国防総省、戦略的重要マテリアル理事会を設立

国防総省(Department of Defense)は1月6日、備蓄法(Stock Piling Act)及び連邦諮問委員会法(Federal Advisory Committee Act)に基づき、「戦略的重要マテリアル理事会(Strategic and Critical Materials Board of Directors)」の正式な発足を発表した。理事会は、任意ではない(non-discretionary)連邦諮問委員会で、国防総省の戦略的重要マテリアルのサプライチェーン確保及び国家防衛備蓄(National Defense Stockpile)の強化戦略について、国防次官(調達及び維持担当)(Under Secretary of defense for acquisition and sustainment)に助言する。理事会は、国防次官補(産業基盤政策担当)(Assistant Secretary of Defense for Industrial Base Policy)が議長を務め、国防総省、エネルギー省(Department of Energy)、国務省(Department of State)、商務省(Department of Commerce)、内務省(Department of the Interior)、下院と上院の軍事サービス委員会(Armed Services Committee)で指名された人物がメンバーとなる。国防総省は、2025年に理事会メンバーを任命し、最初の会合を実施する計画である。 Department of Defense “DOD Establishes Strategic and Critical Materials Board of Directors” (1/6/25)

バークレー研究所、小売電力の価格と価格要因のトレンドを報告

バークレー研究所(Berkeley Lab)は今般、「小売電力価格と費用のトレンド:2024年更新版(Retail Electricity Price and Cost Trends: 2024 Update)」を発表した。米国における小売電力価格の水準と価格要因のトレンドをまとめたもので、公開されているデータを基に、2019~2023年の国、地域、州のトレンドを報告している。報告書は、小売電力価格の変動に影響を受ける多様な意思決定者のための参考資料として機能する。キーファインディングとして、①2019~2023年に小売電力価格は上昇した、②送配電システムの資本支出はユーティリティ費用の中で最も増加した、③全国レベルでは、電力需要増は費用増大の主要な価格要因ではない、④顧客側で設置されるビハインド・ザ・メーター資源への顧客による投資は増大した、が挙げられている。 Berkeley Lab “New Berkeley Lab report summarizes trends in retail electricity prices and price drivers” (1/6/25)

遺伝子治療における測定方法の標準化が必要

遺伝子治療は、患者の遺伝子マテリアルを改変する、または患者に遺伝子マテリアルを導入することで疾病の治療や予防を行う。一部の遺伝子治療では、改変されたアデノ随伴ウィルス(adeno-associated viruses: AAVs)を使って、患者の細胞に治療用の遺伝子マテリアルを伝達する。これらのいわゆる「AAVベクター」を正しく測定することは患者の安全と有効性にとり重要である。米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)や「バイオ製薬製造のための全国イノベーション研究所(National Institute for Innovation in Manufacturing Biopharmaceuticals: NIMBL)」などの研究者は、欧米で6か所のラボをリクルートし、サンプルのAAVベクターの測定を行った。研究者達は、一部の遺伝子研究及び治療で導入された修正されたウィルスを測定する4つの技法を調査した。その結果、SEC-MALSと呼ばれる手法(size exclusion chromatography with multi-angle light scattering and tandem UV/Vis and/or refractive index)は正確性と精密性が最も高い一方、最も人気のある手法の一つであるPCR-ELISAと呼ばれる手法(polymerase chain reaction-enzyme-linked immunosorbent assay)(ポリメラーゼ連鎖反応・酵素結合免疫吸着測定法)は正確性と精密性が最も低く、更なる開発と標準化が必要であるとの見解を示している。 National Institute of Standards and Technology “Study Highlights Need for Standardized Measurement Methods in Gene Therapy” (1/6/25)

NETL、天然ガス・ライフサイクル分析を更新

国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)は、米国の天然ガス・サプライチェーンに焦点を当てたライフサイクル分析(life cycle analysis: LCA)の更新版を発表した。天然ガスの生産、収集及び増強、処理、移送と貯蔵、国内消費者への流通について調査したもので、今回の更新版では、測定に基づいたデータがより多く盛り込まれ、重要なモデリングの変更点が組み込まれた。意思決定者は、LCAの報告書とツールを活用することで、政策の影響を評価したり、研究を導いたり、改善点を特定することができる。前回発表された「天然ガスの抽出と発電に関するライフサイクル分析(Life Cycle Analysis of Natural Gas Extraction and Power Generation)」は、ライフサイクルの観点から2016年の米国天然ガス・サプライチェーン状況を示したもので、今回の更新版は、2020年の状況を示した内容となっている。 National Energy Technology Laboratory “Updated Natural Gas Life Cycle Analysis Report Released by NETL” (1/6/25)

米国は風力タービン質量の90%のリサイクル可能

エネルギー省(Department of Energy)が発表した報告書「米国内における風力エネルギーシステムのリサイクル パート1:風力タービン及びシステムのための米国風力エネルギー・リサイクル・インフラのベースラインを提供する(Recycling Wind Energy Systems in the United States Part 1: Providing a Baseline for America’s Wind Energy Recycling Infrastructure for Wind Turbines and Systems)」は、廃棄された風力エネルギー設備及びマテリアルのリサイクル及びリユースを高め、更なる循環経済と持続可能なサプライチェーンを構築するための勧告を提示している。報告書のファインディングによれば、米国のインフラは廃棄された風力タービンの質量の90%を処理することができるという。ただし、残りの10%についてはより持続可能な風力エネルギー産業を実現するために、新たな戦略と革新的なリサイクル手法が必要とされる。この報告書の作成に使用された研究は、今後、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)の資金拠出によって実施される「風力エネルギー・リサイクリングの研究開発実証プログラム(Wind Energy Recycling Research, Development, and Demonstration program)」を策定する際のガイドとして利用される。 Department of Energy “America Can Recycle 90% of Wind Turbine Mass, According to New DOE Report” (1/6/25)

エネルギー省、国内の重要鉱物・マテリアル確保に4,500万ドル

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)は1月6日、重要鉱物及びマテリアルのサプライチェーン(二次及び非従来型の原料を基にした非燃料の炭素ベースの製品も含まれる)の開発を加速させる地域コンソーシアムの創出に関して、6件のプロジェクトに4,500万ドルの連邦資金を提供すると発表した。石炭及び石炭副産物、石油及び天然ガス開発から発生する排水、酸性鉱山排水などの二次及び非従来型原料の価値を実現することで、米国は重要鉱物及びマテリアルの国内サプライチェーンを再構築することができる。選出されたプロジェクトは、エネルギー省による「炭素鉱石とレアアースと重要鉱物(Carbon Ore, Rare Earth and Critical Minerals: CORE-CM)」の取り組みを基盤とし、焦点を盆地規模から国内の8つの地域へと拡大する。アラスカ大学フェアバンクス校(University of Alaska Fairbanks)、イリノイ大学アーバナ-シャンペーン校(University of Illinois Urbana-Champaign)、テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)など6大学が受益する。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Invests $45 Million to Support Regional Consortia Focused on Securing Domestic Critical Minerals and Materials” (1/6/25)

米国CHIPSの第3R&D旗艦施設にアリゾナ州立大学を指定

商務省(Department of Commerce)とNatcastは1月6日、米国CHIPS(CHIPS for America)の第3の研究開発(R&D)旗艦施設予定地として、アリゾナ州立大学(Arizona State University: ASU)リサーチ・パーク(Research Park)を発表した。米国CHIPS NSTCによるプロトタイピング及び国立先端梱包製造プログラム(Prototyping and National Advanced Packaging Manufacturing Program: NAPMP) 先端梱包パイロット施設(Advanced Packaging Piloting Facility: PPF)は、NSTC及びNAPMPの施設で、ラボでの研究と本格的な半導体生産の間の溝を埋める最先端能力を有する施設となる。本施設は、世界初となる300mmのフロントエンド半導体製造及び先端梱包研究施設となることが期待されている。この施設を通じて、研究者や業界のリーダーは、最新のR&D環境で新規マテリアル、機器、先端梱包ソリューションの開発と試験に取り組む。施設は新規に建設され、2028年に稼働予定となっている。 Department of Commerce “Biden-Harris Administration Announces Arizona State University Research Park as Planned Site for Third CHIPS for America R&D Flagship Facility” (1/6/25)

バークレー研究所、電気化を電力需要予測に組み入れる枠組みを発表

バークレー研究所(Berkeley Lab)は2024年12月、「建造物と輸送の電気化を長期的な電力予測に組み入れるためのガイダンス(Guidance on incorporating building and transportation electrification into long-term load forecasts)」と題する報告書を発表した。報告書は長期予測を立てる上での主要な意思決定のモデリングを特定し、バークレー研究所が最近技術援助を提供したサクラメント自治体ユーティリティ地区(Sacramento Municipal Utility District)とフォート・コリンズ・ユーティリティ(Fort Collins Utilities)の事例を提示している。枠組みは、①使用事例の定義、②範囲の確立、③基本年の電力を選出、④筋書きの選択、⑤技術選定と採用、⑥電力における変化を試算、⑦結果の適用、で構成され、各ステップについて、指針となる質問、提案、事例が提供されている。 Berkeley Lab “New framework for incorporating electrification into long-term electricity load forecasts” (1/3/25)

シリコンバレー要人がワシントンDCに

トランプ政権において、シリコンバレーは、かつてウォール街がそうであったように、ワシントンDCに影響を及ぼす様相である。トランプ次期大統領は、数多くのVC及び技術企業経営者を自身の政権人事に任命しており、特に投資リターンに影響を及ぼす可能性がある政策分野で顕著である。例えば、クラフト・ベンチャーズ(Craft Ventures)の創立者であるデイビッド・サックス氏(David Sacks)は、AI・暗号通貨担当官(White House AI & Crypto Czar)として最も注目を集めており、そのチームにはアンドリーセン・ホロウィッツ(Andressen Horowitz)の元パートナー、スリラム・クリシュナン氏(Sriram Krishnan)が含まれると予想されている。また、同じくアンドリーセン・ホロウィッツのスコット・クポール氏(Scott Kupor)が人事管理局(Office of Personnel Management)の先導役として最もパワフルな役割を担う可能性があり、その他にも数多くのシリコンバレー出身者の登用が指摘されており、イーロン・マスク氏(Elon Musk)の存在も忘れてはならない。トランプ次期政権は、シリコンバレーにとってアクセス可能な政権として形成されつつある。このことは、支持政党に関係なく、全てのVCに目に見える恩恵をもたらすとみられている。 Axios “Silicon Valley is coming to Washington D.C.” (1/3/25)

エネルギー省、エネルギー移行における関係機関間の共同作業を育成

エネルギー省(Department of Energy)は1月3日、画期的な「地域エネルギー民主主義イニシアチブ(Regional Energy Democracy Initiative: REDI)」コンソーシアムに参加する組織として、テキサス州とルイジアナ州で9つの組織を選出したと発表した。この初のコンソーシアムは、関係者とコミュニティの間の共同作業のための枠組みを確立しつつ、エネルギー省が資金提供するプロジェクトに関連するコミュニティの恩恵の調整、開発、実施を目的とした能力強化と直接的な技術援助を提供する。REDIは、コミュニティとプロジェクトの間の共同作業を促進し、エネルギー・システムによって負担を強いられているコミュニティの福利向上に必要な重要な地域的変化に対処する。エネルギー省は今回、REDIコンソーシアムのゴールを支援する上で重要な役割を担う組織として、①サザン大学及び農業機械カレッジ(Southern University and Agricultural Mechanical College)、②湾岸州再生可能産業協会(The Gulf States Renewable Industries Association)、③テキサス気候雇用プロジェクト(The Texas Climate Jobs Project)など9件を選出した。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces Nine Organizations for Groundbreaking Program to Foster Collaboration Between Communities and Stakeholders in the Energy Transition” (1/3/25)