商務省、2018-2022年戦略計画を公表

商務省(Department of Commerce)は、2018-2022年の戦略計画書「米国経済の成長を助ける(Helping the American Economy Grow)」を公表した。報告書は、①米国リーダーシップの加速、②雇用創出の強化、③米国経済及び国家安全保障の強化、④憲法上の要件の遂行と経済活動の支援、⑤顧客重視型の卓越したサービスの提供、という5つの戦略目標を掲げ、各目標に向けた取り組みがまとめられている。 Department of Commerce “Helping the American Economy Grow: 2018–2022 Strategic Plan” (2/13/18)

エネルギー省、化石燃料電力強化のための革新的技術開発に275万ドルの助成計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)の化石燃料局(Office of Fossil Energy: FE)は、コスト分担型研究開発プロジェクトに最高275万ドルを助成する計画を発表した(将来的な金額は議会の予算状況次第)。今回DOEが発表したのは、「化石燃料電力システムの運用性、信頼性、経済性を強化する革新的技術開発(Innovative Technology Development to Enhance Fossil Power Systems Operability, Reliability, and Economic Performance)」と題する資金提供公募(Funding Opportunity Announcement: FOA)で、2つの関心エリアとして、①化石燃料発電のサイバーセキュリティを目的とした検知及び制御技術開発、②化石エネルギー技術の先端製造を支えるコンピュテーショナル・ツール、が挙げられている。本公募の下、最高5件のプロジェクトが選出される予定である。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces $2.75 Million for Innovative Technology Development to Enhance Fossil Power Systems” (2/8/18)

GAO報告:商務省は融資保証プログラムを継続しているが将来のステップは不明

2010年の米国競争法(America COMPETES Act)で、中小規模の製造事業者の革新的技術を支援するべく設置された「融資保証プログラム」について、政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)では評価を隔年のペースで行っている。今般GAOは、「革新的製造:商務省は融資保証プログラムを継続しているが将来のステップは不明(Innovative Manufacturing: Commerce Has Continued Efforts to Create a Loan Guarantee Program, but Future Steps Are Uncertain)」と題する報告書を発表した。報告書によれば、商務省(Department of Commerce)経済開発局(Economic Development Administration: EDA)は、前回のGAO報告(2016年)以来、「製造業における革新的技術のための連邦融資保証(Federal Loan Guarantees for Innovative Technologies in Manufacturing)」プログラムを実行するための追加策を講じ、GAOが提示した勧告を実践しているが、将来のステップは不明な状況であるという。GAOはその理由として、①プログラムに対する企業からの需要が欠けている、②規制上の優先事項の競合、③資金の縮小、を挙げている。 Government Accountability Office “Innovative Manufacturing: Commerce Has Continued Efforts to Create a Loan Guarantee Program, but Future Steps Are Uncertain” (2/8/18)

エネルギー長官、サイバーセキュリティ/エネルギー安全保障/緊急対応局を新設

エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー長官(Rick Perry)は2月14日、サイバーセキュリティ/エネルギー安全保障/緊急対応局(Office of Cybersecurity, Energy Security, and Emergency Response: CESER)をエネルギー省内に新設すると発表した。新局は、トランプ大統領の2019年度予算教書の中で、エネルギー省によるサイバーセキュリティ及びエネルギー安全保障を強化するためとして盛り込まれている(予算9,600万ドル)。CESERは次官補(Assistant Secretary)が主導し、エネルギー・インフラ安全保障に重点を置き、エネルギー省に課せられた広範な国家安全保障責務を支援し、エネルギー次官(Under Secretary of Energy)に報告する。 Department of Energy “Secretary of Energy Rick Perry Forms New Office of Cybersecurity, Energy Security, and Emergency Response” (2/14/18)

トランプ政権、4兆4,000億ドルの予算を提案(赤字は7兆ドル増)

トランプ大統領は2月12日、議会へ総額4兆4,000億ドルとなる予算教書を提出した。国内プログラムの大幅な削減と軍事支出の大幅増、連邦赤字の膨大化が含まれた内容となっている。予算教書は、メディケアやフード・スタンプ(食料費補助)を削減し、連邦機関全体で細身の予算となっているにもかかわらず、来年の赤字は9,840億ドル増となる。トランプ大統領は、連邦赤字について「荒涼たる未来の先触れ」と描写しているにもかかわらず、政権の予算案では今後10年間で7兆ドルの赤字増となる。トランプ政権の計算は米国経済の楽観的な見通しに基づいて行わていることから、今後赤字がさらに拡大する可能性は大いにある。 New York Times “White House Proposes $4.4 Trillion Budget That Adds $7 Trillion to Deficits” (2/12/18)

2019年度予算教書:NIHは横ばい

2月12日に発表されたトランプ政権の2019年度予算教書で、バイオメディカル研究用予算は最後の調整によって削減から救出された案件の一つとなった。国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の予算は当初、27%削減が提案されていたが、最終的に347億ドルと2017年とほぼ変わらずとなった。NIHの予算は2017年に比べて5億3,800万ドルの微増となるが、これは厚生省(Department of Health and Human Services)にある3つの機関を吸収することによるものである。厚生省の2019年度予算要請では、NIHのグラント提供における2つのステップ(研究者の給与にグラントが占める割合を90%に制限する、NIHのグラントで支払う給与の上限を引き下げる)も記載されている。 Science “NIH stays flat, absorbs three institutes in president’s 2019 budget proposal” (2/12/18)

トランプ政権の2019年度予算は、見た目ほど科学にとって「大惨事」ではない

トランプ大統領は2月12日、2019年度予算教書を発表した。教書はこれまでと同様、多くの連邦研究部門の廃止を要請しており、航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)による5つの地球科学ミッション、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)における研究プログラムの廃止などが含まれる。しかし、補足文書によると、政権は多数の主要研究部門の大幅削減計画を取り消し、議会にそれらの計画の一部については、新財源を使って予算レベルを維持するよう要請している。このどんでん返しが行われた要因は、先般、軍事及び民生の支出を制限する義務付けを向こう2年間廃止することで議会が合意に達したことである。これによって、議会は、2019年度予算に更に約1,500億ドル以上を支出することが可能になった。 Science “First take: Trump’s 2019 budget not as disastrous for science as it first appears” (2/12/18)

チップメーカーは、人工知能、クラウド、モノのインターネットが2018年の成長を牽引すると予測

会計事務所のKPMG社が半導体業界の大手企業150社を対象に行ったアンケート調査結果によれば、チップ・メーカーは、人工知能、クラウド・コンピューティング、モノのインターネット(IoT)が大きな影響を及ぼすと予測している。回答企業の3分の2が、収入を牽引するトップ・ドライバーの一つとしてIoTを挙げており、この割合は昨年調査の56%から上昇した。また、43%の回答企業がクラウド・コンピューティングとAIを挙げ、これは昨年の27%(前者)と18%(後者)から上昇した。昨年の1位(84%)であった「無線通信」は今年の回答率は下がった(75%)。半導体のリーダー企業はまた、ディスラプティブ技術とサイバーセキュリティは、戦略的優先事項として高まりつつあると指摘している。 Venture Beat “AI, cloud, and IoT will drive 2018 growth, say chip makers” (2/13/18)

国立エネルギー技術研究所の所長が退任へ

エネルギー省(Department of Energy)傘下の国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)のグレース・ボチェネック所長(Grace Bochenek)が、2018年2月28日付けで退任する。同氏の連邦政府勤続年数は31年以上に及ぶ。ボチェネック氏は2014年以来、技術の発見及び成熟化を通じてNETLを主導し、それらは資源開発の効率性と効果の強化、エネルギー転換の向上、環境サステナビリティの確保につながってきた。同氏はまた、STEM及び次世代工学者・科学者の育成の熱心な主唱者でもあった。ボチェネック所長退任後は、NETL内の技術開発・統合センター(Technology Development and Integration Center)のエグゼクティブ・ディレクター(Executive Director)であるショーン・プラシンスキー氏(Sean Plasynski)が所長代理を務める。 Department of Energy “NETL Director to Retire” (2/9/18)

DARPA「仲間か敵か」プロジェクト:細菌が無害か病原体かを早急に区別する

無数に存在する細菌には良い作用を持つものもあれば、致死的な作用を持つものもある。米軍兵士は世界各地に派遣され、新種の細菌株に接触する可能性があり、国防総省(Department of Defense)にとって、無害な細菌と毒性の細菌を区別することは重要である。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の生物技術局(Biological Technologies Office)は、「仲間か敵か(Friend or Foe)」プロジェクトを開始する。本プロジェクトは、馴染みのない細菌を早急にスクリーニングし、その病原性を確立するための携行型プラットフォーム技術の開発に取り組む。こうしたプラットフォーム技術の開発には、数多くの工学的課題を克服することが必要であり、それには、①細菌を殺すことなく複雑な環境から取り出し隔離する技術、②テストを行うのに十分な時間、細菌を疑似的なホスト環境に維持しなくてはいけない、③細菌の病原性を判断するために物理的及び化学的に厳しい試験をしなくてはならない、が含まれる。 Defense Advanced Research Project Agency “Playing 20 Questions with Bacteria to Distinguish Harmless Organisms from Pathogens” (2/7/18)