メアリー・グッド氏が逝去(88歳)​

米国化学会(American Chemical Society: ACS)で、女性として二人目となる会長を務めた(1987年)メアリー・グッド氏(Mary L. Good)が11月20日、アーカンソー州リトル・ロックで亡くなった。88歳であった。グッド氏は、ACSの理事会(Board of Directors)に女性として初めて選出され、1978年と1980年には理事長を務めた。また、ACSのプリーストリー賞(Priestley Medal)を受賞(1997年)した初の女性、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の理事長を務めた初の女性であり、米国化学技術研究同盟(Alliance for Science & Technology Research in America)の創立会長であった。クリントン元大統領の下、商務省(Department of Commerce)の次官を務めた経験もある。​ ​ c&en “Mary L. Good dies at age 88” (11/22/19) ​

カリフォルニア州、トランプ政権側に付いたGM、クライスラー、トヨタの車を購入しないと発表​

カリフォルニア州は11月18日、「2020年1月以降は、カリフォルニア州大気資源委員会(California Air Resources Board: CARB)が自動車向けの厳格な温室効果ガス排出基準を設定する権限を認める自動車メーカーの自動車のみを購入する」と発表し、「より厳しい排出削減目標にコミットする自動車メーカーとのみ取引をする」と誓約した。別件で、カリフォルニア州は、「セダン車について、自動車メーカーに関係なく、内燃エンジンのみを動力とする車は今後購入しない。プラグイン式電気自動車もしくはハイブリッド型のセダンを購入する(一部の例外あり)」ともしている。トランプ政権及び環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は現在、カリフォルニア州及び同州を追従する13州を相手取り、より厳しい排出規則を設定する権利をはく奪しようとしている。ゼネラル・モーターズ(GM)、フィアット・クライスラー(Fiat Chrysler)、トヨタ、日産といった自動車メーカーは、連邦訴訟に介入し、「排出及び走行規則は全国で単一のものとすべきである」と主張している。 ​ CNN “California won’t buy cars from GM, Chrysler or Toyota because they sided with Trump over emission” (11/19/19) ​

NIST、スマートグリッドやIoTの研究に技術支援を提供する組織に600万ドルを提供へ ​

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、スマート・シティやモノのインターネット(IoT)など、NISTによるサイバー・フィジカル・システムの取り組みに様々な支援を提供する組織を対象とした契約を構築中である。NISTが11月21日に発表した提案の要請(request for proposal)によれば、未確定納期かつ未確定数量(indefinite-delivery, indefinite-quantity: IDIQ)の契約に5年間で最高600万ドルが提供される。NISTが支援を模索している技術分野には、①パブコメ・プロセスへの技術支援、②様々な技術委員会や作業部会に出席できる専門家、③プログラム管理支援、などが含まれる。​ ​ Nextgov “NIST Is Offering $6M For Technical Help With Its Smart Grid, IoT Research” (11/22/19) ​

エネルギー省、AIを使ったデータセンターの効率化向上に着目​

ヒューレット・パッカード・エンタープライズ社(Hewlett Packard Enterprises)は、エネルギー省(Department of Energy)傘下の国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)と共に、エクサスケール時代のデータセンターの運営の効率強化につながる人工知能(AI)及び機械学習(ML)の技術開発で協力する「AIOps(artificial intelligence for IT operations)」プロジェクトを発表した。効率性強化の対象には、対応力とエネルギー消費も含まれる。本プロジェクトは、NRELのエネルギー・システム統合施設(Energy Systems Integration Facility: ESIF)の高性能コンピューティング・データセンター(HPC Data Center)の電力・冷却化システムに、モニタリングと予測分析を導入することを目的とした3年間の共同プロジェクトの一部である。本プロジェクトではまた、データセンターにおける将来の水及びエネルギーの消費にも対処する計画である。​ ​ Environment +Energy Leader “DOE Turns to Artificial Intelligence to Improve Data Center Efficiency” (11/25/19) ​

DARPA、最高のパフォーマンスと対応力につながる生物学的回路の解読を支援

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)が2019年1月に発表した「生物学的才能の測定(Measuring Biological Aptitude: MBA))プログラムは、兵士がどのようにして自身の生物学的システムの可能性にアクセスし、様々な軍事的特性で最高の結果を達成できるかという点に重点を置き、こうしたシステムのリアルタイム測定がどのように兵士の最大限のパフォーマンスを引き出すかについて詳細な理解を得ることを狙いとしている。MBAプログラムが成功すれば、国防総省(Department of Defense)にとっては、軍事面の準備体制を強化・維持し、ミッションの効率性を押し上げ、ミッション後の回復をスピードアップし、高度な特別任務を担当する適格な人材の不足を緩和する方法の一助となると期待されている。今般、DARPAはMBAプログラムの下、GEリサーチ(GE Research)社、ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)、ヒューマン・マシン・コグニション研究所(Institute for Human Machine Cognition: IHMC)の3チームを選出した。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “Researchers Set to Decode Biological Circuitry That Drives Peak Performance and Resilience” (11/22/19) ​ ​

エネルギー省、高エネルギー物理学研究に1億ドルを提供へ​

エネルギー省(Department of Energy)は11月22日、高エネルギー物理学の新たな実験及び理論的研究に、今後4年間で1億ドルを提供する計画を発表した。研究は、宇宙の最も基本的なレベルの知識を進展させる努力の一環として、ヒッグス粒子、ニュートリノ、暗黒物質、暗黒エネルギーといったトピックを中心とする見込みである。​ ​ Department of Energy “DOE to Provide $100 Million for High Energy Physics Research” (11/22/19) ​

国防総省によるプロトタイプ・プロジェクト用「代替契約(OT)」の利用が増加​

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、「国防調達:国防総省によるプロトタイプ・プロジェクトへの『代替契約』の利用は増加(Defense Acquisitions: DOD’s Use of Other Transactions for Prototype Projects Has Increased)」と題する報告書を発表した。国防総省(Department of Defense)は、同省とこれまで契約を行ってこなかったイノベーティブな企業を引き付けるために、「代替契約(other transaction:OT)」と呼ばれる柔軟な契約を使用することができる。OTは、連邦契約法及び要件の一部の対象外となる。GAOの調べによれば、国防総省がプロトタイプ・プロジェクトにOTを使用するケースは2016年以来急増しており、これらの契約の88%が国防総省が通常取引をしない企業となっている。そしてGAOが精査した11件のうち、2件は契約締結の前に適切な担当官による精査が行われていなかった。こうした問題に対して国防総省は、内部管理の強化とガイダンスを向上させることを計画している。​ ​ Government Accountability Office “Defense Acquisitions: DOD’s Use of Other Transactions for Prototype Projects Has Increased” (11/22/19) ​

気候対応力:優先的プロジェクトのための戦略的投資手法が効果的

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、「気候対応力:優先的プロジェクトのための戦略的投資手法が連邦資源充当の一助になり得る(Climate Resilience: A strategic Investment Approach for High-Priority Projects Could Help Target Federal Resources)」と題する報告書を発表した。2018年だけで、米国内で数十億ドルの被害をもたらす大規模気象・気候災害が14件発生し、その合計被害額は少なくとも910億ドルとなった。地域社会による危険要素(海面の上昇など)への対策を支援することを目的とした気候対応力プロジェクトは、将来のコストを削減できる可能性がある。連邦政府はこうしたプロジェクトに場当たり的な投資を行っているが、影響力の高いプロジェクトを優先付けするための戦略を有していない。GAOは、議会に、こうしたプロジェクトの特定及び優先付けを行う連邦事業体を設立することを検討するよう勧告している。​ ​ Government Accountability Office “Climate Resilience: A Strategic Investment Approach for High-Priority Projects Could Help Target Federal Resources” (11/22/19) ​

カーネギー・メロン大学、オープンアクセス論文に関しエルセビア社と新形態の契約を締結​

カーネギー・メロン大学(Carnegie Mellon University)とエルセビア社(Elsevier)は11月17日、エルセビア社のサービス(研究論文の閲覧と出版)への支払い方法に大きな変化をもたらす新たな契約を発表した。この契約によると、同大学は、エルセビア社の有料コンテンツのカタログへのアクセスと、オープンアクセス論文のエルセビア社出版の専門誌への掲載について、個別の料金を支払うのではなく、双方を利用できる一つのフラット・フィー(単一料金)を支払うことになる。これにより、2020年1月1日から、エルセビア社の専門誌において論文を発表する主任研究者全ては、自身の研究への公共アクセスをすぐに認めるかどうかの選択肢を得ることになる(追加の費用は発生しない)。こうした「閲覧と出版」がセットになった契約は、米国大学としては初めてで、約一年に及ぶ交渉の成果である。エルセビア社は今年初めにノルウェーの研究機関コンソーシアムと同様の契約を結んでいる。金銭的な詳細は明らかになっていない。​ ​ Inside Higher ED “A New Kind of ‘Big Deal’ for Elsevier” (11/22/19) ​

チップスケールの集積フォトニクスを備えた未来の光マイクロシステム​

レーザーは、光通信から遠隔検知、製造、医薬と幅広い分野で必須となっており、様々なフォトニクス要素を一つのチップにまとめた光集積回路(photonic integrated circuit: PIC)は、レーザーやその他の光システムの工学に変革をもたらし、サイズ/重量/パワーが向上した。しかし、現行のPICSを軍事的に使用するには限界がある。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は光マイクロシステムの発展を阻む障害に対処するため、「ユニバーサル・マイクロスケールの光システムのためのレーザー(Lasers for Universal Microscale Optical Systems: LUMOS)」プログラムを開発した。LUMOSは、一つのチップで、効率的な光の利得、高速の変調及び検出、受動性機能損失の削減を実現する、完全かつ高度な能力の集積フォトニクス・プラットフォームの開発に取り組む。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “Powering Future Optical Microsystems with Chip-Scale Integrated Photonics” (11/21/19) ​