エネルギー省、ソーラー技術進展を目的として5,300万ドルを新プロジェクトへ提供

エネルギー省(Department of Energy)は10月23日、初期ステージのソーラー技術を進展させることを目的として、最高5,300万ドルを新規プロジェクトへ提供すると発表した。同省のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)が、ソーラー電力費用の低減と成長中のソーラー向け労働力支援につながる53件の革新的な研究プロジェクトに資金を提供する。これらのプロジェクトは21州及びワシントンDCにおけるもので、①太陽光発電(PV)の研究開発(31件に2,770万ドル)、②集光型太陽熱発電(CSP)の研究開発(15件に1,240万ドル)、③労働力イニシアチブを通じたソーラー業界の向上と拡大(7件に1,270万ドル)に分類される。 Breakthrough Prize Foundation “Winners of the 2019 Breakthrough Prize in Life Sciences, Fundamental Physics and Mathematics Announced” (10/17/18)

OECD「原料資源の使用量は2060年までに2倍になり、環境への深刻な影響が予想される」と報告

経済協力開発機構(Organisation for Economic Cooperation and Development: OECD)が発表した「2060年までの世界の原料資源見通し(The Global Material Resources Outlook to 2060)」によれば、世界経済が拡大し、人々の生活水準が上がる中、世界の原料資源(raw material:バイオマス、化石燃料、金属及び非金属鉱物など)の消費は2060年までに2倍に増加する見通しである。これによって環境への圧力も2倍になるとされている。報告書によれば、世界の資源使用量は現在の90ギガトンから2060年は167ギガトンへと増加する。この間、世界の人口は100億人に増加し、人口一人当たりの世界的な平均収入は現在のOECDレベルである4万米ドルに近づく。報告書によれば、これらの課題に対処する具体的な行動が実施されなければ、資源の抽出及び処理によって大気や水、土壌の汚染は進み、気候変動に大きく寄与する見込みであるという。 Organisation for Economic Cooperation and Development “Raw materials use to double by 2060 with severe environmental consequences” (10/22/18)

EIA、「米製造事業者による短期的な燃料切り替え能力は低下」と報告

一部の製造工場では、溶鉱炉やボイラー、オーブン、その他の燃焼器で使用する燃料を切り替えることで価格の差を活用したり、供給不足に対応することができる。しかし、エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)による「2014年製造業エネルギー消費調査(Manufacturing Energy Consumption Survey: MECS)」に基づく報告書によれば、製造業部門における燃料切り替え能力は、ここ数十年で低下している。米国の製造業で使用されている最も一般的な代用可能燃料のうち、30日以内で容易に切り替えできる燃料の割合は、199年の24%から2014年は10%に低下した。燃料切り替え能力の低下は、規制や市場の変化に対応する製造業の能力が低下することにつながる。「燃料の切り替えは不可能」の理由として最も挙げられたのは、「現場にそれをサポートする機器がない」という点であった。 Energy Information Administration “U.S. manufacturers’ short-term capability to switch fuels continues to decline” (10/19/18)

「炭素活用」技術による排出削減の可能性

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は、「気体状炭素排出ストリームの活用(Gaseous Carbon Waste Streams Utilization)」と題する報告書を発表した。報告書は、化石燃料の燃焼から発生した温室効果ガスを有益な製品(燃料や建設資材、化学剤など)に転換する技術の商業的実行可能性を向上させる研究議題を概説したものである。報告書は、米国政府及び民間部門が、これらの技術を進展させる研究開発を支援し、協調的な取り組みを行うよう要請している。これまでの評価では、具体的な技術的進展が達成されれば、今後数十年以内に、毎年約36億トン(現在の世界的な二酸化炭素排出の10%以上)の二酸化炭素をうまく活用することができるとの結論に至っている。 National Academies “‘Carbon Utilization’ Technologies Could Reduce Emissions by Turning Greenhouse Gases Into Useful Products; New Report Identifies R&D to Make Technologies More Commercially Viable” (10/18/18)

ビル・ゲイツ氏主導のブレイクスルー・エネルギーとEUが1億1,400万ドルのクリーンエネルギー基金を立ち上げ

欧州委員会(European Commission: EC)とビル・ゲイツ氏(Bill Gates)主導のブレイクスルー・エネルギー・ベンチャーズ(Breakthrough Energy Ventures)は10月17日、1億ユーロ(1億1,457万ドル)のクリーンエネルギー投資基金を立ち上げた。「ブレイクスルー・エネルギー・ヨーロッパ(Breakthrough Energy Europe)」と呼ばれるこのパイロット基金は、欧州の企業がクリーンエネルギー技術を開発し、市場化するのを支援することを意図している。基金の1億ユーロは、ECとブレイクスルー・エネルギー・ベンチャーズで折半となる。ECは記者発表の中で、「これは、気候変動対策及びパリ気候協定(Paris Agreement)を果たす取り組みの一環であり、資本市場と投資家に、現代的でクリーンな経済へのグローバルな移行はここ欧州で進行するという強いサインを提示する」と述べている。 cnet “Bill Gates-led Breakthrough Energy, EU establish $114 million clean energy fund” (10/18/18)

IT主導型自動車への移行が米国の競争力強化へ向けて果たす役割

ITイノベーション財団(Information Technology Innovation Foundation: ITIF)は、「IT主導型自動車への移行が米国の競争力強化へ向けて果たす役割(How the Shift to IT-Enabled Vehicles Plays to America’s Competitive Strengths)」と題する報告書を発表した。報告書は、「接続された自動運転車は、ITのハードウェア、ソフトウェアに依存しており、これは米国が世界的に競争的優位性を持つ分野である。議会と政権は、米国の業界がその優位性を推進できるよう、自動車関税ではなく、より頑強なイノベーション政策によって支援すべきである」としている。そうした上で、①米国規制システムが自動運転車の実験、試験、導入へ進めるものであることを引き続き確実にする、②研究開発の税クレジットを拡大する、などの策を勧告を提示している。 Information Technology Innovation Foundation “How the Shift to IT-Enabled Vehicles Plays to America’s Competitive Strengths” (10/19/18)

エネルギー省の高官が退役軍人省に移動

3名の情報筋によれば、現在、エネルギー省(Department of Energy: DOE)のリック・ペリー長官(Rick Perry)の上級アドバイザーを務めるジョン・マシュバーン氏(John Mashburn)は、現職を6か月務めた後、同省を去り、退役軍人省(Department of Veterans Affairs)へ移動し、ロバート・ウィルキー長官(Robert Wilkie)に助言する高レベルなポジションに就く計画であるという。マシュバーン氏は、保守派の政界出身者で、先の大統領選挙ではトランプ陣営の政策ディレクターを務めた。その後、トランプ氏の大統領移行チームに加わり、トランプ大統領就任時には、内閣官房副長官(deputy cabinet secretary)となった。 Politico “Senior Energy Dept. aide moving to Veterans Affairs” (10/18/18)

世界経済フォーラム、世界競争力ランキング発表

世界経済フォーラム(World Economic Forum)が10月17日に発表した「国際競争力レポート(Global Competitiveness Report)」によれば、世界における経済競争力の変化は新たなデジタル技術によって増大的に変化しており、政府及び企業に新たな課題を創出しているという。そしてこれらは総じて、将来の成長と生産性に否定的な影響をもたらすリスクを含んでいる。報告書では、第4次産業革命(Fourth Industrial Revolution)における世界経済のダイナミクスを十分捉えるため、新しい評価方法を利用し、98の指標を12の柱項目に分類して140経済圏の競争力を調査した。それによれば、総合点が最も高い(「競争力のフロンティア」に最も近い)のは、米国(85.6点)で、次いでシンガポール(83.5)、ドイツ(82.8)となっており、日本は82.4点で5位であった。 World Economic Forum “Changing Nature of Competitiveness Poses Challenges for Future of the Global Economy” (10/16/18)

2019年のブレイクスルー賞(生命科学、基礎物理学、数学)受賞者発表

ブレイクスルー賞財団(Breakthrough Prize Foundation)及びそのスポンサーであるセルゲイ・ブリン氏(Sergey Brin)、プリシラ・チャン氏(Priscilla Chan)及びマーク・ザッカーバーグ氏(Mark Zuckerberg)夫妻などは10月17日、2019年ブレイクスルー賞(Breakthrough Prize)の受賞者を発表した。この結果、生命科学、基礎物理学、数学の分野で重要な達成を果たした合計9名の研究者に総額2,200万ドルが提供された(生命科学賞4件5名、基礎物理学賞1件2名、数学賞1件1名、基礎物理学特別賞1件1名)。また、物理学と数学の分野で初期のキャリア達成を果たした者に贈られる「ニューホライズン賞(New Horizon)」が、物理学の分野で3件(計7名)、数学の分野で3件(計5名)に合計60万ドルが贈られた。 Breakthrough Prize Foundation “Winners of the 2019 Breakthrough Prize in Life Sciences, Fundamental Physics and Mathematics Announced” (10/17/18)

エネルギー省、ソーラー発電の対応力向上を目的として4,600万ドルの投資計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月15日、グリッド運用者向けに、状況認識とサイバー及び物理的脅威に対する軽減戦略を提供する総合的ソリューションを進展させるため、最高4,600万ドルを提供する研究助成計画を発表した。ソーラー発電の利用が高まる中、グリッド運用者は、電力グリッドに対応力があり、重要インフラへのエネルギー・サービス提供を確実にするためのツールと技術を必要としている。今回の公募では、約10件のプロジェクトに3年間で200~1,000万ドル規模の資金が提供される計画である。応募機関は、ソーラー発電電力の対応力強化を目的として、サイバー及び物理的脅威を管理する積極的なステップを講じるため、重要インフラの所有者・運用者と共同で取り組むことが奨励されている。 Department of Energy “Department of Energy Announces $46 Million to Improve Resiliency of Solar Generation” (10/15/18)