アトランタ市議会、2035年までに市施設をクリーンエネルギーとする計画を承認​

アトランタ市議会(Atlanta City Council)は3月4日、市の全施設の電力を2035年までにクリーン・エネルギーとする計画を全会一致で承認した。これは、高い電力代を強いられているコミュニティにおいて電気代の低下をもたらす可能性がある。本計画の下、アトランタ政府の全ての施設(ハーツフィールド-ジャクソン・アトランタ国際空港(Hartsfield-Jackson Atlanta International Airport)を含む)はソーラーあるいはその他のクリーンエネルギーから電力を調達する。市議会は、その転換が納税者にどの程度の負担をもたらすのか言明していないが、高官は、「計画は低費用の措置を優先し、市による資金調達にはコミットしていない」と述べている。ただし、計画の実行を担当する市の対応力局(Office of Resilience)が今後の予算で資金を要請する可能性はある。​ ​ The Atlanta Journal-Constitution “Atlanta OKs plan to have facilities run on clean energy by 2035” (3/4/19) ​

ミネソタ州のワルツ知事、州内の電力2050年までに炭素ゼロにする計画を発表​

ミネソタ州のティム・ワルツ知事(Tim Walz)は3月4日、同州の電力を2050年までに完全に化石燃料ゼロとする計画を発表した。同知事は記者会見で、自身のエネルギー及び気候計画は、ユーティリティ機関と共同で草案したものであることから、「他とは異なる」と述べた。同知事の計画では、州内の電力ユーティリティ機関は石炭から炭素ゼロ資源(原子力、ソーラー、風力など)への移行ペースを独自に選べる。また、ユーティリティ機関が新たな電力発電を提案する際には、効率的なクリーンエネルギー資源を化石燃料よりも優先することなどが義務付けられる。ワルツ知事は、「気候変動の原因となる主要な温室効果ガスである炭素を電力部門から排除することは、経済的及び倫理的責任である」と述べた。​ ​ MPR News “Walz unveils plan for all carbon-free electricity by 2050” (3/4/19) ​

2019年の世界R&Dファンディング予測発表

R&Dマガジン(R&D Magazine)は、「2019年世界R&Dファンディング予測(2019 Global R&D Funding Forecast)」を発表した。それによれば、世界的な研究開発(R&D)支出は、2019年に3.6%増加し、合計2兆3,000億ドルに達すると予測されている(1億ドル以上の大幅なR&D投資を行っている世界110カ国以上の購買力平価(purchasing parity values))。これは、情報技術部門における2,400億ドルの急増が反映された形となっている。従来の予測と同様、世界的なR&D投資の成長は、中国を中心としたアジア諸国の支出によって牽引されている。中国のR&D支出は5,000億ドルを上回り、世界シェアの22%を占める。 ​ ​ CISION “Annual Global R&D Funding Forecast Released for 2019” (3/5/19) ​ ​

「バイ・ドール法は米国の生命科学イノベーション・システムにとり極めて重要」との主張​

ITイノベーション財団(Information Technology Innovation Foundation: ITIF)は、「バイ・ドール法は米国の生命科学イノベーション・システムにとり極めて重要(The Bayh-Dole Act’s Vital Importance to the U.S. Life-Sciences Innovation System)」と題する論文を発表した。論文は、1980年に法制化されたバイ・ドール法(Bayh-Dole Act)により、米国の生命科学イノベーションがいかに成長、発展してきたかを説明した上で、「一部の者は、介入権(march-in)条項を使って医薬品価格を制御することを提案しているが、介入権のそうした利用方法は、同法に介入権が設定された当初の意図ではない。そうした利用方法は、現在成功しているこのイノベーション・システムを損ない、米国の製薬イノベーションの速度の減速につながるだろう」と主張している。​ ​ Information Technology Innovation Foundation “The Bayh-Dole Act’s Vital Importance to the U.S. Life-Sciences Innovation System” (3/4/19) ​

高等教育機関のR&D支出:支出と資金源は州によって様々

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)米国科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)による高等教育研究開発調査(Higher Education R&D Survey)に基づくインフォブリーフ(InfoBrief)によれば、米国の大学における2016年の研究開発(R&D)支出は720億ドルであった。これは過去10年間で21%の増加となる(インフレ調整後)。大学によるR&Dの実施分野は多岐に亘り、様々な資金源に依存している。今回のインフォブリーフ(全国640機関を対象に2016年のR&D支出を州ごとにまとめたもの)によれば、全国のR&D支出合計の45%弱を、6州(カリフォルニア、メリーランド、マサチューセッツ、ニューヨーク、テキサス)が占める。そして、ノースカロライナ、フロリダ、ミシガン、イリノイ、オハイオ、ジョージアの6州が次の20%を占める。大学の資金源は広範囲に及び、連邦政府や州及び地方政府、企業、非営利組織、高等教育機関が含まれる。例えば、連邦政府は全国の大学におけるR&D資金合計の54%を占めるが、コロラド、メリーランド、バーモントの3州ではその割合が70%以上になる。また、R&D支出全体の大半(57%)を科学工学分野の生命科学が占めている。​ ​ National Science Foundation “Higher Education R&D Spending: Spending and Funding Sources Differ by State” (3/9/19) ​

連邦助成を受けるR&DセンターのR&D支出は4年連続で増加​

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の発表によれば、米国内に42か所ある「連邦政府の資金を受ける研究開発センター(federally funded research and development centers: FFRDC)」は2017年に200億ドル以上をR&Dに支出した(前年比4%以上の増加)。R&Dへの支援のほとんどは、連邦政府(98.2%)によるもので、同年度には約197億ドルに達した。これは4.3%増に相当し、2010-2013年度に減少したFFRDCへの連邦R&D資金拠出は、その後4年連続で増加した。また、2017年度は、FFRDCによるR&D支出の20.5%を基礎研究活動が占め(2013及び2014年度より3.2ポイント低い)、応用研究が39.6%、実験的開発が39.9%となっている。全体的に、FFRDCにおける基礎研究支出合計は2013年度から2017年度の間に減少している一方、応用研究(11億ドル増)と実験的開発(13億ドル増)は同期間に増加した。​ ​ National Science Foundation “R&D Spending at Federally Funded R&D Centers Increases for Fourth Consecutive Year in FY 2017” (3/7/19) ​

エネルギー省、2020年度予算要請案のファクト・シートを発表

トランプ大統領は2020年度の予算教書で、エネルギー省(Department of Energy)の予算として合計317億ドルを要請した。これは前年度の要請の11億ドル増となる。その内訳は、①エネルギー分野に23億ドル(エネルギー自立の確保と、より手頃な価格で信頼性と効率性の高いエネルギー資源のイノベーション資金)、②科学分野に55億ドル(最先端の研究開発及びDOE国立研究所の最新施設への資金)、③国家安全保障に237億ドル(経年している米国の核抑止力と備蓄の現代化、主要な核浄化拠点での進展継続、グリッドのサイバーセキュリティ強化)、となっている。​ ​ Department of Energy “Department of Energy FY 2020 Budget Request Fact Sheet” (3/11/19) ​

トランプ大統領、再び米国科学支出の大幅削減を提案​

トランプ大統領は3月11日に発表した予算教書で、多くの連邦科学機関で3年連続となる予算の大幅削減を提案している。予算教書では、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の予算は13%減、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の予算は12%減が提案されている一方、大幅な軍事予算増が提案されている。2020年度大統領予算(4兆7,000万ドル)は、既に連邦議員から超党派の反発を招いており、それらの大幅削減の多くは法制化される見込みはないとみられている。大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)のケビン・ドログマイヤー長官(Kevin Droegemeier)は、政権の優先案件として、人工知能、量子情報科学、5G通信、先端製造を挙げており、予算教書では、AI開発に8億5,000万ドル、量子科学に4億3,000万ドルなどが提示されている。​ ​ Science “Trump once again requests deep cuts in U.S. science spending” (3/11/19) ​

エネルギー省、国際施設における核融合研究に3,000万ドルを提供へ​

エネルギー省(Department of Energy)は3月8日、トカマク(tokamak)として知られる世界の核融合施設で行われる磁気核融合エネルギー科学の実験的研究に3,000万ドルを提供する計画を発表した。これらの研究は、欧州連合(European Union)や韓国、その他の国(米国と二国間協定を交わしている国)における既存の施設で米国科学者によって実施される。エネルギー省の担当高官は、「米国の科学者及び工学者は、海外の研究所と緊密に協力し、設計と建設と委託任務に数十年を要する可能性がある核融合施設を最善の形で利用することが可能となる」と述べている。今回の資金は、米国内では利用できない能力を備えた施設で、二者間研究を通じて物理学と技術の進展に取り組む機関に提供される。​ ​ Department of Energy “Department of Energy to Provide $30 Million for Fusion Research on International Facilities” (3/8/19) ​

大統領府、国防総省の合同AIセンターへの資金拠出を目指す​

トランプ大統領は2020年度の予算教書の中で、国防総省(Department of Defense)が新たに設置した人工知能(AI)プログラムの構築に2億800万ドルを要請した。これは、軍が、現場での利用を目的としてAIと機械学習の開発に要請した9億2,700万ドルの一部である。本件は、国防総省の合同AIセンター(Joint AI Center: JAIC)にとって初めての大型投資となるが、国防総省がプログラム拡大のために2020年に必要と試算した4億1,400万ドル(試算)の約半分のみとなっている。それでも、資金の要請は、政権がJAICを支持する意向であることを示すものであり、国防総省によるAIの取り組みにとって朗報である。JAICは、国防総省が最近発表した「国家AI戦略(National AI Strategy)」の中核となるものである。​ ​ Fedscoop “White House looks to fund DOD’s Joint AI Center” (3/11/19) ​