石油と鉱業大手によるエネルギー移行委員会が炭素半減に向けたロードマップを発表

ロイヤル・ダッチ・シェル社(Royal Dutch Shell Plc)やBHPビリトン社(BHP Billiton)などエネルギー大手と非営利機関、投資家で構成されるエネルギー移行委員会(Energy Transitions Commission)が4月23日に発表した報告によれば、「世界の温室効果ガスは、経済発展を損なうことなく、2040年までに半減することができる」という。その一部は、主に再生可能資源由来の電力グリッドに転換することによる。風力やソーラー、電池の費用が低下していることから、15年以内に電力の最大90%を再生可能資源から得つつ、電力代は化石燃料と競争的な価格で提供することが可能になるという。 Bloomberg “Oil and Mining Giants Detail Road Map to Reduce Carbon by Half ” (4/25/17)

GAO、「FAAのポートフォリオ開発と活動報告には改善の余地がある」と報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、「航空研究開発:連邦航空局のポートフォリオ開発と活動報告には改善の余地がある(Aviation Research and Development: FAA Could Improve How It Develops Its Portfolio and Reports Its Activities)」と題する報告書を発表した。報告書は、連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)による研究開発(R&D)プロジェクトの開発方法、これらのプロジェクトの追跡と評価、ポートフォリオに関する報告について評価したもので、それによれば、FAAの行動は、R&Dポートフォリオ管理に関連した要件、ガイダンス、優先的慣行に一致していないという。 GAOは、運輸長官(Secretary of Transportation)に対して、FAA局長に①長期的なR&D研究優先事項を特定すること、②プロジェクトの選出方法を開示すること、③国家航空研究計画(National Aviation Research Plan: NARP)とR&D年間レビュー(R&D Annual Reviews)で定められている法的要件に合致していることを確実にするよう義務付けることを勧告している。 Government Accountability Office ” Aviation Research and Development: FAA Could Improve How It Develops Its Portfolio and Reports Its Activities” (4/24/17)

トランプ大統領、不公正な鉄鋼貿易慣行に立ち向かう

トランプ大統領は、「米国には国内鉄鋼産業があるにもかかわらず、鉄鋼輸入は2016年2月から2017年2月の間に19.6%増加している」「米国際貿易委員会(U.S. International Trade Commission: ITC)は、『輸入鉄鋼は米国の鉄鋼業界に損害をもたらしている』と報告している」とし、米国鉄鋼業界を最優先するための行動を発表した。具体的には、商務長官(Secretary of Commerce)に、輸入鉄鋼は国家安全保障を損なう脅威となっているかどうかを調査するよう指示した。調査報告は270日以内に提出される。調査によって「輸入鉄鋼が国家安全保障を損なう脅威となっている」と判断され、大統領がそれに同意した場合、大統領は関税などの措置を講じる可能性がある。 White House “President Donald J. Trump: Standing up to Unfair Steel Trade Practices” (4/20/17)

メリーランド州知事、「メリーランド州民により多くの職を」法案に署名

メリーランド州のラリー・ホーガン知事(Larry Hogan)は4月11日、120件の法案を法制化する署名を行った。法制化された法案には、選挙で選出された役職者の利益相反を排除するための法案や73件の優先的輸送プロジェクトを実行するための法案などが含まれる。また、知事による「メリーランド州民により多くの職を(More Jobs for Marylanders Act (SB 317))」法案も含まれている。同法はメリーランド雇用イニシアチブ(Maryland Jobs Initiative)の中心となるもので、雇用創出を目的とした新規・既存の製造事業者への税優遇措置、労働力開発イニシアチブなどが含まれている。 Maryland.gov “Governor Larry Hogan Signs More Jobs for Marylanders Act Into Law” (4/11/17)

イノベーション主導型の米国製造業の押し上げ

ボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group: BCG)は、「イノベーション主導型の米国製造業の押し上げ(An Innovation-Led Boost for US Manufacturing)」と題する報告書を発表した。米国は依然として研究開発(R&D)支出の総額では世界のリーダーであるものの、開発段階の投資では中国に抜かれている。報告書は、基礎研究・学術レベルの応用研究を新たな製品やプロセスに転換する際の障害として、産業と学術機関における①コミュニケーション・ギャップ、②文化の違い、③長期的関係の欠落などを挙げた上で、「産学間の関係を強化することで、米国がR&D活動からより多くのものを得られるようになる大きな可能性がある」と指摘している。 Boston Consulting Group “An Innovation-Led Boost for US Manufacturing” (4/17/17)

士官学校を対象とした大群チャレンジのライブ飛行コンペ開始

無人航空機(unmanned aerial vehicle: UAV)及びその他のロボットは、米軍ならびにその敵にとってますます有用なものとなりつつある。これらのUAVやロボットが人間の監視下で有益なタスクを実行できる、つまり人間のチームメイトとの協力によるUAVの大群戦術が実現できれば、米軍兵士の優位性が大いに拡大できる可能性がある。しかし、そのスケーラビリティ(一人のオペレーターが複数のロボット・プラットフォームを監督し、直接的な遠隔操作をせずに高度に自立的な行動をするようにする)が大きな課題となっている。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「士官学校大群チャレンジ(Service Academies Swarm Challenge)」を実施する。DARPAと陸軍士官学校(Military Academy)、海軍士官学校(Naval Academy)、空軍士官学校(Air Force Academy)の協力によるもので、これらの士官学校の学生チームが小型UAVによる革新的な攻撃的及び防御的大群戦術の開発を競う。4月23日には、3日間にわたるライブ飛行コンペ(Live-Fly Competition)が開始された。 Defense Advanced Research Project Agency “Service Academies Swarm Challenge Live-Fly Competition Begins” (4/23/17)

無線シグナルの世界を作り出す世界最強のエミュレーター「コロシアム」が運用開始される

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は4月21日、次世代のエレクトロニック・エミュレーター、「コロシアム(Colosseum)」の運用を開始した。コロシアムは、メリーランド州ローレルにあるジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)応用物理学研究所(Applied Physics Laboratory: APL)内のサーバールームに設置されており、大規模かつ重要な無線世界を模倣的に作り出す能力を有している。計画通りに進めば、DARPAが今後3年をかけて実施する「スペクトラム・コラボレーション・チャレンジ(Spectrum Collaboration Challenge: SC2)」(賞金375万ドル)の間、競技参加者が利用するテストベッドとなる。SC2は、軍事及び非軍事の双方において電磁スペクトラムへのアクセスを使用及び管理するための新たなパラダイムを作り出すことを競うチャレンジである。 Defense Advanced Research Project Agency “World’s Most Powerful Emulator of Radio-Signal Traffic Opens for Business” (4/21/17)

アルファベット社、1万人のボランティアの健康データを追跡へ

グーグル社(Google)の元生命科学部門で、現在はアルファベット社(Alphabet)傘下企業となっているべリリー社(Verily)は4月19日、今後4年間をかけて「なぜ人は一般的に健康な状態から病気になるのか」を追跡する「プロジェクト・ベースライン(Project Baseline)」を開始する。デューク大学(Duke University)とスタンフォード大学医学部(Stanford Medicine)とパートナーを組み、多様な背景を持つ1万人のボランティア(健康状態が良好な者や慢性疾患のリスクが高い者など)を募集する。これらのボランティアには、高度な健康情報追跡器を身に付けてもらう他、ゲノムのシークエンスなどを実施する。プロジェクト・ベースラインのゴールは、「人間の健康マップを作ること」であるという。多くの医師は現在、症状が現れると治療を行うが、患者が発症に至るまでの数年の兆候についてはほとんどわかっていない。プロジェクト・ベースラインの研究者は、睡眠、活動、心拍、ゲノム、その他のあらゆる情報を収集し、疾病の早期警告サインを見つけ出すことを期待している。 CNBC “Alphabet will track health data of 10,000 volunteers to ‘create a map of human health’” (4/19/17)

エネルギー省、国立研究所と中小企業38社との共同研究を発表

エネルギー省(Department of Energy)は4月21日、中小企業バウチャー(Small Business Vouchers: SBV)パイロット・プログラムを通じて国立研究所の研究者と協力する中小企業38社を発表した。SVBプログラムは、米国の中小企業向けにエネルギー省傘下の国立研究所へのアクセスを促進するもので、これらの企業が自社の先端エネルギー製品に重要な技術的試練を克服するのに必要な知的及び技術的リソースを活用できるようにし、世界的な競争優位性を獲得できるよう支援するものである。今回のSBVプログラムでは、オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)やアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)など8つの国立研究所が38の中小企業と協力するための助成金を受け取る。 Department of Energy “Energy Department Announces New National Laboratory Collaborations with 38 Small Businesses” (4/21/17)

NIH、7件のマラリア研究センター・オブ・エクセレンスに助成

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の国立アレルギー・感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases: NIAID)は4月21日、世界で7つのマラリア研究センターに初年度助成金として約900万ドルを助成すると発表した(資金の有用性次第)。助成期間は7年間となっており、NIAIDが2010年に開始したプログラム「国際マラリア研究センター・オブ・エクセレンス(International Centers of Excellence for Malaria Research: ICEMR)」を継続するものとなる。受益するのは3件の新しいセンターと4件の既存センターで、アフリカ、アジア、中南米の14か国にわたる。 National Institutes of Health “NIH Funds Seven International Centers of Excellence for Malaria Research” (4/21/17)