DIU、小型ドローン認証のための第三者評価機関を選定へ

国防イノベーションユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は6月2日、小型無人航空機システム(small Unmanned Aircraft Systems: sUAS)の国防権限法(National Defense Authorization Act: NDAA)準拠を評価する「認定評価機関(Recognized Assessors)」の募集を開始したと発表した。この取り組みは、安全な無人航空機(Blue UAS)プログラムの一環として、第三者機関がドローンプラットフォームとその構成部品を評価し、DIUによる認証判断を支援するものである。選定される評価機関は、NDAAの規制遵守評価、所有権の検証、供給網に関する調査及び標準化した評価報告書の作成を担当する。選考には、技術的資格、チーム構成、費用、組織の独立性、実績、拡張性などが考慮され、特にハードウェアエンジニアやサイバーセキュリティの専門家を含む学際的チーム、規制知識、供給網分析能力を持つ組織を優先する。募集詳細に関する説明会は、6月9日午後2時(東部時間)に開催される予定である。 Defense Innovation Unit “DIU Seeking Recognized Assessors to Support Blue UAS NDAA Compliance Certification” (06/02/25) https://www.diu.mil/latest/diu-seeking-recognized-assessors-to-support-blue-uas-ndaa-compliance

連邦議会、カリフォルニア州の厳格な自動車排出基準設定権限を撤回

ユーティリティー・ダイブ(UTILITY DIVE)は5月29日、連邦議会がカリフォルニア州の厳格な自動車排出基準設定権限を無効にする決議を可決し、環境団体らが大気質と公衆衛生への悪影響を懸念していると報じた。具体的に、上院は5月22日、連邦環境保護庁の基準より厳しい排出基準を設定する同州の権限を無効にする3つの共同決議を可決した。2035年までに州内で販売される新車をすべてゼロエミッション車にすることを義務付ける同州の「アドバンスト・クリーン・カーII(Advanced Clean Car II)」規制を対象とするもので、ギャビン・ニューサム州知事(Gavin Newsom)は決議を阻止する訴訟を起こす意向を表明している。一方、業界団体の自動車イノベーション協会(Alliance for Automotive Innovation)や石油業界はこの決定を歓迎している。環境専門家らは公衆衛生悪化の可能性を警告し、環境団体のシエラクラブ(Sierra Club)も「州には大気浄化法(Clean Air Act)の下で住民を車両汚染から保護する法的権利がある」と主張している。 UTILITY DIVE “Congress votes to rescind California vehicle emissions waiver” (05/29/25) https://www.utilitydive.com/news/california-vehicle-emissions-waiver-rescinded-clean-air-act/749398/

トランプ政権、連邦職員に「忠誠宣誓」と継続監視を義務付け

アース・テクニカ(Ars Technica)は6月3日、トランプ政権が連邦職応募者に対し、政治的忠誠の証明と継続的な「信頼性」監視を義務付ける新たな採用計画を発表したと報じた。7月15日の採用凍結解除に先立ち公表されたこの計画では、応募者は、トランプ政権における大統領令もしくは政策イニシアチブ推進を支持する200字以内の自作エッセイ提出が必須となる。人事管理局(Office of Personnel Management: OPM)は「国民に効果的かつ忠実に奉仕する」人材のみを採用すると強調し、多様性・公平性・包括性(DEI)関連の取り組みを全面禁止し、また政府構成の把握を目的とした性別や人種などの統計収集も停止する。これを受け「政府の効率性を高めるどころか、政治化して採用プロセスを遅延させる」との指摘や「空港管制官や食品安全検査官らが政治的質問に答えさせられるべきではない」と批判する声が相次いでいるという。報道によると既に連邦職員5万9,000人が解雇され、さらに15万人の人員削減が計画されているという。 Ars Technica “New federal employees must praise Trump EOs, submit to continuous vetting” (06/03/25) https://arstechnica.com/tech-policy/2025/06/new-federal-employees-must-praise-trump-eos-submit-to-continuous-vetting/

トランプ大統領、NASA長官候補のアイザックマン氏指名人事を取り下げ

Axiosは6月1日、トランプ大統領が航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)長官にジャレッド・アイザックマン氏(Jared Isaacman)を指名した人事を撤回したと報じた。アイザックマン氏はイーロン・マスク氏(Elon Musk)と親しい実業家であるが、大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」で、「過去の関係を精査した結果、政府の意向に合致した人物に置き換える」と発表した。非営利の選挙資金追跡サイト、オープンシークレッツ(OpenSecrets)によると、2024年、同氏による民主党への献金が明らかになったという。撤回は上院での承認直前、またマスク氏の政権離脱発表の数日後に行われる形となり、一部の共和党議員からは今回の決定に対する反発の声があがっているが、アイザックマン氏は「この国には有能で献身的な人々が多数いる」と述べた。政権は2026年度予算案で、同局予算の約4分の1削減を提案している。 AXIOS “Trump pulls Musk associate’s nomination for NASA administrator” (06/02/25) https://www.axios.com/2025/06/01/trump-nasa-administrator-jared-isaacman-musk

DARPA、農業防衛の革新的ソリューションを募集

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency: DARPA)は6月2日、農業を自然発生及び人為的脅威から防御するための革新的解決策を募集する新イニシアチブ「アッグ・ビーティーオー(Ag x BTO)」を発表した。同局は、国の食糧供給保護を国家安全保障上の最優先事項と位置づけ、化学・生物学的脅威の早期警戒システム、迅速対応型農業防衛策、長期的な脅威への農作物保護対策、農業システムの包括的脅威予測モデリング、人為的介入有無の検出とその出所特定の5分野における解決策を模索する。マイケル・コーリス生物技術局長(Michael Koeris)は「サプライチェーン全体における農業防衛の革新を促進し、食料安全保障の保護に向け、迅速かつ展開可能な革新的解決策を求める」と述べた。募集はERISマーケットプレイス(https://www.darpaconnect.us/eris)を通じて行う。また、ピッチ動画や補足資料の提出が必要で、応募期限は8月31日までである。 DARPA “DARPA seeks innovative solutions to defend agriculture against threats” (06/02/25) https://www.darpa.mil/news/2025/darpa-seeks-innovative-solutions-defend-agriculture-against-threats

エネルギー省、PJMに発電所の運転継続を緊急指示 夏季電力不足懸念で

エネルギー省(Department of Energy)は5月31日、夏季の電力需要ピーク時に安定供給を確保するため、ペンシルベニア州エディストン発電所(Eddystone Generating Station)の運転継続を命じる緊急指示を発令したと発表した。この命令は連邦電力法(Federal Power Act)202条c項に基づき、国内最大の電力網運営会社であるPJMインターコネクション(PJM Interconnection: PJM)に対し、同発電所の3号機と4号機について、5月31日の予定廃止日以降も必要に応じて運転継続を指示するものである。クリス・ライトエネルギー長官(Chris Wright)は「国民が照明やエアコンを使用できるか不安に思うことがあってはならない」と述べ、この措置が消費者の経済的負担軽減と電力の安定供給に寄与すると強調した。PJMは、電力需要の増加や発電設備の廃止などにより「リソース充足性の懸念が高まっている」と以前から警告しており、同発電所の廃止はこの問題をさらに悪化させると指摘していた。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Issues 202(c) Emergency Order to Safeguard Electric Grid Reliability in PJM Interconnection” (05/31/25) https://www.energy.gov/articles/us-department-energy-issues-202c-emergency-order-safeguard-electric-grid-reliability-pjm

中国製ドローンの米国内販売が禁止される可能性

大統領府は現在、ドローンに関する複数の大統領令を最終取りまとめ中であり、それらによって米国内での中国企業による新規モデル販売が禁止される可能性がある。これは、消費者ドローン市場に混乱をもたらすと共に、技術と貿易を巡る米中両国間の対立を激化させる可能性がある。トランプ大統領が間もなく署名すると予想される大統領令の草案は、連邦政府が米国内のドローン産業に投資をすることを要請し、商業ドローンの合法的に飛行可能な場所について連邦規則を更新することを模索している。米国内における中国製ドローンの人気は、国家安全保障コミュニティにとって長期的な懸念となっており、一部の政治家は中国製ドローンそのものを禁止しようと試みている。大統領令には更に、米国諜報コミュニティに、「中国ドローン・メーカーのDJIとオーテル社(Autel)は国家安全保障リスクであるか否か」に関する評価を加速させるよう指示するという。 Washington Post “Trump orders could end Chinese drone sales in the U.S.” (05/30/25) https://www.washingtonpost.com/technology/2025/05/30/trump-executive-orders-china-drones/

ゴールデン・ドーム計画に関する国防総省の精査は不充分となる可能性

ピート・ヘグセス国防長官(Defense Secretary Pete Hegseth)は最近、国防総省(Department of Defense)の運用試験評価担当部長室(Office of the Director of Operational Test and Evaluation: ODOT&E)の人員を50%以上削減することを決定した。一部の議会民主党議員は「無謀で打撃的な決定」と反発したが、ヘグセス長官は、組織再編は国防総省による「米国第一(America First)」戦略に係るものであり、年間3億ドル以上の節約をもたらすと説明した。しかし、情報筋によれば、状況は長官の説明以上に複雑で、軍部とDOT&Eの間にある長年の確執、迅速で制度的な成功が好まれる最近の風潮などがあるという。そして、DOT&Eに不満を募らせる省上層部にとり、DOT&Eがゴールデン・ドームを局の監督リストに最近加えたことが最終的な引き金になったようである。DOT&Eの部長代理が上層部に本件を報告した際、上層部はDOT&Eによるゴールデン・ドームへの関与は、プログラムの遅延と費用の上昇につながるのではないかと懸念し、最終的に大統領府へその懸念を伝えた。 Defense News “Behemoth Golden Dome may face lackluster scrutiny in Trump’s Pentagon” (05/30/25) https://www.defensenews.com/pentagon/2025/05/30/behemoth-golden-dome-may-face-lackluster-scrutiny-in-trumps-pentagon/

米政府、中国人留学生のビザを積極的に取り消しへ

マルコ・ルビオ国務長官(Secretary of State Marco Rubio)は5月28日、「米政府は中国人留学生が保有するビザを積極的に取り消していく。これには、中国共産党(Chinse Communist Party)と関係のある者、重要分野で学習している者が含まれる」と発表した。「今後は中国人による全てのビザ申請が追加精査の対象となる」とも加えた。国務省の報道官は翌日の記者会見で、精査の優先的対象となる具体的な学問分野の事例は挙げなかったが、今回の決定は中国への技術移転を巡る懸念が一因であるとの見方を示した。米国内の中国人留学生数は現在27万7,000人前後で、2023年にインドに抜かれるまでは、長年に亘って米国内で最大の外国人留学生数であった。米中両国間の競争が高まる中、政策策定者の間では近年、大規模な数の中国人留学生の受け入れの合理性を巡る議論が行われており、多数の共和党議員は中国との学術的な提携や交流に広範な制限を課すことを提唱している。ルビオ国務長官も、上院情報委員会(Senate Intelligence Committee)で共和党議員のトップを務めている間、本問題を追及していた。 AIP “US to ‘Aggressively Revoke’ Visas Held by Chinese Students” (05/30/25) https://www.aip.org/fyi/us-to-aggressively-revoke-visas-held-by-chinese-students

多数の気候技術プロジェクトが立ち消えに

非営利組織のE2が発表した追跡データの要旨によれば、米国における140億ドル規模の低炭素製造及びエネルギー生産プロジェクトが閉鎖/中止/縮小に追い込まれている。「連邦予算法案が進展し、クリーンエネルギーの税額控除や政策の行方について懸念が高まる中、こうした後退が進んでいる」とE2は指摘する。同社によれば、計画されていた1万件の雇用が既に犠牲になっており、下院の調整法案が法制化された場合は、更に多くのプロジェクト計画が中止される見通しである。今後は、下院が可決した法案を上院が軟化させるかどうかに注目が集まる。 AXIOS “More climate tech projects are dying on the vine” (05/29/25) https://www.axios.com/2025/05/29/e2-climate-tech-projects-jobs