マイクロソフト、量子コンピューティング向け新超伝導チップを発表

NEXTGOVFCWは2月19日、マイクロソフト社(Microsoft)が量子コンピューティングの実用化に向けた、トポロジカル構造を持つ量子チップ「マヨラナ・ワン(Majorana 1)」を開発したと報じた。独自開発した新チップは、インジウムヒ素とアルミニウムを原子レベルで積層させたマヨラナ粒子と呼ばれる特殊な粒子を利用し演算を行うもので、従来の電子とは異なるものという。この粒子の活用により、外部ノイズに強い安定した量子ビット処理を実現し、1チップ上で100万量子ビットの処理を実現する道筋を世界に先駆けて示した形となった。一方で、実用化には冷却システムや光ファイバーケーブルなど、さらなるインフラ整備が必要という。なお同社は現在、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency: DARPA)の量子ベンチマーク・イニシアチブにも参画している。 NEXTGOV/FCW “Microsoft debuts new superconductor chip designed for quantum computing” (02/19/25)

ランド研究所、5G技術を活用した同盟国防衛の新戦略を提言

ランド研究所(RAND)は2月19日、同盟国の防衛力を劇的に向上させるための5Gエコシステム技術を活用した新たな軍事防衛システム構築に関する新戦略を発表した。同研究所は、同盟国防衛の革新的な戦略が、数的優位にある敵の侵攻を阻止する鍵であるとし、迅速な警告と増援部隊が到着するまでの間に勝利を収めるための新たな運用概念を提案している。特に信号到達時間差(Time difference of arrival: TDOA)技術を用いた空中防衛レーダーの位置特定・標的化システムが、即応性と有効性面で優れていると指摘した。また、提案された防衛コンセプトの中核は、厳しい条件下で独立して活動できる小規模なチームで、これらは主に展開先の国の人員で構成するよう提案している。また、国防総省(Department of Defense)に対し、携帯電話基地局を利用したTDOAシステムの実験開始や、人的ネットワーク、カメラ、ドローンによる情報共有システムの実験実施も提言している。 RAND “Harnessing 5G-Era Innovations” (02/19/25)

AIで通信波形を生成 次世代通信の開発遅延を解消へ

諜報高等研究計画局(Intelligence Advanced Research Projects Activity: IARPA)は2月19日、人工知能(AI)を活用してミッションに応じた通信波形を生成する「エンドレス・ジェネレーティブ・ウェーブフォーム(the Endless Generative Waveforms: End-Gen、エンド・ジェン)」計画を発表した。現行の無線通信用の波形開発には数年から数十年を要し、実用化時には既に陳腐化している場合もあるため、生成AIと機械学習を用いて目的に応じた通信波形を即座に生成していくという。これによって政府機関の通信ニーズに応えるだけでなく、民間の5G以降の通信規格開発の迅速化にもつながると説明した。同計画は、42カ月に亘り3段階で実施される予定で、静的環境での実証実験から始まり、最終的には実環境での実用的なデータ通信を実現するという。なお、本プログラムの提案募集に関する説明会は、2025年2月27日に開催される予定である。 IARPA “Ending Generational Delays in Next Generation Wireless with End-Gen” (02/19/25)

トランプ政権、独立規制機関への監督強化へ

The HILLは2月19日、トランプ大統領が独立規制機関(Independent Regulatory Agencies: IRAs)に対する行政府の監督権限を強化する大統領令に署名したと報じた。同大統領令「全ての機関の説明責任確保(Ensuring Accountability for All Agencies)」により、連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission:FERC)、証券取引委員会(Securities and Exchange Commission: SEC)や連邦取引委員会(Federal Trade Commission: FTC)、連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)などの独立規制機関は、新規制案を事前に大統領府に提出し、審査を受けることが義務付けられることになった。しかしThe Hillは、この措置に対し、法的な異議申し立てを招く可能性が高いと伝えている。 The HILL “Trump signs order to expand White House control of independent agencies” (02/19/25)

トランプ政権、エネルギー緊急プロジェクト承認を迅速化

The HILLは2月19日、トランプ政権が「緊急」エネルギープロジェクトを数百件特定し、その承認を迅速化する方針を示したと報じた。陸軍工兵隊(U.S. Army Corps of Engineers)は、トランプ大統領のエネルギー緊急宣言に基づき、約350のプロジェクトに関連する593件の保留案件を緊急案件リストに追加したという。このリストには、油井基地や石炭およびガス関連プロジェクト、また、ミシガン州のマキナック海峡を通る5号線パイプラインのトンネル建設やソーラーエネルギーに関するプロジェクトも含まれている。これに対し、環境団体は環境審査が省略される恐れがあると懸念を示しており、特に湿地や水域への影響を指摘しているが、トランプ氏はバイデン政権のエネルギー政策により米国が緊急事態に直面していると主張し、エネルギー生産の促進を進めている。 The HILL “Trump administration identifies hundreds of energy projects that could be fast-tracked” (02/19/25)

量子経済開発コンソーシアム、低温技術の革新で量子分野を加速

HPCwireは2月18日、量子経済開発コンソーシアム(Quantum Economic Development Consortium: QED-C)が、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology: NIST)との量子技術の鍵となる低温技術を強化する共同プログラムに約87万7,000ドルを投じると発表したと報じた。今回投資を受けるフォームファクター社(FormFactor)は2K(-271℃)環境下での高速チップテスト機能を強化し「HPD IQ2000」を完成させ、ノースロップ・グラマン社(Northrop Grumman)は多孔質壁中空ガラスマイクロスフェアを用いた3K級の冷却装置、クライオクーラーの部品開発に、クオンタム・オパス社(Quantum Opus)は低コストでコンパクトな2.5K冷却機で実用化に向けた開発を、トリトン・システム社(Triton Systems)は4K~10Kの温度帯を実現する第四段エキスパンダ(内部でガス膨張による仕事で温度を下げ、電力回収するターボ機械)を完成させ、改良型コリン(Collins)サイクルの開発につなげるという。 HPCwire “QED-C Announces Member Advancements in Cryogenics for Quantum Tech” (02/18/25)

AEP、電力販売年平均8.6%の増加予想 データセンター需要で

INDUSTRYDIVEは2月18日、アメリカン・エレクトリック・パワー社(American Electric Power: AEP)がデータセンターや産業施設の需要増加により、今後3年間で気象補正後の小売電力需要が年平均8.6%増加する見込みと報じた。AEP社は、インディアナ州とバージニア州で小型モジュール炉建設のために必要な許可取得作業を開始し、顧客との交渉を開始したという。商業販売は2024年23.9%増加し、今後2年間で19%と16.1%の成長を見込んでいる。また、ブルーム・エナジー社(Bloom Energy)から最大1GWの燃料電池を購入し、アマゾン社(Amazon)とコロギックス社(Cologix)のデータセンターに供給する計画であるとし、必要な高電圧送電が整うまでの間、燃料電池を利用してデータセンターを拡張する。AEPの資本支出計画は540億ドルに達し、そのうち206億ドルが送電に充てられる予定という。 TechTarget “AEP expects electric sales to jump 8.6% annually over 3 years” (02/18/25)

米国科学財団、168人の試用期間中の職員を解雇

FEDSCOOPは2月18日、トランプ政権の連邦政府職員削減の一環として、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が試用期間中の職員168人を解雇したと報じた。NSF広報担当のマイク・イングランド氏(Mike England)は、政府職員の削減を命じた大統領令と政府効率化省(Department of Government Efficiency: DOGE、ドージ)による取り組みに触れ、職員を解雇したと述べた。NSFは科学技術研究を推進する独立機関であり、主に米国の大学に助成金を提供している。解雇の理由は明らかにされていないが、他省庁でも見られているように、職員の業績を理由とした解雇が通知されたようである。しかし、連邦職員の労働組合はこれに対して、証拠がないと反発しており、連邦政府職員連盟(American Federation of Government Employees: AFGE)のエベレット・ケリー会長(Everett Kelley)も解雇は試用期間制度の悪用とし、組合として闘う意向を示したという。 FEDSCOOP “NSF terminates 168 probationary employees amid mass federal firings” (02/18/25)

半導体売上高、24年第4四半期は堅調 AI需要旺盛

SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)は2月18日、2024年第4四半期の世界半導体製造業界が、人工知能(AI)関連投資の拡大により、好調だったと発表した。第4四半期の集積回路(Integrated Circuit: IC)の販売は前年同期比29%増となり、高性能コンピューティング(high-performance computing: HPC)やデータセンター向けメモリーチップ需要が業績を牽引した。特にメモリ関連への投資は前の四半期に比べ53%増と大幅な伸びを示したという。先端ロジック、先進パッケージング、高帯域幅メモリ(High Bandwidth Memory: HBM)向け投資も増加に寄与し、ウエハー製造装置の支出は前年同期比14%増となった。世界のウエハー工場の設備能力も300mmウエハー換算で四半期当たり4,200万枚を突破した。2025年はマクロ経済の不確実性や季節要因による影響が懸念されるものの、AI関連需要の継続的な拡大により、年後半は2桁成長を見込むとし、楽観的な見通しを示している。 SEMI “Global Semiconductor Manufacturing Industry Reports Solid Q4 2024 Results, SEMI Reports” (02/18/25)

西海岸の再生ディーゼル消費、急成長

エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)は2月18日、カリフォルニア、オレゴン、ワシントン州における再生ディーゼルの消費が2023年第1四半期から約2倍に増加したと発表した。カリフォルニア州のマラソン社(Marathon)とフィリップス66社(Phillips)の新規プラントが生産拡大に貢献し、西海岸での再生ディーゼル消費は大幅に増加したという。2024年第3四半期には、カリフォルニア州の輸送用ディーゼル燃料の約65%が再生ディーゼルとなり、クリーン燃料プログラムの効果が顕著に表れたことに加え、鉄道、タンカー、バージによる州間輸送が消費の約20~50%と拡大に寄与し、環境に配慮した燃料への移行が進んでいるという。再生ディーゼルは、動物性脂肪、植物油、または油脂を原料とし、従来の石油系ディーゼルと化学的に同等の燃料として注目されており、これらの州のクリーン燃料プログラムが、再生ディーゼルの消費拡大と持続可能な燃料への転換を牽引していると伝えている。 EIA “Consumption of renewable diesel continues general growth trend on the U.S. West Coast” (02/18/25)