トランプ大統領、連邦エネルギー規制委員会の委員指名へ

大統領府が5月8日に発信したEメールによれば、トランプ大統領は、ミッチ・マコーネル上院多数党院内総務(Mitch McConnell、Senate Majority Leader)の長年の側近であるニール・チャタジー氏(Neil Chatterjee)と、ペンシルバニア公共ユーティリティ委員会(Pennsylvania Public Utility Commission)のロバート・パウェルソン氏(Robert Powelson)を連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)の委員に指名する計画であるという(任期は前者が2012年まで、後者が2020年まで)。FERCは2月にノーマン・ベイ前委員長(Norman Bay)が辞任して以来、大きなプロジェクト判断を行うのに必要な定足数に欠けており、連邦議員や業界団体は早急にFERCの空席を埋めるよう大統領に要請していた。指名が行われた後、上院エネルギー・天然資源委員会(Senate Energy and Natural Resources Committee)で審議が行われ、上院本会議で採決にかけられる。早ければ5月末か6月初旬にはまとまるが、状況によっては夏まで長引く可能性もある。 Bloomberg “Trump Names Nominees for U.S. Energy Agency Crippled by a Missing Quorum” (5/8/17)

エネルギー省、業界の高性能コンピューティング活用支援に390万ドルの助成を発表

エネルギー省(Department of Energy)は5月8日、米国製造業界における高性能コンピューティングの利用促進を目的とした13件のプロジェクトに約390万ドルを助成すると発表した。エネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)の先端製造局(Advanced Manufacturing Office)による「製造業向け高性能コンピューティング・プログラム(High Performance Computing for Manufacturing Program: HPC4Mfg)」を通じて行われるもので、同プログラムは、製造プロセスのエネルギー効率強化、エネルギー技術の進展、イノベーションを通じたエネルギーが環境にもたらす影響の削減を狙いとしている。13件のプロジェクトはそれぞれ、国立研究所パートナーによる支援(世界クラスのコンピューティング資源と専門性の応用など)として最高30万ドルを受益する。先端製造局はまた、技術/研究開発/アウトリーチ/横断型活動で今後5年間の重点先を特定した「複数年プログラム計画(Multi-year Program Plan)」の草案を発表した。

エネルギー省のバイオエネルギー技術局、第3回中小企業バウチャー・パイロットを発表

エネルギー省(Department of Energy)のバイオエネルギー技術局(Bioenergy Technologies Office: BETO)は、第3回中小企業バウチャー(Small Business Vouchers: SBV)パイロット・プログラムの授与を発表した。SBVパイロット・プロジェクトは、競争的に選出された米国のクリーン技術中小企業がエネルギー省傘下の国立研究所の技術及び知的資源を活用できるようにするもので、2016年以来、これまでに2度の授与が行われている。今回受益するのは、アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory)、アイダホ国立研究所(Laboratory Idaho National Laboratory)など6つの国立研究所で、バイオエネルギー分野の中小企業5社とパートナーを組む。 Department of Energy “BETO Announces Third Round of Small Business Vouchers Pilot” (5/5/17)

EPAと内務省、内外の科学諮問委員会を大きく見直し

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)と内務省(Department of Interior)は、それぞれの連邦政策を下支えする科学の評価方法について情報提供をする多くの外部諮問委員会の改革に乗り出している。これは、連邦政府による科学的根拠の評価方法を変えようとする共和党の広範な取り組みの第一歩である。EPAのスコット・プリュット長官(Scott Pruitt)は、EPAの鍵となる科学レビュー委員会の一つのメンバーの半分を変えようとしている。一方、内務省のライアン・ジンキ長官(Ryan Zinke)は、内務省内外にある200以上の諮問委員会、委員会、その他の組織の抜本的見直しを行っている。プリュット長官の今回の決定により、EPAに助言を行う科学顧問委員会(Board of Scientific Counselors)を構成する18名のメンバーは大きく変わる可能性がある。 Washington Post “EPA dismisses half of key board’s scientific advisers; Interior suspends more than 200 advisory panels” (5/8/17)

2016年Haloレポート発表:投資前企業価値の低下とシンジケート取引の増加

エンジェル・リソース研究所(Angel Resource Institute: ARI)は、「2016年年間Haloレポート(2016 Annual Halo Report)」を発表した。初期ステージの投資活動に関する理解向上を目的として発行された報告書で、エンジェル投資家へのリターンやアントレプレナーに影響を及ぼすトレンドについてまとめている。今回指摘されたトレンドには、①投資前の企業価値の中央値の減少(2015年に比べ)、②シンジケート取引件数の増加、③女性及び少数派主導のスタートアップへのエンジェル投資の欠落、などがある。 SSTi “2016 Halo Report: $3.5B invested, pre-money valuations down, syndicated deals up, inclusion is a work in progress” (5/4/17)

トランプ大統領、再生可能エネルギー批判者を再生可能エネルギー局のトップに指名へ

エネルギー省(Department of Energy)の職員宛てに配信されたEメールによれば、トランプ大統領は、再生可能エネルギー資源の推進と温室効果ガス排出削減を強く批判している保守派学者のダニエル・シモンズ氏(Daniel Simmons)を同省のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)を監督するポジションに指名したという。今回の発表は、エネルギー及び環境問題に関するトップのポジションに、オバマ前政権の政策批判者と思える人物を据えるトランプ大統領の一連の指名の新たな動きである。大統領は先週、内務省(Department of Interior)の副長官に、ロビイストのデイビッド・バーンハート氏(David Bernhardt)を指名した他、上院環境・公共事業委員会(Senate Environment and Public Works Committee)の多数党副スタッフ・ディレクターを務めていたアレックス・ハーゴット氏(Alex Herrgott)が大統領府の環境品質評議会(Council on Environmental Quality: CEQ)に加わることが発表された。 Washington Post “Trump puts critic of renewable energy in charge of renewable energy office” (5/2/17)

NIH、より多くの研究者に資金を充当するため、グラント受益に上限を設定

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)のフランシス・コリンズ長官(Francis Collins)は5月2日、研究者が受益できるグラント数に上限を設定し、その分の資金は若手研究者と研究室の維持に苦労している者への支援に回す計画であると発表した。発表によれば、一人の研究者が得られる支援は、NIH R01グラント3件相当が上限となる。現在、研究者プールの約6%がそれ以上の支援を受けており、ここから発生した資金は1,600件の新規グラントに充当できる可能性があると、NIHは結論している。NIHのグラントを巡っては、2003年に予算が横ばいとなって以来、過酷なグラント獲得競争と、より多くの研究室を支えるための支援の必要性が指摘されていた。 Science “NIH to impose grant cap to free up funds for more investigators” (5/3/17)

DARPA、年間を通して「次世代無線と情報技術の合流」を探る取り組み

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)のプログラム・マネジャーであるトム・ロンドー氏(Tom Rondeau)は、今年一年をかけて「DARPAソフトウェア無線(Software Defined Radio: SDR)ハックフェスト(DARPA SDR Hackfest)」活動に取り組んでいる。コンピュータや家電製品、自動車、カメラ、携帯機器などは、インターネットへの無線接続を通じてデジタルのデータや情報との相互関連がますます高まりつつある。ソフトウェア無線(software defined radio: SDR)は、従来型の無線とは異なり、様々な無線通信方式で送受信することができ、ソフトウェアのコードによってそれらの方式を状況に応じて切り替えることができる。SDRハックフェストは、こうしたSDRのコミュニティ(利用者、関心を持つエンジニアや科学者)に働きかけ、無線と情報技術の将来の合流に向けて考え、備えてもらうようにするを目指す。ロンドー氏率いるDARPAチームは今年、全国各地で、この無線と情報技術の合流について情報提供するイベントを開催しており、11月には「DARPAベイエリア・ハックフェスト(Bay Area hackfest)」が開催される。 Defense Advanced Research Project Agency “Combine Next-Generation Radio with Information Technology: What Do You Get?” (5/3/17)

NIH、網膜オルガノイドの開発を目指すコンペを開始

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の国立眼研究所(National Eye Institute: NEI)は、人の網膜のミニチュアを作成することを意図した連邦賞金コンペ「3D網膜オルガノイド・チャレンジ(3-D Retina Organoid Challenge)」の第一フェーズを開始した。コンペでは、今後3年間をかけて人の網膜オルガノイド(試験管内で3次元的に作成される臓器)の開発促進に取り組む。人の細胞をより正確に模倣できれば、研究モデルの価値はより高まる。コンペの第一フェーズでは革新的なアイデアを競い、今年8月1日まで行われる(賞金は合計10万ドルの予定)。第二フェーズは開発段階として、機能的な網膜オルガノイドのプロトタイプの実証を競う。今年秋に開始される予定で、賞金100万ドルが予定されている。 National Institutes of Health “NIH launches competition to develop human eye tissue in a dish” (5/4/17)

風力発電の設置規模、第1四半期に過去8年間で最大を記録

米国風力エネルギー協会(American Wind Energy Association)が5月2日に発表した市場報告によれば、米国の風力業界は今年第1四半期に合計2,000メガワットの能力を設置した。これは前年同期に設置された規模のほぼ4倍である。その背景には、今後、段階的に廃止されていく連邦税クレジットを活用しようとする開発業者の動きがある。協会は、「業界は2009年以来、最大の第1四半期成長をした」と述べた。風力プロジェクト向けの連邦生産税クレジットは2020年まで失効しないことから、建設及び開発活動も積極的に行われている。ただし、クレジットの価値は今年から毎年20%ずつ低下していく(今年から2019年に建設が開始されるプロジェクトが対象)。第1四半期に設置された能力の約4分の1は、ユーティリティ業界以外の購入者との契約になっており、それには米陸軍(U.S. Army)、アマゾン社(Amazon.com)、グーグル社(Google)などが含まれる。 Reuters “U.S. wind industry has biggest first-quarter installs in eight years” (5/2/17)