トランプ政権とチップ・メーカー、半導体の米国内自給を模索​

​コンピューター・チップなど重要技術の生産をアジアに依存していることへの懸念が高まり、トランプ政権と半導体企業は、米国内でチップ生産工場を立ち上げるための展開を模索している。米国内に最先端のチップ工場ができれば、業界の様相は変わり、多くの米国企業が数十年間にわたってアジアへの拡大を続けてきた後の国内回帰となるだろう。米国高官及び企業幹部は、世界のサプライ・チェーンを混乱から防ぐことについて長期的な懸念を持っていたが、今回の新型コロナウィルス感染症のパンデミックにより、その懸念が強調される形となった。政権高官は、特に台湾への依存を懸念している。台湾積体電路製造(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.: TSMC)は、世界最大の契約チップ・メーカーで、最速かつ最先端のチップを製造できる世界で3社の一つである。情報筋の話によれば、トランプ政権の高官は、インテル社(Intel Corp.)及びTSMCとの間で、米国内での工場生産について協議している。また、一部の政府高官は、テキサス州オースチンにあるサムスン電子(Samsung Electronics Co.)のチップ工場が契約製造事業を拡大してより先端のチップを製造できるよう、支援することにも関心を示している。​ ​ Wall Street Journal “Trump and Chip Makers Including Intel Seek Semiconductor Self-Sufficiency” (5/11/20) ​

エネルギー省、エネルギー貯蔵技術開発の研究に600万ドルを提供へ​

​エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー局(Office of Fossil Energy: FE)は、「化石発電のためのたエネルギー貯蔵(Energy Storage for Fossil Power Generation)」と題する資金提供公募(FOA)の下、コスト分担型の研究開発プロジェクトに最高600万ドルの連邦資金を提供すると発表した。エネルギー貯蔵と化石エネルギー資産を組み合わせることで、資産所有者や電力グリッド、消費者に、信頼性と費用面でより良いエネルギー供給、環境的によりクリーンなパフォーマンス、より強力なエネルギー・インフラなど、様々な恩恵がもたらされる。今回のFOAでは、①工学規模のプロトタイプ設計に関する研究、②コンポーネント・レベルの研究開発、③革新的な概念及び技術、の3点が関心のあるエリア(Area of Interest: AOI)として挙げられている。受益プロジェクトの管理は、国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)が行う。​ ​ Department of Energy “U.S. Department of Energy to Provide $6M for Research to Develop Energy Storage Technologies” (5/11/20) ​

コロラド州、更に多くの電気自動車走行を目指す計画を発表 ​

コロラド州エネルギー局(Colorado Energy Office)は4月23日、「2020年電気自動車計画(2020 Electric Vehicle Plan)」の更新版を発表した。中型及び大型自動車の電気化について初めて概説している他、州政府が使用する電気自動車の数を増やすという目標が繰り返されている。同州は2018年に、「2030年までに州内で94万台の普通乗用車の電気自動車(EV)が走行することを目指す」という目標を掲げた。2020年電気自動車計画のその他の部分には、州内の充電スタンドに関する分析が含まれる。しかし、これらの目標は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)問題が発生する前に草案されたものであることから、今後は多くの問題点が伴うことが予想される。石油価格は下落し、コロラド州の予算はCOVID-19を原因とするビジネス閉鎖により分刻みで縮小し続けているようで、州は、2020年電気自動車計画で設定した目標の達成に向け、大きな障害に直面する可能性が高い。​ ​ U.S. News “Colorado Unveils Plan to Get More Electric Vehicles on Roads” (4/25/20) ​

米国科学審議会(NSB)、今後十年間の米国の発見とイノベーションを促進する報告書を発表​

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の政策策定委員会である米国科学審議会(National Science Board: NSB)は5月5日、新たな報告書「ビジョン2030(Vision 2030)」を発表した。報告書は、米国の医療/安全保障/経済繁栄の支えとなる米国の科学工学活動への脅威を特定した上で、「米国が世界的な科学工学のリーダーシップを維持し、学生や研究者、労働者、アントレプレナーに比類なき機会を提供する」というビジョンを提示している。そして、「これらのビジョンの実現には、米国の科学工学のエコシステムにおけるすべての事業体が行動することが求められる」とし、NSBがNSF及びその他の科学工学活動のリーダーと協力して取り組む様々な行動へのコミットを示した。具体的には、①NSFの組織的見直しと変更の勧告、②大学・業界・州関係者を招集し、パートナーシップやNSFの資金提供を受けた研究の移行に関するベストプラクティスや障害の特定、③STEM能力を持つ米国民育成のための新連邦プログラムに関する議会及び政権との関与、④国際協力などの育成を目的としたNSFの戦略及びパートナーシップの開発及び拡大、が含まれる。 ​ National Science Board “Driving the next decade of American discovery and innovation” (5/5/20) ​

トランプ大統領、米国の電力システムを防御する大統領令に署名​

トランプ大統領は5月1日、米国の電力システムをサイバー及びその他の攻撃から防御する大統領令に署名した。これは、いずれ、中国とロシアからの一部の輸入に障壁をもたらす可能性がある。大統領は、米国電力システムへの脅威は国家緊急事態であると宣言し、これによって政府はエネルギー・インフラの調達政策に関するタスク・フォースの設立などの措置を講じることが可能になる。大統領令によって、エネルギー省(Department of Energy)の長官は、その他の高官と協議の上、米国電力システムに妨害のリスクを呈していると判断される敵対国からの電力機器の調達、輸入、移動、導入を禁止することができる。大統領令は、具体的な国名を挙げていないが、先に発表された2019年世界脅威評価(2019 Worldwide Threat Assessment)は、「中国、ロシア、その他の国は米国インフラを偵察するためサイバー技法を使用している」と述べている。​ ​ Reuters “Trump signs order to protect the U.S. electricity system: Energy Department” (5/1/20) ​

運輸省、遠隔ID開発のための技術パートナーを発表​

​運輸省(Department of Transportation: DOT)の連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)は5月5日、将来の遠隔識別(Remote Identification: Remote ID)のサプライヤーとしての要件の確立に取り組む連邦政府を支援する企業として、8社を選出したと発表した。遠隔IDにより、無人航空システム(Unmanned Aircraft Systems: UAS)(通称「ドローン」)が上空を走行中にID及び位置情報を提供できるようになる。今回選出されたのは、エアバス(Airbus)、エアマップ(AIrMap)、アマゾン(Amazon)、インテル(Intel)、ワン・スカイ(One Sky)、スカイワード(Skyward)、Tモバイル(T-Mobile)、ウィング(Wing)の8社。これらの企業は、FAAと協力しながら、他社が遠隔IDに必要とされるアプリケーションを開発するための技術要件の開発に取り組む。また、この技術開発と並行して、遠隔ID規則の策定が行われる。​ ​ Federal Aviation Administration “Press Release – U.S. Department of Transportation Announces Technology Partners for Remote ID Development” (5/5/20) ​

NIH傘下の研究所、GSAのセンター・オブ・エクセレンス・イニシアチブに参加へ

​5月4日、一般調達局(General Services Administration: GSA)が、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の米国国立小児健康・発達研究所(Eunice Kennedy Shriver National Institute of Child Health and Human Development: NICHD)におけるIT整備に協力することが発表された。小児及び妊婦の健康に重点が置かれるという。NICHDは、GSAのセンター・オブ・エクセレンス(Centers of Excellence: CoE)イニシアチブに参加する8番目のパートナーとなる。NICHDは、GSAの技術変革サービス局(Technology Transformation Services office)と協力し、ラボや現場の研究者が使用する重要インフラ、データ、アプリケーションのためのIT現代化戦略ロードマップの開発に取り組む。GSAのCoEイニシアチブには、他に、農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)、住宅都市開発省(Department of Housing and Urban Development)、国防総省(Department of Defense: DOD)の合同人工知能センター(Joint Artificial Intelligence Center: JAIC)などが参加している。​ ​ Fed Scoop “NIH institute latest to join GSA’s Centers of Excellence initiative” (5/4/20) …
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国防総省の合同人工知能センター(JAIC)、AIの開発と試験を目的として技術専門家を募集

​国防総省(Department of Defense)の合同人工知能センター(Joint Artificial Intelligence Center: JAIC)は、人工知能(AI)及びそれを試験するソフトウェアを構築するため、人材を募集している。JAICは4月下旬に、様々なミッション支援活動を援助できる高度に技術的な18~40件の契約業者を募集する件で、情報を模索していると発表した。同じく4月に、様々なAI技術を試験及び評価するためのソフトウェア調達に関するインプットの模索も行った。この募集は、JAICが国防総省のAI政策のハブとなることに加え、独自のAIシステムを開発及び導入することに関心があることを示す。いずれの募集も、現時点では市場調査のみを目的としているものではあるが、JAICが今後どのようにAIを開発していくかを示すものとなっている。​ ​ Fed Scoop “Pentagon’s JAIC on the hunt for technology, technical experts to develop and test AI” (5/4/20) ​

EPA、遺伝子組み換えの蚊の試験に初の認可​

​環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は5月1日、遺伝子組み換えされた蚊をフロリダ州モンロー郡とテキサス州ハリス郡(ヒューストン市)周辺に放出し、蚊が媒介する感染症の拡散を抑制する一助となるかどうかを調べる研究を初めて認可した。英国のバイオテクノロジー企業、オキシテック社(Oxitec Ltd)が、ジカウィルスやその他のウィルスを媒介する蚊として知られているネッタイシマカの遺伝子を組み換えた蚊を放出する実験的使用許可を得た。同社は、放出を行う前に、州及び地方自治体の許可を得なくてはならないが、認められた場合、今夏からフロリダ州モンロー郡で、2021年からはテキサス州ハリス郡で、2年間にわたって試験を行う。同社の発表によれば、遺伝子組み換えされたネッタイシマカは、メスの子孫が生存できない遺伝子を持っており、オスの蚊のみが生存できる。オスの蚊のみが生存できることで、遺伝子が拡散するに従い、蚊の数は減少するとされている。​ ​ Bloomberg Law “EPA Grants First Permit to Test Genetically Modified Mosquitoes” (5/1/20) ​

FDA、抗体検査データを提出するよう命令​ ​

食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)は5月4日、「コロナウィルス抗体検査を販売している企業は、その正確性を証明するデータを10日間以内に提出しなければならない。そうでない場合は、市場からの排除に直面する」と発表した。抗体検査は、その人がコロナウィルスに感染したか否かを検知することを目的として行われているが、検査結果は広範にわたる。FDAは3月中旬から、それらが正確であることを示す証拠がないまま、数十社に検査を販売することを認めた。FDAによる今回の動きは、50名以上の科学者による報告で、14件の抗体検査のうち一貫して信頼性の高い結果をもたらす検査はわずか3件であり、最善の検査にも欠陥があると示されたことを受けてのもの。FDAは、複数の議員やその他の団体から、極めて不正確な検査を拡散させたと非難されている。​ ​ New York Times “F.D.A. Orders Companies to Submit Antibody Test Data” (5/4/20) ​