エネルギー省、HPC4Mfgプログラムの下、新たに7件のプロジェクトを選出

エネルギー省(Department of Energy)は製造業向け高性能コンピューティング(High Performance Computing for Manufacturing: HPC4Mfg)プログラムの下、新たに7件の官民パートナーシップ・プロジェクトを選出し、187万ドルを提供すると発表した。エネルギー省傘下の国立研究所と米国製造業界の協力体制の強化が目指されることとなる。HPC4Mfgプログラムは、エネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)内の先端製造局(Advanced Manufacturing Office)が運営するプログラムで、高性能コンピューティングに関する世界クラスの技術専門性を活用し、製造業が抱える問題をコンピューター・モデリングによって解決することを目標としている。受益プロジェクトは、国立研究所におけるモデリングとシミュレーションの専門家を支援し、必要とされるスパコン能力を提供するため、最高30万ドルを受益する。 Department of Energy “Energy Department Selects Seven New Projects to Advance High Performance Computing in Manufacturing” (1/11/18)

NIST新長官、技術移転法の見直しなどを計画

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)のウォルター・コパン新長官(Walter Copan)は最近行われたフォーラムで、NISTのこれからの取り組み計画を発表した。長官はまず、連邦技術移転政策の根底にある法律(バイ・ドール法(Bayh-Dole Act)とスティーブンソン・ワイドラー法(Stevenson-Wydler Act)を含む)の見直しをNISTが主導していくと発表した。具体的にどの部分を見直すべきなのかについては言及しなかったが、一つの問題点として、連邦と州の政策が時として衝突する点を挙げた。コパン長官はまた、量子科学・工学分野を自身の「技術的優先事項」として挙げた。その他の優先分野としては、サイバーセキュリティ、人工知能、モノのインターネット、構造生物学、先端製造が挙げられた。 American Institute of Physics “Sweeping Review of Technology Transfer Laws Among Top Priorities of New NIST Director” (1/4/18)

高等教育の研究開発支出、米国内の都市地域内でばらつき

SSTIが米国科学財団(National Science Foundation: NSF)のデータを基に分析した結果によれば、高等教育研究開発(higher education R&D: HERD)支出の増加と密度(都市内生産高(gross metropolitan product)に対するHERD支出の割合)は国内の都市地域で大きくばらつきがあることが分かった。2016年にHERD支出が総合的に最も高い水準にあった地域は、ニューヨーク(43億ドル)、ボストン(32億ドル)、ボルチモア(29億ドル)であった。一方、同年にHERD支出の密度が最も高かったのは、ニューヨーク州イサカ(19.1%)、ペンシルバニア州ステート・カレッジ(9.5%)、テキサス州カレッジ・ステーション(9.4%)であった。HERD支出全体は2011年から2016年の間に全国で約75億ドル増加し、その半分以上(50.6%)は2016年のHERD支出が最も多かった上位10都市が占めた。 SSTi “Useful Stats: Higher Education R&D expenditures distributed unevenly across metro areas” (1/11/17)

ミルケン研究所、ベスト・パフォーミング都市指数を発表

ミルケン研究所(Milken Institute)は1月10日、「2017年 ベスト・パフォーミング都市指数(Best-Performing Cities 2017 Index)」を発表した。それによれば、堅実なハイテク部門と広範な雇用・賃金の成長が見られたユタ州プロボ・オレム地域(Provo-Orem)が1位となった。次いで、ビジネス経費が比較的低く、研究開発主導型の産業が好調なノースカロライナ州ローリーが2位となった。本指数は、メトロポリタン地域の相対的な成長を評価するもので、9つの分野で、雇用、賃金及び給与、技術アウトプットなどのメトリクスを用いて算出される。全体的には、上位25都市の中で、フロリダ州の6都市とカリフォルニア州の4都市がランクインしている。 Milken Institute “MILKEN INSTITUTE RELEASES INDEX OF BEST-PERFORMING CITIES” (1/10/18)

2017年の米国特許取得企業リスト:IBM社が再び首位

特許分析会社のIFIクレームズ社(IFI Claims)は、2017年に最も多く米国特許を付与された企業のリストを発表した。それによれば首位はIBM社(9,043件の特許を取得)で、同社は過去25年間首位を維持している。この数は、昨年より1,000件多く、2位のサムソン電子社(Samsung Electronics、5,837件)より約3,300件多い。以下、キヤノン社(3,285件)、インテル社(Intel Corp、3,023件)、LGエレクトロニクス社(LG Electronics Inc.、2,701件)と続く。当然のことながら、取得特許件数が企業の利益と直接結びつくわけではない。また、時価総額と収益で世界トップであるアップル社(Apple)やEコマース最大手のアマゾン社(Amazon)は米国特許取得企業リストの上位10社に入っていない。 Tech Crunch “IBM led on patents in 2017, Facebook broke into top 50 for the first time” (1/9/18)

人工知能指数:新興分野を追跡する取り組み

人工知能(artificial intelligence: AI)という用語が(印刷物に)初めて登場したのは1956年。それ以来のこの新興分野の進展を追跡する取り組みとして、スタンフォード大学(Stanford University)が主導するAI思考グループ「AI100」が、AIの現状に関する包括的なベースラインを示し、技術的進歩を測定することを目的としたAI指数(AI Index)を立ち上げた。AI指数は、学術機関、産業、オープンソース・ソフトウェア、公的利益などにおける少なくとも18のベクトルを追跡、測定し、作成者らが呼ぶところの「人間レベルのパフォーマンス」へ向けた技術的進展評価を行う。最近発表されたAI指数報告によれば、①AIスタートアップ数(活動中)は2000年以来、14倍に増えた、②ベンチャーキャピタル投資は同期間に6倍となった、など興味深いファインディングが提示されている。 Phys.org “New artificial intelligence index tracks the emerging field” (1/9/18)

メリーランド州技術開発公社の幹細胞投資、1,400人の雇用を創出との報告

メリーランド州の技術開発公社(Technology Development Corp: TEDCO)が発表した新しいデータによれば、TEDCOによる幹細胞研究への投資は、州内で約1,400人の雇用創出につながっているという。TEDCOが運営管理するメリーランド幹細胞基金(Maryland Stem Cell Research Fund)は、革新的な幹細胞治療の商業化を推進する一助となることを意図し、官民の事業体への研究グラント及び融資支援を行っている。これまでに基金を通じて州内で400件以上の研究プロジェクトに1億4,000万ドル以上がコミットされた。今回の調査では、こうした幹細胞プロジェクト投資を通じて、上述した雇用創出の他、従業員給与として5,700万ドルが発生し、州内の経済活動に10年間で2億8,600万ドル以上を支援していることが明らかになった。 Baltimore Business Journal “TEDCO stem cell investments yield 1,400 jobs in Maryland, report says” (12/19/17)

国立再生可能エネルギー研究所、「電化の未来研究シリーズ」を開始

エネルギー省(Department of Energy)傘下の国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、米国の経済セクター(商業ビル、住宅家屋、輸送、産業)における広範な電化の影響を共同研究するイニシアチブ「電化の未来研究(Electrification Futures Study)」を開始した。今後2年をかけて、NRELとパートナー機関(電力研究所(Electric Power Research institute)、進化エネルギー研究(Evolved Energy Research)、ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)など)は、一連のモデリング・ツールを使って、①現在、エネルギー消費が最も多いサービスに利用可能なエンドユーズ技術は何か? その技術はどのように進展する可能性があるか?②電化の広範な普及は国及び地域の電力需要と消費パターンにどのような影響を及ぼすか? といった疑問への回答となる電化シナリオの開発及び評価に取り組む。 National Renewable Energy Laboratory “NREL Launches Electrification Futures Study Series” (1/8/18)

連邦ウェブサイトから多数の「気候変動」記載が削除される

トランプ政権が発足してから約1年が経つが、1月10日に発表された報告書によれば、連邦政府全般のウェブサイトにおいて、「気候変動」に関する言及は体系的に排除、変更、軽視されているという。報告書を作成したのは、エンバイロメンタル・データ(Environmental Data)とガバナンス・イニシアチブ(Governance Initiative)(国際研究者グループと活動家グループ)で、両者は、「政府のウェブサイトから『気候変動』の記載が排除されている点と、気候変動プログラムに関する情報を削除しようとする広範な取り組みは、有害な影響をもたらす可能性が極めて高い」と、政府による「科学の浄化」を批判した。トランプ政権の高官は、「議題(気候変動政策を撤回し、原油・天然ガス・石炭の探索を推進する)を強調するのは、政権の特権である」と述べている。また、気候変動に関する政府プログラムの一部情報は現在、政府のウェブサイト上で容易に見つけることは難しいものの、依然としてアクセス可能な状態ではある。 New York Times “How Much Has ‘Climate Change’ Been Scrubbed From Federal Websites? A Lot.” (1/10/18)

トランプ政権、オフショア掘削計画からフロリダ州を外す

内務省(Department of Interior)のライアン・ジンキ長官(Ryan Zinke)は先週、ほぼ全ての米国沿岸水域での原油・天然ガスのオフショア掘削を許可していく意向を発表したが、フロリダ州のリック・スコット知事(Rick Scott、共和党)からの強い反対を受け、トランプ政権は1月9日、同州をオフショア掘削エリアから外すと発表した。長官は、「フロリダ州は特殊であり、州経済は海岸の観光に大きく依存しているとの知事の主張を支持する」と述べた。ジンキ長官が、北極、太平洋、大西洋、メキシコ湾岸の十億エーカー以上をリースに開放する可能性を発表したことを受け、両海岸に位置する多くの州の民主・共和党知事らがこれを非難している。 New York Times “Trump Administration Drops Florida From Offshore Drilling Plan” (1/9/18)