GAO、ARPA-Hの人材獲得努力について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は12月26日、「バイオメディカル研究:ARPA-Hにおける人材の勧誘と雇用の課題に対処するには戦略的な労働力計画が必要(Biomedical Research: Strategic Workforce Planning Needed to Address Recruitment and Hiring Challenges at ARPA-H)」と題する報告書を発表した。医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)は、先端のバイオメディカル及び医療研究を支援するが、その科学労働力の勧誘(リクルート)において、①専門性を持つ人材の獲得で民間部門と競争している、②必要な経験を持つ多様な候補者の人材プールが小規模である、という2つの主要な課題に直面している。この対策の一つとして、ARPA-Hはインセンティブとなる支払いの提示や、歴史的に黒人の多い大学及びヒスパニック系を対象とした機関への訪問などを行っている。GAOは、ARPA-Hに対して、データを評価してこうした勧誘活動が機能しているかどうかを判断することなど3点を勧告している。 Government Accountability Office “Biomedical Research: Strategic Workforce Planning Needed to Address Recruitment and Hiring Challenges at ARPA-H” (12/26/24)

技術企業大手、AIデータ・センターに巨費を投資

技術企業大手による支出はこれまでに類を見ないペースとなっており、人工知能(AI)の拡大を急ぐ企業の間でブームをもたらしている。AIは経済を変えつつあるが、それは多くの人々が考えているような形ではない。AIには施設と機械と電力が必要で、そのために企業は不動産や建築資材、半導体、エネルギーへの新たな支出が必要となる。エネルギーの提供事業者は特に大きな需要増を目にしている。というのも、データ・センターは小さな町並みの電力が必要だからだ。技術企業は、高賃金のスタッフの獲得で競争し、研究への支出を惜しまずに行っているが、AIを巡る競争で主要な成長要素は、資本支出(capex)である。従来の会計では、資本支出は、工場や設備などの物理的資産への支出を指していたが、AI時代における資本支出は、データ・センターやそれに必要な要素への支出を意味するようになっている。 Axios “Tech dollars flood into AI data centers” (12/26/24)

エネルギー省、マクロエレクトロニクス科学研究センターに1億7,900万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は12月23日、3件のマイクロエレクトロニクス科学研究センター(Microelectronics Science Research Centers: MSRCs)に1億7,900万ドルの資金提供を発表した。3件のMSRCは、マイクロエレクトロニクス・マテリアル、機器及びシステム設計、将来のマイクロエレクトロニクス技術に変革をもたらす製造科学の基礎研究に取り組む。MSRCは、2022年CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act of 2022)に基づいて制定されたマイクロ法(Micro Act)によって承認されたもので、商務省(Department of Commerce)、国防総省(Department of Defense)その他の連邦機関におけるCHIPS・科学法の下での活動を補完するものである。3件のMSRCは、「先端技術のためのマイクロエレクトロニクス・エネルギー効率研究センター(Microelectronics Energy Efficiency Research Center for Advanced Technologies: MEERCAT)」「極限の環境におけるマイクロエレクトロニクスの共同設計および異種統合(Co-design and Heterogeneous Integration in Microelectronics for Extreme Environments: CHIME)」などで、合計16件のプロジェクトのネットワークで構成されており、10件の国立研究所が主導している。 Department of Energy “Department of Energy Announces $179 Million for Microelectronics Science Research Centers” (12/23/24)

NSF、サイバーセキュリティ奨学金として4大学に約1,500万ドルを投資

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は12月23日、「サービスのためのサイバーコープ奨学金プログラム(CyberCorps Scholarship for Service Program: SFS)」として、政府組織における次世代のサイバーセキュリティ専門家の訓練及びサイバーセキュリティ労働力の強化に取り組む4つの大学に約1,500万ドルを投資する。「SFSプログラムはほぼ25年にわたって実施されており、現場でのサイバーセキュリティ専門家の不足という国家の重要な問題に対処している」とNSFのセスラマン・パンチャナサン長官(Sethuraman Panchanathan)は述べる。NSFのサイバーコープスSFSプログラムは、43州、ワシントンDC、プエルトリコに広がっている。今回受益する4大学のうち3大学はSFSプログラムに初めて参加する。 National Science Foundation “NSF invests nearly $15M in four academic institutions for cybersecurity scholarships” (12/23/24)

トランプ次期大統領、OSTP長官を指名

トランプ次期大統領は12月22日、テクノロジストのマイケル・クラツィオス氏(Michael Kratsios)を大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)長官及び大統領補佐官(科学技術担当)(assistant to the president for science and technology)に指名した。同氏はトランプ政権1期目にOSTPやその他の連邦高官を務めた経験がある。トランプ氏によるOSTP長官の指名は、前任期の時に比べて早く、OSTPが人工知能(AI)を優先付ける可能性が高いことを示唆する。また、リン・パーカー氏(Lynne Parker)がクラツィオス氏のカウンセラー(新しいポジション)及び大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology: PCAST)のエグゼクティブ・ディレクターに指名された。パーカー氏も、OSTPや米国科学財団(National Science Foundation: NSF)で高官を務めていた。トランプ氏は、「この2名は、新たなAI及び暗号通貨担当官(AI and cryptocurrency czar)となるデイビッド・サックス氏(David Sacks)が主導する素晴らしいチームの一員となるだろう」と述べた。サックス氏はPCASTを先導する役職も務める。 Science “Trump names OSTP director as part of White House tech team” (12/23/24)

米国アカデミー、科学の誤情報の発生源と影響、軽減戦略に関し報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は今般、「科学の誤情報に関する理解と対処(Understanding and Addressing Misinformation About Science)」と題する報告書を発表した。科学の誤情報、発生源と影響、拡散と潜在的問題を軽減するための戦略について包括的に評価したものである。科学の誤情報は、企業や政府、政治家、科学者、一般市民など広範な源から発生する可能性があり、その影響は様々である。例えば、科学の誤情報は、より広範なオーディエンス(検索エンジンやソーシャル・メディアなど)に到達すると、その影響力は高くなる。報告書は、「検索エンジンやソーシャル・メディアのプラットフォームは、様々なオーディエンスにとって明確で理解が容易な証拠ベースの科学情報を前面に出すべきであり、非営利組織や超党派の科学ソサエティや組織と協力してそうした情報の特定に努力すべきである」と述べる。記事は、①正確な科学情報の拡散の推進、②誤情報の需要と利用の軽減、③誤情報に関する証拠基盤の強化、について記述している。 National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine “Science Misinformation, Its Origins and Impacts, and Mitigation Strategies Examined in New Report; Multisector Action Needed to Increase Visibility of, Access to High-Quality Science Information” (12/19/24)

バイデン大統領、米国半導体部門を中国の不当な貿易慣行から保護

基盤的な半導体の柔軟でセキュアな供給は米国の国家及び経済安全保障にとって重要であるが、中国は半導体部門において非市場的な政策と慣行に従事している。これによって、中国企業は競争を大幅に阻害し、基盤的な半導体で危険なほどのサプライチェーン依存を創出している。バイデン政権は12月23日、米国の労働者と企業を半導体部門における中国の不当な貿易慣行から保護し、基盤的な半導体の健全な国内産業を支援するため、追加の措置を発表した。具体的には次のような取り組みが発表された。①基盤的な半導体を対象として行っている中国の措置について301条(Section 301)調査を開始、②米国内の半導体製造に数十億ドルを提供し、業界を促進する、③非市場的な政策と慣行に対処するため、サプライチェーンの対応力を優先付けし、ツールキットを強化する、④世界中のパートナーと提携し、半導体サプライチェーンの協力を強化し、中国の不当な慣行に対する共通の懸念に対処する。 White House “FACT SHEET: President Biden Takes Action to Protect American Workers and Businesses from China’s Unfair Trade Practices in the Semiconductor Sector” (12/23/24)

政府説明責任局、相互防衛調達協定について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は12月20日、「国際取引:連邦当局は相互防衛調達協定の監督を改善する必要がある(International Trade: Agencies Should Improve Oversight of Reciprocal Defense Procurement Agreements)」と題する報告書を発表した。米国は毎年、英国やドイツ、日本といった国々との間で数十億ドルの防衛取引に関与する。この取引を促進するため、国防総省(Department of Defense)と28のパートナー国は、「相互防衛調達協定(Reciprocal Defense Procurement (RDP) Agreements)」に署名している。同協定には、「自国製の購入(buy national)」に関する法律を免除する条項などが含まれる。例えば防衛長官は、「バイ・アメリカン法(Buy American Act)」の適用をRDPパートナー国に免除する。こうしたことから協定は防衛市場取引へ大きな意味合いを持つ可能性がある。GAOの調査によれば、国防総省はこれらの協定を立ち上げ、更新する際の重要なステップを飛ばしており、その一つには業界からの見解の募集などがある。また、国防総省と商務省(Department of Commerce)は協定が米国の産業の助けとなっているのか損害をもたらしているのかについて十分な判断をしていない。GAOは、これらの協定をより良く監視、評価する方法について勧告を提示している。 Government Accountability Office “International Trade: Agencies Should Improve Oversight of Reciprocal Defense Procurement Agreements” (12/20/24)

バージニア州が正味電力受領州のトップに(2023年)

電力は米国本土48州の間で定期的に流れており、米国の電力生産の約10%が州外へ取引されている。エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)の発表によれば、25州で電力生産が消費を上回っており、余剰電力は州外へ送電されている。2023年に、米国本土内で他州から電力を最も調達したのはバージニア州で、州間正味電力受領量は5,010万メガワット(MWh)となっており、これは同州全体の電力供給の36%に当たる。一方、他州に電力を最も送電したのはペンシルバニア州で、8,340万MWhまたは同州内の電力生産の26%が州外へ送電された。一般的に、州政府は電力システムの運用に関与しておらず、特定の時にどの発電機を稼働させるかといった選択はしない。バランシング・オーソリティ(balancing authorities)と呼ばれる電力システム(複数の州にまたがっていることが多い)が、需要に対応するべく、資源を分配し、発電と需要と相互交換のスケジュールを維持する責務を負う。 Energy Information Administration “Virginia was the top net electricity recipient of any state in 2023” (12/20/24)

内務省、公用地における将来のソーラー開発の枠組みを最終取りまとめ

内務省(Department of the Interior)は12月20日、西部ソーラー計画(Western Solar Plan)の更新版を発表した。同計画は、西部州の公用地における効率的で環境的に責任のあるソーラー・エネルギー許認可のガイドとして機能するものである。計画は、資源の衝突がより少ない地域におけるソーラー・エネルギー・プロポーザルの拠点選定の参考となり、米国の増大するクリーンエネルギー経済を進展させ、消費者のエネルギー費用を低減させる一助となり、良好賃金雇用を創出し、気候危機に対策を講じ、クリーンな大気と環境正義の優先事項を進展させ、2035年までに100%のクリーン電力グリッドを達成するというゴールを支援する。西部ソーラー計画更新版は、公用地でのソーラー・エネルギー・プロポーザル及びプロジェクトを管理する土地管理局(Bureau of Land Management: BLM)のガイドとして、一般からの大幅な見解と共に策定された。今回の更新版は2012年の西部ソーラー計画の更新版で、その対象は当初の南西部6州から合計11州へ拡大された。 Department of the Interior “Interior Department Finalizes Framework for Future of Solar Development on Public Lands” (12/20/24)