米国を100%再生可能エネルギーにするための費用は4兆5,000億ドル

エネルギー研究企業のウッド・マッケンジー社(Wood Mackenzie)が発表した報告書によれば、今後10年間で、米国の電力グリッドを100%再生可能エネルギーにすることは、技術的及び後方支援的には達成可能で、4兆5,000億ドルの費用がかかるという。この額は、米国が2001年以降に対テロ戦争に費やした金額とほぼ同じである。この資産は、全ての化石燃料及び原子力エネルギーを水力、バイオマス、地熱、風力、ソーラーと置換するための費用を示したもので、原子力がエネルギー混合の一部として存在し続けることが可能な場合、その費用は40億ドルになる。​ ​ Yale Environment 360 “Shifting U.S. to 100 Percent Renewables Would Cost $4.5 Trillion, Analysis Finds” (6/28/19) ​

コミュニティ主導型データ科学システムにより微生物叢研究が進展​

微生物叢研究を支援することを狙いとした新しいイニシアチブ、「国家微生物叢データ協力(National Microbiome Data Collaborative: NMDC)」は、エネルギー省(Department of Energy)科学局(Office of Science)から1,000万ドルを受益し、パイロット段階の準備を進めている。ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)が指揮を執り、ロス・アラモス(Los Alamos)やオーク・リッジ(Oak Ridge)、パシフィック・ノースウェスト(Pacific Northwest)の各国立研究所とのパートナーシップによって進められるNMDCは、エネルギー省の既存のデータ科学資源とスパコン・システムを活用して、エネルギーや環境、医療、農業での応用を目的とした、より効率的な微生物叢データの離京を促進する枠組みの開発に取り組むものである​。 ​ Lawrence Berkeley National Laboratory “A Community-Driven Data Science System to Advance Microbiome Research” (8/13/19) ​

国立核安全保障局(NNSA)、初のエクサスケール・スパコン構築のため、6億ドル契約締結

エネルギー省(Department of Energy)傘下の国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)は、NNSAの最初のエクサスケール・スパコン「エル・キャピタン(El Capitan)」を構築するため、クレイ社(Cray Inc.)と6億ドルの契約を交わした。エル・キャピタンは2022年後半に稼働開始予定。ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory: LLNL)に設置され、米国の核兵器備蓄を維持するための極めて重要な研究を実施する。​ ​ Department of Energy “DOE’s NNSA signs $600 million contract to build its first exascale supercomputer” (8/13/19) ​

GMとフォルクスワーゲン社、ハイブリッド自動車に終止符

自動車メーカーは過去20年間にわたり、燃費規制を順守するための一助としてハイブリッド自動車を頼りとしてきたが、ゼネラル・モーターズ社(General Motors Co.)とフォルクスワーゲンAG社(Volkswagen AG)の2社は現在、「米国でのラインアップにハイブリッド車の未来はない」とし、投資を完全電気自動車へと集中させている。これら2社は、ハイブリッド車は、中国と欧州を中心としたより厳しい排出基準に合致するための橋渡し役にすぎないと見ている。GM社の見解は、完全電気自動車に取り組むと同時に米国市場でのハイブリッド車を拡大しているトヨタ自動車やフォード・モーター(Ford Motor Co.)とは対照的である。こうした戦略の違いは、「完全電気化へ向けた最善の経路は何か」という点を巡り、自動車業界が分かれていることを示す。​ ​ Wall Street Journal “GM, Volkswagen Say Goodbye to Hybrid Vehicles” (8/12/19) ​

テキサス州の小都市が米国の極超音速研究の拠点に​

テキサスA&M大学(Texas A&M University)は8月8日、オースチン市から約100マイル東にある小さな市、ブライアン市近くにある2000エーカーのキャンパスに、1億3,000万ドルを費やして、米陸軍将来コマンド(U.S. Army Futures Command)向けの試験場、研究室、性能試験場を建設すると発表した。施設には、極超音速のミサイルや兵器向けのキロメーター長の試験トンネルも含まれる。「テキサスA&M大学は、建設が計画されている弾道航空工学及びマテリアル施設により、米国の極超音速研究の拠点になるだろう」と、同大学の副総長で工学部学部長(Vice Chancellor and Dean of Engineering)のキャサリン・バンクス氏(Katherine Banks)は述べる。​ ​ Government Executive “A Small Texas City Will Become the Country’s ‘Hypersonics Research Capital’” (8/9/19) ​

DARPA、先端画像システムで視野を広げる取り組み​

軍は、重要な能力や応用の多くを先端画像システムに依存しており、これには諜報、調査、偵察、兵器の状況認識などが含まれる。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)のプログラム・マネジャーであるホイットニー・メイソン氏(Whitney Mason)氏は、「画像システムのコスト効果を高め、国防総省(Department of Defense)が利用できる複数メガピクセルの赤外線(infrared: IR)焦点面アレイ(focal plane arrays: FPA)の実現へ向け、過去20年間で大幅な進展が実現されたが、技術の性能とサイズに関する限界は依然ある」と述べる。DAPRAは、「曲面赤外線画像装置のための焦点アレイ(Focal arrays for Curved Infrared Imagers: FOCII)」プログラムを開発した。本プログラムは、視覚的な性能を向上させ、視野を拡大すると同時に、軍事用画像装置システムのサイズを縮小することを目的とした曲面赤外線焦点面アレイの開発に重点を置いている。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “Extending Field of View in Advanced Imaging Systems” (8/9/19) ​

A・T・カーニー社の報告書、米国の貿易政策がリショアリングへ及ぼす影響を分析

コンサルティング会社のA・T・カーニー社(A.T. Kearney)が発表した報告書「米国貿易政策とリショアリング(製造業の国内回帰):米国の新貿易政策の真の影響(US Trade Policy and Reshoring: The Real Impact of America’s New Trade Policies)」と題する報告書は、「米国の製造業が生産活動を国内に回帰することを奨励する米国貿易政策の能力」に疑問を投じる内容となっている。2018年の貿易データに基づく報告書のファインディングによれば、アジアの低コスト国(14カ国)からの輸入が9%増加した一方、米国国内製造の生産はわずか6%増であった。トランプ政権は、貿易措置などにより、米国製造業は製造拠点を国内に回帰すると謳っていたが、実際には異なる結果を示しているようである。​ ​ SSTi “New A.T. Kearney report fuels debate over U.S. trade policy’s effect on reshoring” (8/8/19) ​

州や地域による持続的なコミットメントが大きな影響につながる​

オハイオ州に拠点を置くベンチャー開発組織、ジャンプスタート社(JumpStart)が発表した「2018年経済・財政効果報告(2018 Economic and Fiscal Impact Report)」によれば、州及び地域のイノベーション・プログラムは引き続き大幅な経済的成長を促している。同報告によれば、ジャンプスタート社が育成したオハイオ州とニューヨーク州にある企業は、10億ドル以上の経済効果をもたらしているという。ジャンプスタート社の結果は、その他の「技術ベースの経済開発(technology-based economic development: TBED)イニシアチブ」による影響と似ている。例えば、ペンシルバニア州のベン・フランクリン・テクノロジー・パートナーズ(Ben Franklin Technology Partners: BFTP)は、2012年から2016年の間に経済開発を41億ドル押し上げ、1万1,407件の高賃金雇用を創出し、3億8,500万ドルの税収をもたらしている。​ ​ SSTi “Sustained Commitment Results in Significant Impact” (8/8/19) ​

バイオ製薬研究で大きなステップ:NIIMBLとFDAが契約​

デラウェア大学(University of Delaware)は、バイオ医薬品製造米国イノベーション研究所(National Institute for Innovation in Manufacturing Biopharmaceuticals: NIIMBL)を代表して、食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)との間で共同研究開発契約(cooperative research and development agreement: CRADA)を締結した。NIIMBLは、製造USAネットワーク(Manufacturing USA network)の一つで、民間企業や学術機関、非営利組織など120件以上のパートナーを持ち、2020年にデラウェア大学の「科学技術先端研究(Science, Technology and Advanced Research: STAR)キャンパス」に本部が開設される。今回のCRADAにより、FDAとNIIMBLは、バイオ医薬品製造業界における研究やイノベーション、研修、共同作業を強化するため、競争前の環境で協力することが可能になる。​ ​ University of Delaware “Major step for biopharma research” (8/1/19) ​

2回目となるOFFSETフィールド実験でスワーム・スプリントがスワーム自律(Swarm Autonomy)を試験​

「スワームによる攻撃的な戦略(OFFensive Swarm-Enabled Tactics: OFFSET)」プログラムを進めている国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、2回目となるフィールド実験をジョージア州フォート・べニングのセルビー連合部隊集合訓練施設(Selby Combined Arms Collective Training Facilityで行い、空・陸の自律ロボットによるチームが、都市型目的物を探し出すミッションに取り組み、戦術を試験した。OFFSETは、都市型エリア(縦型の建物や狭い空間、限定的な視野によって通信や可動性が制約される)において、自律的な協調システムによる大規模スワームが、小型の陸上軍隊に重要な洞察を提供することを構想している。DARPAはまた、今後6か月間で「人間-スワーム・チーム(Human-Swarm Team)」のための新規手法の開発に重点を置き、6か月後のOFFSETフィールド実験で実証に取り組む3つのチームと「スワーム・スプリント(Swarm Sprint)」のアワード契約を締結した。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “Teams Test Swarm Autonomy in Second Major OFFSET Field Experiment” (8/7/19) ​