財務省、クリーン水素生産税クレジットの最終規則を発表

財務省(Department of the Treasury)及び内国歳入庁(Internal Revenue Service: IRS)は1月3日、インフレ低減法(Inflation Reduction Act)によって確立された45V条「クリーン水素生産税クレジット(45V Clean Hydrogen Production Tax Credit)」の最終規則を発表した。業界の成長とプロジェクトの進展を支援しつつ、同法の下で適格のクリーン水素に関する排出要件を順守するため、いくつかの主要な点に対処する大幅な変更と柔軟性が盛り込まれた。今回の最終規則では、水素生産事業者(さまざまなソースによる電力、炭素捕獲による天然ガス、再生可能天然ガス、石炭層メタンガスを使用する場合も含む)がクレジットの適格性を判断する方法を明確化している。また、クレジットの適格になるには、プロジェクトは「一般的な賃金と見習い制度(prevailing wage and apprenticeship)」の基準を満たしていなくてはならない。 Department of Energy “U.S. Department of the Treasury Releases Final Rules for Clean Hydrogen Production Tax Credit” (1/3/25)

バイデン政権、デジタル・ツインズCHIPS製造USA研究所を立ち上げ

商務省(Department of Commerce)は1月3日、米国CHIPS(CHIPS for America)が、半導体研究コーポレーション(Semiconductor Research Corporation: SRC)にCHIPS製造USA研究所の設立を目的として、2億8,500万ドルを提供すると発表した。研究所は、「米国ツインズ半導体製造及び先端研究(Semiconductor Manufacturing and advanced Research with Twins USA: SMART USA)」として知られ、ノースカロライナ州ダーハムに本部が設立される。半導体の国内設計/製造/先端梱包/組み立て/試験プロセスの向上を目的として、デジタル・ツインズをより早急に開発/検証/使用するための取り組みに焦点を当てる。商務省とSRCは、2024年11月19日に本件の交渉に入ることを発表していた。SMART USAの合計投資額は10億ドルを超える。SMART USAは、半導体の設計/製造/先端梱包/組み立て/試験業界の関係機関を招集し、5年以内に、①デジタル・ツインズに関連する共通の課題に協調的な形で対処する、②米国の半導体開発及び製造費用を40%以上削減する、③半導体開発サイクル時間を35%削減する、④半導体製造に関連する温室効果ガス排出を30%削減する、⑤11万人以上の労働者に訓練と教育を提供することを目指す。 Department of Commerce “Biden-Harris Administration Awards Semiconductor Research Corporation Manufacturing Consortium Corporation $285M for New CHIPS Manufacturing USA Institute for Digital Twins, Headquartered in North Carolina” (1/3/25)

国防総省、クラウドソースによるAI確証を支援

国防総省(Department of Defense)の最高デジタル及び人工知能局(Chief Digital and Artificial Intelligence Office: CDAO)は、軍事医薬という観点で、大規模言語モデル(LLM)チャットボットの使用に焦点を当てた「クラウドソースによるAIレッド・チーム確証プラグラム(Crowdsourced AI Red-Teaming (CAIRT) Assurance Program)」パイロットを成功裏に完了した。CAIRTプログラムは、AI確証及びAIリスク軽減に関する手法を、草の根方式でクラウドソースによって生成するという国防総省の取り組みを支援するもので、プロジェクトはクラウドソースを通じて、大量のデータを引き出すことや、広範な関係者を関与させることが可能となる。CAIRT LLMパイロットは、アルゴリズム評価関連の慣行コミュニティの構築に取り組んでいる技術会社、ヒューメイン・インテリジェンス社(Humane Intelligence)が、国防医療局(Defense Health Agency)及びプログラム執行局/国防医療ケア管理システム(Program Executive Office, Defense Healthcare Management Systems: PEO DHMS)との協力により、実施した。ヒューメイン・インテリジェンス社は、敵対的な技法を使ってシステムの頑強性を内部的に試験するレッド・チーミング(red-teaming)手法を使い、具体的なシステム脆弱性を効果的に検出することに成功した。 Department of Defense “CDAO Sponsors Crowdsourced AI Assurance Pilot in the Context of Military Medicine” (1/2/25)

国防総省の戦略的資本局、2025年度投資戦略を発表

国防総省(Department of Defense)の戦略的資本局(Office of Strategic Capital: OSC)は1月2日、2025年度の投資戦略(Investment Strategy)報告書を発表した。OSCが重要技術及び資産、そのサプライチェーンへの投資を信用ベースの金融商品を通じてどのように優先付けるかを概説したもの。ロイド・オースティン国防長官(Lloyd J. Austin III)は2022年12月に、米国の国家安全保障に民間資本を引き付け、拡大することをミッションとしてOSCを設立し、議会は2023年12月に国防承認法(National Defense Authorization Act)を通じて正式にOSCを発足させると共に、OSCが31の対象技術カテゴリー(Covered Technology Categories: CTCs)で活動する適格の企業に、融資や融資保証を付与する権限を認めた。2025年度投資戦略では、これらの新たな権限が盛り込まれ、戦略的競争分野の定義付け、資本配分を最適化するための枠組みの策定、OSCによる投資の具体的な関心分野となる産業部門の特定が行われている。 Department of Defense “Office of Strategic Capital Announces Release of Fiscal Year 2025 Investment Strategy” (1/2/25)

バークレー研究所、電力と天然ガス計画を統合する機会について報告

建造物における電力需要の増大は、電力及び天然ガスの計画に新たな機会と課題を創出している。これまでの所、電力と天然ガスの計画プロセスは概ね別々に行われており、この2つのプロセスをリンクさせる方法について検討し始めた区域はごくわずかである。電力と天然ガスのプロセスを統合させることで数多くの恩恵があるが、それには様々な改革が求められる。バークレー研究所(Berkeley Lab)と規制アシスタンス・プロジェクト(Regulatory Assistance Project)は、「電力と天然ガス計画の統合に関する機会(Opportunities for Integrating Electric and Gas Planning)」と題する報告書を発表した。これは、電力と天然ガス計画の統合を進展させることに関心のある州を対象とした実用的なガイダンスを提供するものである。報告書は、電力と天然ガス計画の統合における4つの課題に基づいて統合計画の特徴を4つに分類し、それに向けた進展を示す指標を特定している。 Lawrence Berkeley Laboratory “Opportunities for Integrating Electric and Gas Planning” (1/2/25)

EPA、カリフォルニア州で炭素隔離を目的とした地下注入を初めて許可

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は2024年12月30日、カリフォルニア・リソース・コーポレーション(California Resources Corporation: CRC)の子会社であるカーボン・テラボールト・JVストレージ・カンパニー・サブ 1 社( Carbon TerraVault JV Storage Company Sub 1, LLC : CTV)に、4件の地下注入制御(Underground Infection Control: UIC)クラスVI坑井の許認可を付与した。クラスVI UIC坑井は、二酸化炭素を深い岩層に注入して恒久的な地下貯蔵を行うために使用される。これは、炭素捕獲及び地下貯蔵もしくは地質的隔離と呼ばれる技術で、大気中の二酸化炭素排出を削減し、気候変動を軽減する。4件のクラスVI UIC許認可は、カリフォルニア州で初めて認可されたクラスVIの注入坑井で、EPAが太平洋南西部地域で初めて付与した許認可である。 Environmental Protection Agency “EPA issues first ever underground injection permits for carbon sequestration in California” (12/31/24)

自動車のサイバー攻撃について研究するための枠組みが利用可能に

オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)が開発したサイバーセキュリティのソフトウェア一式について、ライセンス供与が可能となっている。ORNLが開発した「自動車攻撃分析枠組み(Vehicle Attack Analysis Framework)」は、自動車の異なるコンピュータをつなぐデジタル・バックボーンであるコントローラー・エリア・ネットワークへの攻撃を模倣できるもので、「複雑なサイバー攻撃を考案する方法は知らなくても、攻撃の間に何が起きるのかについて知りたいと考える人が利用できるものである」と、ORNL関係者は説明している。利用方法が容易なウェブ・アプリケーションは、データを生成するためのサイバー試験の知識や経験がないユーザーのために設計されたものである。 Oak Ridge National Laboratory “Framework available to study vehicle cyberattacks” (12/31/24)

NIH、バイオメディカル研究の再現性を検証するイニシアチブを開始

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は2024年初め、3万7,500名の主任研究員の多くに、「あなたが行っているラボ研究が医療に大きな影響をもたらす可能性があると考えるなら、それが強固であることを確実するために、研究の再現を目的としたラボ契約にNIHが支払いをします」という、異例の申し出を行っていた。しかし、このイニシアチブに関心を持つ研究者は少ないようで、パイロット段階に応募したのはごくわずかであった。12月には最初の数件の選出が行われた。NIHのリーダーは、「本プログラムのフィージビリティ調査に十分な数の参加者を得た」と述べている。NIHの次期長官に指名されているジェイ・バタチャリヤ氏(Jay Bhattacharya)は、「再現性に関する研究はNIHの活動の中心とすべきである」と述べており、本プログラムへの支持を表明している。長年にわたり、「多くの基礎バイオメディカル実験は、別のラボが同じことを試みた際に再現できず、研究を治療へつなげる計画に疑念を投じている」という懸念が増大している。最近では再現性を試験する一連の取り組みが世界的に行われており、議会もNIHを後押ししている。NIHは、再現される活動をNIHが選出するのではなく、研究者に、自身がNIHの資金を受けて行った研究を再現試験の対象として推薦するよう要請した。 Science “NIH launches initiative to double check biomedical studies” (12/26/24)

国家情報長官室(ODNI)、新規の諜報センター参加機関を発表

国家情報長官室(Office of the Director of National Intelligence: ODNI)は、2024年に「学術エクセレンスのための諜報コミュニティ・センター(Intelligence Community Centers for Academic Excellence: IC CAE)」プログラムに参加する新たなグラント受益機関として、アリゾナ州立大学(Arizona State University)、シカゴ州立大学(Chicago State University)とパートナーのアイビー・テック・コミュニティカレッジ・オブ・インディアナ(Ivy Tech Community College of Indiana)など、6つの大学及び大学パートナーを発表した。IC CAEプログラムは、適格の次世代諜報専門家を育成、採用するためのイニシアチブで、2007年に4大学から開始された。2024年に新たに加わった6大学及びそのコンソーシアム・パートナーは、IC CAEプログラムに参加する80以上の大学ネットワークに仲間入りする。IC CAEプログラムは、大学が諜報関連のカリキュラムや研究、ワークショップなどを行う学校にグラントを提供し、学生のIC知識を強化することに意欲のあるIC専門家コミュニティへのアクセスを提供する。 Office of the Director of National Intelligence “ODNI Welcomes Six Consortia to IC Centers for Academic Excellence Program” (12/27/24)

カスタムされたソース・コードを連邦機関の間で共有するよう義務付け

バイデン大統領は12月23日、超党派の「ソース・コードの調和と情報技術の再使用(Source Code Harmonization And Reuse in Information Technology)」法案に署名し、法制化した(通称「SHARE IT」法)。同法は、毎年約120億ドルと試算される連邦政府のソフトウェア購入支出を削減することを狙いとしたもので、カスタム開発されたソース・コードを連邦機関の間で共有することを義務付けるもの。このようにすることで、既に別の機関で開発されたコードがあることを知らずに、事業者と契約してコードを開発するというソフトウェア開発の重複を防ぐ。この新法は、機密扱いのコードや国家安全保障システム、もしくは共有によってプライバシーのリスクを呈する可能性があるコードには適用されない。新法の下、連邦機関の最高情報責任官は、同法の施行から180日以内に、法を実践するための方針を策定しなくてはならない。