カナダ、最高科学補佐官を任命

カナダのジャスティン・トルドー首相(Justin Trudeau)は9月26日、新たな最高科学補佐官(chief science advisor)として、心臓学の研究者でオタワ大学(University of Ottawa)の研究副学長(vice president of research)であるモナ・ネマー氏(Mona Nemer)が任命されたと発表した。ネマー氏による最高科学補佐官室の予算は200万カナダ・ドルで、最高科学補佐官としてトルドー首相とカースティ・ダンカン科学大臣(Kirsty Dunkan、Minister of Science)の双方に報告を行う。ネマー氏の責務には、政府の大臣に科学的助言を行うこと、国民が政府の助成を受けた科学へのアクセスを維持すること、政府の科学者が口封じされないよう保護することが含まれる。また、連邦政府科学の現状について、首相と科学大臣に年間レポートの提出も行う。 Science “Canada names new chief science adviser” (9/26/17)

USITC、米国ソーラーパネル業界の保護を支持

米国ソーラーパネル会社(ジョージア州のサニバ社(Suniva Inc.)とオレゴン州のソーラーワールド・アメリカ社(SolarWorld Americas Inc.)が、ソーラーパネルの輸入急増を受け、セーフガード(緊急輸入制限措置)を求めて米国際貿易委員会(U.S. International Trade Commission: ITC)に申し立てをしていた件で、ITCは9月22日、4対0の表決で訴えを支持した。これにより、トランプ大統領による貿易障壁の利用が可能となる。この貿易障壁が最後に利用されたのは、2002年にジョージ・ブッシュ政権が米国鉄鋼メーカーを保護するために実施した時である。今回のITCによる決定は、その他の国内産業が「セーフガード」を求めて申し立てを行う可能性が高まることを意味する。ITCのコミッショナーらは、11月13日までに大統領府に具体的な政策勧告を提出する予定である。 Wall Street Journal “Government Agency Backs Import Protection for U.S. Solar-Panel Industry” (9/22/17)

DARPA、小型無人航空機を検知し、停止させる新規手法を求める

小型無人航空機(small unmanned air system: sUAS)技術の目覚ましい進化は、戦闘員にとり新たな脅威となっている。このようななか、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「モバイル武力保護(Mobile Force Protection: MFP)」プログラムを通じて、自律飛行する(無線やGPS受信に依存しないで飛行する)sUASを検知し、移動中の高価値護送を攻撃する能力のある総合システムの開発を模索しており、今般、研究に着手するフェーズ1契約を交わした。また、MFPプログラムがもたらす革命的な恩恵の可能性の追求を加速させるため、sUASの検知及び中和させる有望技術を特定するための「情報の要請(Request for Information: RFI)」を発表した。 Defense Advanced Research Project Agency “Wanted: Novel Approaches for Detecting and Stopping Small Unmanned Air Systems” (9/22/17)

ソーラー業界の労働力における多様性に関する報告

ソーラー財団(Solar Foundation)は9月10日、ソーラーエネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)の女性エンパワーメント委員会(Women’s Empowerment Committee)とのパートナーシップで作成した報告書「2017年米国ソーラー業界多様性研究(2017 U.S. Solar Industry Diversity Study)」を公表した。それによれば、26万人の米国ソーラーエネルギー部門の労働力は、類似するその他の米国産業の労働力よりは多様化しているものの、従事者の公正さと平等を確実にするためにするべきことはまだあるという。報告書は、女性及び有色人種は、白人男性に比べて、平等な給与と上級職へのアクセスが大幅に厳しい状況にあることを示している。これは、長い間、指摘されてきたことで、それが今回統計的に示された形となった。報告書はまた、ソーラー企業が多様性を強化するために導入できる一連の策を提案している。 The Solar Foundation “New Research: Study Provides Baseline Insights on Solar Industry Workforce Diversity” (9/10/17)

商務省、アントレプレナーシップの推進を目的に1,700万ドルを投資

商務省(Department of Commerce)のウィルバー・ロス長官(Wilbur Ross)は9月20日、経済開発局(Economic Development Administration: EDA)の地域イノベーション戦略(Regional Innovation Strategies: RIS)プログラムを通じて、42団体(28州)に合計1,700万ドル以上を提供すると発表した。これらの団体は、クラスターに重点を置いた概念実証及び商業化プログラム、初期段階のシード資本ファンドなどの創出及び拡大に取り組む。RISを通じたグラントは今回で4回目で、i6チャレンジ(i6 Challenge)(15団体が受益)とシード・ファンド支援(Seed Fund Support: SFS)グラント(27団体)の二つに分けられる。 National Science Foundation “U.S. Department of Commerce Invests $17 Million to Accelerate Entrepreneurship Across the Nation to Move Ideas to Market, Create Jobs, and Promote American Innovation” (9/20/17)

NSF、EPSCoRイニシアチブを通じて30名の教員研究フェローシップに資金提供

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、新たな「競争的研究を促進するために確立されたプログラム(Established Program to Stimulate Competitive Research: EPSCoR)」を通じて、30名の研究教員(テニュアでない)にフェローシップを提供する。今回の助成はEPSCoR研究インフラ改善(Research Infrastructure Improvement: RII)のトラック4(Track-4)によるフェローシップ・アワードで、合計約560万ドルが研究教員に配分される(合計20州)。次世代の研究者育成が狙いで、受益者は、研究所や科学センターへの協調的な訪問を行い、相補的な専門性を持つ研究者とパートナーシップを組んだり、新たな技法について習得したり、高度な機器へのアクセスを得るなどする。 National Science Foundation “NSF funds 30 faculty research fellowships through new EPSCoR initiative” (9/20/17)

エネルギー長官、総合バイオ精製最適化プロジェクトの選出を発表

エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー長官(Rick Perry)は9月20日、総合バイオ精製所の最適化を目的とした8件のプロジェクトを選出したと発表した。これらのプロジェクトに関しては今後、エネルギー省助成金(最高1,500万ドル)に関する交渉を行う。受益プロジェクトは、総合バイオ精製所のスケールアップ及び信頼性の高い運用を成功させる上で重要な研究開発課題の解決、資本及び運営費用の削減、先端セルロース系バイオ燃料及び高価値のバイオ製品の製造、に取り組む。選出されたプロジェクトは、①様々な環境下での確実で継続的な固形マテリアルの利用と転換装置への投入、②総合バイオ精製所の廃棄物などから高価値製品を作り出すこと、など4つのトピックのいずれかに重点を置いた活動を行う。 Department of Energy “Secretary of Energy Rick Perry Announces Integrated Biorefinery Optimization Projects” (9/20/17)

NSF、食糧/エネルギー/水のシステムに関する研究に新たに3,660万ドルの助成を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)傘下の国立食料・農業研究所(National Institute of Food and Agriculture: NIFA)と提携し、NSF-NIFAの合同プログラム、「食糧とエネルギーと水のシステムのネクサスにおけるイノベーション(Innovations at the Nexus of Food, Energy and Water Systems: INFEWS)」を通じて、新たに16件のプロジェクトに4,660万ドルの助成を行うと発表した。INFEWSプロジェクトの狙いは、①量的かつ予測可能なコンピュテーショナル・モデルを通じて食糧/エネルギー/水のシステムに関する理解を大幅に進展させること、②食糧/エネルギー/水のシステムの動きに関する理解を向上させるためのリアルタイムでサイバー型のインターフェースを開発し、判断支援能力を強化する、などである。 National Science Foundation “NSF awards $36.6 million in new food-energy-water system grants” (9/19/17)

エネルギー長官、マテリアル向け構成のコンピューティング・プログラムを発表

エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー長官(Rick Perry)は9月19日、米国の産業が、過酷な環境で使用するマテリアルの創出または改良を行うことを加速させるため、新たに「マテリアル向け高性能コンピューティング(High Performance Computing for Materials: HPC4M)」プログラムを発表した。「HPC4Mを通じて、過酷な状況(過度な圧力、放射線、温度、腐食、化学環境など)に対応できる技術の創出及び改良に取り組む産業パートナーに、エネルギー省が持つ高性能コンピューティング能力と専門性を提供する」と、ペリー長官は説明する。本プログラムに参加する企業は、2段階のオープンな競争的プロセスによって選出され、プロジェクト費用の少なくとも20%を負担する。 Department of Energy “Technology Assessment: Medical devices: Capabilities and challenges of technologies to enable rapid diagnoses of infectious diseases” (9/13/17)

ARPA-E、マクロ藻類の生産の加速を目的とした18件のプロジェクトに助成を発表

エネルギー省は9月19日、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)を通じて、「新規エネルギー資源につながるマクロ藻類研究(Macroalgae Research Inspiring Novel Energy Resources: MARINER)プログラム」の一環として18件の革新的なプロジェクトに合計2,200万ドルを助成すると発表した。MARINERプロジェクトは、米国がマクロ藻類(海藻)の生産でリーダー的存在となり、米国のエネルギー安全保障と経済的競争力を強化する一助となるためのツールの開発に取り組むものである。マクロ藻類は、国内の輸送向け燃料や化学物質、その他の商業製品に利用することができ、土地や水を巡って食糧栽培と競合する必要がない。アラスカ大学フェアバンクス校(University of Alaska Fairbanks)やサザン・ミシシッピ大学(University of Southern Mississippi)など18機関が受益する。 Advanced Research Projects Agency-Energy “Department of Energy Announces 18 New Projects to Accelerate Production of Macroalgae for Energy and Other Uses” (9/19/17)