エネルギー省、先端燃焼プロジェクトに330万ドルを助成

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー局(Office of Fossil Energy: FE)は、コスト分担型研究開発に約330万ドルの連邦資金を提供する3件の追加プロジェクトを選出した。これらのプロジェクトは、「先端燃焼システム:既存の発電所の改良とトランスフォーメーショナルな技術(Advanced Combustion Systems: Existing Plant Improvements and Transformational Technologies)」と題する資金提供公募(FOA)を通じて支援を受ける。受益プロジェクトは、コスト競争力がある石炭ベースの発電システムを目指し、石炭利用の拡大を進めつつ、汚染物質排出をほぼゼロとし、これらのシステムの短期的・長期的経済性を向上させることに取り組む。本FOAを通じて、2017年10月に9件のプロジェクトが選出(約1,200万ドルを受益)されており、今回新たに3件が追加選出された。 Department of Energy “Energy Department Selects Additional Advanced Combustion Projects to Receive $3.3M” (8/9/18)

エネルギー省、標準モジュラー水力発電及び揚水式水力発電の革新的設計概念の資金提供公募を発表

エネルギー省(Department of Energy)の水力技術局(Water Power Technologies Office: WPTO)は8月8日、新たな水流水力発電の開発ならびに揚水式水力発電(pumped storage hydropower: PSH)の費用低減と価値の最大限化につながるイノベーションに、最高900万ドルを提供する資金提供公募(FOA)を発表した。WPTOは、標準モジュラー水力発電(standard modular hydropower: SMH)とPSHの新たな設計概念及び関連のモデリングと分析の開発を目的とした研究に資金を提供する。今回のFOAでは、新たな水流資源の開発促進と、既存及び可能性のあるPSHの能力と価値についてより良い理解を得ることを目的として、①マイクロ水力発電向けの革新的な設計概念、②揚水式水力発電向けの新たなユーザー事例、の2つのトピック分野が提示されている。 Department of Energy “Funding Available: Innovative Design Concepts for Standard Modular Hydropower and Pumped Storage Hydropower” (8/8/18)

ソーラーと風力投資が好調で、最も投資効果が見られたのはガス火力発電

米エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)が発表した「2016年に導入された発電機の建設費用データ(Construction cost data for electric generators installed in 2016)」によれば、同年に新たに導入された発電能力と建設投資が最も伸びたのは風力及びソーラーの発電機であった一方、プロジェクトあたりの投資効果が最も高かったのは天然ガス式火力発電機であった。風力及びソーラーの新規導入能力は、それぞれ9,000メガワット(MW)と8,000MWで、天然ガスは7,900MW以上であった。その次は大きく離れて、水力発電、バッテリー貯蔵、バイオマスで、それぞれ新規の導入能力は1,000MW以下であった。また、初期建設費用が最も高いのは水力発電で、1キロワット(kW)当たり5,312ドルとなり、次いで、ソーラー発電の同2,434ドル、バイオマスの同2,198ドルとなっている。さらに、2016年に建設投資及び発電所の件数が圧倒的に多かったのは、ソーラー発電(約200億ドル、約450か所)であった。1か所当たりの新規導入発電能力平均が最も高かったのは天然ガスで、新規発電所1か所当たりの平均発電能力は200MW以上、既存施設への追加の場合で同約190MWであった。 Renewable Energy World “EIA: Solar, Wind Investment Flourishes, but Gas-fired Biggest Bargain” (8/7/18)

GSK社と23・アンド・ミー社、遺伝子情報を新薬開発に活用する4年間の独占協力契約を締結

グラクソ・スミス・クライン社(GlaxoSmithKline:GSK)は、新薬研究開発のために、数百万人の遺伝情報を本人の許可を得て利用することを目的として、個人の遺伝子試験を提供する23・アンド・ミー社(23andMe)との間で4年間の独占協力契約を締結した。GSK社は、23・アンド・ミー社が保有する500万人以上の遺伝子データが、GSK社による新薬標的の発見や臨床試験の促進に繋がる可能性があるとしている。23・アンド・ミー社の顧客の80%以上は、研究目的で後日連絡を受けることに同意している。両社による最初の共同プロジェクトは、パーキンソン病患者の1~2%に突然変異が発現するたんぱく質「LRRK2」の小分子阻害剤の試験で、23・アンド・ミー社は、LRRK2突然変異が発現したパーキンソン病患者約250人と、LRRK2突然変異はあるもののパーキンソン病患者ではない顧客約3,000人を既に特定している。また、GSK社は23・アンド・ミー社に3億ドルを投資することを発表している。 Chemical & Engineering News “GSK, 23andMe to apply personal genetics to drug discovery” (7/26/18)

GAO、NISTが提供する測定サービス及び規格支援活動を検証

政府説明責任局(Government Accountability Office)は7月26日、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)が米国の競争力促進のために提供する測定サービス及び規格支援活動を検証した報告書「米国標準技術局:更なる見直し・調整が、測定サービスのニーズを満たし、標準活動を強化する可能性(National Institute of Standards and Technology: Additional Review and Coordination Could Help Meet Measurement Service Needs and Strengthen Standards Activities)」を発表した。本報告書は、測定サービスの提供と記録規格の策定支援においてNISTが直面する問題と、NISTがこれらの問題に対処する度合い及び、NISTによる対策が連邦指針・政策に一致する度合いを検証している。GAOは、NISTが直面する問題として、「米国産業が最も必要とする測定サービス及び記録企画活動の特定及び優先順位付け」と「規格策定問題に関する他の連邦省庁との調整」を挙げており、これらの問題への対策として、企業へのアウトリーチと、測定サービス・企画活動の見直し、他省庁との調整のための取り組みなどが行われているものの、一部の対策は、連邦指針及びNISTの方針に完全に一致している訳ではないとした。GAOは、NISTに対し、測定サービス及び記録規格活動の総合的な見直しや、省庁間調整を強化するために他省庁と協力した対策を講じることなどを含む提案事項7項目を提示している。 Government Accountability Office ” National Institute of Standards and Technology: Additional Review and Coordination Could Help Meet Measurement Service Needs and Strengthen Standards Activities” (7/26/18)

ペンシルバニア州運輸省、改定版の高度自動運転車両運用指針を発表

ペンシルバニア州運輸省は7月24日、改定版の高度自動運転車両(highly automated vehicle:HAV)運用指針を発表した。これは、自動運転車両(AV)企業・車両・試験運転者宇に対する要件に関する基本的な規制で、公道において時速25マイル以上の速度でHAV試験を行う場合、安全運転者訓練を受けた運転者2人が参加することを義務付けている。ペンシルバニア州では、ピッツバーグ市内の公道で、ウーバー社(Uber)によるAV試験が行われていたが、2018年3月にアリゾナ州で同社のAV試験中に死亡事故が発生したことから、全米において同プログラムが中止されていた。安全専門家でカーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)電気・コンピュータ工学准教授のフィル・クープマン氏(Philip Koopman)は、AV試験の安全性を確保するためには、「運転手が確実に注意を払っていること」「異常が発生した時には運転手が操作できる状況にあること」「自動運転解除ボタンが安全を確保できる状態にあること」の3点を基本方針に含むべきと提案している。 EE Times ” Heads Up, Pittsburgh, Uber’s Back” (7/25/18)

中国によるAI産業への投資は世界全体の60%を占めるものの、AI人材開発は米国の後塵を拝す

世界半導体連合(Global Semiconductor Alliance:GSA)が発表した、2018年第2四半期の半導体業界の動きをまとめた報告書「GSA市場観測(GSA Market Watch)」は、人工知能(AI)及び、半導体産業を含むAI関連技術業界への投資が積極的に進められていることを示している。2018年第2四半期に世界の主要半導体企業20社が調達した資金は総額約17億ドルで、2018年第1四半期の約6倍、2017年第2四半期の約13倍となった。また、清華大学が発表した中国におけるAIの発展に関する報告書によると、2013年~2018年第1四半期の間に行われたAI産業への投資のうち、中国による投資額は世界全体の約60%を占めることが明らかにされた他、2017年の中国AI市場規模は約35億ドルで、2018年には75%の成長が見込まれているという。この他、AI人材確保においては、中国は世界全体の8.9%で、米国の13.9%から後れを取っていることや、AI関連研究論文発表・引用数及びAI特許数は、中国が日本や米国を上回り、世界で最多であることなどが判明している。 EE Times “AI, China Dominate Semiconductor Funding” (7/24/18)

ウェイモ社、ウォルマート社などとの間で自動運転乗用車による顧客送迎サービス契約を締結

アルファベット社(Alphabet)傘下のウェイモ社(Waymo)は7月25日、アリゾナ州フェニックスに所在するウォルマート社(Walmart)店舗への買い物客の送迎に、自動運転乗用車を試験的に導入することを発表した。これは、フェニックス都市圏在住の買い物客を対象としたもので、利用者が商品をウォルマート社のウェブサイトから購入し、店舗で購入した商品の受け取り準備が進められる間に、自動運転乗用車が買い物客を迎えに行って店舗まで送り、商品を受け取った後で元の地点まで送り届けるという。また、ウェイモ社は、アリゾナ州チャンドラーでショッピングセンターを所有するDDR社との間でも、自動運転乗用車による買い物客の送迎サービスを提供する契約を締結している。さらに、自動車販売・修理会社のオートネーション社(AutoNation Inc)との間では、顧客の自動車の修理・点検中の代車として自動運転乗用車を提供する契約を締結し、レンタカー会社のエイビス・バジェットグループ社(Avis Budget Group)とは、レンタカーの受取・返却の際に、顧客に自動運転乗用車を提供する契約を締結している。 Reuters “Waymo partners with Walmart, AutoNation, Avis, and others to drive their customers” (7/25/18)

GAO、情報セキュリティの高リスク分野を検証

政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は7月25日、米国の重要インフラの1つとされる情報セキュリティの高リスク分野を検証した報告書「高リスクシリーズ:国家が直面するサイバーセキュリティ問題に対応する緊急対策が必要(High-Risk Series: Urgent Actions Are Needed to Address Cybersecurity Challenges Facing the Nation)」を発表した。GAOは、議会から要請を受けて情報セキュリティ高リスク分野のアップデートを行うために、連邦政府及び他組織がサイバーセキュリティ問題に対応するために必要な対策を特定した他、現行サイバーセキュリティ政策・戦略に関する文書や、最近発生したサーバー攻撃やセキュリティ侵害に関する情報セキュリティ産業による報告書などを検証した。その結果、サイバーセキュリティにおける主要問題として「総合的サイバーセキュリティ戦略策定と有効な監督」「連邦システム及び情報の安全保障」「サイバースペースにおける重要インフラの保護」「プライバシー・機密データの保護」の4点を挙げ、実行すべき対策10件を提示した。GAOは、政府全体でのハイリスク分野として、引き続き情報セキュリティを指定し、3,000件超の提案事項を提示している。 Government Accountability Office “High-Risk Series: Urgent Actions Are Needed to Address Cybersecurity Challenges Facing the Nation” (7/25/18)

GAO、連邦省庁が支給する研究助成の管理状況を検証

政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は7月25日、連邦省庁が支給する研究助成の管理状況を検証した報告書「助成管理:改革に向けた課題と機会に関する見解(Grants Management: Observations on Challenges and Opportunities for Reform)」を発表した。本報告書は、「連邦助成管理における長期的問題点に関するGAOの見解」と「現行助成近代化イニシアティブを有効に進歩させる機会」をまとめたもので、2005年~2018年の間にGAOが作成した連邦助成完治に関する報告書に基づいて作成された。GAOは、連邦助成管理の問題点として、「合理性」「透明性」「協力・相談」「重複・断片化」「内部統制・管理」の5点を挙げている。助成管理改革を目指す現行イニシアティブは、連邦助成の効率性・有効性・透明性を改善するための機会が提示されており、①実施目標設定と進捗状況の記録、②リーダーシップの役割・責任の特定と合意、③有効なコミュニケーション戦略の策定、などを含む複数の重要事項が強調されている。また、助成支給省庁・助成プログラムの数・多様性を考慮すると、助成改革イニシアティブを他の政府全体での改革のための取り組みと統合することが重要としている。 Government Accountability Office “Grants Management: Observations on Challenges and Opportunities for Reform” (7/25/18)