Category:法案
カリフォルニア州で無人走行車に関する法案が提出される
カリフォルニア州のアレックス・パディーラ上院議員(Alex Padilla、パコイマ選出民主党議員)は2月下旬、州内でいわゆる「無人走行車(autonomous vehicles)」の試験及び運行を行うためのガイドライン確立に向けた法案(SB1298)を提出した。グーグル社(Google)やカリフォルニア工科大学(California Institute of Technology: Caltech)などは、レーダーやビデオカメラ、レーザーを使って走行する無人走行車の開発に取り組んでいる。グーグル社は、「最終的に、コンピュータ制御による自動車走行は、眠気に襲われたり注意散漫になったりする人間の走行よりも安全なものとなるであろう」と述べており、パディーラ議員もこれに賛同している。無人走行車については、ネバダ州が6月にこれを法制化した最初の州となっており、カリフォルニア州の他には、アリゾナ、フロリダ、ハワイ、オクラホマの各州が検討している。 Los Angeles Times “Self-driving cars: Bill would set rules for a new automotive era” (2/29/12)
連邦研究への公的アクセス義務付け禁止法案が廃案
連邦政府機関が、連邦助成研究に公的アクセスを義務付けることを禁止した下院法案「研究業務法案(Research Works Act)」(HR 3699)の共同草案者であるダレル・イッサ議員(Darrell Issa、カリフォルニア州選出共和党)とキャロリン・マロニー議員(Carolyn Maloney、ニューヨーク州選出民主党)は2月27日、同法案をこれ以上推進しないことを発表した。その数時間前に、論争的な同法案に支持を表明していた科学出版大手のエルセビア社(Elsevier)は法案への支持撤回を表明している。法案に反対し、オープン・アクセスを推進してきた人々は、「学者によるエルセビア・ボイコット運動が高まってきたことが、出版社の態度を変えることにつながった」と賞賛した。これに対しエルセビア社は、「法案への支持撤回は、エルセビア社と関係を持つ学者達のフィードバックを受けてのもの」とし、「この分野での政府の義務付けには反対し続けるが、研究業務法案そのものへの支持からは撤退する。これが今後、指摘されている懸念に対処し、研究助成機関とのより生産的な環境造りにつながることを期待する」との声明を出した。 The Chronicle “Legislation to Bar Public-Access Requirement on Federal Research Is Dead” (2/27/12)
FAA再承認法案可決、NextGen移行に弾み
上院は2月6日、連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)の承認法案(4年間で630億ドル)を通過させた。これによりFAAは2015年まで連邦航空プログラムを更新・延長することが可能になる。下院は3日に同法案を可決しており、オバマ大統領も法案に署名する見込みである。FAAは、承認法が2007年に失効して以来、23回にわたる暫定予算措置によりその活動を継続してきた。今回可決された再承認法案により、空港建設や拡大、無人飛行の利用拡大などが行われる他、「NextGen」と呼ばれるGPS衛星ナビゲーション技術への移行がスピードアップされる。一方で、同法案には新労組結成のための条件が厳格化され、乗客保護条項が盛り込まれていないことなどから、労働関係者や一部の民主党議員から批判が寄せられている。 New York Times “Bill Financing F.A.A. Passes, Ending Years of Stopgap Steps” (2/6/12)
スタートアップ・アメリカ・イニシアチブの立ち上げ1周年に際し、オバマ大統領がスタートアップ・アメリカ立法議題を議会へ送付
大統領府によるスタートアップ・アメリカ・イニシアチブ(Startup America Initiative)とこれに呼応した民間部門によるスタートアップ・アメリカ・パートナーシップ(Startup America Partnership)の誕生から1年を迎えた1月31日、オバマ大統領は減税や資本へのアクセス強化を盛り込んだスタートアップ・アメリカ立法議題(Startup America Legislative Agenda)を議会へ送付した。同議題には、中小企業向けの減税策(4件)や資本へのアクセス強化支援策(4件)、移民ビザの未処理問題への対応策(1件)が盛り込まれている。この他、国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)が外国生まれのアントレプレナーや高技能を有する移民が米国で次世代企業を起業できるよう取り組みを行うなど、政権によるスタートアップ支援のためのコミットメントが複数発表された。 White House “On One-Year Anniversary of Startup America Initiative President Obama Sends Startup America Legislative Agenda to Congress” (1/31/12)
下院委員会、連邦助成を受けた研究結果への公的アクセス方針を阻止する法案を提出
下院監督・政府改革委員会(House Committee on Oversight and Government Reform)のダレル・アイサ委員長(Darrel Issa、カリフォルニア州選出共和党)は先月、全ての連邦機関を対象に、連邦助成によって行われた研究の結果(ピアレビュー誌あるいは編集後の記事)をインターネット上で掲載するよう義務付ける方針を禁止する法案(H.R. 3699)を提出し、議論を呼んでいる。連邦助成を受けた研究結果への公的アクセス強化推進を続けるカリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)の生物学者マイケル・エイセン氏はニューヨーク・タイムス紙(New York Times)に論説を寄稿し、「この法案が可決されたら、連邦助成を受けた研究の結果を読むために、多くの米国民は毎回10~30ドルの費用を払わなくてはいけなくなる。国民は既にその研究の費用を負担しているのに、新たな負担が増えることになる」と主張している。 ScienceInsider “Bill Blocking NIH Public Access Policy Draws Fire” (1/11/12)
下院委員会、ピアレビュー実施者の情報開示を義務付ける法案を可決
下院の監督政府改革委員会(House Committee on Oversight and Government Reform)は、ピアレビュー実施者の情報開示などを義務付けた法案「2011年グラント改革および新透明性法(Grant Reform and New Transparency Act of 2011: GRANT)(H.R. 3433)を11月17日、可決した。同法案は、技術・情報政策・政府間関係・調達改革小委員会(Subcommittee on Technology, Information Policy, Intergovernmental Relations and Procurement Reform)のジェームス・ランクフォード委員長(James Lankford、オクラホマ州選出共和党)が11月16日により提出されていたものである。同法案では、①行政管理予算局(Office of Management and Budget:OMB)が、連邦グラント公募情報を掲載するウェブサイトを向上すること、②グラントプログラムのピアレビューを実施した者は氏名、肩書き、雇用主に関する情報を開示すること、などが義務付けられている。 American Institute of Physics “House Committee Passes Bill Requiring Disclosure of Peer Reviewers” (12/2/11)
上院、韓国・コロンビア・パナマとの貿易協定法案を承認
上院は10月11日、韓国、コロンビア、パナマの3国との貿易協定(FTA)法案を通過させた。この協定により、米国貿易収入は130億ドル増える予定で、国内の農家や製造業者の輸出量の増大につながることが期待されている。下院少数党院内幹事のステニー・ホイヤー下院議員(Steny Hoyer、メリーランド州選出民主党)や、上院少数党院内総務のミッチ・マコネル上院議員(Mitch McConnell、ケンタッキー州選出共和党)といった主力議員は、これら協定法案は下院においても超党派支援を受けて成立すると述べている。 Reuters “Official Senate panel approves long-delayed trade deals” (10/11/11)
上院、対中制裁法案を可決
上院本会議は10月11日、対中制裁法案を賛成多数(賛成63票、反対35票)で可決したが、同法案の法制化に消極的な共和党が制する下院では、法案が成立する可能性は極めて低いと見られている。同法案は中国による人民元の通貨操作により、不利益を被る米国企業・産業への救済策として提案されたが、法案反対派からは、中国に拠点を置く米企業が報復に合い、最悪の場合貿易戦争を引き起こす可能性が指摘されている。オバマ大統領は通貨操作に関して中国を強く批判する一方で、通商問題への影響を懸念している。 The Wall Street Journal “Lawmakers Pass Bill Targeting China Yuan Policy” (10/12/11)
オバマ大統領提案の雇用法案は、共和党の反対により上院でつまづく見込み
オバマ大統領が提案した雇用法案は、景気刺激支出および裕福層への追加課税に反対する共和党により、上院でつまづく可能性が高い。4,470億ドルの同法案には、労働者および企業への給与税減税と、道路や校舎の修復、その他のインフラ整備、失業者支援、地方政府支援などが盛り込まれている。雇用法案の一部の要素はオバマ大統領による2009年の景気対策措置と今年実施された社会保障給与税減税の再現であるが、従来の景気対策法とは異なり、雇用法案の資金は高額所得者への追加課税によって調達される。共和党は、「2009年の景気対策措置は高額費用を伴った失敗であり、雇用法案はそれと同様である」と反対している。下院の共和党指導部は、雇用法案を本会議で取り上げないとしている。上院でも複数の議員が来年の再選が待ち受けていることから、圧倒的支持を得られるかどうかは不明となっている。 Washington Post “Obama jobs bill likely to die in Senate due to GOP opposition to millionaires’ tax, stimulus” (10/11/11)
下院、EPA規則から米国事業と雇用を守るという名目での法案を可決
下院は10月6日、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)による新規則「セメントMACT規則(cement MACT rules)」を矯正する法案、「セメント業界規制救済法(Cement Sector Regulatory Relief Act)」(H.R. 2681)を262対161で可決した。セメントMACT規則を遵守するには広範な工場閉鎖および数千人の雇用喪失が予測されており、下院法案では、多くの犠牲を伴う同規制の修正策として、EPAに実現可能な基準とタイムラインを提案するよう指示している。 House Energy & Commerce Committee “House Approves Bipartisan Legislation to Save Jobs and Protect American Businesses from Excessive Regulation” (10/6/11)