エネルギー省が発表する助成機会が減少

エネルギー省(Department of Energy)が、具体的な技術分野の研究応用を公募するために、grant.govで発表する連邦助成機会(federal funding opportunities: FFO)の年間ポートフォリオが縮小している。2012年の81件から2017年44件と、2012~2017年の間に45%以上の減少となった。この減少は、再生可能エネルギー、エネルギー効率、貯蔵及びその他のエネルギー関連システムといった分野に最も影響している。本件を発表したSSTiによれば、エネルギー省によるFFOのポートフォリオは、3つの分野(化石燃料、原子力エネルギー、核融合/物理学)により集中しているという。SSTiはエネルギー省のFFO件数が減少している要因として、①前政権と現政権の優先事項が違うこと、②エネルギー省によるグラント決定プロセスが現政権下で長期化していること、を挙げている。 SSTi “DOE publishing fewer funding opportunites, SSTI finds” (1/18/18)

マコーリフ・バージニア州知事、州内の技能者養成アカデミー創立に1,265万ドルを発表

バージニア州のテリー・マコーリフ知事(Terry McAuliffe)(当時)は1月9日、米商務省(Department of Commerce)経済開発局(Economic Development Administration: EDA)から、バージニア州の先端製造コモンウェルス・センター(Commonwealth Center for Advanced Manufacturing: CCAM)の見習いアカデミー(Apprentice Academy)を建設するための資金として315億ドルを受益したと発表した。これによって、バージニア州からもアカデミー建設資金として追加の950万ドルが拠出されることになる。産業、学術機関、政府のリソースを活用して建設されるCCAM見習いアカデミーは、州内の先端製造業界に従事する技能労働者を養成する継続的なパイプラインを開発する。CCAMは、世界的な先端製造課題の解決に取り組むことを目的として、産学官によって2011年に設立された。 Virginia Governor “Governor Terry McAuliffe Announces $12.65 Million for Virginia’s CCAM Apprentice Academy” (1/9/18)

米国エレクトロニクス・イノベーションの躍進を目指す合同大学マイクロエレクトロニクス・プログラム

膨大かつ複雑なマイクロエレクトロニクス分野の方向性を強化することを狙いとして、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)と、産業パートナーによるコンソーシアム「合同大学マイクロエレクトロニクス・プログラム(Joint University Microelectronics Program: JUMP)」は、マイクロエレクトロニクス技術の既存及び新興の課題に対処するハイリスク・ハイペイオフ研究を行う協力大学の選出を完了した。そして1月1日、全国で30以上の大学の研究者で構成される6つのJUMP研究センターが探索的研究イニシアチブに着手した。本イニシアチブは、産業パートナーとの5年間にわたる最高2億ドルのコスト分担型プログラムで、選出された大学研究センターは、国防総省(Department of Defense)及び国防面で2025年以降に求められるマイクロエレクトロニクス・べースのディスラプティブな技術につながる可能性がある基礎研究を主導していく。 Defense Advanced Research Project Agency “U.S. Electronics Innovation Leaps Forward Via Joint University Microelectronics Program” (1/17/18)

シリコン・バレーにおける求人トレンド

求人サイト大手のインディード社(Indeed)は、シリコン・バレーにおける求人トレンドについてブログ記事を掲載した。それによれば、同サイト上でシリコン・バレーにおける技術職の求人は、2015年9月から2017年9月の間に18.14%減少したという。ただし、2015年9月~2016年9月の間に16パーセンテージ・ポイント下落し、2016年9月から2017年9月までの下落は3ポイントであった。技術職の割合の増加という点では、シアトル、ワシントンDC、ボルチモアが大きな増加を示した一方、サンノゼ、サンフランシスコの技術職求人は不振であった。ブログ上にはこの他、シリコン・バレーで給与が高い職業上位20件(1位は製品開発エンジニア、17万3,570ドル)、シリコン・バレーで最も求人が多い技術職務上位20件(同ソフトウェア・エンジニア)、シリコン・バレーで最も求人件数が多い企業上位20社(同アップル社(Apple))、などが掲載されている。 Indeed “Silicon Valley Spotlight 2018” (1/15/18)

DARPA、量子システムのライフタイム延長を狙いとしたプログラムを開始

量子現象を制御することは国防分野(特にセンサーや機器において)の重要な課題となりつつある。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の国防科学局(Defense Sciences Office: DSO)は1月18日、新たな基礎研究プログラム「駆動による非平衡量子システム(Driven and Nonequilibrium Quantum Systems: DRINQS)を発表した。これは量子研究における最近のパラダイムシフト(システムの平衡状態を定期的に崩すことで量子コヒーレンスを安定化させる)の調査研究を行うもので、本プログラムを通じて、防衛関連のセンサー及び機器の性能を10~100倍向上させることを狙いとしている。DRINQSプログラムでは、理論家と実験主義者による共同チームを構成し、大規模な粒子で構成される量子システムを駆動する新規手法に取り組む。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Program Aims to Extend Lifetime of Quantum Systems” (1/18/18)

トランプ政権は独立した科学的助言が活用されていないとの報告

憂慮する科学者同盟(Union of Concerned Scientists: UCS)は1月18日、「科学的助言の放棄:トランプ政権の就任1年目 科学諮問委員会を脇に追いやる(Abandoning Science Advice: One Year In, the Trump Administration Is Sidelining Science Advisory Committees)」と題する報告書を発表した。それによれば、連邦機関が独立的かつ専門的な科学的助言を得るために頼りとしている様々な諮問委員会は現在、最悪の状態にあるという。報告書は、トランプ政権がいかにして、委員会を招集していない/委員会の空席ポストを埋めていない/科学的見解を希釈している/数々の委員会を完全排除しているかを詳細に記述している。また、科学諮問委員会の政治化が最もはなはだしい省庁として、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)を挙げている。 Union of Concerned Scientists “Trump Administration Undermines Independent Science Advice” (1/18/18)

低炭素とハイテク企業の影響を受けて自動車部門が流動的に

世界的な情報開示に取り組む非営利組織、CDPは、「運転の混乱(Driving disruption)」と題する報告書を発表した。世界の自動車メーカー大手16社を分析したもので、報告書によれば、自動車業界は現在、①電気自動車と②自動運転ならびにシェア運転という二つの参入を受けて混乱が生じており、技術的混乱と環境規制への対応を早急に行わなければ遅れを取る可能性があるという。報告書はこの他、①収益は今後、ウーバー社(Uber)やグーグル社(Google)を含む技術系企業大手へシフトする可能性が高い、②ゼロ排出やプラグイン式ハイブリッド市場は2030年までに1兆米ドル規模に成長する可能性がある、③自動車メーカーは排出規制目標や環境規制に対応できず、最高9億4,000万ユーロの罰金に直面する可能性がある、④気候関連のメトリックスでは、BMW社、ダイムラー社(Daimler)、トヨタ自動車が上位を占め、スバル、FCA、スズキの各社が低い位置づけにある、といった点を挙げている。 CDP “Low carbon and high tech put auto sector in flux” (1/18/18)

NSFの諮問委員会が持続可能な都市システムに関する報告書を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の環境研究及び教育諮問委員会(Advisory Committee for Environmental Research and Education: AC-ERE)は、「持続可能な都市システム:長期的な収束研究議題の明示(Sustainable Urban Systems: Articulating a Long-Term Convergence Research Agenda)」と題する報告書を発表した。1950年には全人口の3分の1以下が都市(cities)に住むとされていたが、現在では半分以上が該当する。そして2050年には地球の人口の約3分の2が都市に住むと言われている。こうした中、AC-EREの議長は、「本報告書は、持続可能な都市システムというゴールの達成に向け、都市がどのように機能し、成長するのか、どのようにしてこれらの都市を長きにわたって持続可能な形で管理することができるのかといった問いに関する新たな科学的コラボレーションの良い土台となる」と、述べている。 National Science Foundation “New, forward-looking report outlines research path to sustainable cities” (1/17/18)

エネルギー省燃料電池技術局が2017年の要旨と2018年の展望を発表

エネルギー省(Department of Energy)エネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)の燃料電池技術局(Fuel Cell Technologies Office)は、2017年の活動要旨と2018年の展望を発表した。2017年の活動要旨として、プログラム・インパクト(EEREのファンディングを通じてもたらされたインパクト。水素・燃料電池技術で累積650件以上の特許が付与された、など)、プログラム・ハイライト(「大規模な水素(Hydrogen at Scale: H2@Scale)」イニシアチブの開始など)、その他の研究開発成果が報告された。また、2018年の優先事項として、①H2@スケール・イニシアチブ及びインフラの実現、②エネルギー・マテリアル・ネットワーク・コンソーシアム、が挙げられている。 Department of Energy “Fuel Cell Technologies Office: 2017 Recap and Year Ahead” (1/16/18)

園芸部門におけるSSL(半導体照明)利用がもたらす省エネの可能性

エネルギー省(Department of Energy)は、「園芸における半導体照明利用がもたらす省エネの可能性(Energy Savings Potential of SSL in Horticultural Applications)」と題する報告書を発表した。室内園芸を3つの部門(①補完的温室(supplemented greenhouses。日光の補完として電気照明を利用する)、②非積み重ね型室内農業(non-stacked indoor farms)、③縦型室内農業(vertical farms))に分けて園芸部門でLED照明を使うことによる省エネの可能性について調査したものである。報告書のハイライトとして、①現行のパフォーマンスに基づき、LED照明は、3つの部門の栽培エリアで1平方フィート当たり24~30%の使用電力の節約をもたらす可能性がある、②電力を最も必要とするのは非積み重ね型室内農業で、現行技術で1平方フィート当たり約60ワット、LED照明の場合同41.8ワットを使用する、③3つの部門のうち、LED照明の導入が最も進んでいるのは縦型室内農業である、などが挙げられている。 Department of Energy “A New Report on SSL’s Energy-Saving Potential in Horticultural Applications” (1/17/18)