エネルギー省、産業労働力支援プログラムの参加6団体を選定

1月17日、エネルギー省(Department of Energy)の産業効率化・脱炭素化局(Industrial Efficiency and Decarbonization Office: IEDO)は、360万ドルの「産業持続可能性・エネルギー効率化・脱炭素化(Industrial Sustainability, Energy Efficiency, and Decarbonization: ISEED)共同事業」に6団体が参加することを発表した。このイニシアチブは、米国の労働力を支援するとともにエネルギー効率を拡大するプログラムを開発・発展させることを目的としている。産業部門では2030年までに製造業で必要とされる400万人のうち半数が労働者の専門性や経験の欠如で埋められない可能性が指摘されており、ISEEDはスキルギャップを埋めるためのトレーニングを提供する。エネルギー効率化や産業の電化、代替燃料・エネルギーの3分野を中心に、拡張可能なプログラムを試験的に実施するための資金や技術支援を行う。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Selects Six Organizations to Strengthen and Expand Programs for America’s Industrial Workforce” (01/17/25)

エネルギー省、水力発電拡大へ150億ドルの融資保証

1月17日、エネルギー省(Department of Energy)の融資プログラム局(Loan Programs Office: LPO)は、バイデン政権の「米国への投資(Investing in America)」アジェンダの一環として、パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック社(Pacific Gas & Electric Company: PG&E)に対する150億ドルの融資保証を発表した。同社は中・北部カリフォルニアでの複合事業「プロジェクト・ポラリス」で、水力発電や蓄電池の拡大、送電容量のアップグレード、サービスエリア全域でのバーチャル発電所の実現を目指している。LPOの新しい柔軟な融資制度に基づく初めてのエネルギーインフラ再投資(Energy Infrastructure Reinvestment: EIR)プロジェクトである。この投資はまた、連邦政府の気候やクリーンエナジーなどの投資の利益の40%を不利な状況にある地域に提供するとのバイデン政権の「ジャスティス40イニシアチブ(Justice40 Initiative)」にも適合している。 Department of Energy “DOE Announces $15 Billion Loan Guarantee to Pacific Gas & Electric Company to Expand Hydropower Generation, Battery Energy Storage, and Transmission” (01/17/25)

商務省、3社にCHIPSインセンティブに基づく支援

1月17日、商務省(Department of Commerce)は、CHIPSインセンティブプログラム(CHIPS Incentives Program)の商用半導体製造施設への資金提供(Funding Opportunity for Commercial Fabrication Facilities)として、3社への拠出を発表した。コーニング社(Corning)に3,200万ドル、エドワーズ・バキューム社(Edwards Vacuum)に1,800万ドル、インフィネラ社(Infinera)に9,300万ドルを支援する。それぞれ、ニューヨークやカリフォルニアにおける半導体製造能力を強化し、多くの雇用を創出することを目的としたプロジェクトとなっている。さらに、ニューヨーク州マルタでの高度パッケージング技術拡張のため、グローバル・ファウンドリーズ(GlobalFoundries)に7,500万ドルが追加支給される。「米国のためのCHIPS(CHIPS for America)」イニシアチブは、国内の半導体サプライチェーンを強化し、米国の経済および国家安全保障を強化することを目的としている。 Department of Commerce “U.S. Department of Commerce Announces CHIPS Incentives Awards with Corning, Edwards Vacuum, and Infinera to Increase Domestic Production Capacity of Chips and Equipment Critical for U.S. Technological Leadership” (01/17/25)

研究者への法的脅威高まる 中国企業の新戦術

ニューヨークタイムズ紙(New York Times)は2月11日、中国企業の人権侵害やセキュリティ違反を調査する研究者に対して名誉毀損訴訟を起こし、否定的な報告を抑え込もうとしていると報じた。例えば、シェフィールド・ハラム大学(Sheffield Hallam University)の研究者が発表した中国企業と強制労働に関する報告書に対し、中国の衣料品会社であるスマートシャツ社(Smart Shirts)が訴訟を提起し、英国の裁判所はこの訴訟を進める決定を下している。英国の名誉棄損法は米国法よりも原告に有利であるため、訴訟を起こす場所として人気が集まっているという。また近年、中国企業の米国や欧州、オーストラリアの研究者に対して、欧米の弁護士を雇って法的手段をとるケースが増加しているといい、これにより、研究者らは自己検閲を強いられる危険性が高まっている。 The New York Times “Chinese Companies’ New Tactic to Stop Damaging Research: Legal Threats” (02/11/25)

ニューヨーク州、レベル社へ6,000万ドル融資 公共EV充電拡大向け

INDUSTRY DIVEは2月11日、ニューヨーク州がレベル社(Revel)に対し、市内の公共電気自動車(Electric Vehicle: EV)充電ステーションを拡大するための6,000万ドルの融資を決定し、同市内の充電ネットワークを3倍に拡大する計画を発表したと報じた。同融資は、ニューヨーク・グリーンバンク(NY Green Bank)による初の充電インフラ事業で、9ヶ所に267の充電ステーションを新たに設置するというもの。今後12か月で大半が完成する予定で、残りは2027年までに設置される予定である。ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事(Kathy Hochul、民主党)は、クリーンエネルギー経済への移行を支援し、特に都市部のEV所有者に必要な公共の充電オプションを提供すると強調した。同州は2040年までに640万台のEVが走行すると予測されており、今回の試みは、ゼロエミッション社会に向けた重要な一歩とされている。 TechTarget “New York loans Revel $60M to expand NYC public EV charging” (02/11/25)

柔軟な電力管理戦略で、新規大型電力需要に対応可能 デューク大学

INDUSTRYDIVEは2月11日、デューク大学(Duke University)のニコラス・エネルギー・環境・持続可能性研究所(Nicholas Institute for Energy, Environment & Sustainability)が、柔軟な電力管理戦略の活用により、国内の既存送電網はデータセンターや工場、電気自動車などの新規の大型電力需要に、十分に対応可能であると提言したと報じた。同研究所の「負荷増加の再考(Rethinking Load Growth)」によると、国内の主要22の電力需給調整地域で最大稼働時間の0.25%から1%の範囲で負荷を調整することで、76GWから126GWの新規需要受け入れが可能と説明している。また、PJMインターコネクション(PJM Interconnection)やミッドコンチネント独立システムオペレーター(Midcontinent Independent System Operator: MISO)などの電力系統で余力があり、新規設備投資を最小限に抑えながら電力需要の増加に対応できる可能性を示している。研究者らは各州の公共事業委員会に、この報告を基にした政策の検討を推奨している。 TechTarget “Existing US grid can handle ‘significant’ new flexible load: report” (02/11/25)

政府端末でのディープシークの使用禁止法案提出

NEXTGOVFCWは2月10日、中国のスタートアップ、ディープシーク社(DeepSeek)のAIチャットボットアプリを政府の端末で使用禁止にする法案を提出したと報じた。ジョシュ・ゴットハイマー下院議員(Josh Gottheimer、ニュージャージー州選出民主党)は、中国がDeepSeekを利用して市民の機密データを盗んでいると警告しており、法案は16人の超党派議員でまとめられた。セキュリティ研究者らは、同社が中国共産党と関係があり、ユーザー情報を中国移動通信社(China Mobile)に送信する可能性を指摘している(チャイナ・モバイルの国内での事業は2019年に停止)。また、このような背景から、ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事(Kathy Hochul、民主党)は州職員に対し、政府が支給する端末での同アプリの使用禁止を命じている。 NEXTGOVFCW “Lawmakers move to ban DeepSeek’s AI from government devices” (02/10/25)

トヨタ、ノースカロライナでEVバッテリー生産を開始

INDUSTRYDIVEは2月10日、トヨタ自動車がノースカロライナ州リバティのEVバッテリーの新工場でのバッテリー生産を4月に開始すると報じた。日本国外で初の自社バッテリー製造施設で、今回の投資総額は約140億ドルに上る。同工場は米国内で11番目の生産拠点となり、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、EV向けのバッテリーを生産し、2030年までに年間30ギガワット時の生産能力を目指していく。今回の工場拡張により生産ラインを8本増設、約5,000名の雇用が創出されるといい、地元のノースカロライナ州立農業技術大学(North Carolina Agricultural and Technical State University)への50万ドルの助成金を通じて人材育成にも力を入れていく。また、2024年にはEVの国内販売台数が約100万台となり、前年同期比で53.1%の増加を記録した。国内生産により関税の影響も回避でき、さらなる品質維持と地域経済への貢献を図る狙いであるとみられる。 TechTarget “Toyota’s expanded $14B North Carolina EV battery plant ready to roll” (02/10/25)

アンドリル、マイクロソフトの陸軍IVASプロジェクトを承継

AXIOSは2月11日、アンドリル・インダストリーズ社(Anduril Industries)が米陸軍の次世代ヘッドセットを開発するための統合視覚増強システム(Integrated Visual Augmentation System: IVAS)プロジェクトを、マイクロソフト社(Microsoft)から引き継ぐことになると報じた。両社は2024年、IVASにラティス(Lattice)ソフトウェアを導入するために協力関係を結んでおり、今回の提携で、アンドリル社はハードウェアとソフトウェアの生産と開発を担当する一方で、マイクロソフト社はクラウドとAI技術を提供し、デジタル基盤を支える役割を担っていくという。アンドリル社創業者のパルマー・ラッキー氏(Palmer Luckey)はこれまで「兵士のためのデバイスが一般市民向けよりも早く普及する」と発言するなど、戦場でのヘッドセットの重要性を強調しており、VR技術の進化により、10年以内に現実と区別がつかないシステムが実現すると予測している。 AXIOS “Anduril is taking over Microsoft’s $22 billion IVAS project” (02/11/25)

ハッカーグループ、AIセキュリティの抜本的な見直しが必要と警告

AXIOSは2月11日、AIの脆弱性が深刻なリスクを引き起こす可能性があり、セキュリティ対策の根本的な見直しが必要であると、著名なハッカーグループが警告していると報じた。デフコン(DEF CON、世界最大のハッカーの国際会議)の主催者とシカゴ大学(University of Chicago)が協働して初リリースした「ハッカー年鑑(Hackers’ Almanack)」の中で、AIシステムへの侵入が依然として容易であり、悪意のある攻撃者によるリスクが高まっていることが指摘されている。IT企業やトランプ政権がAIの安全性を政策議論から後退させている動きを受けたもので、AIセキュリティは従来のサイバーセキュリティモデルに従い、様々な利害関係者が協力して問題を体系的に追跡・対処するべきと主張している。特に、AIの脆弱性は予測不可能であるため、単発のレッドチーミング(実際に攻撃を加えて耐性を確かめる手法)では不十分であるといい、脆弱性の深刻度を評価し、継続的に管理することが重要であると訴えている。 AXIOS “AI security needs a rework, hacker group says” (02/11/25)