GAO、国防科学技術は民間のベスト・プラクティスを採用することでイノベーションを改善できると報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、「国防科学技術:ベスト・プラクティスを採用することでイノベーションの投資と管理を改善できる(Defense Science and Technology: Adopting Best Practices Can Improve Innovation Investments and Management)」と題する報告書を発表した。国防総省(Department of Defense)と大手民間企業におけるそれぞれのイノベーションの在り方を比較したもので、それによれば国防総省のイノベーションは、予算方針(プロジェクトは最長2年前もって計画されるなど)や省内の文化(既に必要な予算を獲得しているプログラムに関する技術の開発を優先する)によって制約されている一方、民間のイノベーションは、①ポートフォリオを2つに分ける(既存製品の改良を目的とした増分的技術開発ポートフォリオと、よりリスクの高いディスラプティブな技術開発ポートフォリオ)、②技術が市場に関連していることを確実にする努力、が特徴となっている。報告書は、国防総省に民間のイノベーションのベスト・プラクティスを参考にし、イノベーション投資ミックスを年間で定義、評価することなどを勧告しているが、国防総省はこの勧告に反対している。 Government Accountability Office ” Defense Science and Technology: Adopting Best Practices Can Improve Innovation Investments and Management” (6/29/17)

下院委員会、トランプ大統領のNSF予算削減要請の大半を却下

トランプ大統領は2018年度予算教書で米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の11%削減を要請したが、下院歳出委員会(House Committee on Appropriations)の商務・司法・科学・関連機関小委員会(Subcommittee on Commerce, Justice, Science, and Related Agencies)はその多くを保留にした。ただし、その一部は、議会が昨年、NSFに建設を指示した3件の中規模研究船への資金を廃止することで実施された。6月28日に明らかにされた2018年度歳出予算法案の草案によれば、NSFの予算は73億3,800万ドルで、これは、現行レベルより約1億3,400万ドル少ないが、政権の予算要請を6億8,500万ドル上回る。前年度から最大の変更がみられるのは、新施設の建設費用を充当する大型研究施設向け予算である。具体的に、政権の予算要請では前年度に承認された3件の研究船建設のうち、2船の建設着工費用が含まれているが、前年度から引き続きこの費用拠出を嫌う小委員会は、昨年同様、今年度も同予算の廃止を支持し、当該予算(1億500万ドル)をNSFの研究プログラムに充当している。ただし上院では再び研究船の建設計画が盛り込まれる見通しで、最終的にはNSFの6つの研究局から相当額が削減される可能性がある。 Science “Trump cuts to NSF mostly rejected by House panel, but it nixes new ships” (6/28/17)

下院小委員会、ARPA-Eを廃止する法案を進展

下院歳出委員会のエネルギー・水管理及び関連機関小委員会(Subcommittee on Energy and Water Development, and Related Agencies)は、2018年度のエネルギー・水法案(375億ドル)を可決した。同法案には、エネルギー省(Department of Energy)の再生可能・エネルギー効率プログラムの予算削減や、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の廃止が盛り込まれている。エネルギー省の多くの局においてトランプ政権の要請よりも多くの予算が提供されているが、それでも多くのエネルギー・プログラムが大幅な予算削減に直面する。エネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)の予算はほぼ半減(21億ドル→11億ドル)、エネルギー省による融資保証プログラムも廃止される。ただし、ARPA-Eの廃止は、上院で強い反発に遭うことが予想されている。 Science “House panel advances bill eliminating ARPA-E, holds DOE science steady” (6/28/17)

BIO、「大学特許のライセンシングは米経済に最高1兆3,000億ドルを寄与」との報告

バイオテクノロジー・イノベーション協会(Biotechnology Innovation Organization: BIO)と大学技術管理者協会(Association of University Technology Managers: AUTM)の委託を受けて作成、発表された報告書「1996-2015年 米国内における大学/非営利組織の発明の経済的寄与(The Economic Contribution of University/Nonprofit Inventions in the United States: 1996-2015)」によれば、大学特許及びそれに関連するライセンシングは過去20年間に、米国の産業総生産高を最高1兆3,300億ドル、米国のGDPを最高5,910億ドルそれぞれ押し上げ、最高427万2,000人年の雇用を支えたという。報告書は、技術移転の専門家や元上級経済コンサルタントなどが、AUTMが収集したデータに基づいて作成した。 Biotechnology Innovation Organization “New Report: Licensing of Academic Patents Has Contributed Up to $1.3 Trillion to US Economy” (6/20/17)

バイオテクノロジー・イノベーション協会(BIO)、業界による雇用創出とイノベーション促進を示す報告書を発表

バイオテクノロジー・イノベーション協会(Biotechnology Innovation Organization: BIO)は6月7日、「2016年 雇用増加とクオリティ・オブ・ライフの向上におけるバイオ科学イノベーションの価値(The Value of Bioscience Innovation in Growing Jobs and Improving Quality of Life 2016)」と題する報告書を発表した。それによれば、米国バイオ科学業界は過去4年連続して雇用が増加し、2001年以来の雇用増加率はほぼ10%に達するなど、目覚ましい強さと柔軟性を示している。また、「米国バイオ科学従事者の平均年間賃金は2014年に9万4,543ドルで、これは米国の民間部門全体の平均賃金(5万1,148ドル)を4万3,000ドル上回る」「バイオテクノロジー業界は主要な経済牽引要素であり、米国の州や都市に広く分散している」などがハイライトとして挙げられる。 Biotechnology Innovation Organization “National Bioscience Report Shows Industry Creating Jobs and Driving Innovation” (6/7/17)

エネルギー省の「原子力におけるイノベーション加速のためのゲートウェイ(GAIN)」が第2回原子力エネルギー・バウチャーの受益者を発表

エネルギー省(Department of Energy)の原子力エネルギー局(Office of Nuclear Energy)が設立した「原子力におけるイノベーション加速のためのゲートウェイ(Gateway for Accelerated Innovation in Nuclear: GAIN)」は6月26日、14の企業が先端原子力技術のイノベーション及び応用を加速させることを目的とした原子力エネルギー・バウチャー(nuclear energy voucher)(約420万ドル相当)を受益すると発表した。GAINによる原子力エネルギー・バウチャーの提供は今回で2回目となる。同バウチャーでは、受益者となる先端原子力技術イノベーターに、パートナーとなるエネルギー省傘下の国立研究所から包括的な原子力研究能力及び専門性へのアクセスが提供される(直接的な金銭の助成は行われない)。 Department of Energy “GAIN Announces Second Round of Nuclear Energy Voucher Recipients” (6/26/17)

トランプ大統領、ワイヤレスやドローン企業の幹部と新興技術について会合

トランプ大統領は6月22日、米国の通信企業やドローン企業の経営者、ベンチャー・キャピタリストなどと会合し、ドローンや次世代ワイヤレス・ネットワークを含む新興技術への支援を示した他、政府がいかにして技術の市場化を迅速に行えるかについて協議した。本会議は、政府が様々な分野でいかにして米国の競争力を押し上げるか、雇用創出を促進できるかについて、業界の協力を得ることを目的に行われた。出席者には、AT&T社、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric)、ドローン企業のエアマップ社(AirMap)やエアスペース社(Airspace Inc.)の経営者などがいた。大統領は、19日には、米国の技術企業18社のトップと会合し、今後、エネルギー業界のトップとの会合も予定されている。 Reuters “Trump meets wireless, drone executives on new technologies” (6/22/17)

エネルギー省、新たな石油・天然ガス研究プロジェクトに2,000万ドルを投資へ

エネルギー省(Department of Energy)は6月21日、非在来型の石油・天然ガス田からの回収効率を高め、オフショアでの流出を防止するための研究プロジェクトに2,000万ドルの資金があると発表した。今回新たに発表された資金提供公募は、シェールガスやタイトオイル、タイトガスの貯留層から、コスト効果が高く、環境に健全な形で回収する手法の実現と強化を狙いとしたトピックが2件、オフショアでの石油・天然ガス流出防止に重点を置いたものが1件となっている。 Department of Energy “DOE to Invest $20 Million in New Oil and Gas Research Projects” (6/21/17)

エネルギー省、電力グリッドの信頼性と対応力の強化に750万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)は6月21日、電力グリッドの開発進展を支援する米国とインドの5か年共同プロジェクトに750万ドルを助成すると発表した。インドの科学技術省(Ministry of Science and Technology)及び業界パートナーがマッチング投資を行い、合計の投資コミットメントは3,000万ドルとなる。受益する「米国=インドによる貯蔵機能を備えたスマート配電システムのための協力(collAborative for smart distribution System with Storage: UI-ASSIST)」は、「米国=インド合同クリーン・エネルギー研究開発センター(U.S.-India Joint Clean Energy Research and Development Center: JCERDC)」の下、スマート・グリッド及びエネルギー貯蔵のための新たなコンソーシアムとして選出された。UI-ASSISTは、マイクログリッドやエネルギー貯蔵といった分散型エネルギー資源をさらに活用した、より先端を行く電力グリッドへの取り組みを支援するため、学術機関やエネルギー省傘下の国立研究所、業界の専門家を結集して活動を行う。 Department of Energy “Energy Department Invests $7.5 Million to Improve Electric Grid Reliability and Resiliency” (6/21/17)

内務長官、省再編で4,000人の削減を希望

内務省(Department of Interior)のライアン・ジンキ長官(Ryan Zinke)は6月21日、内務省の2018年度予算要請案に関する上院委員会で証言し、省の予算削減努力の一環として、4,000人の職員削減を計画していると発言した。ジンキ長官は、自然削減、再任命、早期退職勧告制度の組み合わせを使って人員削減に臨むとしつつ、これらの戦略の進み具合と効果によっては「人員削減のための更なる行動の必要性を判断する」と述べ、解雇の可能性を示唆した。2日間にわたって行われた委員会証言で、ジンキ長官は内務省の13.4%予算削減を弁護したが、削減が特定の部門に集中するのか、それとも省全体で行われるのかについては詳細を述べなかった。環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)や国務省(State Department)でも同様の人員削減案が明らかになっている。 Washington Post “Interior chief wants to shed 4,000 employees in department shake-up” (6/21/17)