バイデン政権、米国史上11件目となるオフショア風力プロジェクトを承認

バイデン政権は12月20日、サウスコースト風力プロジェクト(SouthCoast Wind Project)を承認したと発表した。本プロジェクトは、バイデン政権で、米国内で11件目となる商用規模のオフショア風力エネルギー・プロジェクトとなる。今回の承認により、内務省(Department of the Interior)の海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management: BOEM)は、オフショア風力エネルギー・プロジェクトによる合計19ギガワット(GW)以上のクリーンエネルギーを承認したことになり、これは600万世帯以上への電力供給に十分な量となる。サウスコースト風力プロジェクトは、マサチューセッツ州及びロードアイランド州向けに最大2.4GWのオフショア風力エネルギーを生産する見込みで、これは84万世帯以上分に相当する電力供給量となる。 Department of the Interior “Biden-Harris Administration Approves Eleventh Offshore Wind Project in U.S. History” (12/20/24)

米科学資金拠出機関、専門誌論文へのフリー・アクセスに関する方針を発表

バイデン政権が2022年に、「連邦資金を受けた研究から生まれた科学的専門誌の論文への即時無料アクセスを2025年末までに実施すること」を要請して科学出版社を震撼させてから2年、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)とエネルギー省(Department of Energy)は、その要件を順守するための最終計画を発表した。NIHとエネルギー省は、助成金受益者に、ピアレビューを受けて承認された草稿を、出版と同時に各機関の公的レポジトリに投稿することなどを求めている。オープン科学の提唱者はこうした動きに一定の称賛を示しているが、大学はそのためのロジスティックや費用について懸念しており、多くの出版社は落胆している。出版社の収入を維持しつつ、新たな要件を満たす手法には、論文執筆者または所属機関が論文処理手数料(article-processing charge: APC)を支払う「ゴールド・オープン・アクセス(gold open access: OA)」や、論文執筆者または所属機関が承認された草稿(文章の校正編集や、体裁化、その他の仕上げが実施されていないもの)をレポジトリに即時アップロードする「グリーンOA(green OA)」などがある。NIHやその他の米機関は2013年以来、一定の形態のグリーンOAを義務付けているが、出版社がこれらの論文への公共アクセスを最長12カ月猶予することを認めている。その一方で、高い収益を持つ出版社は、即時のグリーンOAは、読者や機関が購読費を支払う意欲を失わせると主張している。 Science “U.S. science funding agencies roll out policies on free access to journal articles” (12/20/24)

DAPRA、AIとバイオロジーの接点の研究を支援

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、バイオテクノロジー、人工知能(AI)、機械学習(ML)の接点における画期的な科学イノベーションを促進することで、可能性を拡大するだけでなく、この変革的な分野の未来を形成することに情熱を持つ優秀な人材を引き付け、育成することも目指している。こうしたゴールを支えるため、DARPAは2024年12月5-6日にワシントンでAI BTOピッチ・デー(AI BTO Pitch Day)を実施した。そしてその日のうちにAI/MLとバイオテクノロジーの接点における42件のプロジェクトへのアワードを決定した。AI BTOピッチ・デーの参加者は、アイデアを概説した白書を提出し、選出されたプロポーザルは、10万ドル、20万ドル、30万ドルの研究代替契約(Research Other Transaction Agreements)を授与された。具体的には、「予測と健康(Predication and Health)」部門で5件、「オートノマス科学(Autonomous Science)」部門で4件、「バイオ製造/合成バイオロジー(Biomanufacturing/Synthetic Biology)」部門で16件、「規模の挑戦(Challenges with Scale)」で6件、「エキサイティング・フロンティア(Exciting Frontiers)」で11件となっている。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Makes Same-Day Awards for Proposals at the Intersection of AI, Biology” (12/20/24)

DARPA、極限の環境における兵士を保護

兵士は、生理学的にストレスを与える環境で活動しており、それは兵士の健康や準備態勢を低下させる可能性がある。ストレスの要素には、酸素の過多/過少、極度の熱波/寒波、病原菌、マラリアなどの風土病が含まれる。兵士はしばしば、生理的な準備や保護がほとんどない中でこうした状況に陥る。こうした課題への対処として、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)のRBC-ファクトリー(RBC-Factory)プログラムは、人間の赤血球(red blood cells: RBC)を修正して、兵士を保護し、極限または脅威の環境でより効果的に活動できるようにする生物学的活性成分を加えるためのプラットフォームを作ることを目指す。具体的には、赤血球にペプチド、タンパク質、または色素を加えて兵士に広範で持続的で可逆性のある保護を提供することを目指す。 Defense Advanced Research Project Agency “Protecting Warfighters in Extreme Environments” (12/20/24)

エネルギー省、データ・センターの電力需要増大を評価する報告書を発表

エネルギー省(Department of Energy)は12月20日、「2024年米国データ・センターのエネルギー使用に関する報告(2024 United States Data Center Energy Usage Report)」を発表した。ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)が作成したもので、2014~2028年のデータ・センターのエネルギー使用について概説している。報告書は、データ・センターの電力需要は過去10年間で3倍増(試算)となり、2028年までに2倍または3倍になると予測している。データ・センターの拡大、人工知能(AI)用途の台頭、国内製造業の成長、様々な産業の電気化により、米国の電力需要は増加すると考えられている。エネルギー省は、電力需要増に対応するため、先端技術開発や資源の活用を継続しつつ、信頼性があり手頃な費用でセキュアな国家エネルギー・システムの維持に取り組んでいる。 Department of Energy “DOE Releases New Report Evaluating Increase in Electricity Demand from Data Centers” (12/20/24)

エネルギー省、革新的な輸送技術の進展に5,170万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)は12月20日、手頃な費用で信頼性の高いモビリティの選択肢を拡大することを狙いとした19件の輸送イノベーション・プロジェクトに5,170万ドルを投資すると発表した。受益プロジェクトは、輸送部門の広範な次世代技術に焦点を当て、これには、電気自動車(EV)用電池技術(国内製の低費用で豊富なマテリアルを使用したもの)、オフロード自動車技術の改善、「自動車からあらゆるもの(Vehicle-to-Everything: V2X)」の接続性の進展、EV充電システム及びインフラのサイバーセキュリティを強化するイノベーションが含まれる。 Department of Energy “DOE Invests $51.7 Million to Advance Innovative Transportation Technologies” (12/20/24)

イスラエル=米国のクリーンエネルギー事業に750万ドル投資

米エネルギー省(Department of Energy)は、イスラエルのエネルギー及びインフラ省(Ministry of Energy: MoE)及びイスラエル・イノベーション公社(Israel Innovation Authority)との協力により、二国間産業研究開発(Binational Industrial Research and Development: BIRD)エネルギー・プログラムの下、5件の合同クリーンエネルギー・プロジェクトに750万ドルを提供すると発表した。これらの選出は、12月9日に行われた執行委員会で決定された。コスト分担による750万ドルの民間資金を含め、プロジェクトの総額は1,600万ドルとなる。 Department of Energy “BIRD Energy to Invest $7.5 Million in Cooperative Israel-U.S. Clean Energy Projects” (12/20/24)

エネルギー省、水素プログラム計画の更新版を発表

エネルギー省(Department of Energy)は12月20日、クリーン水素技術の研究開発実証導入(RDD&D)を進展させる上で根幹的な資源となる「水素プログラム計画(Hydrogen Program Plan)」を発表した。本計画は、複数の水素関連局による一貫かつ協調的な取り組みであるエネルギー省水素プログラム(Hydrogen Program)全般で、戦略的で影響力の高い重点分野を特定、明示している。2023年に複数の連邦機関が「米国国家クリーン水素戦略及びロードマップ(U.S. National Clean Hydrogen Strategy and Roadmap)」を策定し、クリーン水素の生産/処理/提供/貯/使用を加速させる全国的枠組みを提示した。今回発表された更新版「水素プログラム計画」には、エネルギー省の関連局が「戦略及びロードマップ」で概説された戦略を効果的かつ協調的に実践する方法が記述されている他、支援的なデータ及び分析、地域クリーン水素ハブ(Regional Clean Hydrogen Hubs)の説明、水素ショット(Hydrogen Shot)を通じて設定されたエネルギー省全体のゴールに関する情報なども含まれている。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Unveils Updated Hydrogen Program Plan” (12/20/24)

エネルギー省、エネルギー貯蔵戦略とロードマップの更新版案発表

エネルギー省(Department of Energy)は12月20日、「エネルギー貯蔵戦略とロードマップ(Energy Storage Strategy and Roadmap: SRM)」の草案を発表した。エネルギー貯蔵に関する研究開発実証導入プロジェクトの将来の計画に関するエネルギー省の投資を最適化するための戦略的方向性を提示し、主要な機会を特定したものである。エネルギー省はまた、本草案に対する見解と、進化する電力グリッドが多様なエネルギー源に対応できるよう、エネルギー省がどのようにエネルギー貯蔵活動を進展させることができるかについて見解を求める「利用可能通知:コメントの要請(Notice of availability; request for comments)」を発表した。エネルギー省は2020年12月に省として初となる包括的なエネルギー貯蔵戦略「エネルギー貯蔵グランド・チャレンジ・ロードマップ(Energy Storage Grand Challenge Roadmap)」を発表した。その後、「エネルギー貯蔵活動の実行を向上させる一助として、ロードマップの更新が必要である」と判断し、今回の更新版草案の発表へと至った。 Department of Energy “Draft Energy Storage Strategy and Roadmap Update Released, Input Requested” (12/20/24)

エネルギー省とEPA、石油・天然ガス部門からのメタンガス汚染を削減

エネルギー省(Department of Energy)と環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は12月20日、小規模な石油・天然ガス事業者、部族などが、石油・天然ガス部門から排出されるメタンガスを削減、監視、測定、定量化することを支援するため、全国で43件のプロジェクトに約8億5,000万ドルを提供すると発表した。選出されたプロジェクトは、インフラ低減法(Inflation Reduction Act)から資金拠出を受ける。受益プロジェクトは、部族のコンソーシアム1件、大学プロジェクト11件、民間企業によるプロジェクト20件で、プロジェクト内容の内訳は、①小規模事業者が商業的に利用可能な技術ソリューションを用いて生産量の低い石油・天然ガス事業から排出されるメタンガスの大幅な削減に取り組むことを支援するプロジェクト(3件)、②新規及び既存の設備から排出されるメタンガスを削減する商用化初期のソリューションの導入を加速させるプロジェクト(31件)、③実証的な排出データへのコミュニティのアクセスとコミュニティによる監視への参加の向上に取り組むプロジェクト(4件)、④石油・天然ガス事業によるメタンガス排出の検知と測定強化に取り組む地域的プロジェクト(5件)となっている。 Department of Energy “DOE and EPA Announce $850 Million to Reduce Methane Pollution from the Oil and Gas Sector” (12/20/24)