エネルギー省、スタートアップ支援に450万ドル以上を助成

エネルギー省(Department of Energy)の技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)は12月5日、「イノベーション・クラスターのためのエネルギー・プログラム(Energy Program for Innovation Clusters: EPIC)」のラウンド3のフェーズ2受賞者として5チームを発表した。EPICは複数のフェーズによる資金提供機会で、エネルギー・イノベーション・エコシステムを奨励し、地域のクリーンエネルギー・ビジネスの生産性を高め、エネルギー技術スタートアップの商業的成功を高めることを狙いとしている。EPICプログラムは今年で3年目となり、クリーンエネルギー・イノベーションとアントレプレナーを支援する組織の間で、貴重な資源としての認識が高まりつつある。フェーズ1ではエネルギー・スタートアップ及びアントレプレナーを支援する優れたプログラムを有する23件のインキュベータ/アクセラレータが選出され、各15万ドルを受益した。今回、フェーズ2の受賞者として選出された5チームは、OTTとの間で3年間で100万ドルの共同契約の交渉へと進む。 Department of Energy “Incubators and Accelerators Awarded Over $4.5 Million from DOE to Support Clean Energy Tech Startups” (12/5/24)

エネルギー省のプライズ受賞チーム、事業完了

エネルギー省(Department of Energy)は12月5日、「コミュニティ・エネルギー・イノベーション・プライズ(Community Energy Innovation Prize)」に参加する19チームが、クリーンエネルギーに関して歴史的に恵まれないコミュニティにおけるイノベーション/アントレプレナーシップ/能力強化/経済開発を支援する取り組みを成功裏に完了したと発表した。本プライズは、クリーンエネルギー・エコシステム(Clean Energy Ecosystem)と製造エコシステム(Manufacturing Ecosystem)のトラックで実施され、合計19チームがプライズの最終段階となる「IMPACTフェーズ」を完了するために少なくとも各1万ドルを受益し、優れたパフォーマンスを見せた上位チームには最大31万ドルの賞金が提供された。これにより、エネルギー省による「コミュニティエネルギー・イノベーション・プライズ」は完了し、合計約750万ドルが提供された。大学生を対象にメンタリングを行いながらコミュニティにおけるクリーンエネルギーの導入を手伝う活動から、労働力開発イニシアチブ、コミュニティ教育まで、幅広い活動が実施された。 Department of Energy “DOE Prize Winners Advance Clean Energy and Manufacturing Innovation in Underserved Communities” (12/5/24)

2025年度予算案、インフレ調整後のR&D予算権限は合計1,510億ドル

大統領予算案と議会の予算決議は、連邦予算活動を主要な目的を示す機能カテゴリーに分類しており、これには、農業、エネルギー、国防、輸送などがある。連邦政府はこれらの機能の中で研究開発(R&D)資金を指定し、知識とイノベーションの育成を支援する。米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の米国科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)によれば、インフレ調整後の2025年度のR&Dの予算(案)権限(budget authority)は、国防向けR&D資金が減少したことで前年度から70億ドル減少して1,510億ドルとなった(その他の機能の資金はほぼ安定)。 National Center for Science and Engineering Statistics “Inflation-Adjusted Federal Budget Authority for R&D Totals $151 Billion in FY 2025 Proposed Budget” (12/5/24)

商務省、先端梱包技術と半導体製造用国内マテリアルの開発を支援

バイデン政権は12月5日、商務省(Department of Commerce)が、CHIPSインセンティブ・プログラム(CHIPS Incentives Program)の商業化製造施設に関する資金提供機会(Funding Opportunity for Commercial Fabrication Facilities)の下、2件のアワードを最終取りまとめしたと発表した。1件は、ジョージア州のアブソリクス社(Absolics Inc.)(韓国を拠点とするSKC社の関連会社)で、最大7,500万ドルの直接資金を提供し、ジョージア州コビントンにおける12万平方フィートの施設建設と、半導体の先端梱包に使用される基板技術の開発を支援する。もう1件は、コロラド州のインテグリス社(Entegris)で、最大7,700万ドルの直接資金を提供し、コロラド州コロラドスプリングスにおける最先端製造センターの建設を支援する。同社は、半導体業界向けの先端マテリアル及びプロセス・ソリューションの提供事業者大手。いずれも、それぞれの予備的規約覚書に署名し、商務省による精査が完了したことを受けてアワードが実施された。 Department of Commerce “Biden-Harris Administration Announces CHIPS Incentives Awards with Absolics and Entegris to Support Development of Advanced Packaging Technology and Onshore Materials for Leading-Edge Chip Production” (12/5/24)

NIST、評価とコミュニケーションに焦点を当てたサイバーガイドの更新版を発表

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は12月4日、組織のサイバーセキュリティ・プロトコルの有効性を測定するための既存の文書に関する2つの新しい更新版を発表した。これは、組織のニーズに応じた適切なサイバーセキュリティ・プログラムの選定と維持管理の双方に対処するものである。新たに発表されたガイダンス文書は2巻に分けられており、効果的なサイバーセキュリティ・プログラムの実践における異なる段階に焦点を当てている。第1巻は、情報セキュリティの測定と評価における技術的問題について、定性的評価と伝統的なデータ分析手法の利点・欠点について検討している。第2巻は、第1巻で概説されているネットワーク・セキュリティ評価案の定性的ファインディングにリーダーシップを取り入れ、それらを結果へとつなげることに焦点を当てている。NISTの報道発表によれば、今回の更新による主要な変化として、サイバーセキュリティの結果を定量的に測定及び分析する方法についてセクションが拡大したこと、文書の対象者を連邦機関からサイバーセキュリティに関連する全ての組織へと広げたことが挙げられる。 Nextgov “NIST issues updated cyber guides focused on assessments and communication” (12/4/24)

GAO、モノのインターネットについて報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は12月4日、「モノのインターネット:法定要件に対処するために連邦措置が必要(Internet of Things: Federal Actions Needed to Address Legislative Requirements)」 と題する報告書を発表した。「2020年IoTサイバーセキュリティ強化法(IoT Cybersecurity Improvement Act of 2020)」により、対象となる連邦機関(非軍事の23機関)は、インターネットに接続している機器の在庫調査を2024年度末までに行い、それらのサイバーセキュリティがどのようにして連邦標準に整合しているかを文書化することが求められた。2024年7月現在、9つの連邦機関が、在庫調査の期限に間に合わないと報告している。連邦機関は、基準に適合していない機器について免除措置を得ることができるが、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)は各連邦機関からの報告が正確であることを検証せずに、誤ったデータを議会へ提出した。こうしたことを受け、GAOは、「OMB長官は、連邦機関が報告したIoTのサイバーセキュリティ免除措置を検証すべきである」という点の他、対象の連邦省庁長官に対して、IoTに関連する法定要件に対処するための措置を勧告した。 Government Accountability Office “Internet of Things: Federal Actions Needed to Address Legislative Requirements” (12/4/24)

LBNL、ソーラー導入者の収入と人口動態的トレンドについて報告

ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory:LBNL)は、年間報告書「住宅のソーラー導入者の収入と人口動態的トレンド(Residential Solar-Adopter Income and Demographic Trends)」の最新版を発表した。米国内で2023年末までに屋根上またはその他の形で現地でソーラー発電を導入した410万世帯の住所データを基に作成されたもので、米国の住宅用太陽光発電(PV)システム全体の87%を占める。ソーラー導入者の世帯収入、人種、民族、農村状況、教育水準、職業、年齢、住宅価値、住宅の種類と居住期間、社会的に不利なコミュニティにおける浸透具合のトレンドについて概説する他、世帯の所得レベルに応じてPV導入の特徴がどのように異なるかについても記述している(一例として、第三者所有制度や電池貯蔵の利用、システムの規模、ソーラー導入者の顧客の収入状況から見た違い)。キーファインディングとして、①ソーラー導入者の収入額は極めて広範で、低・中所得の世帯も含む、②ソーラー導入者の収入は高い傾向にあるが、同じ州内で所有者居住の住宅のみと比較するとその差はさほど大きくない、③ソーラー導入者が、時間の経過と共にさほど豊かではない世帯へとゆっくりシフトする傾向は続いている、などが挙げられている。 Lawrence Berkeley National Laboratory “New Berkeley Lab report on solar-adopter income and demographic trends” (12/4/24)

民間コンソーシアムとエネルギー・輸送合同局、ユニバーサルのプラグ&チャージを進展

優れた官民パートナーシップの事例として、SAE業界技術コンソーシアム(SAE Industry Technologies Consortia: SAE ITC)及び電気自動車パブリック・キー・インフラ・コンソーシアム(Electric Vehicle Public Key Infrastructure (EVPKI) Consortium)と、エネルギー・輸送合同局(Joint Office of Energy and Transportation)は12月4日、共通のEVPKI 枠組みを発表した。これは、ドライバーが充電用のプラグを差し込むと同時にセキュアな自動認証・決済が行われる仕組みで、「プラグ&チャージ(Plug & Charge)」として知られる。今まで、電気自動車(EV)の充電方法は断片的で、自動車メーカーと充電ネットワークは独自の認証・決済ソリューションを使用しており、一部はネットワーク内でプラグ&チャージのような機能を提供していた。今回の進展により、自動車、充電器、充電ネットワークが初めて互いにコミュニケーションできるようになり、業界はユニバーサル・ソリューションへ向けて前進する。SAEのEVPKIソリューションが実践されれば、ドライバーは、①あらゆる自動車が、あらゆる公共スタンドで迅速に充電できる(充電と支払い処理が継ぎ目なく行われる)、②EV充電エコシステム内のサイバーセキュリティ・プロトコルが向上する、③プラグ&チャージによって変革的イノベーションが実現される可能性がある、といった点から恩恵を受ける。 Joint Office of Energy and Transportation “SAE Industry Technologies Consortia and Joint Office of Energy and Transportation Advance Universal Plug & Charge” (12/4/24)

米国内のソーラー電池製造、2019年以来初めて再開

ソーラー・エネルギー業界協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)とウッド・マッキンゼー社(Wood Mackenzie)が12月4日に発表した「2024年第4四半期 米国ソーラー市場洞察(U.S. Solar Market Insight Q4 2024)」によれば、米国は2024年第3四半期に過去最高となる9.3ギガワット(GW)のソーラー・モジュール製造能力を新規に追加した。本格的に稼働すれば、米国内のソーラー・モジュール工場は、国内のソーラー需要のほぼ全てを満たすのに十分な量の製造が可能となる。洞察報告によれば、アラバマ、フロリダ、オハイオ、テキサスの各州における工場の新設または拡張により、米国のソーラー・モジュール製造能力は約40GWに達した。また、シリコン電池の国内製造が2019年以来初めて製造され、第3四半期に米国内でソーラー電池製造が再開した。これは、米国で急成長するソーラー製造部門にとり、重要な瞬間となった。SEIAの社長兼最高経営責任者のアビゲイル・ロス・ホッパー氏(Abigail Ross Hopper)は、「連邦のソーラー政策と民間投資の拡大は、米国のエネルギー安全保障を強化し、数千件の新規雇用機会を米国労働者にもたらしている」と語った。第3四半期に導入された新規発電能力は8.6GWで、前年同期比21%となり、第3四半期としては過去最大となった。 Solar Energy Industries Association “REPORT: U.S. Solar Cell Production Resumes for First Time Since 2019, as Solar Module Manufacturing Sets Record in Q3″ (12/4/24)

エネルギー省、電気分解技術評価報告書を発表

エネルギー省(Department of Energy)は12月4日、「水素ショット:水の電気分解技術評価(Hydrogen Shot: Water Electrolysis Technology Assessment)」と題する報告書を発表した。電気分解を用いてクリーン水素を生産する費用を低減する方法を示したもので、それによれば電気分解は、エネルギー省の水素ショット(DOE Hydrogen Shot)の目標(クリーン水素の生産費用を1キログラム当たり1ドルに削減する)を達成できる可能性がある。また、そのために必要なイノベーションや、製造/技術効率性/統合エネルギー・システムにおいて必要な進展について詳述している。今回の報告書は、クリーン水素の生産経路に関して行われる全3回の評価報告の2回目となる。 Department of Energy “DOE Releases Assessment of Electrolysis Technology—Highlighting Pathways to Cut the Cost of Hydrogen” (12/4/24)