エネルギー省、製造における応用科学技術の進展を目的としてスパコンを利用する13件のプロジェクトを選出

エネルギー省(Department of Energy)はローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)との協力の下、米国製造業の進展を目的として、国立研究所所有のスパコン利用を促進するため、13件のプロジェクトに約300万ドルを提供すると発表した。製造事業者と研究所を結び付けるパートナーシップは、米国が技術をより早く市場化し、世界経済における競争的優位性を獲得する一助となる。今回、「製造業向け高性能コンピューティング(High Performance Computing for Manufacturing: HPC4Mfg)」プログラムの下で選出された13件のプロジェクトは、パートナーである国立研究所から提供されるスパコンと技術専門性の利用に伴う費用として、最高30万ドルを受益する。 Department of Energy ” Energy Department Selects 13 Projects for High Performance Computing to Advance Applied Science and Technology in Manufacturing” (8/31/18)

MITエネルギー・イニシアチブ、原子力エネルギーの未来に関する研究報告書を発表

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)エネルギー・イニシアチブ(Energy Initiative: MITEI)は9月3日、「炭素制約型世界における原子力エネルギーの未来(The Future of Nuclear Energy in a Carbon-Constrained World)」と題する報告書を発表した。報告書は、「世界的な低炭素エネルギー技術混合に原子力エネルギーが意味のある形で取り入れられなければ、気候変動の課題を解決することはより困難で費用高となるであろう。しかし、原子力エネルギーが低炭素エネルギー源としての役割を果たすには、費用と政策の問題に対処する必要がある」としている。報告書は、現在、原子力エネルギーの能力が世界的に停滞している理由を分析し、その傾向を阻止、更には覆すことができる措置について議論している。 Massachusetts Institute of Technology “MIT Energy Initiative study reports on the future of nuclear energy” (9/3/18)

マクロ経済におけるエネルギー投資の変動性

カンザスシティ連邦準備銀行(Federal Reserve Bank of Kansas City)のデイビッド・ロゼウイッチ氏(David Rodziewicz)は、「マクロ経済におけるエネルギー投資の変動性(Energy Investment Variability within the Macroeconomy)」と題する論文を発表した。米国のエネルギー部門は過去十年間で、米国ビジネスの固定投資全体に大きな影響を及ぼしてきた。ロゼウィッチ氏の論文は、エネルギー部門の個々のセグメントが、時間の経過とともに米国総投資にどのように寄与したかについて試算している。同氏によれば、米国におけるエネルギー投資の割合は過去十年間で拡大し、投資が集中する分野はエネルギー部門の中でより動きの激しい(volatile)セグメントへとシフトしており、これらの変化が投資全体の変動性(variability)の拡大に寄与したという。 Federal Reserve Bank of Kansas City “Energy investment variability within the macroeconomy” (8/22/18)

「2018年カリフォルニア州グリーン・イノベーション指数」発表

「2018年カリフォルニア州グリーン・イノベーション指数(2018 California Green Innovation Index)」が発表された(今年で第10版)。それによれば、同州の政策は記録的となる投資及びイノベーションを牽引しているものの、輸送関連の排出は増加し続けている。カリフォルニア州は、最初の気候関連法が可決されてから10年間で、州内の排出は11%減少した一方、経済はほぼ16%拡大した。対照的に、米国経済は11.6%拡大した一方、排出は10.6%の減少となった。カリフォルニア州より排出削減量が大きい主要経済圏は欧州連合(European Union)であるが、その間の実質経済生産の増加率はわずか8.8%であった。 Next10 “2018 California Green Innovation Index” (8/30/18)

予算1億ドル、人員500名の陸軍将来コマンドが正式発足

8月28日、陸軍将来コマンド(Army Futures Command: AFC)が正式発足した。AFCは陸軍の近代化に向けた取り組みを統括する組織で、マーク・エスパー陸軍長官(Mark Esper)によると、AFCは最終的に約500名の人員を抱え、年間予算は最高1億ドルとなり、AFCの司令官や上級幹部はは、陸軍長官やその他のトップ指導者への直接的かつ定期的なアクセスを有することになるという。現在のところ、AFCは議会でも高い支持を得ているが、この勢いを今後も維持できるかについては疑問の声も上がっている。 Breaking Defense “Army Futures Command: $100M, 500 Staff, & Access To Top Leaders” (8/29/18)

エネルギー省、関連地質貯蔵の進展に700万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー局(Office of Fossil Energy: FE)は、関連地質貯蔵(associated geologic storage:石油増進回収法(enhanced oil recovery: EOR)あるいはガス増進回収法に関連する二酸化炭素の貯蔵を指す)を進展させる上での技術的な研究ニーズ及び主要課題に対処する2件のプロジェクトに合計約700万ドルを提供すると発表した。これらのプロジェクトは、多様な地質状況における複合貯蔵の技術開発及び検証を進展させるもので、コンピュテーショナル、分析、ベンチスケール、現地ラボでの研究を通じて行われる。こうした先端技術によって、二酸化炭素を安全かつコスト効果の高い形で恒久的に地質貯蔵することが可能になると期待されている。 Department of Energy “Energy Department Invests $7M to Advance Associated Geological Storage” (8/28/18)

マイクロン社、バージニア州の半導体製造拠点拡大に30億ドルを投資

アイダホ州に拠点を置く半導体メーカーのマイクロン社(Micron)は8月29日、バージニア州北部(マナサス市)にある自社生産施設を拡大するため、30億ドルを投資する計画を発表した。この拡大により、2030年までに地域周辺に1,100人の技術者及びエンジニア職が創出される見通しである。マイクロン社はまた、バージニア州の大学における科学・技術プログラムに最高100万ドルの学資基金を設立することを約束している。マイクロン社のマナサス施設は、同社の自動車エクセレンス・センター(Automotive Center for Excellence)の拠点であり、コネクテッド・カー(connected car)に使用されるメモリー・チップを開発していることから、自動運転車の開発及びマーケティングの競争で、バージニア州北部が注目される可能性がある。 Washington Post “$3 billion deal could turn Manassas into key supplier for self-driving car” (8/29/18)

米国癌協会、新しいベンチャー・ファンドのディレクターを発表

米国癌協会(American Cancer Society)は8月29日、予定している新たなベンチャー・ファンド「ブライトエッジ・ベンチャーズ(BrightEdge Ventures)」の初代マネージング・ディレクターに、ボブ・クラッチフィールド氏(Bob Crutchfield)が就任すると発表した。同ファンドは約1億ドル規模のファンドとなる見込みで、生命科学系ベンチャー企業やその他の投資家とシンジケートを組み、癌に焦点を当てた有望な治療、医療機器、技術、サービスに投資を行う。収益は全て、再び癌研究へ還元されることになる。クラッチフィールド氏は、これまではアラバマ州にあるハーバート・グロウス・パートナーズ(Harbert Growth Partners)の上級パートナーとして、医療ケア関連を主導していた。

「地域が行動すれば、主要経済はパリ気候目標の達成に近づくことができる」との報告

新しく発表された報告書「都市、地域、企業による地球気候行動(Global Climate Action From Cities, Regions, and Businesses)」によれば、都市、州、地域、企業がこれまでに発表した行動を全面的に実施すれば、パリ気候協定(Paris Climate Agreement)の目標達成に向けて近づくことができるという。ただし、これらの行動は、世界の気温上昇を「摂氏2度を大幅に下回る」上昇に抑えるには十分ではなく、「1.5度」に制限される見通しである。報告書は、データ・ドリブン・イェール(Data-Driven Yale)、新気候研究所(NewClimate Institute)、オランダ環境評価庁(PBL Netherlands Environmental Assessment Agency)の専門家がCDPとのパートナーシップにより作成した。報告書はキーファインディングとして、①約6,000の都市、州、地域と2,000以上の企業がそれぞれのコミットメントを全面的に実施すれば、現在進行中の国による政策で達成される内容に比べて、世界的な温室効果ガスの排出は年間1.5~2.2GtCO2e低くなる可能性がある、②トランプ大統領がパリ気候協定からの離脱する意向を表明した米国では、これまでに発表されている都市、地域、企業によるコミットメントの完全実施により、米国がパリ気候協定で示して温室効果ガス削減目標の少なくとも半分は達成できる可能性がある、などを挙げている。 Data-Driven Yale “With Local Action, Major Economies Can Get Closer To Meeting Paris Climate Targets” (8/29/18)

フェイスブック社、2020年までに電力の100%を再生可能資源とする計画

アラバマ州ハンツビル、スウェーデンのルレオ、ネブラスカ州パピロンなど世界各地に設置されているフェイスブック社(Facebook)のデータ・センターは、ソーラーや水力、風力ファームの電力によって稼働している。同社は、2020年までに世界の事業の電力を100%再生可能エネルギーから調達し、温室効果ガスの排出を75%削減する計画である。同社の再生可能エネルギーに向けた取り組みは、2013年(同社が初めて風力エネルギー購入を契約)から始まったもので、グーグル社(Google)(100%再生可能電力を2017年に達成)やアップル社(Apple)(今年初めに達成)といった他の技術系企業大手に後れを取ってはいるものの、フェイスブック社は2018年に再生可能エネルギーを調達する最大手企業の一つとなる見通しである。同社が再生可能電力を購入する手法の一つは、地元のユーティリティ機関との間で「グリーン・タリフ(green tariff)」と呼ばれる契約である。これは、企業が地元のグリッドから再生可能エネルギーを購入できるようにする制度で、地域の他の企業も参加でき、これによってクリーンエネルギーへのアクセスを得ることができる。 Fast Company “Facebook will power itself with 100% renewable energy by 2020” (8/28/18)