「グローバル・スタートアップ・シティの台頭:アントレプレナーシップとベンチャー・キャピタルの新しい地図」

センター・フォー・アメリカン・アントレプレナーシップ(Center for American Entrepreneurship: CAE)とニューヨーク大学(New York University)スクール・オブ・プロフェッショナル・スタディ(School of Professional Studies)のシャック不動産研究所(Schack Institute of Real Estate)は10月5日、「グローバル・スタートアップ・シティの台頭:アントレプレナーシップとベンチャー・キャピタルの新しい地図(The Rise of the Global Startup City: The New Map of Entrepreneurship and Venture Capital)」と題する報告書を発表した。本報告書は、ベンチャーキャピタル投資とスタートアップ活動の世界的な分布を分析したものである。過去数十年にわたり、ベンチャー・キャピタルは米国がほぼ独占していたが、本報告書によれば、そのトレンドに変化が見られるという。報告書はハイライトとして、①米国は引き続き、スタートアップ及びベンチャー・キャピタル活動の最大部分を創出するが、世界的なシェアは大幅に低下しており、1990年代半ばの95%以上から、現在は50%強となっている(一方、最も増加したのは中国)、②世界的なベンチャー・キャピタル投資の拡大は都市主導型となっており、その多くは米国外の都市である、③スタートアップ都市とベンチャー・キャピタルのグローバリゼーションは、地理的に高い集中が見られ、世界で24都市が世界のベンチャー・キャピタル投資の4分の3を占めている、などを挙げている。 Center for American Entrepreneurship “CAE Releases New Report: “The Rise of the Global Startup City: The New Map of Entrepreneurship and Venture Capital”” (10/5/18)

IMFと世界銀行が「バリ・フィンテック議題」を公表

フィンテック(金融技術)は、金融面の開発や取り入れ、効率性を強化し、潜在的な成長と貧困削減を支える可能性を持つ一方、消費者や投資家、より広範には金融の安定性や完全性にリスクを呈する可能性がある。加盟国の要望に応える形で、国際通貨基金(International Monetary Fund: IMF)と世界銀行(World Bank)のスタッフは、「バリ・フィンテック議題(Bali Fintech Agenda)」を開発した。本議題は、それぞれの国が政策手法を検討する中、政策策定者及び国際コミュニティが検討すべき鍵となる問題を集結、提示している。議題では、これらは12項目に分類して記述されている。 International Monetary Fund “The Bali Fintech Agenda” (10/11/18)

DARPA:機械に常識的な思考を教える取り組み

機械学習システムは発展し、現在では、複雑な業務を自動的にこなしたり、操作者(人間)の重要なツールとして活動する能力を備えている。しかし、こうした進展にもかかわらず、人工知能(AI)の重要なコンポーネントとなる「常識」は、依然として手の届かないところにある。「常識」(ほぼ全ての人が共有し、議論することを必要とせずにほぼ全ての人に予測される形で、ものごとを認識し、理解し、判断すること)は、人間が周囲の世界と相互作用する上で重要な基盤を形成する。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、機械学習のこうした新たな能力を開発するため、「機械の常識(Machine Common Sense: MCS)」プログラムを立ち上げた。MCSプログラムは、人間が持つ基礎的な背景知識(常識)を知能システムに明確に示し、コード化する方策を模索する。 Defense Advanced Research Project Agency “Teaching Machines Common Sense Reasoning” (10/11/18)

エネルギー省、米国の民生原子力技術を軍事及びその他の非承認目的に利用しようとする中国の違法転用を阻止する措置を発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月11日、米国の民生原子力技術を軍事あるいはその他の非承認目的に違法に転用しようとする中国の動きを阻止するための措置を発表した。今回の国家安全保障措置は、「中国は原子力のマテリアル、機器、先端技術を米国企業から入手しようとしている」との懸念に対して行われた米政府の政策見直しの結果、実施された。今回の政策ガイドライン策定で、中国への原子力技術移転に関する承認要請について明確な枠組みが確立された。指摘すべき点として、中国広核集団(China General Nuclear Power Group:米国原子力技術の窃盗容疑で起訴された)に関連する新たな免許申請あるいは既存契約の延長は却下されると想定される。 Department of Energy ” DOE Announces Measures to Prevent China’s Illegal Diversion of U.S. Civil Nuclear Technology for Military or Other Unauthorized Purposes” (10/11/18)

米国内の企業はR&D活動に3,750億ドルを支出(2016年)

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の発表によれば、米国内の企業は2016年に合計3,750億ドルを研究開発(R&D)活動に支出した。これは、前年比5.3%の増加となる。企業が独自の資源から支出したのは3,180億ドルで、前年比7%増であった。その他の外部資源から支出された資金は570億ドルであった(2015年は590億ドル)。2016年の企業によるR&D支出3,750億ドルのうち、250億ドル(7%)は基礎研究に、610億ドル(16%)は応用研究に、2,890億ドル(77%)は開発に支出された。これは2015年と同様の配分であった。外部資金源の中心は連邦政府からの支出で、570億ドルの外部資金のうち、240億ドルは連邦資金であった。そして最大の連邦資金源は国防総省(Department of Defense)の160億ドルであった。 National Science Foundation “Businesses spent $375 billion on R&D performance in US in 2016” (10/12/18)

マイクロソフト社、オープン・インベンション・ネットワークに参加し、リナックスとオープンソースの保護支援へ

マイクロソフト社(Microsoft)は、リナックス(Linux)及びその他のオープンソース・ソフトウェア・プログラムを特許侵害リスクから保護することを目的としたコミュニティ、「オープン・インベンション・ネットワーク(Open Invention Network: OIN)」に参加することを発表した。本件を発表した同社のブログは、「過去には、マイクロソフト社とオープンソース・コミュニティの間に特許問題を巡って摩擦があったことから、今回の決定は一部の関係者にとっては驚きとなるかもしれないが、当社の進化を追ってきた関係者にとっては、『顧客とデベロッパーの声に耳を傾け、リナックスとその他のオープンソース・プログラムにコミットしているマイクロソフト社にとって合理的な次の一歩』とみなされるよう願っている」としている。同社によれば、マイクロソフト社は、「デベロッパーは二者択一ではなく、全ての技術をサポートするクラウド・プラットフォームを望んでいる」「オープン・ソース・プロセスを通じた協調的な開発によってイノベーションが加速され得る」ことを学んだという。 Microsoft “Microsoft joins Open Invention Network to help protect Linux and open source” (10/10/18)

中国のR&D支出が急増、米国との差を縮める

中国の国家統計局(National Bureau of Statistics)が10月9日に発表した報告によれば、中国の研究開発(R&D)支出合計は2017年に12.3%急増し、過去最高となる1兆7,600億元(2,540億ドル)となった。中国のR&D支出は既に世界2位となっているが、今回の急増により、1位である米国との差が縮まった。経済協力開発機構(Organisation for Economic Cooperation and Development: OECD)の統計によれば、2012年における中国の同支出は米国の約34%であったが、2016年(データ入手が可能な最新年)には44%に上昇した。購買力平価で見ると、中国の2016年の同支出は米国の支出の88%に相当する。 Science “Surging R&D spending in China narrows gap with United States” (10/10/18)

「より良い工場プログラム」のパートナー機関、53億ドルの省エネを実現

エネルギー省(Department of Energy)は、「より良い建造物(Better Buildings)」の「より良い工場プログラム(Better Plants Program)」のパートナー機関は、累計で53億ドルのエネルギー費用を節約したと報告した。これは、米国製造業のエネルギー使用量の約12%に相当する。エネルギー省は、新たに12件のプログラム・パートナーを認定すると共に、今年、エネルギーあるいは水の節約目標を達成した10件のパートナーを認定しており、これにより、目標を達成したパートナー機関は合計53機関となった。「より良い工場 2018年進捗報告(2018 Better Plants Progress Update)」には、より良い工場プログラムの成功事例やエネルギー効率への投資を通じて競争力を押し上げるための計画が記載されている。 Department of Energy “Better Plants Program Partners Save $5.3 Billion in Energy Costs” (10/10/18)

ナビゲーション・アプリの「ウェイズ」、全国的なカープール・サービスを開始

交通渋滞を迂回するためのナビゲーション・アプリ「ウェイズ(Waze)」を配信するウェイズ社(アルファベット社(Alphabet)の子会社)は、「カープール(相乗り)」サービスに乗り出した。具体的に、同社は10月10日、「ウェイズ・カープール(Waze Carpool)」を全国展開すると発表した(2016年にベイエリアで初めて実施し、その後5州とイスラエルで実証済)。ウェイズ・カープールは、ドライバーと自分と同じような場所へ行く人に相乗りを提供するための専用アプリである。ウェイズ・カープールは、ドライバーとライダー(乗員)が自分の相乗り相手を選べるというシステムで、希望ルートが一致する者同士や同僚同士が「ベスト・マッチ」として優先的にアプリの画面に表示される。ウェイズ社によれば、ドライバーやライダーが増えればカープールの効率性も高くなるという。 The Verge “Google’s Waze is making a big, nationwide bet on carpooling” (10/10/18)

IBM社、国防総省による100億ドルのクラウド・コンピューティング・コンペに入札抗議

国防総省(Department of Defense)が省全体のクラウド・コンピューティング・インフラを構築する100億ドル規模の契約を1社に発注しようとしている件について、IBM社は、入札抗議の申し立てを行った。同社の幹部が10月10日に明らかにした所によれば、同社は、入札抗議に関する裁定を行う政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)に申し立てを行ったという。国防総省が現在進める「合同エンタープライズ国防インフラ・クラウド(Joint Enterprise Defense Infrastructure cloud: JEDI)」コンペは、大規模なクラウド・コンピューティング・システムを創出するもので、1社のみに発注し、10年間で100億ドルが予定されている。アマゾン・ウェブ・サービス社(Amazon Web Service)、マイクロソフト社(Microsoft)、IBM社、オラクル社(Oracle)の入札が見込まれているが、アマゾン社が有力候補と目されている。グーグル社(Google)が最近、本コンペに入札しないことを明らかにしている。国防総省は、1社のみに発注する件について、「2社以上のプロバイダーを使うと不要な複雑性が生じるため」と説明している。 Washington Post “IBM challenges Pentagon’s $10 billion cloud computing effort days before bids are due” (10/10/18)