国務省の科学特使が辞任

国務省(State Department)の科学特使が、先日、バージニア州シャーロッツビルでの白人至上主義者による集会で発生した暴動へのトランプ大統領の対応に反発する形で辞任した。辞任したダニエル・カメン氏(Daniel Kammen)は、トランプ大統領へ宛てた辞任届の中で、全ての段落において「弾劾」を示唆した。書簡には、「私の辞任は、あなた(大統領)が米国の中核の価値を攻撃したことへの応答である」「白人至上主義者とネオナチ主義者への批判を怠ったことは、国内外に影響を及ぼす」などと記述され、トランプ大統領の言動を強く批判している。 The Hill “State Dept. science envoy resigns with letter that spells out ‘Impeach’” (8/23/17)

バーン・エラース元連邦下院議員が逝去

ミシガン州選出の下院議員を17年務めたバーン・エラース元下院議員(Vern Ehlers)が8月15日、逝去した。83歳であった。研究物理学者で共和党穏健派のエラース氏は、五大湖周辺の堆積物の清掃に5年間で2億7,000万ドルの支出を承認する法律を成立させるなど、科学技術政策分野の主要議員として活動した。その他、数学・科学の教育の向上に関与し、議会ウェブサイトの創設にも関与した。 Philly.com “Vern Ehlers | Ex-congressman, 83” (/17)

トランプ大統領、インフラ評議会計画を断念

情報筋が8月17日に明らかにしたところによれば、トランプ大統領は、7月19日の大統領令で設立されたインフラ諮問評議会(Advisory Council on Infrastructure)の設立計画を進めない意向である。同評議会は、道路や橋、その他の公共事業の改良について(最高1兆ドル)大統領に助言する諮問機関として設立される予定であった。大統領はニューヨーク州の開発事業者など自身の友人にインフラ評議会を主導するよう要請していたが、公式な任命は全く発表されていない。大統領は前日に、二つのビジネス諮問委員会を解散すると発表しており、今回の発表はそれに続く。8月12日にバージニア州シャーロッツビルで起きた暴動後のトランプ大統領の発言に反対する形で、複数の企業幹部が米国製造評議会(Manufacturing Council)と戦略政策フォーラム(Strategic and Policy Forum)からの辞任を発表している。 Bloomberg “Trump Abandons Plan for Council on Infrastructure” (8/17/17)

OMBとOSTPが2019年度予算向け研究開発予算の政権優先事項を通達

行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)と科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は8月17日、「2019年度向け政権研究開発予算優先事項(FY 2019 Administration Research and Development Budget Priorities)」を通達した。それによれば、「研究開発優先分野」として、①米国軍の優位性、②米国の安全保障、③米国の繁栄、④米国のエネルギー支配、⑤米国の医療、⑥政府の説明責任と効率性の強化、⑦革新的な初期段階研究の支援、⑧省庁間協力の最大限化を挙げている。また、「研究開発の労働力及びインフラ」として、①未来に重点を置いた労働力の開発、②研究インフラの近代化と管理、を提示している。 White House “FY2019 Administration Research and Development Budget Priorities” (8/17/17)

カリフォルニア州エネルギー委員会、森林及び食品廃棄物をエネルギーに転換するための研究に助成

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)は8月9日、食品及び森林廃棄物をバイオ電気の発電に転換するための2つの研究プロジェクトに合計500万ドル以上を助成すると発表した。受益チームの一つはカリフォルニア大学デイビス校(University of California, Davis)で、100万ドル以上が提供される。同大学チームは、グラントを使って、森林廃棄物をバイオ電気に転換するためのオンライン・サイティング・ツール(プロジェクト・マネジャーが環境への影響や輸送コストなど複数の要素を考慮しながらバイオエネルギー発電所を開発するための場所や方法について決定する際に利用する)の開発に取り組む。2つ目の受益チームは、HZIUコンポガスSLO社(HZIU Kompogas SLO, Inc.)で400万ドルを受益し、カリフォルニア州サンルイス・オビスポ(San Luis Obispo)でコミュニティ規模のバイオエネルギー施設の建設、実証、運用に取り組む。同施設では、サンルイス・オビスポ郡内の有機廃棄物を再生可能電力に転換する計画である。 Department of Energy “Energy Commission Awards Grants to Study Turning Forest and Food Waste Into Energy” (8/9/17)

IARPA、センサーで労働者の生産性を追跡するプロジェクトに助成

情報コミュニティの研究開発部門である情報先端研究プロジェクト活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity)は、ウェアラブル・センサーとソフトウェアを使って従業員の生産性を調査するプロジェクト、mPerfに助成を行う。mPerfは6つの大学の研究者で構成されるチームで資金額1,380万ドルの取り組みである。プログラムは、IARPAのMOSAIC(Multimodal Objective Sensing to Assess Individuals with Context(個人のコンテクストを評価するための多様な客観的感知)の略)プロジェクトの一環で、研究目標の一つは、高度なストレスが従業員の意思決定能力にどのような影響を及ぼし得るかについて学ぶことである。 Nextgov “IARPA Funds Project To Track Worker Productivity with Sensors” (8/15/17)

国土安全保障省、犯罪捜査及びネットワーク分析のセンター・オブ・エクセレンスの主幹機関にジョージ・メイソン大学を選出

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)の科学技術局(Science and Technology Directorate)は8月2日、「犯罪捜査及びネットワーク分析のセンター・オブ・エクセレンス(Center of Excellence in Criminal Investigations and Network Analysis: CINA)」を構成する米学術機関及びパートナー機関のコンソーシアムを主導する機関としてジョージ・メイソン大学(George Mason University)を選出したと発表した。CINAには、10年間グラントの初年度資金として385万ドルが科学技術局から提供される。CINAにおける研究は、犯罪ネットワーク分析、犯罪活動パターン、科学捜査及び犯罪捜査プロセスに重点が置かれ、DHSの関連部門やその他の連邦/州/地方自治体の法規取り締まり機関と協力しながら、エージェントや担当官が実際に犯罪の予測、防止、起訴に利用する戦略とソリューションの開発に取り組む。 Department of Homeland Security “News Release: DHS Selects George Mason University for Criminal Investigations and Network Analysis Center of Excellence” (8/2/17)

国土安全保障省、「業務効率加速のためのセンター・オブ・エクセレンス」の主導機関としてアリゾナ州立大学を選出

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)の科学技術局(Science and Technology Directorate)は8月7日、「業務効率加速のためのセンター・オブ・エクセレンス(Center of Excellence for Accelerating Operational Efficiency: CAOE)」を構成する学術機関及びその他のパートナーのコンソーシアムを主導する機関として、アリゾナ州立大学(Arizona State University)を選出したと発表した。CAOEには10年間グラントの初年度資金として385万ドルが科学技術局から提供される。DHSの科学技術担当次官代理(Acting Under Secretary for Science and Technology)は、「CAOEは、先端分析ツールを適用することでリアルタイムの意思決定を支援し、DHSの業務コンポーネントやその他のセキュリティ実践者の業務効率改善を実現する」と説明している。アリゾナ州立大学は主幹機関として、先端分析ツール及び技術開発の指揮を取る。CAOEはまた、国土安全保障部門の労働力を対象に、分析能力と多様性の拡大を目的として、教育と研修の提供も行う。 Department of Homeland Security “News Release: DHS Selects Arizona State University to Lead Center of Excellence for Accelerating Operational Efficiency” (8/7/17)

トランプ大統領、米国のインフラ構築に取り組む

「主要インフラプロジェクトの環境審査プロジェクトは旧式で、断片化しており、非効率的で米国民に予測不可能なものになっている」とするトランプ大統領は8月15日、インフラ・プロジェクトのための環境審査と許認可プロセスについて原則と説明責任を確立するための大統領令に署名した。同令により、①環境と許認可のプロセスをより効率的かつ効果的にする(複数の機関が環境審査を行うという継ぎはぎ状態ではなく、主幹連邦機関がその他の連邦機関と協力しながら主要インフラ・プロジェクトの環境審査及び許認可判断を行うという単一連邦決定方針(One Federal Decision policy)を導入するなど)、②政府全体で環境審査及び許認可プロセスを改善するため見直しを行い、全ての機関に説明責任を持たせる(環境品質評議会(Council on Environmental Quality: CEQ)が政府間の環境審査改善を目的とした行動計画を開発、導入するなど)などが指示された。 White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Works to Rebuild America’s Infrastructure” (8/15/17)

微生物叢と室内環境と人間の健康の関係をより良く理解するための研究議題

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は、「作られた環境の中の微生物叢:室内微生物叢と人間の健康と建物の研究議題(Microbiomes of the Built Environment: A Research Agenda for Indoor Microbiology, Human Health, and Buildings)」と題する報告書を発表した。報告書は、「室内環境における微生物叢と人間に関する研究は増えているが、それらの相互関係の多くは依然として未知である」とした上で、室内の微生物叢の形成、ダイナミクス、機能についてより包括的な理解を得るための具体的な研究議題を提案している。さらに、「室内における微生物叢と人間の関係についてより良い理解を得た上で、それらの知識を実践(ガイダンスや標準の更新など)に移すべきである」と報告書は述べている。 National Academies “New Report Outlines Research Agenda to Better Understand the Relationship Among Microbiomes, Indoor Environments, and Human Health” (8/16/17)