DARPA、極超音速飛行体を冷却する新マテリアル・アーキテクチャーを模索

音速の5倍の速度(マッハ5以上)で飛行する極超音速飛行体は、周囲の空気との間に激しい摩擦を生み出す。このような超高速状態で暖房炉のような高温に耐えられる構造を開発することは技術的課題となっており、特に激しい熱を受ける先端部分においてはそうである。この熱問題に対処するため、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は最近、「極超音速のためのマテリアル・アーキテクチャーと特性化(Materials Architectures and Characterization for Hypersonics: MACH)」プログラムを発表した。MACHプログラムは、極超音速飛行体向けに、鋭利で形状が維持され、冷却化が可能な先端部分の新たな設計及びマテリアルのソリューションを開発、実証することを目指す。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “New Materials Architectures Sought to Cool Hypersonic Vehicles” (12/17/18) ​

米国が国家人工知能戦略を必要とする理由とその戦略のあるべき姿​

センター・フォー・データ・イノベーション(Center for Data Innovation)は、「米国が国家人工知能戦略を必要とする理由とその戦略のあるべき姿(Why the United States Needs a National Artificial Intelligence Strategy and What It Should Look Like)」と題する報告書を発表した。報告書は、「米国は人工知能(AI)の開発と使用において世界的リーダーであるが、それは長くは続かないかもしれない。AIで成功するには、AI企業の健全なエコシステム、頑強なインプット、AIの使用に意欲的な組織が必要であり、そのためには連邦政府によるAIの開発と導入の支援が必要である」と結論付けている。そうした上で、議会と政権がAIの開発と導入を支援するための、6つの大きな目標と40の具体的な勧告を概説している。​ ​ Center for Data Innovation “Why the United States Needs a National Artificial Intelligence Strategy and What It Should Look Like” (12/4/18) ​

エネルギー省、安全かつ手頃な費用の水を提供する「エネルギー/水の淡水化ハブ」に1億ドルを拠出

エネルギー省(Department of Energy)は12月13日、米国内における水の安全保障問題に対応することを目的として、「エネルギー/水の淡水化ハブ(Energy-Water Desalination Hub)」の確立に1億ドルを投じることを発表した。ハブは、エネルギー効率とコスト効果の高い淡水化技術のための初期ステージの研究開発(R&D)に重点を置いた活動を行う。リック・ペリー長官(Rick Perry)は、「ハブを通じてもたらされる技術的進展は、今年初めに発表された『水の安全保障グランド・チャレンジ(Water Security Grand Challenge)』で確立されたいくつかの戦略的目標を達成する支援となるであろう」と述べた。ハブは、非伝統的な水資源(海水や汽水など)を地方自治体や産業用の水供給、その他の水資源ニーズに低コストで対応する策を提供するための淡水化研究開発に取り組む。​ ​ Department of Energy “Department of Energy Announces $100 Million Energy-Water Desalination Hub to Provide Secure and Affordable Water” (12/13/18) ​

2018年製造業における技能格差調査​

人工知能(AI)やロボティクス、モノのインターネット(IoT)などの技術は、急速に製造業の職場環境を変えつつあり、一部の者は、これらの新たな技術によって雇用が排除されると予測しているが、デロイト社(Deloitte)はその逆-実際にはより多くの職が創出されつつある-が起きていると見ている。同社は製造研究所(Manufacturing Institute)と共に、第4次技能格差調査(fourth skills gap study)を行った。これは、従来の予測を再評価し、現在の採用環境と製造業の未来へと目を向ける取り組みである。その結果、必要とされる職種と、それらを担うのに十分な能力を持つ人材の間の格差が拡大しつつあることが明らかになった。この技能格差により、2018年から2028年の間に、240万件のポジションが埋まらず、その潜在的な経済的影響は2兆5,000億ドルに達するという。​ ​ Deloitte “2018 skills gap in manufacturing study” (December 2018) ​

シカゴのアントレプレナーの3分の1は移民

ニュー・アメリカン・エコノミー(New American Economy: NAE)がシカゴ市長のニュー・アメリカン局(Chicago Mayor’s Office of New Americans)との提携により作成した報告書「シカゴの新しい米国民(New Americans in Chicago)」によれば、2016年に、同市のアントレプレナーの36%を移民が占め、6億5,900万ドルの事業収入を上げたという。さらに、移民はシカゴ市民の購買力の約4分の1を占め、約170億ドルの世帯収入をもたらし、60億ドルの税金を納めている。また、外国生まれの市民がシカゴ市全体の労働力に貢献していることも明らかになった。​ ​ New American Economy “Immigrants Accounted for One-Third of Chicago’s Entrepreneurs in 2016” (12/2/18)​

エネルギー省はクリーンエネルギー研究開発を停滞させているとの報告​

天然資源防衛協議会(Natural Resources Defense Council: NRDC)が公に入手可能なデータを基に、エネルギー省(Department of Energy)のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)とエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)の研究支出について分析調査したところ、2018年度が終了(9月末)してから2ヶ月以上経った現在、ARAP-Eは2018年度の研究予算3億5,300万ドルのうち2億8,000万ドル(79%)以上を、またEEREは同23億2,000万ドルのうち3億1,900万ドル(14%)以上を支出していないことが判明した。議会によって承認された予算を一定期間(通常は一年)内に支出しなくてはならないその他の政府機関と異なり、エネルギー省の研究資金には支出期限が設定されていないが、NRDCは、「エネルギー省はこの特別な柔軟性を悪用している」と批判している。NRDCはまた、議会と政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)に、本件について調査するよう要請している。​ ​ Natural Resources Defense Council “DOE Stalls Clean Energy R&D: Risking Jobs & Competitiveness” (12/10/18)​

陸軍、次世代技術を求めて「xテック・サーチ2.0」を開始​

米陸軍(U.S. Army)は、2回目となる「探検テクノロジー・サーチ(Expeditionary Technology Search)」コンペ、通称「xテック・サーチ2.0(xTechSearch2.0)」を開始する。これは、非防衛部門の中小企業部門と関与する触媒として機能し、陸軍の課題に対処する米国のイノベーションと経済成長を促進することが狙いである。今年初めに行われた「xテック・サーチ」では、350以上の企業が参加し、大成功となった。今回はその成功を受けて行われ、企業が新規の技術ソリューションを陸軍の上層部へ直接売り込むコンペを通じて、陸軍にとって変革的なイノベーションを創出することが期待されている。xテック・サーチ2.0では、長距離精密射撃(Long-Range Precision Fires)や次世代戦闘車(Next Generation Combat Vehicle)など、広範な技術分野で陸軍の能力強化につながる新規かつディスラプティブな概念及び技術を模索する。​ ​ Federal Laboratory Consortium for Technology Transfer “Army Launches xTechSearch 2.0 in Search of Next-Generation Technology” (12/12/18) ​

サンディア国立研究所、2018年度のCRADA締結数は過去最高​

​サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)は2018年度(2017年10月~2018年9月)に合計42件の共同研究開発契約(cooperative research and development agreement: CRADA)を締結した。これは過去最高の契約数で、新たな協力や潜在的な技術イノベーションの加速につながったとしている。CRADAは、連邦政府機関と非連邦事業体が共同研究開発に取り組むための契約形態である。サンディア国立研究所では、2017年度には41件のCRADAを締結しており、2017、2018両年度で、総額6,300万ドル以上の価値(現物及び政府資金を含む)に相当する合計83件のCRADAを締結したことになる。 ​ Federal Laboratory Consortium for Technology Transfer “Sandia National Labs Signs Record Number of CRADAs in 2018” (11/28/18) ​

NIST、連邦助成を受けたR&Dの商業化を促進するための行動について提案書を発表​

商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は12月6日、「投資リターン・イニシアチブ(Return on Investment Initiative)」と題する文書を発表した。これは、米国の技術移転システム及びイノベーションを21世紀の時代に即したものとするためのステップについて詳述した提案書草案で、トランプ大統領による「管理議題(Management Agenda)」に即した内容となっている。具体的には、大統領の管理議題の一部である「ラボから市場へ:省庁間の優先事項(Lab-To-Market Cross Agency Priority)」に概説されている5つの戦略(①規制及び管理上の負担の軽減、②民間部門の関与の増大、③研究開発におけるアントレプレナーシップ、④技術移転の新ツール、⑤効果の測定)に沿った行動が提案されている。​ ​ National Institute of Standards and Technology “Commerce’s NIST Announces Actions to Stimulate Commercialization of Federally Funded R&D” (12/6/18)​

2017年に博士号取得者の数はやや減少

「博士号取得者調査(Survey of Earned Doctorates: SED)」によれば、2017年に米国の高等教育機関で研究博士号を取得した者の数は5万4,664名で、前年よりわずかに減少した。SEDは、研究学位取得者に関する年間世論調査で、「米国大学における博士号取得者(Doctorate Recipients from U.S. Universities)」報告のデータ源となるものである。同報告は、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の米国科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)が取りまとめているものである。今回の報告書では、新たに博士号を取得した者が別の州へ移動して就職する州間移動のパターンについても初めて調査が行われた。​ ​ National Science Foundation “Number of doctorates awarded by US institutions in 2017 declined slightly” (12/11/18) ​