省が連邦インフラ対応力の進展で提携

エネルギー省(Department of Energy)と国土安全保障省(Department of Homeland Security)が、連邦重要インフラの対応力を発展させるため、戦略的パートナーシップを組むことを記した覚書(Memorandum of Understanding)に署名した。このパートナーシップは、国土安全保障省のエネルギー消費を削減しつつ、施設の対応力と安全保障の強化につながるプロジェクト等を計画・導入するための体系的手法の開発と実践を目指すものである。連邦政府は単一組織としては国内最大のエネルギー消費者であり、35万件以上のビルと60万台以上の自動車を保有している。エネルギー省の連邦エネルギー管理プログラム(Federal Energy Management Program: FEMP)のミッションには、全ての連邦機関がエネルギー管理目標を達成し、対応力強化のための計画手法を開発するよう支援することが含まれている。 Department of Energy “Energy and Homeland Security Departments Partner to Advance Federal Infrastructure Resilience” (3/16/18)

Xプライズ財団と全日空が賞金1,000万ドルのANAアバターXプライズ・コンペを発表

Xプライズ財団(XPRIZE Foundation)と全日空は3月12日、賞金1,000万ドルの「ANAアバター・Xプライズ(ANA Avatar XPRIZE)」の立ち上げを発表した。4年間にわたって行われる国際コンペで、リアルライフのアバターの開発を競う。参加チームは、総合的なロボティック機器を通じて、人間が遠隔から、物理的な環境及び他者を、見て、聞いて、触って、やり取りできる多目的アバター・システムの開発を競う。登録の締め切りは2018年10月31日で、最終的なコンペ計画は2019年1月31日までに提出する。2回のマイルストーン・コンペが2020年4月と2021年4月にそれぞれ行われ、参加チームは各回100万ドルの賞金を目指す。2021年10月に最優秀賞賞金として800万ドルが提供される。 XPRIZE Foundation “XPRIZE And All Nippon Airways (ANA) Announce New $10 Million XPRIZE Competition To Develop Real-Life Avatars” (3/12/18)

トランプ大統領、ブロードコム社によるクワルコム社買収取引を阻止

トランプ大統領は3月12日、シンガポールのブロードコム社(Broadcom)による米チップ・メーカー、クワルコム社(Qualcomm)の買収計画(1,170億ドル)を阻止する大統領命令を発布した。大統領は、大統領命令の中で、「ブロードコム社がクアルコム社の支配権を獲得した場合、米国の国家安全保障を損なう恐れにつながる可能性があると考えられる、信頼に足る証拠がある」と述べた。大統領の今回の判断は、米国企業を外国企業の競争から守るためにあらゆる手段を行使するトランプ政権の意思を強調する。その懸念の対象の中心にあるのは中国である。「国家安全保障の脅威」は、先週大統領が発表した輸入鉄鋼・アルミニウムへの追加関税でも指摘された。今回、ブロードコム社によるクワルコム社買収取引を審査していた対米外国投資委員会(Committee on Foreign Investments in the United States: CFIUS)は、「取引内容を審査している間、ブロードコム社による買収取引を停止させる」と発表していた。 New York Times “Trump Blocks Broadcom’s Bid for Qualcomm” (3/12/18)

化学イノベーション:プロセスと製品をより持続可能的にする技術について(GAO報告)

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は3月12日、「技術評価:化学イノベーション:プロセスと製品をより持続可能的にする技術(Technology Assessment: Chemical Innovation: Technologies to make Processes and Products More Sustainable)」と題する報告書を発表した。報告書は、「持続可能性のある化学」について検討を試みたものであるが、ステークホルダーは一般的に、「持続可能的な化学(sustainable chemistry)」の定義に合意していない。ただし、共通のテーマとなるものが挙げられており、それには「非再生可能資源の利用の縮小」「環境への影響を評価する際には製品のライフサイクルの全ての段階を考慮する」などがある。GAOは、より持続可能性のある化学技術として、①再生可能で有害性の低い溶媒、②豊富な金属(鉄など)による触媒、③エネルギーとマテリアルをより効率的に使用するプロセス手法、という3つの分野を特定している。 Government Accountability Office ” Technology Assessment: Chemical Innovation: Technologies to Make Processes and Products More Sustainable” (3/12/18)

トランプ大統領、追加関税措置を承認

トランプ大統領は3月8日、輸入鉄鋼及びアルミニウムに追加関税を課す命令に署名した。ただし、当初想定されていたよりも柔軟性のある計画を用いて、米国と最も近しい同盟国への影響は緩和することを模索したものとなっている。具体的に、カナダとメキシコは本措置の対象から外し、後にオーストラリアなどの同盟国も対象外とする可能性を残した。しかし、諸外国は、本件がその他の業界にも拡大し、米国製品を狙いとした通商戦争につながる可能性を懸念している。本追加関税措置は、過去数十年間にわたって米国がとってきた自由市場方針を覆すものとなる。米国による追加関税措置の発表を受け、世界貿易機関(World Trade Organization: WTO)では米国に対する申し立てや報復措置が増発するのではとの指摘もある。 New York Times “FAA Expands Drone Airspace Authorization Program” (3/6/18)

スタンフォード大学、産業との協力によるエネルギー研究新プログラムを開始

スタンフォード大学(Stanford University)は、世界のエネルギー・インフラの変革を加速させ、エネルギーをより持続可能性があって手頃な費用で安全確実なものとし、開発経済圏に現代的なエネルギーサービスを拡大させることを目的とした新たな研究プログラム「スタンフォード戦略的エネルギー同盟(Stanford Strategic Energy Alliance)」を立ち上げる。本プログラムは、様々なエネルギートピックにおいて、共通の研究目標を持つ産業界の同盟メンバーとスタンフォード大学の教員を結び付けるものである。また、教員リーダーシップの下、初期ステージ研究への資金提供も行う。創立メンバーであるエクソンモービル社(Exxon Mobil)は2,000万ドルを、バンク・オブ・アメリカ社(Bank of America)は750万ドルの拠出を約束している。また、本プログラムを運営管理するプレコート・エネルギー研究所(Precourt Institute for Energy)は、その他の大手企業と同盟への参加について協議しているという。このスタンフォード戦略的エネルギー同盟は、今年終了する「スタンフォード・グローバル気候&エネルギー・プロジェクト(Global Climate & Energy Project)」の成功に基づいて行われるものである。 Stanford News “Stanford launches new energy research program in collaboration with industry” (3/1/18)

米国エネルギー貯蔵市場:2017年に1ギガワット時を達成、2018年は2倍増の予測

GTMリサーチ社(GTM Research)がエネルギー貯蔵協会(Energy Storage Association)と協力して作成した報告書「2017年 米国エネルギー貯蔵モニター(US Energy Storage Monitor 2017 Year in Review)」によれば、2017年に431メガワット時のグリッド接続型エネルギー貯蔵能力が稼働し、2013年から2017年の間に導入されたエネルギー貯蔵能力の累計が1ギガワット時を超えたという。米国のエネルギー貯蔵市場は、2017年に前年比27%増の成長を記録した。さらに、2018年だけで1ギガワット以上の能力が導入され、同年末にはエネルギー貯蔵能力が2倍に増加する見込みであるという。 Clean Technica “US Energy Storage Market Hits 1 Gigawatt-Hour Mark In 2017, Expected To Double In 201 ” (3/7/2018)

MITとベンチャー企業が核融合電力への新しいアプローチを開始

夢のエネルギーとされる核融合電力へ向けて、劇的な一歩が踏み出される可能性が出てきた。マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)と新しく設立された非公開企業、コモンウェルス・フージョン・システム社(Commonwealth Fusion Systems: CFS)が協力し、次世代の核融合実験及び先進の高温超電導体(連邦政府による数十年の基礎研究支援によって実現した)に基づく発電所へとつながる迅速かつ段階的な研究を実施することとなった。CFSは3月9日、この取り組みに対してイタリアのエネルギー企業、エニ社(Eni)から5,000万ドルの投資を受けること、さらなる投資家を模索し続けることを発表した。CFSは、MITとの協力の一環として、MITによる融合研究に資金を提供する。最終的な目標は、核融合エネルギーの迅速な商業化と新産業の確立である。 Massachusetts Institute of Technology “MIT and newly formed company launch novel approach to fusion power” (3/9/18)