アルファベット社、新たなサイバーセキュリティ会社、クロニクル社を始動

アルファベット社(Alphabet)は1月24日、新たなサイバーセキュリティ会社、クロニクル社(Chronicle)を設立したと発表した。同社はアルファベット社によるXムーンショット・グループから生まれたもので、企業によりハッキングの検知・対策サービスを提供することを狙いとする。グーグル・ベンチャーズ(Google Ventures)からXに参加した、シマンテック社(Symantec)の元最高執行責任者(COO)であるステファン・ギレット氏(Stephen Gillett)がクロニクル社の最高経営責任者(CEO)となる。同社はまず、事業向けのセキュリティ情報及び分析プラットフォームと、マルウェア及びウイルスのオンライン・スキャナー・サービスであるウィルストータル(VirusTotal)の2つのサービスを提供する。 Tech Crunch “Alphabet launches new cybersecurity company, Chronicle, out of its X moonshot factory” (1/24/18)

元製薬業界幹部が厚生長官に就任

製薬業界大手イーライリリー社(Eli Lilly & Co.)の元社長、アレックス・アザー氏(Alex Azar)は1月24日、次期厚生長官(Secretary of Health and Human Services)として議会に承認された。新長官として、食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)、メディケア(Medicare)、メディケイド(Medicaid)を監督する。医薬品価格の上昇が大きな政治的問題となっている中での就任となる。アザー氏は従来より「医薬品価格は高すぎる」と発言しており、先の上院承認公聴会でも、「高騰する医薬品価格への対応が優先案件となる」と述べた。アザー氏は、イーライリリー社の社長に就任する前は、ジョージ・ブッシュ(George W. Bush)政権で厚生省の高官を務めていた。 NPR “Former Drug Industry Executive Will Lead Dept. Of Health And Human Services” (1/24/18)

「技術面での動乱から数百万人の雇用が喪失される危機にあり、技能改革が必要」との報告

世界経済フォーラム(World Economic Forum)が1月22日に発表した報告書「再技能改革へ向けて(Towards a Reskilling Revolution)」によれば、技術やその他の要素がもたらす変化によって、これから2026年までに米国だけでも140万人の雇用が失われる見通し(そのうち57%は女性)であり、第4次産業革命(Fourth Industrial Revolution)から労働者を守るために大規模な努力が必要とされているという。報告書によれば、適切な再技能習得ができれば、現在最も失業の危機にある労働者の95%が質と賃金の良い仕事を見つけることができるという。そのためには、大規模な再技能習得プログラムと、その習得期間中の労働者を支援するセーフティネット、そして就職活動支援が必要であるという。 World Economic Forum “Reskilling Revolution Needed for the Millions of Jobs at Risk Due to Technological Disruption” (1/22/18)

グーグル社の月面無人探査機コンテスト(賞金3,000万ドル)、勝者なく終了

商業月面無人探査機を競うコンペ「グーグル・ルナーXプライズ(Google Lunar X Prize: GLXP)」が、勝者が出ないまま正式に終了した。主催者であるXプライズ財団(X Prize Foundation)の創立者兼会長のピーター・ダイアマンディス氏(Peter Diamandis)は1月23日、「GLXPの決勝進出者5チームと数か月間にわたって協議した結果、期限である2018年3月31日までに無人探査機を月面着陸させる試みは実現できないという結論に達した」と述べた。続けて、「現在までに勝者が出ることを期待していたが、資金調達の難しさ、技術、規制面での試練から、3,000万ドルを受益する者はいない」と結んだ。GLXPは2007年に発表されたもので、商業宇宙探査機及び探査活動を促進することを狙いとし、民間資金で形成されたチームが無人探査機を月面着陸させ、約500メートル移動させて高解像度の写真と映像を地球へ送信するというプロジェクトであった。最初にこれを行うチームが2,000万ドルを、2位が500万ドルを、特別な達成を行ったチームに500万ドルが提供される計画であったが、期限は数回にわたって延期されていた。最後まで残ったチームは、フロリダ州を拠点とするムーン・エクスプレス(Moon Express)、日本のハクト、他にはイスラエルとインドと国際チームの合計5チームであった。 Space.com “Ex-Prize: Google’s $30 Million Moon Race Ends with No Winner” (1/26/18)

バイオメディカル科学の雇用トレンドを示す新たなツール

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の環境衛生科学研究所(National Institute of Environmental Health Sciences: NIEHS)の科学者は、NIEHSのポスドクのキャリア成果(進路)を示す新たなツールを開発した。彼らが開発した手法は、バイオメディカル分野の雇用を、部門、種類、具体的な職種によって区別している点で、他の手法とは異なる。ツールを開発した作成チームは、過去15年間にわたり900名以上の NIEHSポスドクの詳しい進路情報を収集した。研究結果によれば、米国人ポスドクと外国人ポスドクの進路には明確な違いが見られ、2対1の割合で外国人ポスドクは学術機関へ行って基礎研究を行っているという。 National Institutes of Health “New tool visualizes employment trends in biomedical science” (1/24/18)

DARPA、ミリ波のデジタル・フェーズドアレイ技術による軍事通信の改良を模索する新プログラム

小型プラットフォームの通信用にミリ波の周波数帯域を広範に活用することに関心が高まりつつあるが、現在のミリ波システムは使い勝手が悪く、プラットフォーム依存型で相互運用性に欠ける。ミリ波フェーズドアレイ技術の利用を拡大し、国防総省(Department of Defense)全体で広範に利用するためには数多くの技術的課題への対処が必要である。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は1月24日、「ミリ波デジタル・アレイ(Millimeter-Wave Digital Arrays: MIDAS)」プログラムを発表した。 本プログラムは、18~50ギガヘルツで運用する多重ビーム・デジタル・フェーズアレイ技術を創出し、軍のプラットフォーム間のセキュアな通信を強化することを狙いとしたものである。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Seeks to Improve Military Communications with Digital Phased-Arrays at Millimeter Wave” (1/24/18)

エネルギー省、米国製ソーラー製造の加速を図る賞金付きコンペを発表

エネルギー省(Department of Energy)は1月24日、米国を拠点とするソーラー製造の再活性化を狙いとした300万ドルの賞金コンペ「米国製ソーラー・プライズ(American Made Solar Prize)」を発表した。本コンペは、ソーラー市場における米国のリーダーシップを代表する新たなプロセスと製品の開発に取り組む国内アントレプレナーのインセンティブとなることが期待されている。学習サイクルを加速させることで、米国のイノベーターが製造規模を実現する上で直面している障壁を低減しつつ、アントレプレナーと民間部門及びエネルギー省国立研究所ネットワークをつなぐパートナーシップの創出支援を狙いとしている。 Department of Energy “Department of Energy Announces Prize Competition to Accelerate U.S.-Based Solar Manufacturing” (1/24/18)

プラグイン式電気自動車の統合が将来の電力システム計画に大きな役割を果たすべきとの報告

国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)の輸送・エネルギー・システム・エンジニア、マテオ・ムラトリ氏(Matteo Muratori)が作成した報告書「非調整型プラグイン式電気自動車の充電が住宅電力需要にもたらす影響(Impact of Uncoordinated Plug-in Electric Vehicle Charging on Residential Power Demand)」が発表された。ムラトリ氏は、「従来、住宅での電力需要に関する研究では、プラグイン式電気自動車(PEV)を考慮していないが、より多くの人がPEVを選択し、自宅で充電をしつつある中、この追加需要は軽視されるべきではない」と指摘している。同氏のコンピューター・シミュレーションによれば、PEVの普及が高水準になった場合でも、家庭での電力需要総計への影響はさほど大きくないが、特定の地域に集中するドライバーがPEVを購入し、自宅に帰ってから再充電を行うという「非調整型PEV充電」が行われると、問題が生じるという。この結果、「このクラスタリング効果によって、配電変圧器でピーク需要の急増が見られ、配電インフラの改良が必要となるかもしれない」と結論づけている。 National Renewable Energy Laboratory “NREL Research Determines Integration of Plug-in Electric Vehicles Should Play a Big Role in Future Electric System Planning” (1/22/18)

テキサス州の雇用成長は、原油業界よりもサービス業とより関連

ダラス連邦準備銀行(Federal Reserve Bank of Dallas)は、「テキサス州の雇用成長は原油業界よりもサービス業界とより連動する(Texas Job Growth Swings More with Services than Oil)」と題する記事を発表した。それによれば、テキサス州の経済は1980年代のオイルショックで多様化し、全体的な経済成長と原油・天然ガス部門の間の関係は弱くなっているという。同部門と州経済のつながりは、シェールガス・ブームで再び強まったが、2014年のオイル価格危機の際、州が不況に陥ることはなかった。過去20年間にテキサス州の各部門における雇用成長は相互関連性を強めつつあり、原油・天然ガス部門の雇用は引き続き重要ではあるものの、金融活動及び専門ビジネス・サービスを中心とするサービス部門の雇用がより強い影響力をもたらしつつあるという。 Federal Reserve Bank of Dallas “Texas Job Growth Swings More with Services than Oil” (January 2018)

NIH、ゲノム編集研究プログラムを開始

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、治療としてのゲノム編集の導入を遅らせている障害を排除することを狙いとして、新たなプログラム「体細胞ゲノム編集(Somatic Cell Genome Editing)」を立ち上げる。プログラムでは、今後6年間にわたり、約1億9,000万ドルを助成する計画である(資金の有用性次第)。受益する研究者は、ターゲットとする遺伝子編集ツールの患者の体内伝達メカニズムの向上、新規ゲノム編集ツールや既存のゲノム編集ツールの改良などで協力する。遺伝子編集治療に広範な関心が寄せられているものの、本技術を臨床で使うためには多くの課題が残っている。本プログラムでは、非再生細胞であり、遺伝子編集治療が子孫に受け継がれない体細胞に重点を当てる。 National Institutes of Health “NIH to launch genome editing research program” (1/23/18)