プラスチックからXへ:軍の廃棄物を重要資源の現場生産へ​

米国の軍事力を誇示する圧倒的な能力には、食糧や水、医薬品、燃料、その他の兵士や機器のための重要サプライ品の在庫を維持するロジスティック・チェーンを伴う。このロジスティック・チェーンは、世界のいずれかの地で軍が早急に配備され、固定インフラの恩恵なしに活動を維持する際、極限状態になる。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の生物技術局(Biological Technologies Office)による新しいプログラム「リソース(ReSource)」は、軍の廃棄物を兵器や機械用の化学潤滑剤、さらには食糧や水に転換する自給自足型の総合システムを活用することで、重要資源の調達方法に革命をもたらすことを意図している。本プログラムの総合的な目標は、必要とされる時と場所で、マテリアルを早急に現地生産できるシステムを創出することである。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “From Plastic to X: Sourcing Military Waste for On-Site Production of Critical Stocks” (8/7/19) ​

ボストン・サイエンティフィック社とメイヨ・クリニックがアクセラレーターを開設へ

メイヨ・クリニック(May Clinic)とボストン・サイエンティフィック社(Boston Scientific)は7月29日、新たなアクセラレーターを立ち上げるためにパートナーシップを組んだと発表した。アクセラレーターの名称は「モーション・メディカル(Motion Medical)」で、今秋オープンする予定。クリニックのミネソタ州ロチェスター・キャンパス近くにオープンする「ワン・ディスカバリー・スクエア(One Discovery Square)の主要テナントとなる。このアクセラレーターには、3年間で数百万ドルのコミットメントが含まれている。ワン・ディスカバリー・スクエアは約9万平方フィートのバイオテク・研究/協力/イノベーション空間で、そのうちモーション・メディカルは最高約1800平方フィートを占める。​ ​ Mass Device “Boston Scientific, Mayo Clinic opening an accelerator” (7/29/19) ​

軍研究所、安全を巡る懸念から致死的なウィルスの研究を停止​

メリーランド州フォート・デトリックにある米陸軍感染症医療研究所(United States Army Medical Research Institute of Infectious Diseases)が、エボラ・ウィルスなどの危険な病原菌を扱う研究の停止に追い込まれた。同研究所は8月5日に声明を発表し、「研究は現在停止している」ことを明らかにしており、停止は数か月間に及ぶ見込みであるという。研究所の声明によれば、疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)は7月、米陸軍感染症医療研究所に対し、安全保障ラボからの排水を浄化する十分なシステムを有していないという理由で、研究に関する「停止命令(cease and desist order)」を発布した。CDCは、安全保障上の理由から本決定に関する情報を公表していない。同研究所は、軍または公衆衛生を脅かすウィルスや毒を研究するバイオ防衛センターである。​ ​ New York Times “Deadly Germ Research Is Shut Down at Army Lab Over Safety Concerns” (8/5/19) ​

カリフォルニア州大気資源委員会、クリーンなオフロード輸送車両への新たなインセンティブ・プログラムを発表​

​カリフォルニア州大気資源委員会(California Air Resources Board: CARB)は8月5日、ゼロ排出のオフロード輸送技術の購入と使用を加速させることを目指して4,000万ドルの新たなプログラムを立ち上げると発表した。この新プログラム「クリーンなオフロード機器バウチャー・インセンティブ・プロジェクト(Clean Off-Road Equipment Voucher Incentive Project: CORE)」は、より高額であるクリーンなゼロ排出機器(ターミナル・トラクター、輸送冷蔵ユニット、貨物取扱機器)の購入者が、その費用を相殺する資金を受領するバウチャー・プロセスである。COREは、カリフォルニア州内で人気の高い「ハイブリッド及びゼロ排出のトラック及びバス・バウチャー・インセンティブ・プロジェクト(Hybrid and Zero-Emission Truck and Bus Voucher Incentive Project)」に基づいて創設された。COREによる割引を利用するには、COREが承認するディーラーと協力し、適切な機器を選択する。その後、購入者は販売時点で割引を受けることができる。​ ​ California Air Resources Board “California Air Resources Board announces new incentive program for clean off-road freight and cargo handling equipment, vehicles” (8/5/19) ​

運輸省、先端バス技術の拡大を目的として全国のプロジェクトに8,500万ドルのグラントを発表​

運輸省(Department of Transportation)連邦輸送局(Federal Transit Administration: FTA)は7月26日、先端駆動技術を使用する輸送バス及びインフラの導入に資金を提供する「低もしくはゼロ排出グラント・プログラム(Low- or No-Emission (Low-No) Grant program)」を通じて、全国38件(38州)のプロジェクトに合計8,490万ドルを提供すると発表した。「これらのグラントは、全国のコミュニティが次世代バス技術を活用して輸送システムを強化することを支援する」と、イレーン・チャオ運輸長官(Elaine L. Chao)は述べる。同プログラムの下、受益資格のあるプロジェクトには、現代的な効率技術によって駆動するバスの購入もしくはリースが含まれる(一例として、水素燃料電池、バッテリー式電気エンジン、充電スタンドのインフラ投資)。​ ​ Federal Transit Administration “U.S. Department of Transportation Announces $85 Million in Grants for Projects Nationwide to Expand Advanced Bus Technologies” (7/26/19) ​

オハイオ州知事、論争的な原子力補助金法案に署名

オハイオ州の下院議会は7月23日、州北部にある2つの原子力発電所のために利用者支払いによる11億ドルの補助金を創出する法案を可決した(同法案HB6は同日に知事の署名を受けて法制化された)。この2つの原子炉を所有するファースト・エネルギー・ソリューションズ社(FirstEnergy Solutions)は、2021年4月から平均年間1億5,000万ドルの補助金を受け取ることになり、それは2027年まで続く。また、同法案により、2つの大型石炭火力発電所を運営するオハイオ・バレー電力会社(Ohio Valley Electric Corp.)にも、利用者支払いによる新たな補助金(年間約5,000万ドル)が提供されることになる。原子力推進派は、「今回の可決は、ニュージャージー州やニューヨーク州などでの支援と共鳴するものであり、炭素フリーの原子力エネルギーが炭素排出削減で担う主要な役割を確認するものである」と称賛するが、反対派は、「高費用の企業救済措置を阻止し、オハイオ州を再びクリーンエネルギーのリーダーにするために、住民投票を含めた様々な選択肢を検討する」と述べている。​ ​ Utility Dive “Ohio Gov DeWine signs controversial nuke subsidy bill” (7/23/19) ​

国連報告:最も革新的な国はスイス​

世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization: WIPO)は7月24日、「グローバル・イノベーション指数(Global Innovation Index: GII)」報告を行った。それによれば、最も革新的な国はスイスで、次いでスウェーデン、米国、オランダ、英国となっている。最も順位を上げた国(順位を5つ上げて52位)はインドであった。WIPOによる同年間指数報告は今年で12回目。報告によれば、今年は世界的な景気鈍化がみられたものの、イノベーションは活発に行われており、特にアジアで際立っている。ただし、貿易の混乱と保護主義によりイノベーションはリスクにさらされているという。また今年の報告の特別テーマとして、今後十年間の医療イノベーションの概況分析が行われている。​ ​ UN News “Switzerland ranked as most innovative country in new UN report” (7/24/19) ​

米国の都市は、クリーンエネルギー努力を強化しつつも、気候目標を達成するペースにある都市はほとんどなし​

非営利組織の「エネルギー効率経済のための米国評議会(American Council for an Energy Efficient Economy: ACESS)が7月24日に発表した「2019年都市のクリーンエネルギー・スコアカード(2019 City Clean Energy Scorecard)」によれば、米国の都市はクリーンエネルギーの取り組みを強化しており、特に建造物向けの省エネ規則の強化などが注目されるが、地域社会全体の気候目標を達成する軌道上にあるとみられる都市はほとんどない。さらには、調査対象となった75都市の3分の1(27都市)は、温室効果ガスの削減目標を設定していない。50以上の指標を基に都市を順位付けした同スコアカードによれば、1位は前回同様ボストン市で、100点満点中77.5点となっており、次いで、サンフランシスコ、シアトル、ミネアポリス、ワシントンDCとなっている。​ ​ American Council for an Energy Efficient Economy “US Cities Boost Clean Energy Efforts but Few on Track to Meet Climate Goals” (7/24/19) ​

女性が所有する企業は増加傾向ながら、売上と雇用者数で依然遅れ

2件の報告書によれば、女性が所有する企業は近年大幅に増加しているものの、これらの企業の売上と雇用者数を引き上げるために公平な場を作るには、更に多くの取り組みを行う必要がある。アメリカン・エクスプレス社(American Express)による「2018年 女性所有企業の現状報告(2018 State of Women-Owned Business Report)」によれば、2018年に女性が所有する企業は1,230万件で、1972年の30倍以上となっている。ただし、女性が所有する企業は近年大幅に増加しているものの、雇用者数と売上が占める割合はほんの数パーセンテージ・ポイントしか増加していないという。また、世界50都市を対象に、「イノベーションとアントレプレナーのハブ(既存、新興)及び地域的多様性の評判」に基づいてランク付けしたデル・テクノロジーズ社(Dell Technologies)の「2019年女性アントレプレナー都市指数(2019 Women Entrepreneur Cities Index)」によれば、1位はサンフランシスコ・エリアで、次いでニューヨークとなっている。本指数の最大得点が100点である中、サンフランシスコ・ベイ・エリアの点はわずか63.7であったことから、「この数値は、女性に平等の場をもたらすためにはまだ為すべきことが数多くあることを示している」と報告書では結論づけている。​ ​ SSTi “Women-owned businesses on the rise, but still lag in revenue, employee totals” (8/1/19) ​

2018年エンジェル投資報告発表​

エンジェル・リソース研究所(Angel Resource Institute)は、2018年のエンジェル投資に関する年間報告書「HALO報告(HALO Report)」を発表した。HALO報告は、エンジェル投資(年間2,500件以上)の傾向をまとめたもので、2018年の分析では取引規模の上限が変更されたことから、前年との単純な比較はできないが、業界セクターの指向、取引構造、価値及び投資サイズ、投資の種類、投資の地理的な特徴、取引段階別の最高経営責任者(CEO)の性別と民族性などに関するデータが、各地域の特徴を示す形で記載されている。​ ​ SSTi “2018 Halo Report released” (8/1/19) ​