NIST、自然災害後もビルの機能を維持するための取り組みについて報告書を公表

連邦議会は昨年、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)に対して、「あらゆるビルを対象に、地震やハリケーン、竜巻などのあらゆるタイプの自然災害において、即時居在可能で機能するための規格と規則を実現するために必要とされるもの」について定義するよう求めた。これを受け、NISTは今般、「自然災害発生後に即時居在可能で機能するビルを支えるために必要な研究(Research Needs to Support Immediate Occupancy Building Performance Objective Following Natural Hazard Events)」と題する報告書を発表した。報告書によれば、これらは、住宅及び商業ビルの建築規格及び規則を改定することでより実現可能となり得るとした上で、必要とされる研究及び実践活動の大型ポートフォリオを特定している。 National Institute of Standards and Technology “NIST Details Steps to Keep Buildings Functioning After Natural Hazards” (8/21/18)

商務省、プライバシーに関する協調的な枠組み設定努力を開始

モノのインターネット(Internet of things: IoT)や人工知能(AI)などの革新的技術は、利便性や効率性、経済成長を高める一方、複雑なネットワーキング環境や個人の詳細なデータを利用することから、プライバシーの保護がより困難になっている。こうした課題に対応する一助として、商務省(Department of Commerce)の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は9月4日、組織のリスク管理を支援するため、任意のプライバシー枠組みを開発する協調的なプロジェクトを開始すると発表した。「NISTは、サイバーセキュリティ枠組み(Cybersecurity Framework)の広範な導入に成功しており、これをプライバシーリスク管理の補完的なガイダンスとして活用する計画である」と、ウォルター・コパンNIST長官(Walter G. Copan)は述べている。NISTは手始めに、関係機関からの意見を収集するため、10月16日にテキサス州オースチンで公開ワークショップを開催する。 Department of Energy “Department of Commerce Launches Collaborative Privacy Framework Effort” (9/4/18)

カレン・エバンス氏、エネルギー省サイバーセキュリティ/エネルギー安全保障/緊急応答担当次官補に就任

カレン・エバンス氏(Karen S. Evans)は9月4日、エネルギー省のサイバーセキュリティ/エネルギー安全保障/緊急応答担当次官補(Assistant Secretary for the Office of Cybersecurity, Energy Security, and Emergency Response: CESER)に就任した。エバンス氏のCESER担当次官補指名は8月28日に上院で承認されている。エバンス氏はトランプ大統領による本職の指名を受ける以前には、ジョージ・W・ブッシュ大統領(George W. Bush)元大統領の下、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)のトップIT高官(現在は「連邦CIO」として知られるポジション)を務めていた。エネルギー省のCIOを務めた経験もある他、最近は、サイバーセキュリティ分野の技能格差是正支援を狙いとした官民プログラム「米国サイバー・チャレンジ(U.S. Cyber Challenge)」の全国ディレクター(National Director)を務めていた。 Department of Energy “Karen Evans Sworn in as DOE Assistant Secretary for Cybersecurity, Energy Security, and Emergency Response” (9/4/18)

エネルギー省、36件のバイオエネルギー研究開発プロジェクトを発表

エネルギー省(Department of Energy)は9月4日、初期ステージのバイオエネルギー研究開発(R&D)を支援するため、36件のプロジェクトに合計8,000万ドルを提供すると発表した。これらの研究開発により、コスト競争力に優れたドロップイン式再生可能炭化水素燃料、バイオベース製品、非食料バイオマス及び廃棄原料由来の電力を実現する。これらの取り組みは、消費者に手頃な価格で信頼性の高い輸送エネルギー選択肢を提供し続けるため、2022年までにバイオベースのドロップイン式燃料の価格を1ガロン当たり3ドルに低減するというエネルギー省の目標を支援するものである。今回選出されたのは、①製品合成のためのバイオエネルギー工学(BioEnergy Engineering for Products Synthesis)(16件、最高2,800万ドル)、②藻類システムにおける効率的な炭素活用(7件、最高1,500万ドル)など4件の資金提供公募を通じて選出された。 Department of Energy “Department of Energy Announces 36 Projects for Bioenergy Research and Development” (9/4/18)

エネルギー省、技術商業化基金によるプロジェクトを発表

エネルギー省(Department of Energy)は8月22日、技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)技術商業化基金(Technology Commercialization Fund: TCF)による支援として64件のプロジェクトに2,000万ドル以上の資金を提供すると発表した。民間部門からのマッチング資金を受け、これらのプロジェクトは、有望な商業エネルギー技術を進展させ、エネルギー省傘下の国立研究所と民間企業の間のパートナーシップを強化し、エネルギー技術の市場化に取り組む。TCFは、有望なエネルギー技術の推進を目的として、2005年エネルギー政策法(Energy Policy Act of 2005)によって設立された。2018年度のTCF資金提供機会には100件以上の申請書が提出された。今般、アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)など10件の国立研究所と民間部門のパートナーによる合計64件の助成が発表された。 Department of Energy “Department of Energy Announces Technology Commercialization Fund Projects” (8/22/18)

全米都市連盟(NLC)、スモール・セル・ワイヤレス・インフラ計画に関するガイドを発表

全米都市連盟(National League of Cities: NLC)は8月27日、都市のリーダー向けに「スモール・セル・ワイヤレスに関する自治体行動ガイド(small cell wireless municipal action guide)」と「モデル条例(model ordinance)」を発表した。ワイヤレス・ブロードバンドの普及やスマート都市技術にとって重要性が高まりつつあるスモール・セル・ワイヤレス・インフラ(小型でカバー範囲の狭いワイヤレス基地局のインフラ)は、従来、連邦及び業界の関心に基づいて進められてきたものである。今回発表されたガイドは、ボストン、リンカーン(ネブラスカ州)、サンノゼ、ローリー(ノースカロライナ)、テンペ(アリゾナ州)の5都市におけるスモール・セル・ワイヤレス・インフラ導入の多様な手法を紹介している。また、都市のリーダーへの勧告として、①技術と重要な安全性に関する知識を十分に得ること、②この技術を導入する上での優先事項を明確に示すこと、③都市の職員及び業界の申請者が共に展望を得られるよう、明確な許認可審査政策を作ること、などを挙げている。 National League of Cities “New Guide: How to Plan for Small Cell Wireless Infrastructure” (8/27/18)

オフショア風力エネルギーが大西洋岸州にもたらす経済効果は36億ドル以上

BWリサーチ社(BW Research)が環境アドボカシー団体の「環境アントレプレナー(Environmental Entrepreneurs)」のために作成した新たな分析によれば、東海岸州で1つの新しいオフショア風力ファームが建設・運用されると、少なくとも6億ドルの経済効果がもたらされるという。報告書の対象となっている5州(ニューヨーク、ニュージャージー、バージニア、ノースカロライナ、サウスカロライナ)合計では、新たなオフショア風力ファームの建設により全体で36億ドルの経済効果がもたらされると試算している。米国のオフショア風力開発は、欧州諸国に比べて大幅に遅れており、最近では中国にも遅れている。米国で唯一の商業オフショア風力プロジェクトは30メガワットのブロック・アイランド風力ファーム(Block Island Wind Farm)で、2016年に稼働し始めた。2000年代初頭にマサチューセッツ州の海岸沖に計画されていたケープ風力プロジェクト(Cape Wind project)は、十年半に及ぶ法廷闘争の結果、消滅した。しかし、エネルギー省(Department of Energy)によれば、米国のオフショア風力プロジェクトのパイプラインはようやくほぼ埋まったようで、現在は13州で2万5,464メガワットのオフショア風力プロジェクトが計画されている。 Green Tech Media “Report: Offshore Wind Would Bring Over $3.6 Billion in Economic Benefits to Atlantic Coast States” (9/4/18)

NSF、多様な種におけるゲノムツールの開発と普及を目的として1,000万ドルを助成

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は「ゲノムツールを通じた発見の実現(Enabling Discovery through Genomic Tools: EDGE)」プログラムを通じて、11件のプロジェクトに合計約1,000万ドルを助成した。助成プロジェクトは、遺伝子が生体の物理的及び機能的特性にどのように影響するかを決定するメカニズムの特定を支援するゲノムツールの開発に取り組む。EDGEプログラムは、研究コミュニティが生体(その構造や機能、その他の特性)の生物学の進展を阻む障害を克服できるよう支援するもので、具体的に、生体における遺伝子の機能を試験する機能的なゲノムツールや手法、関連インフラの開発と普及を目指している。 National Science Foundation “NSF awards $10 million for development, dissemination of genomic tools in diverse species” (8/30/18)

NSF、STEM労働力における将来のリーダー育成を目的とした研究研修生プログラムで助成

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の研究研修生(Research Traineeship: NRT)プログラムは、STEM分野の大学院教育研修モデルの開発と実施に取り組む17件のプロジェクトに合計5,100万ドルを提供した。これらの助成は、科学分野の次世代リーダーが複雑な社会問題に対処する上で必要とする技能を開発できるよう支援するものである。NRTプログラムは、NSFの「将来のNSF投資のための10のビッグ・アイデア(10 Big Ideas for Future NSF Investments)」に沿ったものとなっている。これら助成をうけたプロジェクトのうち3件は、「データ革命の育成(Harnessing the Data Revolution)」に重点を置いたビッグ・アイデア研究を狙いとし、3件は「人間と技術のフロンティアにおける労働の未来(Future of Work at the Human-Technology Frontier)」に焦点を当てている。

NSF、大型ハドロン衝突型加速器が創出する大量のデータに対応する研究所を新設

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、高輝度大型ハドロン衝突型加速器(High-Luminosity Large Hadron Collider: HL-LHC)が創出する超大規模なデータに対応するため、2,500万ドルを投じて、「高エネルギー物理学のためのソフトウェア研究・イノベーション研究所(Institute for Research and Innovation in Software for High-Energy Physics: IRIS-HEP)」を設立した。2026年にHL-LHCの改良工事が完了すると、1秒間に10億回以上の粒子衝突が発生するようになる。NSFは2016年に、LHCのデータ問題に伴う課題を探るため、「科学的ソフトウェア・イノベーション研究所」の概念化プロジェクトを立ち上げ、数々のワークショップなどを経て、高エネルギー物理学とコンピュータ科学コミュニティの代表を結集させ、そこから新たなソフトウェア研究所を設立する案が浮上した。IRIS-HEPは、今後5年間にわたり、年間500万ドルを受益し、革新的ソフトウェアと次世代ユーザーの研修の開発に焦点を当てた活動を行う。 National Science Foundation “New institute to address massive data demands from upgraded Large Hadron Collider” (9/4/18)