NCSES、ビジネス部門におけるAIの研究開発/使用/従業員への影響について報告

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の米国科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)は12月17日、「ビジネス部門における人工知能:研究開発、使用、従業員への影響(Artificial Intelligence in the Business Sector: R&D, Use, and Impact on Employees)」と題する資料を発表した。NCSESが国勢調査局(Census Bureau)と提携して行っている「年間企業調査(Annual Business Survey: ABS)」と「ビジネス・エンタープライズ研究開発調査(Business Enterprise Research and Development Survey: BERD)」を基に作成したもので、それによれば、少なくとも1名以上の従業員がいる企業の1%がAIの研究開発(R&D)活動を報告している(2021年)。製造業部門の中でAIのR&D活動の割合が最も高かったサブセクタの一つは、「コンピュータ及びエレクトロニクス製品」(NAICSコード334)で6%であった。非製造業部門でAIのR&D活動の割合が高かったのは、ソフトウェア出版(NAICS5112)(21%)、データ処理/ホスティング/関連サービス(NAICS518)(13%)、出版(NAICS511)(11%)であった。資料はこの他に、企業の規模別で見たAIのR&D活動、雇用主の業態で見たAIの使用、AIの使用が従業員にもたらす影響、について記述している。 National Center for Science and Engineering Statistics “Artificial Intelligence in the Business Sector: R&D, Use, and Impact on Employees” (12/17/24)

学術機関の科学工学研究スペースは2億4,000万平方フィート

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)の発表によれば、2023年度、研究大学の科学工学(S&E)研究スペースは2億4,020万正味割当平方フィート(net assignable square feet: NASF)であった。これは、2021年度から400NASFの増加となる。米国大学は2023年度に1,020億ドルのS&E研究を実施しており、研究スペースはこうした研究を可能にするインフラの重要な要素である。これらのS&E研究スペースの83%を5つの分野が占め、最大は生物学及びバイオメディカル科学で全体の25%を占めた(2023年度)。公立・私立の内訳で見ると、公立大学のS&E研究スペース(1億7,750万NASF)は全体の74%を占め、2013~2023年度に15%増加した。私立大学のS&E研究スペース(6,270万NASF)は同期間に10%増加した。記事はこの他に、「研究スペースの新設」「修復と増改築」「最大手機関における研究スペース」について記述している。 National Center for Science and Engineering Statistics “Science and Engineering Research Space at Academic Institutions Totaled 240 Million Square Feet in FY 2023″ (12/17/24)

商務省、グローバルウェハース社にCHIPS助成

バイデン政権は12月17日、商務省(Department of Commerce)がグローバルウェハース社(GlobalWafers Co., Ltd.)の子会社であるグローバルウェハース・アメリカ社(GlobalWafers America, LLC: GWA)とMEMC LLC(MEMC)社に、CHIPSインセンティブ・プログラム(CHIPS Incentives Program)の商業製造施設に関する資金提供機会(Funding Opportunity for Commercial Fabrication Facilities)の下、最大4億600万ドルの直接資金を提供すると発表した。本アワードは、7月17日に予備的規約覚書の署名と、商務省による精査の完了を受けて発表された。このCHIPS投資は、GWAの製造施設(テキサス州)とMEMCの製造施設(ミズーリ州)における約40億ドルの総資本支出プロジェクトを支援するもので、鍵となる半導体部品の国内サプライチェーンの強化を支援する。両州におけるウェハー製造施設の建設を直接支援し、双方で約1,700名の建設雇用と880名の製造雇用が創出される見込みである。 Department of Commerce “Biden-Harris Administration Announces CHIPS Incentives Awards with GlobalWafers to Support Domestic Production of Silicon Wafers” (12/17/24)

PNNLとブリヂストン社、持続可能性のあるタイヤ開発で協力

近い将来に、自動車やトラック、飛行機などのゴム製タイヤは植物材料やゴミ、リサイクルされたタイヤから製造されるようになるかもしれない。エネルギー省(Department of Energy)傘下のパシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory: PNNL)はブリヂストン社と提携し、エタノールをブタジエン(合成ゴムの最も重要な材料)に転換する化学プロセスを拡張することに取り組んでいる。この共同作業の中心にあるのは、PNNLの研究者が開発した触媒で、これは熱の必要性をなくし、現行のブタジエン生産における二酸化炭素排出を低減する。エタノールからブタジエンへ転換する触媒は他にも存在するが、PNNLのチーフ科学者で本プロジェクトのマネジャーは、「この触媒は、高い転換率と高い選択性を示しており、時間の経過と共にその性能を失うことなく、大量のブタジエンを製造できることを示している」と述べる。 Pacific Northwest National Laboratory “More Sustainable Tires in Sight as PNNL and Bridgestone Team Up” (12/16/24)

NSF、官民研究パートナーシップにおける知的財産条項強化に関する意見を募集

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は先般、NSFによる官民パートナーシップにおける知的財産の新たな選択肢について、一般からの意見を募集する「コメントの要請(Request for Comments)」を発表した。こうした合同の資金提供イニシアチブで学術機関と業界の双方の利益のバランスを図り、更なる柔軟性を提供することを狙いとする。NSFは、業界、学術機関、非営利組織、政府当局などあらゆる部門の個人や組織からのフィードバックを募集している。寄せられたコメントは、NSFが、業界が関与するパートナーシップ契約に新たな知的財産の選択肢を組み込む際のガイドとして使用される。 National Science Foundation “NSF seeks input to enhance IP provisions in public-private research partnerships” (12/16/24)

エネルギー省、ブルーオーバルSK社に96億3,000万ドルの融資

エネルギー省(Department of Energy)の融資プログラム局(Loan Programs Office: LPO)は12月16日、フォード自動車(Ford Motor Company)の将来のフォード及びリンカーン(Lincoln)電気自動車(EV)用電池を製造するため、最大3件の製造工場を建設するブルーオーバルSK社(BloeOval SK LLC: BOSK)に最高96億3,000万ドルの直接融資を提供する契約を交わしたと発表した。工場はテネシー州に1件、ケンタッキー州に2件建設され、年間で120ギガワット時(GWh)以上の電池製造が可能となる。3件の工場建設に伴い、5,000名以上の建設雇用が創出されており、最大7,500名の運用雇用が創出される見込みである。本件は、エネルギー省の先端技術自動車製造プログラム(Advanced Technology Vehicles Manufacturing Program: ATVM)を通じて実施された最大規模の融資で、米国が国内需要に対応し、急速に拡大するEV業界で世界的リーダーであり続ける助けとなると期待されている。BOSK社は、フォード自動車と韓国のEV電池製造大手、SKオン社(SK On)の合弁事業。 Department of Energy “DOE Announces $9.63 Billion Loan to BlueOval SK to Further Expand US Manufacturing of Electric Vehicle Batteries” (12/16/24)

エネルギー省、バイオ燃料及びバイオ製品の進展を目的とした研究開発に資金提供の意向

エネルギー省(Department of Energy)のバイオエネルギー技術局(Bioenergy Technologies Office: BETO)は12月16日、持続可能なプロパン及び再生可能化学剤と、藻類システムの育成と事前プロセスという2つの優先分野で、高インパクトの研究開発(R&D)プロジェクトを支援する資金提供機会を発表する意向であると表明した。1件目は、「持続可能なプロパン及び再生可能化学剤(Sustainable Propane and Renewable Chemicals: SPARC)」と題する資金提供機会通知(Notice of funding opportunity: NOFO)で、2025年1月に発表される予定。①バイオベースの化学剤、②バイオベースのプロパン/液化石油ガス(LPG)の2つのトピック分野で、最大2,300万ドルの連邦資金が含まれる可能性がある。2件目は、「藻類システムの収量最大化(Maximizing Algal System Yield: MASY)」と題するNOFOで、2025年1月に発表される予定。最大1,000万ドルの連邦資金が提供される可能性がある。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Issues Notice of Intent to Fund Research and Development to Advance Biofuels and Bioproducts” (12/16/24)

エネルギー省、国家的利益送配電コリドーで優先的地域3件を発表

エネルギー省(Department of Energy)は、対応力と信頼性のある電力グリッドの構築を迅速化させる継続的な取り組みとして、12月16日、3件の潜在的な「国家的利益送配電コリドー(National Interest Electric Transmission Corridors: NIETCs)」がNIETC指定プロセスの次の段階(フェーズ3)へと進んだと発表した。NIETCは、エネルギー省が、「適切な送配電の欠落は消費者に害をもたらしており、信頼性の強化や消費者費用の削減などの送配電の発展は同地域における重要な国家的利益を進展させる」と判断した地域。エネルギー省は2023年12月に、NIETC指定へ向けた4段階のプロセスを発表した。今回潜在的なNIETCとしてフェーズ3へ進んだのは、①エリー湖~カナダ・コリドー(Lake Erie-Canada Corridor)、②南西部グリッド・コネクター・コリドー(Southwestern Grid Connector Corridor)、③部族エネルギー・アクセス・コリドー(Tribal Energy Access Corridor)の3地域。2024年5月に潜在的なNIETCとして10か所が発表されてから今回の3か所へと大幅に厳選された。フェーズ3は、一般市民と政府の関与フェーズで、エネルギー省は提案されている一般関与の枠組みと、地域の分析範囲について一般からの意見を募集する。その一環として、各NIETCについて1月に情報ウェブセミナーを実施する。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces Three High-Priority Areas Advancing in National Interest Electric Transmission Corridor Designation Process” (12/16/24)

エネルギー省、オフショア風力技術の空力性能と信頼性を向上

エネルギー省(Department of Energy)の風力エネルギー技術局(Wind Energy Technologies Office)と国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、次世代のオフショア風力タービンの設計に必要とされるツールとデータの進展に取り組むプロジェクトを、業界及び学術機関から募集する「プロポーザルの要請(request for proposals: RFP)」を近々発表する意向である。予定されているRFPは、①高レイノルズ数翼型(風力タービンのブレードに使用される形状)の空力検証データセット(High Reynolds Number Airfoil (the shapes used in wind turbine blades) Aerodynamics Validation Datasets)、②非運用負荷現象の空力特性評価(Aerodynamic Characterization of Nonoperational Loads Phenomena)、の2つのトピック分野で、選出されたプロジェクトに最大625万ドルを提供する。 Department of Energy “Coming Soon: Research to Improve Aerodynamic Performance and Reliability of Offshore Wind Technologies” (12/16/24)

NSF 国家量子仮想研究所にパイロットプロジェクト6件選出

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、エネルギー及び物質の量子特性を活用して実用的な利用を実現するために必要とされる量子技術能力と、現行の能力の間の溝を埋めるため、6件のパイロット・プロジェクトを開始した。6件のプロジェクトは8月に発表された5件のパイロット・プロジェクトの仲間入りをする。これらのプロジェクトは集合的に、米国内のあらゆる地域にいる研究者に特別な資源へのアクセスを提供することで量子技術の発展を加速させる取り組みである「NSF国家量子仮想研究所(NSF National Quantum Virtual Laboratory: NSF NQVL)」イニシアチブによって支えられる。各プロジェクトは12か月間で100万ドルを受益し、量子関連技術の更なる進展を可能にする試験的環境を実世界に創出することに取り組む。量子科学技術の国家能力を構築し、そのアクセスを民主化することは、2018年の国家量子イニシアチブ法(National Quantum Initiative Act)で特定された進展を実現するためのNSFの戦略の一部である。 National Science Foundation “Final 6 pilot projects selected for NSF National Quantum Virtual Laboratory” (12/16/24)