Day: October 5, 2026

カーネギーメロン大学、高等教育史上最大の30億ドル寄付を受領

カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University: CMU)は9月30日、シタデル社(Citadel)創業者でCEOのケン・グリフィン氏(Ken Griffin)から高等教育史上最大となる30億ドルの寄付を受けたと発表した。寄付金のうち10億ドルは同大学ピッツバーグ校に割り当て、うち5億ドルはコンピュータサイエンス学部支援に充てる。これを機に、同学部は「ケネス・C・グリフィン・コンピュータサイエンス学部」に改称される。また、残り20億ドルを投じて同大学マイアミ校「CMUマイアミ(CMU Miami)」をフロリダ州に新設する計画で、新キャンパスは健康と生物学的発見、安全保障、エネルギーや気候変動対策、先端製造業や産業変革などの社会的課題解決を中心とした新しい高等教育モデルを導入する。2027年に着工し、2028年の開校を目指しており、グリフィン氏は、自らが立ち上げた市民参加構想に基づいた投資と位置付け、人々の生活の変革に向け創造的な解決策を見出すために必要な未来のリーダー育成に役立てると意義を強調している。 Carnegie Mellon University “Carnegie Mellon University Announces Historic $3 Billion Gift from Ken Griffin, Pioneering a New Model for Higher Education” (09/30/26) https://www.cmu.edu/news/stories/archives/2026/september/carnegie-mellon-university-announces-historic-3-billion-gift-from-ken-griffin-pioneering-a-new-model

EXIM、アストラニス 社に4.68億ドル融資 衛星増産へ

アクシオス(Axios)は9月30日、輸出入銀行(Export-Import Bank of the United States: EXIM)がアストラニス社(Astranis)に対し、国内での衛星生産体制拡大に向け4億6,800万ドル規模の融資を承認したと報じた。国家安全保障を重視した国内製造を推進する政府投資枠組みに基づくもので、急増する国際的な衛星通信需要に対応するための生産能力増強に向けた支援となっている。地球の自転にあわせて周回する小型静止衛星を手掛ける同社は、現在5基を運用しているほか、オマーンやサウジアラビア、台湾、タイなど海外からの受注額が10億ドルを超えていることを受け、記事は、今後、衛星打ち上げがさらに拡大していくと予測している。また、航空宇宙分野への投資について、EXIMはこれまでベータ・テクノロジーズ社(Beta Technologies)やセシウムアストロ社(CesiumAstro)に投じており、同分野における優位性が世界的なリードにつながると強調している。 Axios “Exclusive: Astranis lands $468M loan to expand satellite production” (09/30/26) https://www.axios.com/2026/09/30/exim-astranis-satellite-production-loan

AAU、連邦機関の助成規則改定による裁量権拡大を懸念

米国大学協会(Association of American Universities: AAU)は10月2日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)や教育省(Department of Education)による独自の助成交付規則策定を通じた助成付与の途中打ち切りなどを強行する計画に関するレポートを発表した。行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)主導の助成交付規則改定を、連邦議会が12月11日まで一時凍結したにもかかわらず、一部省庁が助成交付に関する裁量権限を拡大しようとしているという。AAUは、改定案が政治的任用者に対して交付済み助成の打ち切りや選定への広範な裁量権を与えるとし、議会の意向を無視した手続きであると批判した。さらに、明確な基準を欠いた一方的な打ち切り権限の拡大が、大学などの研究活動を萎縮させ科学的進展や経済競争力を損なうとも指摘し、科学的必要性と成果に基づく安定的な資金支援枠組みの維持を求めている。 AAU “Despite Congressional Block, Agencies Seek to Implement OMB-Led Grantmaking Changes” (10/02/26) https://www.aau.edu/newsroom/despite-congressional-block-agencies-seek-to-implement-omb-led-grantmaking-changes

全米25の州・地方自治体、EPAを提訴 排出規制撤回で

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は10月2日、全米25に上る州・地方自治体の連合が環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)による火力発電所の温室効果ガス排出規制の撤回を不服として連邦控訴裁判所に提訴したと報じた。これに併せ、需要ピーク時に稼働する低所得地域に集中立地する既存ガス火力発電所に対する規制を怠っているとして、訴訟提起の事前予告通知も提出した。EPAは9月、大気浄化法(Clean Air Act)に基づく気候変動対策の規制権限を否定し、2024年の排出基準の大半を撤回すると発表、これに対し、ニューヨーク市やシカゴ市などの自治体が規制撤回による汚染物質の排出拡大を通じて住民の健康や環境に甚大な被害をもたらすと主張した。今回EPAが20年以上法的義務の履行を求めてきた州や地方自治体の意向に反し、定置式燃焼タービンの排出ガイドラインを制定しなかったことについても気候変動への壊滅的な被害となると指摘しており、決定の取り消しと規制復活を求めて法廷での戦いを継続する方針を示している。 Utility Dive “Cities, states sue EPA over power plant emissions rollback” (10/02/26) https://www.utilitydive.com/news/cities-states-sue-epa-over-power-plant-emissions-rollback/832016/

GAO、国内製造業のイノベーション支援を調査

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は10月2日、米国の製造業強化に向けた連邦政府の支援策と取り組み成果をまとめた報告書を発表した。商務省(Department of Commerce)、エネルギー省(Department of Energy)、国防総省(Department of Defense)が数十億ドルを投じる産学官連携の全米ネットワーク「製造USA(Manufacturing USA)」に関し、加盟する全米16拠点の活動や技術イノベーション事例を解説した内容となっている。GAOはこれまで同プログラム検証に向け、戦略の整合性や機関審査の改善に関する複数の調査報告書を発行しているが、今回、過去に出した勧告内容と各省庁による履行状況などをわかりやすく包括的に提示する形で報告した。連邦議会が国内製造業の技術イノベーション維持や競争力強化などに向けた政策議論を進める上での重要指標として活用されることを想定している。 GAO “Innovation in Action: Getting You Up to Speed on Manufacturing” (10/02/26) https://www.gao.gov/products/gao-27-109056

国防総省、インキュテル社と提携 先端技術の現場配備加速

国防総省(Department of Defense)は10月2日、最先端商業技術の部隊配備加速に向け、中央情報局(Central Intelligence Agency: CIA)と非営利戦略投資機関、インキュテル社(In-Q-Tel: IQT)と提携協定を締結したと発表した。IQT社の技術発掘ネットワークを活用して、今後12カ月以内に検証済みプロトタイプを実践配備し、最終的な実地評価へとつなげる取り組みで、主な投資対象分野を応用人工知能(AI)やバイオ製造、量子・戦場における情報優位性、極超音速、指向性エネルギー、紛争下における物流強化の6分野に設定した。同省の重要技術担当次官補室(Critical Technologies: CT)を通じた技術移行パイプラインと同社のベンチャーエコシステムを連携させることで、防衛産業基盤の柔軟性と競争力の強化に向け取り組んでいくとし、スタートアップ企業の先進技術を早期に発掘・評価し、迅速な実戦投入に向け、数週間以内にも共同実証事業を開始していく計画となっている。 Department of Defense “Department of War’s Critical Technologies Office Partners With In-Q-Tel to Accelerate Technology From Non-Traditional Performers to the Warfighter” (10/02/26) https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4617047/department-of-wars-critical-technologies-office-partners-with-in-q-tel-to-accel/

国防総省、対ドローンシステムの配備統合を加速

国防総省(Department of Defense)は10月2日、国の領空侵犯防衛に向け、省内における対無人航空機システム(Counter-Unmanned Aircraft Systems: c-UAS、ドローン)の合法的かつ迅速な運用配備を加速するための覚書を発表した。部隊や施設への同システム配備を遅延させる不必要な障害の排除を命じるもので、承認機関に対し遅延を運用上のリスクとして扱うよう求める内容となっている。具体的には運用承認、周波数割り当て、兵器安全性検証、法的審査の4分野における手続きを短縮し、検証済みシステムの承認期間を数か月から数日〜数週間へ大幅に短縮する一方、配備要請が却下された場合は省庁間合同タスクフォース401(Joint Interagency Task Force 401: JIATF-401)への理由提出を義務付け、30日以内に承認手続きが行われない場合は長官室へ通知される仕組みを整えた。同省はこうした手続きの迅速化を図りつつ、既存の運用基準や安全性の確保も維持していく方針で、低リスクかつ管理可能が明確な場合は条件付きで暫定的な使用推進を促している。 Department of Defense “Department of War Accelerates Counter-UAS Employment to Defend American Airspace Sovereignty” (10/02/26) https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4617709/department-of-war-accelerates-counter-uas-employment-to-defend-american-airspac/

エネルギー省、ITACプログラムの公募開始

エネルギー省(Department of Energy)は10月2日、国内製造業の強化と人材育成を目的とした「産業人材育成・診断機関(Industrial Training and Assessment Center: ITAC)」プログラムの公募を開始したと発表した。中小規模の製造業者に対し、大学機関が技術評価を無償で提供するプログラムで、全米36カ所で稼働中の案件が2026年末に終了することに伴い、既存製造業向けと鉱業・鉱物加工処理の2枠で今後5年間運営を担う新たな教育機関を選定する。ITACは1施設当たり年間平均15万ドルのコスト削減特定など、1976年以来16万9,000件以上の提言を行ってきた実績があり、これまで総額10億ドル以上のコスト削減効果に寄与してきたほか、毎年2,400人以上の学生に実践的な職業経験を提供している。応募締め切りは10月30日とし、今回、重要鉱物や先端製造技術、サイバーセキュリティなどの新領域にも対応することで、国の産業競争力向上と高度な専門人材の確保を目指す計画を示した。 Department of Energy “Energy Department Solicits Applications for Program To Strengthen U.S. Manufacturing Sector and Domestic Workforce” (10/02/26) https://www.energy.gov/cmei/articles/energy-department-solicits-applications-program-strengthen-us-manufacturing-sector