エネルギー省、州の長期的な地域送配電計画を支援

エネルギー省(Department of Energy)のグリッド配備局(Grid Deployment Office: GDO)は12月4日、送配電計画活動に従事する州政府を支援するための技術援助(technical assistance: TA)を発表した。こうした計画活動には、連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)の指令1920号(Order No. 1920)で義務付けられた新規の長期的な地域送配電計画プロセスが含まれる。GDOが提供するTAには、①的を絞った教育(送配電計画の原則に関する根幹的な知識を提供し、州政府があらゆる機会で有意義なインプットを提供できるよう準備)、②具体的なニーズや懸念に対処するための領域専門家によるコンサルティング、③州政府が領域専門家や互いから学習できるようフォーラムを提供したり、複数の州が該当する計画事業体のステークホルダー・プロセスに参加することを調整するピア・シェアリング・コホート(Peer-sharing cohorts)、などがある。 Department of Energy “Energy Department Announces Long-Term Regional Transmission Planning Support for States” (12/4/24)

メタ社、最大4GWの新規原子力発電を模索

メタ社(Meta)は12月3日、人工知能(AI)イノベーションや持続可能性に関する目的に対応する一助として、原子力エネルギー開発事業者から新規発電に関するプロポーザルを募集すると発表した。同社の「プロポーザルの要請」によれば、1~4ギガワット(GW)の原子力発電能力で、ユニット当たりの費用を削減するために複数のユニットを建設でき、2030年代初頭から提供できる開発事業者からのプロポーザルを募集している。初期のプロポーザル提出期限は2月7日。メタ社は、大型の原子力発電と小型モジュール原子炉の双方のプロポーザルを受け付けており、現時点で予定している具体的なパートナー数はないという。同社は、加速的なスケジュールで新規原子炉を安全に導入でき、メタ社と共に長期的に発電所を信頼性と経済性のある形で運営できる企業を模索している。 Utility Dive “Meta seeks up to 4 GW of new nuclear power to help meet AI, sustainability objectives” (12/4/24)

米国クリーンエネルギー、本年第3四半期が過去最大

米国クリーン電力協会(American Clean Power Association: ACP)は12月3日、「クリーン電力四半期市場報告(Clean Power Quarterly Market Report)」の最新版(2024年第3四半期)を発表した。それによれば、クリーンエネルギーの導入は2024年第3四半期に急増し、10.2ギガワット(GW)のクリーンエネルギー能力が追加された。これは四半期として過去最大で、2024年は業界にとって歴史的な一年となる見通しである。これは、米国のクリーン電力の強さを強調する。年間の導入は合計29.6GWとなり、前年同期比86%増という目覚ましい増加となった。その他のハイライトとして、次のような点がある。①ユーティリティ規模のソーラーは、第3四半期だけで6.3GWの新規ソーラー能力が追加され、年間ではおよそ20GWの導入となった。これにより、2024年は2023年の年間記録を破る見込みである。②エネルギー貯蔵は再び目覚ましい増加を示し、3.5GWの新規能力が追加され、年間では合計7.5GWとなった。③2024年第3四半期にクリーン電力導入が多かった上位州リストに、ルイジアナ、アーカンソー、ミシシッピーが初めて仲間入りした。 Clean Power Quarterly Market Report “NEW REPORT: American Clean Energy Breaks Records, Largest Q3 Ever” (12/3/24)

エネルギー省、イオス・エナジー・エンタープライゼス社に3億350万ドル融資

エネルギー省(Department of Energy)の融資プログラム局(Loan Program Office: LPO)は12月3日、イオス・エナジー・エンタープライゼス社(Eos Energy Enterprises, Inc.)に3億350万ドルの融資保証(2億7,750万ドルの元本と2,600万ドルの資本化利息)を締結したと発表した。約13万世帯の年間電力ニーズに対応可能な定置型電池を製造する2つの最新型製造ラインの建設資金を支える。これらの製造ラインは、ペンシルバニア州タートル・クリークに建設され、次世代のユーティリティ及び産業規模の亜鉛-臭素電池エネルギー貯蔵システム(zinc-bromine battery energy storage systems: BESS)である「イオスZ3(Eos Z3)」を製造する。また、国家環境政策法(National Environmental Policy Act: NEPA)に基づく環境評価の完了と、LPOによる追加の許認可待ちとなっている同州デュケーヌでの2件の追加製造ラインも融資保証の一部に含まれる可能性がある。プロジェクトによる合計4件の製造ラインは、2027年までに年間8ギガワット時の貯蔵能力を製造することが期待されている。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $303.5 Million Loan Guarantee to Eos Energy Enterprises to Advance Next Generation Battery Energy Storage Systems” (12/3/24)

エネルギー省、変圧器と炭化ケイ素梱包技術開発を推進

エネルギー省(Department of Energy)の電力局(Office of Electricity: OE)は12月3日、「柔軟かつ革新的な変圧器技術(Flexible Innovative Transformer Technologies: FITT)」の資金提供機会(FOA)を通じて、9件のプロジェクトに約2,000万ドルを提供すると発表した。変圧器は米国内の住宅及び企業へ安全かつ信頼性の高い形で電力を供給することを確実にするグリッドの重要な部品であり、受益プロジェクトは、変圧器の進展に伴う技術的課題への対処に取り組む。OEはまた、炭化ケイ素梱包プライズ(Silicon Carbide (SiC) Packaging Prize)のフェーズ1の受賞者として8件のチームを発表した。各5万ドルの賞金を受け取る。同プライズ(賞金合計225万ドル)は3段階で実施され、「米国製チャレンジ・プログラム(American-Made Challenges Program)」の一環として行われている(米国製チャレンジ・プログラムは国内の起業家及びイノベーター、エネルギー省傘下の国立研究所、民間部門の間の共同作業を育成する取り組み)。 Department of Energy “Energy Department Advances U.S. Electric Grid Resilience and Reliability with New Transformer and Silicon Carbide Packaging Projects” (12/3/24)

商務省、軍事用先端半導体に関し対中輸出管理を強化

商務省(Department of Commerce)の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security: BIS)は12月2日、中国が次世代先端兵器システムや、人工知能(AI)、先端コンピューティングなど大幅な軍事応用が可能な先端ノード半導体を製造する能力を更に阻害することを意図した一連の規則を発表した。これは、中国が軍事現代化に必要とされる技術を調達及び製造する能力を妨げる商務省の取り組みを強化する措置である。規則には、新たに24種類の半導体設備と、半導体を開発・製造するための3種類のソフトウェア・ツールを対象とした管理措置、エンティティ・リスト(Entity List)への140事業体の追加と14件の修正などが含まれる。これらの措置は、①今後の戦争の様相を変える可能性がある先端AIに関する中国の開発を遅延させる、②中国が国内半導体エコシステムを開発することを妨げる(このエコシステムは米国及び同盟国の国家安全保障を犠牲にして構築されている)という2点を主要な目的とする。 Bureau of Industry and Security “Commerce Strengthens Export Controls to Restrict China’s Capability to Produce Advanced Semiconductors for Military Applications” (12/2/24)

送配電インフラのための官民資金調達により、カリフォルニア州は年間30億ドルを節約できる可能性

カリフォルニア州内の送配電インフラを拡大、現代化することは、クリーンエネルギー目標を達成する上で重要であるが、伝統的な投資家所有型ユーティリティ(investor-owned utility: IOU)の資金調達のみに依存することは、利用者に大幅な負担をもたらす可能性がある。クリーン・エア・タスク・フォース(Clean Air Task Force: CATF)とネットゼロ・カリフォルニア(Nete Zero California: NZC)の新たな分析によれば、官民による資金調達モデルによってカリフォルニア州は年間最大30億ドル(40年間で約1,230億ドル)を節約することができるという。これらのファインディングは、州内の政策策定者や、費用対効果により優れた送配電の拡張と開発を必要としている他州、地域の政策策定者にとり、有益である。分析報告書は、効率的な開発を維持しつつ、費用節約につながる戦略として、①公的資金提供(低費用の公的融資を活用する)、②競争的な公募(送電線開発事業者の競争的な選出プロセス)、③公的な所有(インフラ資産を公的所有とすることで税負担を軽減する)、④民間の運用(民間事業体を関与させることで効率的な運用を確実にする)を挙げている。 Clean Air Task Force “New analysis finds that public-private financing for transmission infrastructure could save Californians $3 billion per year” (12/2/24)

GAO、輸出管理について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は12月2日、「輸出管理:商務省は先端半導体規則を実践し、順守の課題に対処する策を講じた(Export Controls: Commerce Implemented Advanced Semiconductor Rules and Took Steps to Address Compliance Challenges)」と題する報告書を発表した。商務省(Department of Commerce)は、人工知能(AI)や通信機器、兵器などに使用される先端半導体技術を海外の軍事使用から保護するため、2022年及び2023年に先端半導体の輸出及びその製造設備を管理する規則を発表した。本報告書は、産業安全保障局(Bureau of Industry and Security: BIS)によるこれらの輸出管理規則の開発及び実践と、民間部門による順守努力について調査したもの。その結果は次の通り。商務省は、①2022年の規則を「暫定最終規則」として発表することで、パブコメ受付期間が終了する前に施行できるようにし、規制対象品目の備蓄を回避した、②その他の6つの省と協力し、新規則の策定と施行に取り組んだ、③規則を明確化し、課題に対処するため、業界からフィードバックを集めた。 Government Accountability Office “Export Controls: Commerce Implemented Advanced Semiconductor Rules and Took Steps to Address Compliance Challenges” (12/2/24)

電力資源計画向上のベストプラクティス発表

ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)とシナプス・エネルギー・エコノミクス社(Synapse Energy Economics, Inc.)は今般、「統合資源計画におけるベストプラクティス:未来の電力資源混合を開発する計画者のためのガイド(Best Practices in Integrated Resource Planning: A guide for planners developing the electricity resource mix of the future)」と題する報告書を発表した。予想される電力需要に対応するためのロードマップである「統合資源計画(integrated resource plans: IRPs)」を作成する電力ユーティリティ機関、州、関係機関を対象としたガイドである。多くの州が、規制対象となっている電力ユーティリティ機関に、1~5年ごとにIRPを提出するよう義務付けている他、一部のユーティリティ機関は自発的にこれらの計画を作成している。計画のニーズは近年変化していることから、ガイドは、大きな変化を経験している電力システムに最善の計画慣行を提示している他、技術的に高度かつ明確で効果的で最新の電力ユーティリティ資源計画を策定するための実用的なガイダンスが豊富に含まれている。また、チェックリストと共に50件のベストプラクティスが記載されている。 Lawrence Berkeley National Laboratory “50 Ways to Improve Planning for Electricity Resources of the Future” (12/2/24)

エネルギー省、研究技術と経済安全保障(RTES)リスク評価枠組みを発表

エネルギー省(Department of Energy)は、金融援助や融資活動に関する「研究技術と経済安全保障(Research Technology and Economic Security: RTES)」リスクに対するエネルギー省の手法を概説したメモを発表した。メモには、エネルギー省のゴール、プロセス、高レベルのリスク要素、リスク軽減へのコミットメントが含まれる。枠組みは、エネルギー省と国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)の資金提供局全体で調整された手法を成文化すると同時に、学術環境、応用研究開発段階のプロジェクト、実証と導入段階のプロジェクトにおける初期ステージの研究開発に関する適切な要件を確実にする。エネルギー省は今後、この枠組みを基に、追加の資源を発表する意向であり、それらの資源が発表された後、コミュニティからフィードバックを集める傾聴セッションを行う予定である。 Department of Energy “DOE Announces Framework for Assessing Research, Technology, and Economic Security (RTES) Risk” (12/2/24)