EPAの環境科学センターの再編計画に疑問の声

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)が提案している再編計画によれば、EPAの研究開発局(Office of Research and Development: ORD)の一部である国立環境研究センター(National Center for Environmental Research: NCER)のグラント/契約/事務管理機能は、グラント事務管理に重点を置く他の2つのオフィスと統合される予定である。NCERは、汚染への暴露及びその影響に関する先端研究を支援するグラント実施センターで、新たに設置される資源管理局(Office of Resource Management)が、NCERの一部の機能及びその他の2つのオフィスの業務の責務を負うことになる。以前の初期報道によれば、再編計画は決定事項とのことであったが、EPAの高官によれば、計画はまだ予備段階であるという。今回の再編案に対しては、「驚きではない」「今後の経過を注視したい」という声がある一方、「米国の科学能力に対する新たな暴行である」と懸念を示す者もいる。 Science “EPA plan to reorganize environmental science center raises questions” (2/27/18)

サバンナ・リバー国立研究所との新たな合意、エネルギー省の長期的なスチュワードシップを支援

エネルギー省(Department of Energy)の高官は3月1日、サバンナ・リバー国立研究所(Savannah River National Laboratory: SRNL)との間の覚書(Memorandum of Understanding: MOU)に署名し、SRNLが、米国内の修復清掃作業拠点を管理するエネルギー省に技術支援を提供する主幹国立研究所として正式に指定されることとなった。本MOUにより、エネルギー省の遺産管理局(Office of Legacy Management: LM)は、SRNLの技術専門性及び援助に正式なアクセスを得ることになる。同研究所は1990年代半ばから、LMによる重要な技術的問題への対応に的を絞った援助を提供していた。一方、LMは90か所以上の元核兵器複合施設拠点(環境清浄作業が完了している)の管理及び監視を行っている。SRNLは、エネルギー省の環境管理局(Office of Environmental Management: EM)による進行中の清浄作業(元兵器格納拠点及び政府支援を受けた核研究施設の清浄作業)に支援を提供する主幹国立研究所でもあり、今回のMOUでLMの主幹国立研究所ともなった。 Department of Energy “New Agreement Expands Support for DOE Long-Term Stewardship” (3/1/18)

MITのソルブ、次のグローバル・チャレンジを発表

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)のイニシアチブ、「ソルブ(Solve)」のアレックス・アーモイル・エグゼクティブ・ディレクター(Alex Armouyel、Executive Director)は、3月1日に行われた「MITインテリジェンス・クエスト(Intelligence Quest)」の立ち上げイベントで、ソルブの次のチャレンジとして4項目を発表した。それらは、「海岸沿いのコミュニティ」「医療のフロントライン」「教員と教育者」「未来の仕事」である。ソルブのチャレンジは、関連性のあるソリューションを持つ人ならだれでも参加できる。アイデアの提出締切は7月1日である。ソルブは提出されたソリューションのレビューを行い、9月から始まる次のソルブ・クラスを決定した後、ソルブの応募者がそのアイデアを更に強化できるよう支援するソルブアソン(Solveathons)を開催する。そしてソルブの「チャレンジ・リーダーシップ・グループ(Challenge Leadership Group。分野横断型のリーダー、MIT教員で構成される)」が、2018年9月23日に実施される「ソルブ・チャレンジ最終選考(Solve Challenge Finals)」への最終出場者を選出する。 Massachusetts Institute of Technology “Solve announces next global challenges” (3/2/18)

DARPA、救命処置までの「ゴールデン・アワー」延長につながる生物学的時間の流れを鈍化させる取り組みを開始

兵士が外傷を受けたり急性感染症にかかった場合、その発生時点から最初の医療措置が施されるまでの時間がその人の生死を分けることがしばしばある。国防総省(Department of Defense)では、発症直後のこの重要な時間を「ゴールデン・アワー」と呼んでいるが、多くの場合、介入措置を成功させるまでの時間を延長できるのは、長くて60分程度である。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「バイオスタシス(Biostasis)」プログラムを開始した。同プログラムは、ゴールデン・アワーを長引かせる可能性を模索するものであるが、それは負傷兵の移送や戦地での医療ケアの向上によってではなく、身体的な時間を延長させることで取り組む。プログラムは、分子生物学を活用し、細胞内のバイオ化学の反応を鈍化させることで、死亡を防ぐことを狙いとしている。 Defense Advanced Research Project Agency “Slowing Biological Time to Extend the Golden Hour for Lifesaving Treatment ” (3/1/2018)

パシフィック・ノースウェスト国立研究所が国際的なエネルギー貯蔵同盟の形成に貢献

エネルギー貯蔵に世界的な注目が集まる中、1月には米国のパシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory: PNNL)が世界中の関連機関と共に、「国際エネルギー貯蔵及びイノベーション同盟(International Coalition for Energy Storage and Innovation: ICESI)」を立ち上げた。1月17日に中国の大連で行われた発足イベントには、米国、中国、スペイン、ドイツ、イタリア、日本、韓国などから300名以上のエネルギー貯蔵リーダーが結集した。その中心となったのが、PNNLのジュン・リュー氏(Jun Liu)で、エネルギー貯蔵の専門家として国際的に知られている同氏は、ICESI会議の議長を担った。エネルギー貯蔵に関する豊富な知識を有するPNNLは、ICESEの発足に大きく貢献した。 Pacific Northwest National Loaboratory “PNNL helps form international energy storage organization” (3/1/18)

国土安全保障省科学技術総局、第一応答者のための技術統合案の提出を要請

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)の科学技術総局(Science and Technology Directorate: S&T)は、第一応答者の安全性と効率を強化する技術ソリューションの評価を目的として、3月1日、「次世代第一応答者-ハリス郡運用実験(Next Generation First Responder (NGFR) – Harris County Operational Experimentation (OpEx))」に参加するための情報要請(request for information: RFI)を公表した。OpExは今年の12月3~7日にヒューストン港で行われ、第一応答者のための技術を統合し、ヒューストン地域の応答者及び米沿岸警備隊(U.S. Coast Guard)の任務対応能力を強化することを狙うものである。DHSのS&Tは具体的に、応答者の保護、接続性、認識を強化する能力について10件のギャップ項目(是正が必要な点)を挙げ、それらに対応する技術ソリューションの評価を行う計画である。 newswise “DHS S&T Calls for Technology Submissions for Integrated First Responder Demonstration in Houston” (3/1/18)

GAO:エネルギー省による研究プロジェクト財政支援の新たな見直しプロセスは不透明性をもたらす

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、「エネルギー省:研究プロジェクト財政支援に関する新たな見直しプロセスは不透明性をもたらす(Department of Energy: New Process to Review Financial Assistance for Research Projects Created Uncertainty)」と題する報告書を発表した。エネルギー省(Department of Energy)のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)はは2009年以来、約13億ドルを大学、企業、国立研究所のエネルギー研究に提供している。エネルギー省は2017年5月に、ARPA-Eを含む新規の財政支援の見直しを開始し、その間、新たなARPA-Eアワードを遅延し、選出された組織への情報提供を限定的にしながらアワードの条件交渉を行っている。GAOによれば、ARPA-Eによる財政支援はほぼ全てが最終的には承認されているものの、この遅延はGAOが聞き取りを行った10件のプロジェクトに不透明性をもたらし、プロジェクトのスケジュールと人材採用に影響しているという。 Government Accountability Office “Department of Energy: New Process to Review Financial Assistance for Research Projects Created Uncertainty” (2/28/18)

GAO:国防総省は省全体の協調体制を推進するため追加行動が必要

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、「国防管理:国防総省は省全体の協調体制を推進するための追加行動が必要(Defense Management: DOD Needs to Take Additional Actions to Promote Department-Wide Collaboration)」と題する報告書を発表した。国防総省(Department of Defense)は、2017年度国防承認法(National Defense Authorization Act: NDAA)で定められた要件の一部を実践し、組織的な課題に対処しているが、省全体の協調体制を推進するためにできる追加の措置はまだあると、GAOは結論づけている。その上でGAOは、①組織戦略の見直し、②組織戦略の開発における重要なステークホルダーとの協力、③(設立された)機能横断型チームのガイダンスの改定、④研修の提供、の4点を勧告している。 Government Accountability Office “Defense Management: DOD Needs to Take Additional Actions to Promote Department-Wide Collaboration” (2/28/18)

国立エネルギー技術研究所の所長代理にベテラン研究者を指名

エネルギー省(Department of Energy)のスティーブン・ウィンバーグ化石エネルギー担当次官補(Steven Winberg、Assistant Secretary for Fossil Energy)は、連邦化石エネルギー研究のベテランであるショーン・プラシンスキー氏(Sean I. Plasynski)を、国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)の所長代理として指名した。プラシンスキー氏は、NETL所長を3年務めた後、引退したグレース・ボチェネック氏(Grace Bochenek)の後任となる。プラシンスキー氏はこれまで、NETLの技術開発・統合センター(Technology Development and Integration Center)のエグゼクティブ・ディレクターとしてNETLの全国プログラムの監督を担当していた。 Department of Energy “Veteran Energy Research Leader Named Acting Director of NETL” (3/1/18)

エネルギー省の競争的向上プロジェクト(CIP):新たな公募と最初の認証マイルストーン達成

エネルギー省(Department of Energy)傘下の国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は2月28日、2018年分散型風力発電ビジネス会議(Distributed Wind 2018 Business Conference)で、分散型風力エネルギーの競争力向上プロジェクト(Competitiveness Improvement Project: CIP)の下、新たなプロジェクト公募を行った。CIPは、米国産の次世代小型及び中型風力タービン技術の開発促進を狙いとしたもので、システム設計の最適化や先端製造、タービン試験を目的としたコスト分担型プロジェクトに助成を行う。最近のCIPの成功として、受益機関の一つであるプリムス・ウィンド・パワー社(Primus Wind Power)の「エア40(Air40)」風力タービン・モデルが、2018年2月にタービン認証(第三機関による検証と試験)を達成した。 Department of Energy “Energy Department’s Competitiveness Improvement Project Hits First Certification Milestone; Opens Next Round of Applications” (2/28/18)