NIST、「情報システムと組織のためのセキュリティとプライバシー・コントロール」の改定草案を発表

ユーザーを保護しつつ、優れた情報システムを確立するには、セキュリティとプライバシーの双方でセーフガードが必要である。こうした方向性へ向け、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology: NIST)は、「情報システムと組織のためのセキュリティとプライバシー・コントロール(Security and Privacy Controls for Information Systems and Organizations)」(Special Publication 800-53)の改定草案(第5版)を発表した。本文献は、連邦政府を対象に統一的な情報セキュリティ枠組みを提示するものであるが、改定草案はあらゆる種類の組織が相互接続システムの中でセキュリティとプライバシーを維持する上で活用できるもので、改定作業を担当した作業部会のリーダーは「草案第5版はモノのインターネット(IoT)にも適用できる次世代のコントロール・カタログである」と述べている。また、プライバシー問題が枠組み全体に組み込まれた内容となった。 National Institute of Standards and Technology “NIST Crafts Next-Generation Safeguards for Information Systems and the Internet of Things” (8/15/17)

クリーンエネルギー団体が全国クリーンエネルギー週間を発表

大手クリーンエネルギー団体は8月18日、今年9月25~29日にワシントンDCで開催される「全国クリーンエネルギー週間(National Clean Energy Week: NCEW)」への参加を発表した。NCEWでは、クリーンエネルギー分野の業界団体、企業、非営利組織、提唱者が集い、いかにして業界を強くし、クリーンエネルギー・ソリューションの議論と認識に影響を及ぼしているかを展示、発表する。「責任あるエネルギー・ソリューション市民フォーラム(Citizens For Responsible Energy Solutions Forum)」、「再生可能エネルギー米国評議会(American Council on Renewable Energy)」、「先端エネルギー経済(Advanced Energy Economy)」などが参加する。 Clean Energy Week “Leading Clean Energy Organizations Announce National Clean Energy Week” (8/18/17)

DARPA、無線周波数機械学習システム・プログラムを発表

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は8月11日、「無線周波数機械学習システム(Radio Frequency Machine Learning Systems: RFMLS)」プログラムを発表した。数十億個の電話、家電、ドローン、交通信号機、セキュリティ・システム、環境センサーその他の無線接続型機器がモノのインターネット(IoT)と結び付き、無線周波数スペクトルが増大的に混雑していく中、最新の機会学習を使って無線周波数の理解に役立てるのが狙いである。RFMLSプログラムは、いずれはRFMLシステムに取り入れられる技術的要素となると考えられる、①特徴の学習(Feature Learning。RF信号のデータセットを基に様々な軍事・民間環境で信号を特定、特性化している特徴を学習する)、②注意と突出性(Attention and Saliency:無線周波数スペクトルの中で潜在的に重要なものに人工的注意を向けるアルゴリズム)、など4つの技術的コンポーネントで構成される。 Defense Advanced Research Project Agency “The Radio Frequency Spectrum + Machine Learning = A New Wave in Radio Technology” (8/11/17)

ロボットはどこに?

ブルッキングス研究所(Brookings Institution)のメトロポリタン政策プログラム(Metropolitan Policy Program)は今年後半に、オートメーションが最もディスラプティブな影響を及ぼしている州と地域に関する新しいマップを発表する予定であるが、それに先立ち、二人のエコノミストが作成した論文を元に、米国内におけるロボットの導入トレンドについて調査した。それによれば、ロボットは米国内の一部の地域では密集している一方、その他の地域ではあまり見られないという。具体的には、中西部や南部の製造業州に多く存在しており、特に自動車製造業が盛んな地域に集中している。都市別で見た場合も、同様の傾向が見られる。そしてここから読み取れる点として、①産業ロボットの存在を示す不均衡なマップは、「オートメーション」がその他の経済トレンドと同じように、全ての地域で平等に発生するものではないこと、②ロボットならびに広範な経済的不安(オートメーションが労働力に及ぼす影響)は中西部の産業地帯(特にロボットの存在が大きいミシガン、ウィスコンシン、ペンシルバニアといった共和党州)で最も感じられる可能性がある、の2点を挙げている。 Brookings Institution “Where the robots are” (8/14/17)

エネルギー省、第4回薪ストーブ設計チャレンジを発表

エネルギー省(Department of Energy)は8月14日、グリーン・ヒート同盟(Alliance for Green Heat: AGH)とパートナーシップを組み、第4回「薪ストーブ設計チャレンジ(Wood Stove Design Challenge)」を開催すると発表した。世界中のチームが、住宅用途(携帯電話の充電から住宅全体の電力まで)の次世代バイオマス・ヒーターの設計に取り組む。賞金は最高2万5,000ドル。参加チーム及び展示者は、2018年11月9~14日にワシントンDCのナショナル・モール(National Mall)で開催されるイベントで革新的な薪ストーブ技術を展示する機会を得る。近年、薪を主要な暖房源として利用する住宅は米国内の多くの地域で増えているが、薪ストーブ業界はここ数十年の住宅機器市場における技術イノベーションから取り残されている。こうした中、熱を電力に転換する機能を持つ熱電式薪ストーブには大きな可能性があると考えられている。今回のチャレンジで参加者は、①センサーとWi-Fiを用いた技術で燃焼効率/室内大気質/利便性を向上させる薪ストーブのオートメーション化と、②照明や携帯電話、Wi-Fiコントロールのための電力を発電する熱電式薪ストーブ、という2つのコンペで競う。 Department of Energy “Let the Challenge Begin: DOE Partners to Launch Fourth Wood Stove Design Challenge” (8/14/17)

ディスラプショニアリング:科学的発展プロセスの合理化に取り組むDARPA

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の防衛科学局(Defense Sciences Office: DSO)は8月11日、科学的発見を加速させることを目標として大胆かつリスクの高いアイデアのより速い特定と研究を推進する新しい概念「ディスラプショニアリング(Disrutioneering)」を発表した。この取り組みのもとでDARPAは、合計資金額が500万ドル以下でかつ迅速的なスケジュールで行われる小型プログラムの開発に取り組む。DSOの部長代理は、「ディスラプショニアリングのミニ・プログラムは、最も急進的で高い恩恵の可能性があるアイデアを早急に調査研究し、更に追求できるものがあるかどうかを判断することを意図したものである」と説明する。ディスラプショニアリングの最初のプログラムとして、①「ファンダメンタル・デザイン(Fundamental Design: FUN DESIGN:機械システムの新規かつ最適な設計を示す根本的なコンピュテーショナル/数学的要素の研究を狙いとしたもの)と、②「ほぼあらゆる場所であらゆるものを通じた画像化(Imaging Through Almost Anything, Anywhere: ITA3:低周波の電磁波とシンプルなコンピューター手法を組み合わせて3D解像度/レンジのトレード・スペース(trade space)を判断することを狙いとしたもの)」の2件が発表された。 Defense Advanced Research Project Agency “Disruptioneering: Streamlining the Process of Scientific Discovery” (8/11/17)

2015年度、連邦政府から大学への科学工学義務的歳出は前年比2%減

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の米国科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)による「大学及び非営利機関への科学・工学連邦支援調査(Survey of Federal Science and Engineering Support to Universities, Colleges, and Nonprofit Institutions)」によれば、2015年度に連邦機関は1,016学術機関のS&E活動に305億ドルの義務的歳出(obligation)を行った。これは、現行ドル換算で、前年度(1,003学術機関に311億ドルの義務的歳出)の2%減である。2015年度の同義務的歳出が最も多かったのは、厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)、NSF、国防総省(Department of Defense)で、全体の85%を占めた。このうち、HHSと国防総省による義務的歳出は減少した一方、NSFによる歳出は増加した。 National Science Foundation “Federal S&E obligations to universities, colleges fell 2 percent between fiscal years 2014 and 2015” (8/16/17)

エネルギー省、石炭及び石炭副産物からのレアアース元素回収の進展を目的として1,740万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)は8月16日、石炭及び石炭副産物からのレアアース元素(rare earth elements: REE)の回収の進展に取り組む4つのプロジェクトが次の段階へ移行することを支援するため、1,740万ドルを投資すると発表した。これらのプロジェクトは、エネルギー省の化石燃料局(Office of Fossil Energy)が過去の資金提供公募で採択したプロジェクトの中から選出された。REEの需要は近年急増しており、経済的に可能な国内のREE回収方法の開発に重点が置かれつつある。今回選出された4つのプロジェクトは、コスト効果が高く環境的に優しいREE回収方法の開発と検証に取り組む。プロジェクトは2020年までに完了予定で、①ベンチスケール技術と②パイロットスケール技術の2つの対象エリアに大別することができる。 Department of Energy “DOE Invests $17.4 Million in Projects To Advance Recovery of Rare Earth Elements From Coal and Coal Byproducts” (8/16/17)

トランプ大統領、米国民の知的財産を保護する努力の第一歩

トランプ大統領は8月14日、米国人のイノベーションと米国企業の知的財産の保護に向けた最初のステップを発表した。具体的に大統領は、中国が、米国の知的財産権、イノベーション、技術開発に損害を及ぼす可能性がある不合理あるいは差別的な政策を実施しているかどうかを調査すべきか否かを判断するよう、米通商代表部(United States Trade Representative: USTR)に指示する大統領メモランダム(Presidential Memorandum)に署名した。一方、全米アジア研究所(National Bureau of Asian Research)が2013年に発表した「米国知的財産の窃盗(Theft of American Intellectual Property)」の2017年更新版が発表され、報告書は「中国政府の政策は、米国の知的財産の窃盗につながっている」との見解を示した。 White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Protects American Intellectual Property” (8/14/17)

イノベーションへの貢献度を順位付けした「ネイチャー指数」発表

8月9日に発表された「ネイチャー指数2017年イノベーション(Nature Index 2017 Innovation)」の付録によれば、新たな発明に最も貢献しているのはスクリプス研究所(Scripps Research Institute)で、次いでロックフェラー大学(Rockefeller University)、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)となっている。報告書は、200の大学及び研究機関を対象に研究論文への寄与度(のちにその他の機関の特許で引用された度合い)に基づいて順位付けしたもので、測定基準はネイチャー・インデックス社(Nature Index)のパートナーであるザ・レンズ社(The Lens)が考案した。今年のリストの上位50機関のうち、38機関を米国が占めている。 The Scientist “Nature Index Identifies Top Contributors to Innovation” (8/9/17)