トランプ大統領、米中間の貿易会合に先駆け、中国製品への追加関税と技術分野での中国投資制限案を発表

トランプ大統領は5月29日、中国からの輸入品に500億ドルの関税を課す手続きを進めること、そして中国による米国技術の取得を取り締まる広範な活動の一環として、米国ハイテク産業への中国投資を制限する新たな案を発表した。スティーブン・ムニューチン財務長官(Steve Mnuchin)が、「中国との貿易戦争は保留状態である」と発言してから10日も経っていない中で発表された今回の動きは、北京で行われる両国間の貿易摩擦緩和を狙いとした協議に向かう商務省(Department of Commerce)のウィルバー・ロス長官(Wilbur Ross)に交渉材料を作り出すことを意図したもののようである。 Washington Post “Trump announces tariffs on China, tech crackdown ahead of key trade meeting” (5/29/18)

発電部門における化石燃料消費は1994年以来最低水準に

エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)の発表によれば、発電部門における化石燃料の消費は2017年に22.5 quadrillion Btuに減少し、1994年以来の最低水準となった。発電部門における化石燃料消費の減少トレンドは、石炭及び石油の使用低下と、天然ガスの使用増がわずかに相殺された(天然ガス消費は2016年がピークで2017年はやや減少した)ことによる。また、燃料混合の変化と発電技術の向上も、発電部門がより少ない化石燃料で電力を発電することにつながっている。 Energy Information Administration “Electric power sector consumption of fossil fuels at lowest level since 1994” (5/29/18)

エタノール及び生産者グループ、製油所のバイオ燃料基準免除措置を巡りEPAを提訴

再生可能燃料協会(Renewable Fuels Association)と全国トウモロコシ生産者協会(National Corn Growers Association)を含むグループは5月29日、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)が3件の製油所に年間で義務付けられているバイオ燃料基準を免除したことに反対し、控訴裁判所(U.S. Court of Appeals)にEPAを提訴した。免除が適用された製油所には、富豪投資家のカール・アイカーン氏(Carl Icahn)が所有する製油所も含まれる。製油所は再生可能燃料基準(Renewable Fuel Standard)によって、エタノールなどのバイオ燃料を毎年増大的に混合することが義務付けられているが、EPAは一定の条件を満たす施設を対象に「不均衡な経済的困難」を経験した場合はこの義務付けを免除することができる。従来、EPAの免除措置適用は厳しすぎると批判されていたが、昨年、連邦裁判所がEPAに「経済的困難」の定義を拡大するよう命令したことを受け、免除適用件数は急増し、本プログラムを巡る論争は拡大した。 Reuters “Ethanol, farm groups sue EPA over refineries’ biofuels exemptions” (5/29/18)

積極的な政策とバッテリーのコスト低下が電気自動車の記録的普及を牽引

国際エネルギー機関(International Energy Agency: IEA)の「グローバル電気自動車見通し(Global Electric Vehicles Outlook)」の最新版によれば、世界における電気自動車及びプラグイン式ハイブリッド自動車の数は、2017年に300万台を超え、前年比54%増となった。中国は引き続き世界最大の電気自動車市場で、昨年販売された自動車の半分を占める。2017年には中国で約58万台の電気自動車が売れ、前年から72%増加した。売上2位は米国で2017年に約28万台の電気自動車が販売された。充電インフラも自動車と同じようなペースで増加している。電気自動車の成長は、主に政府政策(公共調達プログラム、電気自動車購入を奨励する金銭的インセンティブ、燃費基準の強化などが含まれる)と、リチウム・イオン・バッテリーの近年における性能強化とコスト削減によるところが大きい。 International Energy Agency “Strong policy and falling battery costs drive another record year for electric cars” (5/30/18)

DARPAの戦略技術局、新たなアイデアを求めて入札説明会を実施

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の戦略技術局(Tactical Technology Office)は、6月6日と7日にバーチャル入札説明会(Virtual Proposers Day)を開催する。この日は、6月中旬に公表される広範官庁公示(Broad Agency Announcement: BAA)「2018年 未来の戦闘のためのディスラプティブ能力(2018 Disruptive Capabilities for Future Warfare)」に先駆けて、TTOの目標と投資分野について事前の情報提供が行われる。このイベントではまた、企業や個人がTTOのプログラム・マネジャーと、軍事ミッション向けシステムの先端研究・開発・実証の概念について協議する機会も提供される。 Defense Advanced Research Project Agency “TTO Virtual Proposers Day Calls for New Ideas to Answer National Security Priorities” (5/25/18)

ウーバー社の自動運転車事故報告:原因はシステムの故障ではなかった

3月18日、アリゾナ州で試験走行を行っていたウーバー社(Uber)の自動運転車が歩行者をはねて死亡させるという事故が起きた。自動車が走行していたところは人通りが少なく、複雑な道でもなかったという。国家運輸安全委員会(National Transportation Safety Board: NTSB)が5月24日に発表した予備報告では、ウーバー社のシステムは設計通りに機能し、ソフトウェアあるいはセンサーの故障は起きていなかったことが明らかとされた。具体的に、周囲の目的物を検知するシステムは最初、歩行者を「未知の物体」と検知し、その後自転車であると検知した。しかし、その物体の速度と方向性、自分(車)の速度と方向性に関する予測を誤ったという。また、自動運転車は衝突の直前に緊急ブレーキの必要があると認識したものの、急激な減速が発生しないよう、コンピューターが急激なブレーキを行うことはできないようになっていた。 The Atlantic “Uber’s Self-Driving Car Didn’t Malfunction, It Was Just Bad” (5/24/18)

米国政府、外国人アントレプレナーを引き付けることを狙いとしたプログラムの廃止を提案

国土安全保障省(Department of Homeland Security)は5月25日、外国人アントレプレナーを米国へ誘致することを狙いとしたプログラムの撤回を正式に提案した。対象となっているのは、オバマ前大統領が退任直前の2017年1月に発足させた国際アントレプレナー規則で、外国人アントレプレナーが米国内でスタートアップ事業を管理及び成長させられるよう、最高5年間の米国滞在を認めるものである。同年7月に施行予定となっていたが、トランプ政権は昨年、プログラムの施行日を2018年3月まで先延ばしした。その際、いずれは廃止する意向を示唆していた。トランプ政権は、同プログラムは米国労働者を適切に保護せず、政府権限の不適切な行使であると批判していた。 Reuters “U.S. proposes scrapping program aimed at attracting foreign entrepreneurs” (5/25/18)

エネルギー貯蔵:導入のための課題とそれへの対処の取り組みに関する情報(GAO報告)

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、「エネルギー貯蔵:電力グリッド運用の導入における課題とそれへの対処努力に関する情報(Energy Storage: Information on Challenges to Deployment for Electricity Grid Operations and Efforts to Address Them)」と題する報告書を発表した。バッテリーやフライホールなどの技術によって、エネルギーを貯蔵し、必要に応じてそれらを変換して発電させることが可能となっている。政府高官や業界の関係者、GAOの調査によれば、エネルギー貯蔵は、①供給混乱への対応、②ピーク時の能力提供、などの一助となり得る。GAOは、「連邦及び州政府は、エネルギー貯蔵導入の妨げとなる技術的障害や市場の障害を削減するためのステップを講じている」と報告している。 Government Accountability Office “Energy Storage: Information on Challenges to Deployment for Electricity Grid Operations and Efforts to Address Them” (5/24/18)

エネルギー省、国立研究所と業界のパートナーシップ育成を目的とした資金を発表

エネルギー省(Department of Energy)のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)は5月24日、、「レジデント・テクノロジスト(Technologist in Residence: TIR)」プログラムの第3回コホートのための資金として最高200万ドルを提供すると発表した。この取り組みを通じて、業界とエネルギー省傘下国立研究所の間の戦略的かつ長期的な関係を促進し、高インパクトで協調的な初期ステージの研究開発につなげることを目指している。また、国立研究所の上級研究者と業界の研究者が協力し、業界が抱える最も重要な課題とそれらを最善の形で解決する国立研究所の能力について理解を深めることになる。国立研究所のテクノロジストは、技術的知識を提供し、業界パートナーが国立研究所のリソースと専門性を活用できるように支援を行う。TIRパートナーシップは最高2年間継続されるが、それを超えた長期的な関係を築くことが目標となっている。  Department of Energy “Energy Department Announces Funding to Foster Lab-Industry Partnerships” (5/24/18)

2018年世界競争力年鑑で米国が1位に返り咲き

スイスのグローバル・ビジネス・スクール、IMDは、「2018年 IMD世界競争力年鑑(2018 IMD World Competitiveness Yearbook)」を発表した。30版目となる今年は、上位5カ国を構成する国・地域は前年と変わらないものの、順位が変わっており、米国(昨年4位)が香港(同1位)を抜いて1位となり、次いで香港、シンガポール(同3位)、オランダ(同5位)、スイス(同2位)となっている。米国は、経済パフォーマンス(1位)、インフラ(1位)が原動力となった。香港は、政府の効率性(1位)とビジネスの効率性(1位)が評価された。その他の注目点として、オーストラリアが順位を7つ上げて18位、中国が同5つ上げて13位と、躍進した。日本は25位(昨年27位)であった。 IMD “The US overtakes Hong Kong at first place among world’s most competitive economies” (May 2018)