NSF、米国の科学・工学エンタープライズ強化を狙いとしたINCLUDESの下、27件の助成を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、STEM分野の発見及びイノベーションにおける米国のリーダーシップを、多様性と包含へのコミットメントを通じて強化することを狙いとした「NSF INCLUDES」プログラムの下、27件の助成を行った。米国の産業、大学、研究機関は現在、21世紀型の課題に直面しており、STEM技能を持つ労働者を必要としている。こうした中、NSFのINCLUDES(Inclusion across the Nation of Communities of Leaners of Underrepresented Discoverers in Engineering and Science(「工学と科学における少数派の発見学習者コミュニティの全国的な包含」)の略)プログラムは、少数派層のためのSTEM進路の創出、米国のリーダーシップと人材プールの拡大を意図したものである。また、INCLUDESは、「未来のNSF投資のための10件のビッグ・アイデア(10 Big Ideas for Future NSF Investments)」の一つである。 National Science Foundation “27 new NSF INCLUDES awards aim to enhance U.S. science and engineering enterprise” (9/11/17)

ロスアラモス国立研究所のマクミラン所長が退任へ

ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory)のチャールズ・マクミラン所長(Charles F. (Charlie) McMillan)は9月5日、全職員が集まる会合で、今年末で所長を退任することを発表した。6年間に亘り所長を務めていた同氏は、採用と予算の面から研究所の健全性について述べ、「昨年度に1,000名以上を雇用し、今年度終わりまでに同様の雇用が予測されている。研究所の予算は、2013年度予算から約4億ドル増え、2017年度の25億ドルまで拡大した。ロスアラモス国立研究所は今後の課題に対応する上で強固なポジションにある」と発言した。 Los Alamos National Laboratory “Los Alamos Laboratory Director Charles F. McMillan to retire at end of year” (9/5/17)

コカ・コーラ社、砂糖の代替品開発に100万ドルの賞金を提供するコンペを開始

コカ・コーラ社(Coca Cola)は、砂糖の代替品を開発した者に100万ドルの賞金を提供するコンペを発表した。ウェブサイトによれば、同社は、「自然で安全で、低カロリー(またはゼロ・カロリー)の化合物で、飲料や食品に使用した時に砂糖と同じ味覚をもたらすもの」を模索している。これらの化合物は、ステビアやモンク・フルーツ(羅漢果)、その他、国際的に保護されている種や物質を含有あるいはこれらから抽出することはできない。コンペの勝者(一人)は、2018年10月3日に発表され、賞金100万ドルが贈られる。 UPI “Coca-Cola’s sweet deal: $1 million prize to replace sugar” (9/5/17)

エネルギー省、藻類技術のイノベーションに最高880万ドルの助成を発表

エネルギー省(Department of Energy)は9月8日、「生産性を強化した藻類とツールキット(Productivity Enhanced Algae and ToolKits)」の資金提供公募の下、新たに4件のプロジェクトに最高880万ドルの助成金を提供すると発表した。これらのプロジェクトでは、藻類由来のバイオ燃料及びバイオ製品の生産コスト削減を狙いとして、藻類生物の生産性を向上させるような高インパクトのツール及び技法の開発が対象となる。このイニシアチブへの資金提供額は総額で1,600万ドル以上となっており、今回受益するのは、コロラド・スクール・オブ・マインズ(Colorado School of Mines)、カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California, San Diego)を含む4機関である。 Department of Energy “Energy Department Announces up to $8.8 Million for Innovations in Algae Technology” (9/8/17)

DARPA、2018年若手教員アワードの研究トピックを発表

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は9月7日、「若手教員アワード2018年研究トピックの発表(Young Faculty Award (YFA) 2018 Research Announcement)」を公表した。YFAプログラムは、学術機関及び非営利研究機関に在籍している卓越した若手教員を特定し、こうした若手教員を国家安全保障の課題やニーズに触れさせることを狙いとしたもので、長期的には、国防総省(Department of Defense)ならびに国家安全保障問題に重点を置いた将来的なキャリアを目指す次世代の科学者・工学者を育成することが目標である。今年の募集研究分野には過去最多となる26件の異なるトピックが記載されている。 Defense Advanced Research Project Agency “Young Faculty Award 2018 Research Topics Announced” (9/7/17)

IBM社とMITが人工知能パートナーシップで提携(10年間で2億4,000万ドル)

IBM社とマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)は9月6日、MITのキャンパス内にMIT-IBMワトソンAIラボ(MIT-IBM Watson AI Lab)を設立するパートナーシップ合意に署名した。ラボは、IBMの人工知能担当研究副社長(Research VP of AI)のダリオ・ギル氏(Dario Gil)と、MITスクール・オブ・エンジニアリング(School of Engineering)のアナンサ・チャンドラカサン学部長(Anantha P. Chandrakasan)が共同委員長を務め、IBM社が10年間で2億4,000万ドルを投資する。ラボでは、IBMの研究者とMITの学生及び教員が共同で先端AI研究に取り組む。 Tech Crunch “IBM and MIT pen 10-year, $240M AI research partnership” (9/6/17)

石炭の使用が減少する中、クリーン技術が電力グリッドの信頼性を押し上げ

M.J.ブラッドレー&アソシエイツ社(M.J. Bradley & Associates)が発表した報告書によれば、石炭火力発電所が閉鎖される大きな理由は、①天然ガスの低価格、②需要の平坦化、③クリーンなエネルギーによって電力グリッドの信頼性の向上、であるという。そして、これらが石炭使用減少の要因に占める割合は、①が49%、②が26%、③が18%となっている。こうした結果は、エネルギー省(Department of Energy)のファインディング(石炭火力発電所の閉鎖は、天然ガスの低価格という経済的理由が主要要因である)と一致する。一方、石炭火力発電所がよりクリーンなエネルギー資源へと置換されていく中、電力グリッドの信頼性への懸念が指摘されているが、M.J.ブラッドレー&アソシエイツ社が今年初めに発表した独自の信頼性報告によれば、米国の電力グリッドは引き続き信頼性が高いという。 Environmental Defense Fund “New report: Clean tech boosts electric grid as coal use declines” (9/6/17)

菓子メーカー大手のマーズ社、気候変動対策に10億ドルの投資を約束

チョコレート・メーカー大手のマーズ社(Mars)は、気候変動対策に今後数年間で約10億ドルを投資する計画を発表した。M&MやSkittlesといった菓子ブランドで知られる同社は9月6日、自社事業及びサプライ・チェーンからの炭素排出を2050年までに60%以上削減することを狙いとした「世代的な持続可能性(Sustainability in a Generation)」計画を発表した。今月下旬にニューヨークで国連総会と気候ウィーク(Climate Week)が開催されることになっており、この時点での大型投資計画発表は、世界中の他社が同じような環境へのコミットメントを発表することを促す意図も含まれている。 Business Insider “‘We’re trying to go all in’: Chocolate giant Mars pledges $1 billion to fight climate change” (9/6/17)

バージニア州、NISTによるサイバーセキュリティ枠組みを正式採用

バージニア州のテリー・マコーリフ知事(Terry McAuliffe)は8月31日、「バージニア州は、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology: NIST)が開発した『サイバーセキュリティ教育のための全国イニシアチブ(National Initiative for Cybersecurity Education: NICE)』を、州として初めて正式採用する」と発表した。NICEは、急成長中のサイバーセキュリティ産業向けに、共通で一貫したレキシコン(辞書・語彙)を提供することを意図して作成された。バージニア州は、枠組みについて初めて協議した州ではなく、州内の組織に枠組みの使用を義務付けたわけでもないが、「枠組みは、一貫したサイバーセキュリティ・エコシステムを支えることに関心がある大学・企業・政府にとって重要な要素である」と正式に支持表明した最初の州である。マコーリフ知事は、「現行の採用・教育の取り組みにNICE枠組みを取り入れることで、州内で不足している3万人以上のサイバーセキュリティ雇用を埋める一助となる」と述べている。 Statescoop “Virginia adopts cybersecurity framework to get everyone speaking the same language” (8/31/17)

新設の応用リサーチ研究所、マイクロエレクトロニクスやサイバーセキュリティ対策に取り組む

インディアナ州で新設された応用リサーチ研究所(Applied Research Institute: ARI)は8月31日、最初の理事会会合を行い、最初の大型投資プロジェクトとして、マイクロエレクトロニクスの研究開発の合理化に取り組むことを決定した。セントラル・インディアナ・コーポレート・パートナーシップ財団(Central Indiana Corporate Partnership Foundation)は、2015年にリリー基金(Lilly Endowment)が地域開発の強化を目的として提供した4,200万ドルのグラントのうち、1,500万ドルをARI設立に充当している(研究チームのリクルート、管理、育成を中心的目標として)。ARIは、研究者を州の研究所や機器、研究施設と結び付ける役割を担う。また、ARIの理事会は、今後2年間で、偽造やサイバー攻撃に抵抗力を持ち、広範囲に応用が可能な技術の開発に最高350万ドルを投資することも決定した。 Government Technology “Newly Formed Applied Research Institute to Tackle Microelectronics, Cybersecurity” (9/1/17)