Category:法案
米上院、軍のバイオ燃料プログラムを復活
議会上院は11月29日、国防承認法案(National Defense Authorization Act: NDAA)の審議において、米軍によるバイオ燃料精製所の建設を禁止する文面を削除することを可決した。上院は28日にも、国防総省(Department of Defense)におけるバイオ燃料購入を制限した別の提案を阻止している。いずれの制限も、今年初めに委員会によってNDAAに付け加えられていたものであった。上院の投票結果はバイオ燃料支持派にとっては朗報であるが、大統領はNDAAにおける幾つかの条項(バイオ燃料を制限する条項など)を批判していることなどから、同法案の行方は不明となっている。 Science Insider “U.S. Senate Restores Military Biofuels Programs” (11/30/12)
下院、大学院修了留学生に永住ビザを与える法案を可決
議会下院は11月30日、米国研究大学において科学・技術・工学・数学(STEM)分野で高度な学位を取得した外国人卒業生を対象に、最高5万5,000人分の永住ビザを配分することを規定した法案「STEM雇用法案(STEM Jobs Act)」を可決した。投票結果は245対139で、下院共和党のほぼ全議員と27名の民主党議員が支持した。STEM雇用法案は、従来の「移民多様化ビザ・プログラム」(年間5万5,000人に永住ビザを提供する)を廃止し、高度な学位を有する外国人卒業生を対象とした特別なビザ枠を設定するという内容である。下院民主党議員の多くと大統領府は、STEM向けのビザ拡大は支持するが、そのために移民多様化ビザ・プログラムを廃止することには反対している。同法案が民主党主導の上院で取り上げられる見込みはなく、今後の更なる進展はないとみられる。 The Chronicle “House Passes Visa Bill for Foreign Graduates, Over Democrats’ Objections” (11/30/12)
シリコンバレー、2013年にスタートアップ・ビザ法案の復活を期待
グーグル社(Google)、マイクロソフト社(Microsoft)、フェイスブック社(Facebook)などのテクノロジー企業は、「スタートアップ2.0法(Startup Act 2.0)」として知られる移民改革法案が、オバマ政権2期目において進展することを期待している。スタートアップ2.0法は、「米国で教育を受け、科学・技術・数学関連の分野で修士或いは博士号を取得した外国人(最高5万人)に米国内に引き続き滞在できるビザを提供する」といった内容で、民主、共和両党の議員の支持を得ているものの、移民制限を支持する団体などや同法案に反対する議員などから強い反対を受け、議会での審議が行き詰っている。 Cnet “Silicon Valley hopes to reboot startup visas in 2013” (11/8/12)
STEM分野で高度な学位を取得した外国人学生に永住ビザを提供する法案が頓挫
米国大学で科学技術分野の高度な学位を取得した外国人学生に、雇用に基づく永住ビザ(通称グリーンカード)を提供することを定めた法案を巡り、下院で9月20日、本会議での早期採決に持ち込むための投票が行われた。しかし規定の3分の2を獲得できず、法案は頓挫した。この法案(H.R. 6429)は、ラマー・スミス下院議員(Lamar Smith、テキサス州選出共和党)によるもので、抽選によって年間5万人に永住ビザを提供する既存のプログラムを廃止し、新たなビザ分類を創設して、STEM分野で高度な学位を取得した外国人学生を対象に、年間最高5万5,000人に永住ビザを提供するというものである。高度な学位取得者が米国経済を押し上げるという点は総意となっているものの、多くの民主党議員は多様性に基づく既存プログラムを廃止することに反対している。 Science Insider “STEM Visa Bill Falls Short in U.S. House” (9/20/12)
風力エネルギー業界向け税控除の延長法案が進展
ソリンドラ社(Solyndra)が昨年9月に破綻して以来、共和党は太陽光熱や風力、バイオ燃料に対する助成を非難してきたが、上院金融委員会(Senate Finance Committee)は8月2日、風力エネルギー業界向けの生産税控除(production tax credit:本年末で失効予定)を2013年末まで1年間延長する法案を可決した。民主党議員に加え、数名の共和党議員が支持票を投じた。本法案は、夏季休暇明けに上院本会議で審議される見通しであるが、下院で同様法案が取り上げられるかどうかは不明となっている。風力エネルギー業界は、生産税控除の延長法案が委員会で可決されたことに、まずは安堵している。共和党は同税控除に反対を表明しているが、実際には風力発電は民主党の選挙区よりも共和党の選挙区においてより一般的となっている。 New York Times “Amid a Political Calm, a Tax Break for the Wind Industry Advances” (8/2/12)
超党派的取り組みにより、雇用創出法案発表
上院のジェリー・モラン議員(Jerry Moran、カンザス州選出共和党)、マーク・ワーナー議員(バージニア州選出民主党)、マルコ・ルビオ議員(Marco Rubio、フロリダ州選出共和党)、クリス・クーンズ議員(Chris Coons、デラウェア州選出民主党)の4議員は5月22日、新規ビジネスの創出及び成長を通じて経済を活性化させることを狙いとした超党派法案、「スタートアップ法2.0(Startup Act 2.0)」を発表した。同法案は、モラン議員とワーナー議員が2011年12月に提出したスタートアップ法(Startup Act)と、ルビオ議員とクーンズ議員が2011年11月に提出したAGREE法に基づいた内容となっている。スタートアップ2.0法案では、米国で教育を受け起業精神を持つ移民が米国に留まり、その才能やアイデアを米国の経済や雇用創出に貢献できるよう機会を作る他、企業の雇用創出・拡大における規制的障害の緩和策、ベンチャー企業への投資を奨励する税制改革などが含まれている。法案の原則の多くは、ユーイング・マリオン・カウフマン財団(Ewing Marion Kauffman Foundation)の研究や分析に基づくもので、オバマ大統領の雇用・競争力評議会(President’s Council on Jobs and Competitiveness)の支持を受けている。 Jerry Moran “Sens. Moran, Warner, Rubio and Coons Offer Bipartisan Job Creation Plan” (5/22/12)
オバマ大統領、起業活性化法(JOBS)に署名
オバマ大統領は4月5日、起業支援を目的とした「起業活性化法(Jumpstart Our Business Startups (JOBS) Act)」に署名した。同法は起業奨励や中小企業支援を目的とした大統領の提案を超党派努力で法制化したものである。起業活性化法の柱は資本へのアクセス強化で、具体的には、①中小企業によるクラウドファンディング(crowdfunding)の合法化(スタートアップ企業や中小企業はウェブベースのプラットフォームを通じて年間最高100万ドルを小規模投資家から調達することが可能となる)、②ミニ公募の拡大(証券取引委員会(Securities and Exchange Commission: SEC)の規制免除措置(Regulation A)の対象となる公募発行額の上限を500万ドルから5,000万ドルへ引き上げ)、③新規株式公開(IPO)の容易化(一定の条件を満たす中小企業は、IPO後、内部統制や会計規則の適用を最長5年まで先送りすることが可能になる)、が実施される。企業活性化法にあわせて大統領は、財務省(Department of Treasury)、中小企業庁(Small Business Administration: SBA)、司法省(Department of Justice)に対し、同法の実施状況を十分に監視するよう指示した。 White House “President Obama To Sign Jumpstart Our Business Startups (JOBS) Act” (4/5/12)
米国製造業同盟が連邦インフラ事業からの中国排除に向け運動を開始
連邦議会が経済の活性化と雇用創出につながることを期待して輸送歳出法案(2年間で1,090億ドル)の審議を進める中、米国製造業同盟(Alliance for American Manufacturing: AAM)は3月26日、連邦政府による大型インフラ事業から中国企業を排除することを狙いとした運動、「米国製とすべき(Should Be made in America)」を開始した。AAMはまず、カリフォルニア州のサンフランシスコとオークランドをつなぐベイブリッジ(Bay Bridge)で数千トンの中国製鉄鋼が使用されていることを非難する大規模広告を橋の両端に掲げるなどした。AAMは、「中国は米国と同様の市場アクセスを提供していない」と批判しており、AAMのエグゼクティブ・ディレクターであるスコット・ポール氏(Scott Paul)は、「中国は世界貿易機関(World Trade Organization: WTO)による政府調達合意(Government Procurement Agreement)に署名していないことから、米国はインフラ事業から中国供給業者を排除する自由がある」と述べている。 Industry Week “Alliance for American Manufacturing: Keep China Out of U.S. Infrastructure Projects” (3/27/12)
共和党議員、エネルギー省とEPAを統合する法案を提出
下院のマーシャ・ブラックバーン議員(Marsha Blackburn、テネシー州選出共和党)は3月下旬、エネルギー省と環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)を統合して一つの省とする法案を提出した。過去には2011年に、リチャード・バー上院議員(Richard Burr、ノースカロライナ州選出共和党)が同様の法案を提出したことがある。ブラックバーン議員による法案は、両機関における重複を削減することを狙いとしており、同議員は、連邦業務の数十億ドルに上る重複を指摘した政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)の最近の報告書を指摘している。ブラックバーン議員は、「両機関を統合することで、次年度だけで30億ドル以上を節約できる」としている。 Government Executive “GOP lawmaker looks to merge Energy and EPA” (3/26/12)
下院、中国の国内産業保護措置に対応する法案を可決
下院は3月6日、中国やベトナム政府の助成を受けた製品に対して米国政府が関税を課すことができるとする法案を370対39で可決した。上院は同法案を5日に可決しており、オバマ大統領はこれに署名する見込みである。この法案は、昨年12月に控訴裁判所が「商務省(Department of Commerce)は『非市場経済国』からの製品に相殺関税或いは反助成関税を課す権限を有していない」と裁定したことを受けての立法措置で、オバマ政権がこの超党派法案の作成に支援を提供していた。 New York Times “House Passes Bill to Address China Subsidy” (3/6/12)