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October 2026

国土安全保障省、ビザ延長時の過去承認尊重撤廃を提案

米国物理協会(American Institute of Physics: AIP)は10月19日、就労ビザの更新申請において過去の承認結果を尊重する現行方針を撤廃する、国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)のルール改正案提示について伝えた。H-1BやL-1などの就労ビザが対象で、従来の審査基準を変更し、申請者側に条件を満たしている証明を行うよう求める内容となっている。今回の提案は、技術分野向けビザや外国人雇用プログラムに対し10万ドルの申請手数料を課す動きに続くもので、200万件以上の申請が対象となる見通しである。これはI-129申請(非移民労働者請願書)に基づき承認されたビザの約30%に相当し、同省は制度の整合性を高める目的と説明しているものの、一部報道では申請企業の費用増や審査遅延につながる懸念が指摘されている。この変更案に関し、同省は11月13日まで意見を受け付けているが、AIPは9月に連邦判事が留学生の米国滞在期間を4年間に制限する同省規則の指し止めを命じた経緯についても記事で触れている。 AIP “DHS proposes changing prior status deference” (10/19/26) https://www.aip.org/fyi/the-week-of-october-19-2026

下院特別委、研究安全保障強化大学に資金優先配分を提言

米国物理協会(American Institute of Physics: AIP)は10月19日、自主的に研究安全保障強化を行った大学へ連邦資金を優先配分する下院中国共産党特別委員会(House Select Committee on the Chinese Communist Party)による提言について伝えた。同委員会のジョン・ムーレナー委員長(John Moolenaar、ミシガン州選出共和党)は報告書で、安全対策を単なる規制負担ではなく優遇機会とすべきであると主張した。また、政策方針に反する大学への判決確定前の助成停止や、規制対象組織との共同研究禁止を盛り込んだ「敵対勢力からのイノベーション・研究保護法案(Securing Innovation and Research from Adversaries Act: SIRA Act)」を推進する方針を示した。さらに国防総省(Department of Defense)に対し、100以上の中国機関を国家安全保障上のリスク対象として指定するよう要請している。 AIP “China committee proposes rewarding universities for strong research security” (10/19/26) https://www.aip.org/fyi/the-week-of-october-19-2026

国防総省、30大学の懸念外国機関との関係解消を発表

国防総省(Department of Defense)は10月19日、全米30の大学を対象とした研究安全保障監査の結果、全ての大学が懸念対象とされる外国機関との関係を完全に解消したと発表した。同省は2026年7月に公表した国防権限法(National Defense Authorization Act: NDAA)第1286条に基づく懸念リストに掲載された機関との提携解消のほか、予防的措置を含め全80件以上の契約を解除した。同省はまた、自主的かつ迅速に対処し研究安全保障基準を確立したとして、オクラホマ州立大学(Oklahoma State University)、ペンシルベニア州立大学(The Pennsylvania State University)、ノースカロライナ大学チャペルヒル校(University of North Carolina at Chapel Hill)、サウスカロライナ大学(University of South Carolina)、南カリフォルニア大学(University of Southern California)、テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)、バージニア工科大学(Virginia Tech)の7校を高く評価した。同省は、今後も監視を継続していく方針を改めて示している。 Department of Defense “Department of War Announces Research Security Mitigation Results From Academic Institutions” (10/19/26) https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4628392/department-of-war-announces-research-security-mitigation-results-from-academic/

NSF、タンパク質・ゲノム設計基盤開発を支援

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は10月16日、タンパク質とゲノム設計における基盤技術開発を支援すると発表した。タンパク質配列と機能解明に向け、生物工学分野における資金提供制度「NSF X-Labs」を通じ、独自のタンパク質やゲノム開発を可能にする基盤技術を創出する。5月に開始された総額15億ドルの投資枠の一環で、4回目となる今回は「配列から機能へ(From Sequence to Function)」と題したテーマを掲げた。技術進歩により科学者はタンパク質構造を予測できるようになったものの、その動的挙動や機能理解を解明していく必要があることから、研究者や起業家による分野横断型チームの研究開発を支援する。NSFは、タンパク質の配列と構造を生物学的機能に確実に結びつけることでバイオ製造、化学工学、農業などの変革を図り、米国における生物工学の新時代を築くと説明した。なお、公募参加に関する詳細は11月18日にウェビナーを開催する。また、次回テーマに関する意見募集の締め切りは10月30日までとなっている。 NSF “NSF releases X-Labs bioengineering funding opportunity” (10/16/26) https://www.nsf.gov/tip/updates/nsf-releases-x-labs-bioengineering-funding-opportunity

NSF、次世代通信技術向上に1.1億ドル超を投資

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は10月16日、次世代(Next-generation: NextG)高度無線通信システム開発のイノベーションに向け、49チームに対し1億1,000万ドル超を投じると発表した。斬新なネットワーク技術やソリューション開発など実用性を重視した基礎研究と技術開発・実証・実用化に焦点を当てる2枠で構成する「垂直統合型知能ネットワークシステム(NSF Verticals-enabling Intelligent NEtwork Systems: NSF VINES)」プログラムを通じ、エリクソン社(Telefonaktiebolaget LM Ericsson)、インテル社(Intel Corporation)、クアルコム社(Qualcomm Incorporated)などの企業や国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)、国防総省(Department of Defense)、米国標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology: NIST)などの政府機関、日本など国際パートナーと連携する。NSFはこの投資を通じて自動運転車や遠隔医療など成長産業の通信基盤を構築し、米国主導の技術イノベーションを推進すると強調した。 NSF “NSF invests more than $110 million in improving NextG wireless technology” (10/16/26) https://www.nsf.gov/tip/updates/nsf-invests-more-110-million-improving-nextg-wireless

EV税優遇失効でHV需要増加、BEVは減速

エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)は10月19日、2026年第3四半期における小型車新車販売台数の16%をハイブリッド車(Hybrid Vehicle: HV)が占め、市場シェアを拡大したと発表した。電力を必要とせずガソリンなどで走行するHVは税優遇の対象外だったため、失効の影響を受けず需要を伸ばしたものの、新車平均価格が5万ドルを超えたため伸びは鈍化した。一方、2025年9月末のクリーン車両税額控除(Clean vehicle tax credit)などの連邦税優遇措置失効に伴い、バッテリー式電気自動車EV(Battery Electric Vehicle: BEV)の販売比率は前年同期の10%から6%へ、プラグインハイブリッド車(Plug-in Hybrid Electric Vehicle: PHEV)は1.8%から0.7%へ減少した。高級車分野にランクされ、これまで人気を集めたBEVの構成比は、前年同期の31%から12%へ低下しており、年間の販売シェア低迷が続いている。 EIA “Hybrid sales rise while battery electric sales remain lower after tax credit expiration” (10/19/26) https://www.eia.gov/todayinenergy/detail.php?id=68325

政府、次世代技術の人材育成エコシステム構築を支援 研究論文  

蘭エルゼビア社(Elsevier BV)が発行する学術文献・電子ジャーナルのサイエンス・ダイレクト(ScienceDirect)において10月16日、米国政府資金による重要技術分野への支援が次世代人材育成エコシステムを構築しているとする調査論文が掲載された。同論文は「Research Policy」2026年12月号に掲載されるもので、米加の研究者4名による共著である。これによると、STEM分野の1950年から2022年までの約120万本の博士論文を検証したところ、連邦政府が博士課程学生に対する最大の支援主体(42%)で、2022年には修了者の67%を支援していたことが判明した。特に人工知能(AI)や量子科学、バイオテクノロジーなど重要技術分野において米国科学財団(National Science Foundation: NSF)や国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)などの政府機関が非営利団体(22%)、産業界(16%)を圧倒したことに加え、米国大学協会(Association of American Universities: AAU)加盟校がこれら重要技術分野の博士輩出上位を独占したことも明らかになった。研究者らは政府の継続的支援が技術人材増加につながったとし、公的投資が科学人材の原動力になっていると結論づけた。 Research Policy “Measuring the production of scientific human capital: New data, methods, and evidence on the U.S. scientific training ecosystem” (December 2026) https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0048733326001964 参照記事: AAU “Federal Funding Helps Train the Next Generation of Critical Technology Experts” (10/16/26) https://www.aau.edu/newsroom/federal-funding-helps-train-the-next-generation-of-critical-technology-experts

AI活用RFI/RFPが急増 調達業務を圧迫

フェドスクープ(FedScoop)は10月16日、生成人工知能(AI)を用いて自動作成された提案書(Request for Proposal: RFP)や情報提供依頼(Request for Information: RFI)への回答が急増し、連邦機関の調達担当部署における審査業務を圧迫していると報じた。従来10件程度だった回答が500件近くにのぼり、運輸省(Department of Transportation)当局者は「AI活用による影響」と指摘している。企業側がAIを活用し、応募書類の作成・提出が容易になった一方で、連邦政府側は質的情報など膨大な回答の査定作業に追われている。こうした状況から、移民・税関執行局(Immigration and Customs Enforcement: ICE)の低品質提案を識別するエージェント型AI開発や、審査プロセスにおける生成AI活用などを国防総省(Department of Defense)が検討しているが、誤った解釈などのAI弊害の可能性について、関係者らが指摘しているとも記事は伝えている。 FedScoop “AI slop responses to RFPs, RFIs are overwhelming federal agencies” (10/15/26) AI slop responses to RFPs, RFIs are overwhelming federal agencies

NIHは外国からの研究干渉リスク管理の強化を GAO提言

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は10月16日、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)に対し、助成対象の研究者や研究機関に対する外国からの不当な影響力や干渉リスクを適切に管理・抑止するよう求めると発表した。生物医学研究における最大の公的資金提供機関であるNIHは、研究支援を判断する際に研究者や研究機関からの情報開示に依存している現状があり、外国からの不正利用・アクセスなどのリスク特定に向けた情報管理対策が課題とされている。こうした中、2017年から2025年の間に寄せられた697件の申し立てに基づき、GAOが情報開示や人材募集、協力関係・情報共有に関する14項目について調査したところ、264件で情報開示違反が判明した。これを受け、GAOはNIHに対し外部研究プログラムに特化した不正リスク評価を定期的に実施し、これを文書化するよう勧告した。NIHもこれに同意し、具体的措置を実行して随時報告していくと回答している。 GAO “Research Security: NIH Action Needed to Strengthen Foreign Interference Risk Management” (10/16/26) https://www.gao.gov/products/gao-27-107848

BLMは硬岩採掘権要件の厳格調査を GAO提言

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は10月16日、内務省(Department of the Interior)土地管理局(Bureau of Land Management: BLM)に対し、連邦所有地における硬岩採掘権の取得申請者への審査を強化するよう提言した。鉱物採掘権は米国市民か国内で法人化している企業を対象としているが、申請者の適格性を事前に確認するための同局による調査手続きが不十分であると指摘している。同局は採掘権を獲得した企業財務に関する情報開示や外国企業からの投資などの情報提供も必要としていないことから、調査では7件に関して米国での法人化要件に適合しているか判断できなかったことが判明した。こうした状況を受け、GAOは同局に対し市民権獲得を文書化して審査を行うよう求めたほか、オーストラリアやカナダによる外国人投資家への詳細な情報収集などの管理対策について触れ、重要鉱物の採掘は資格のあるものだけが行えるよう確実にするよう勧告している。 GAO “Critical Minerals: BLM Should Ensure Individuals and Businesses Meet Citizenship Requirements for Hardrock Mining Claims” (10/16/26) https://www.gao.gov/products/gao-27-108196