国防総省、将来のCOVID-19ワクチンのための薬剤充填済み注射器を可能にする1億3,800万ドル契約を発注​

​国防総省(Department of Defense: DOD)と厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)は5月12日、アピジェクト・システムズ・アメリカ社(ApiJect Systems America)の「プロジェクト・ジャンプスタート(Project Jumpstart)」と「RAPID USA」に合計1億3,800万ドルの契約を発注したと発表した。両イニシアチブは2020年10月から開始され、医療用注射器の国内生産能力を劇的に拡大することが可能となる。本契約は、今年後半から、米国を拠点とする薬剤充填済み注射器の迅速なサプライ・チェーンを創出する「ジャンプスタート」を支援する。成形同時充填(Blow-Fill-Seal: BFS)の無菌プラスチック製造技術を用いて行われ、これは新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の安全かつ実証されたワクチンが有用になった場合に適した技術とされている。また、本契約により、アピジェクト・システムズ・アメリカ社は、米国を拠点とする新規かつ恒久的なBFS施設で薬剤充填済み注射器を製造する「RAPID USA」の始動を加速させることができる。RAPID USAは、2021年に5億本以上の同注射器を生産することを最終的な目標として掲げている。 ​ Department of Defense “DOD Awards $138 Million Contract, Enabling Prefilled Syringes for Future COVID-19 Vaccine” (5/12/20) ​

インディアナ大学-パーデュー大学インディアナポリス校、人工知能に関する研究所を新設​

インディアナ大学-パーデュー大学インディアナポリス校(Indiana University-Purdue University Indianapolis: IUPUI)は、最先端の人工知能(AI)技術、プログラム、応用の開発に統合的手法で取り組む新しい研究所を立ち上げる。新研究所の名称は、総合人工知能研究所(Institute for Integrative Artificial Intelligence)で、豊かな学際的伝統を活用し、AIのための新規かつ革新的な手法及び応用を発見する環境の創出に取り組む。インディアナ大学(IU)におけるAI研究の特徴は、AI専門教員の間の学際的な取り組み及び政府や業界パートナーとの取り組みに基づく「協力」と、IUの世界的な大学ITインフラへのアクセスである。研究所は6月初旬に始動する予定。​ ​ Indiana University “IUPUI launches new institute on artificial intelligence” (4/30/20) ​

連邦政府特別検察官局、追放されたBARDA局長の一時的復職を支持​

先般、ワクチン専門家のリック・ブライト氏(Rick Bright)が厚生省(Department of Health and Human Services:HHS)傘下のバイオメディカル先端研究開発局(Biomedical Advanced Research and Development Authority:BARDA)の局長から突如退任させられた件で、連邦政府の特別検察官局(Office of Special Counsel)は、同氏がコロナウィルス対応で鍵となる監督機関(BARDA)の職から外された際、ブライト氏による内部告発に対する報復措置であったのかどうかを調査する間、同氏を前職に一時的(45日間)に戻すことを勧告している。OSCは、「政権がブライト氏に仕返しをしていたということを確信する合理的な根拠を見つけた」としている。ブライト氏の弁護士は、OSCの勧告が受け入れられ、ブライト氏が復職することを願うと述べた。​ ​ Politico ”Federal watchdog backs reinstating ousted vaccine expert” (5/8/20) ​

内務省、米国で最大のソーラー・プロジェクトを承認(690MWジェミニ・ソーラー及び380MWバッテリー・システム)

​内務省(Department of Interior)及び土地管理局(Bureau of Land Management: BLM)は、米国内で史上最大となるソーラー・プロジェクトを建設及び運営する計画を承認した。デビッド・バーンハート内務長官(David L. Bernhardt)が、ソーラー・パートナーズXI社(Solar Partners Xl, LLC)がラスベガスの30マイル北東部に690メガワット(MW)の太陽光発電施設及び付随施設を建設する「決定の記録(Record of Decision: ROD)」に署名した。ジェミニ・ソーラー・プロジェクト(Gemini Solar Project)は10億ドルと試算され、完成すれば世界で8番目のソーラー発電施設となり、ラスベガス地域で26万戸の電力を賄える発電が期待されている。本プロジェクトにはまた、380MWのソーラー発電式バッテリー・システムの建設も含まれる。​ ​ Green Car Congress “Dept of Interior approves plan for largest solar project in US; 690 MW Gemini Solar with 380 MW battery system” (5/12/20) ​

クリーンエネルギーの需要増に伴い、鉱物生産が急増見込み​

​世界銀行グループ(World Bank Group)は、「気候行動のための鉱物:クリーンエネルギー移行における鉱物強度(Minerals for Climate Action: The Mineral Intensity of the Clean Energy Transition)」と題する報告書を発表した。それによれば、クリーンエネルギー技術の需要増大に応答するため、グラファイト、リチウム、コバルトなどの鉱物の生産は2050年までに約500%増加する可能性があるという。報告書は、気温の上昇を摂氏2度以下に抑えるために必要とされる風力、ソーラー、地熱電力、エネルギー貯蔵を導入するには、30億トン以上の鉱物及び金属が必要になると試算している。報告書はまた、クリーンエネルギー技術によってより多くの鉱物が必要となるが、その生産に伴う炭素排出は化石燃料技術によって排出される温室効果ガスのわずか6%であるとしている。​ ​ World Bank “Mineral Production to Soar as Demand for Clean Energy Increases” (5/11/20) ​

DARPA、量子コンピューティングを進展させるプログラムを立ち上げ

​国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「ノイズがあって中規模の量子機器による最適化(Optimization with Noisy Intermediate-Scale Quantum: ONISQ)」プログラムのフェーズ1に参加する7件の大学及び企業を選出した。フェーズ1は3月に開始され、18か月間行われる。ONISQは、中規模の量子機器と古典的なコンピューティング・システムを組み合わせて、「組み合わせ最適化問題」として知られる一連の困難な問題の解決に取り組むというハイブリッド概念を追求する。選出されたのは、ジョージア工科大学応用研究所(Georgia Tech Applied Research Corporation)、コールドクアンタ社(ColdQuanta, Inc.)、テネシー大学(University of Tennessee)など7大学・社。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Kicks Off Program to Advance Quantum Computing” (5/11/20) ​

米政府、米企業がファーウェイ社と5G標準開発で共同作業することを承認する規則を草案​

情報筋によれば、商務省(Department of Commerce)は、次世代となる5Gネットワークの標準を確立する作業において、米国企業が中国のファーウェイ社(華為技術、Huawei)と共に取り組むことを容認する新たな規則を制定する見込みである。商務省が昨年5月にファーウェイ社を事業者リスト(entity list、いわゆるブラックリスト)に加えたことで、米国企業がどのような技術や情報をファーウェイ社と共有できるのかが不透明になっており、このため、多くの米国企業は標準開発で同社と関与することを停止している。それから約1年が経過した現在、商務省は、米企業がファーウェイ社がメンバーとなっている標準開発機関に参加することを事実上認める規則を草案しているという。規則の草案は商務省で最終的な見直しが行われた後、その他の関連省庁の承認が必要となる。​ ​ Reuters “Exclusive: U.S. drafts rule to allow Huawei and U.S. firms to work together on 5G standards – sources” (5/6/20)

FDA、コロナウィルス検知を目的とした初の抗原検査を承認​

​食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)は5月8日、コロナウィルスの感染の有無を早急に検知する初の抗原検査を承認した。開発したのは、サンディエゴにあるキデル社(QUidel Corporation)で、FDAは同検査に緊急使用許可を付与した。コロナウィルス検査として一般的に利用されているPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査と異なり、抗原診断は検査サンプルのウィルスの断片を短時間で検知する。抗原検査は極めて正確に陽性を検知するが、全ての活動性感染を検知できるわけではなく、PCR検査に比べると偽陰性を示す可能性が高い。また、陽性結果となった場合、より時間はかかるが正確なPCR検査を受けて確認する必要がある。専門家は、新型コロナウィルス感染症のための抗原検査の承認は、医療従事者や公衆衛生当局に大規模かつ早急な検査ツールを提供することになり、検査努力の強化につながると述べている。​ ​ New York Times “F.D.A. Approves First Antigen Test for Detecting the Coronavirus” (5/9/20) ​

合同人工知能センター(JAIC)、予測可能な維持管理イニシアチブへの支援を模索 ​

合同人工知能センター(Joint Artificial Intelligence Center: JAIC)が最近行った「情報の要請(request for information)」によれば、JAICは、「予測可能な維持管理(predictive maintenance)」イニシアチブにおけるデータの収集及びより良い分析への支援を模索している。要請は、JAICが機械修理スケジュールを立てる際の最も効率的な方法の開発に関する複数の課題を指摘した上で、航空機に関するホリスティック(全体的な)歴史的データの収集について業界からのインプットを模索している。これらのデータは、アルゴリズムに組み込まれ、機体をいつ維持管理のために休止させるかをピンポイントで示すことができるようになる。総合的な目標は、軍用機の準備体制強化を目的として、歴史的データ及び人工知能(AI)の収集、維持管理、使用を改良することである。​ ​ Fed Scoop “JAIC seeks help on preventative-maintenance initiative” (5/11/20) ​ ​

アマゾン社、国防総省のJEDI募集改定版について直接抗議​

​国防総省(Department of Defense: DOD)による「合同エンタープライズ国防インフラ(Joint Enterprise Defense Infrastructure: JEDI)」クラウド契約(10年間で最大100億ドル)は昨年10月、マイクロソフト社(Microsoft)が受注したが、アマゾン・ウェブ・サービス社(Amazon Web Services: AWS)はその決定を不服として連邦請求裁判所に提訴し、3月には、DODとマイクロソフト社のクラウド構築を阻止する暫定禁止命令を勝ち取っていた。DODは4月に、JEDI契約の具体的な側面について再検討することを連邦請求裁判所(Court of Federal Claims)に申請し、裁判所はこれを認めた。しかし、AWSは、JEDIクラウド契約の具体的な技術要件の改定について、その「野心的な側面」をDODに直接異議申し立てした。AWSは、「我々は、裁判所が『欠陥がある』と認めた契約判断について、公正かつ客観的な見直しが行われることを望む」と述べている。AWSは、JEDIの具体的な側面について再考したいというDODの動議にも、「DODの要請は、AWSが指摘した6つの技術的間違いが考慮されていない」として、抗議していた。​ Federal Times “Amazon challenges the Pentagon’s revised JEDI solicitation directly to the department” (5/8/20) ​