世界の電力需要、年4%増加へ AI普及などでIEA試算

アクシオス(AXIOS)は2月14日、国際エネルギー機関(International Energy Agency: IEA)が2027年までに世界の電力需要が年平均4%増加すると予測していると報じた。AI、産業生産、エアコン、電気自動車(EV)などの利用が急増したことによるもので、2024年の電力需要は4.3%と急増した。今後3年間で3,500テラワット時の電力消費増加が見込まれており、これは日本の年間電力消費量に相当するという。特に中国は2024年の電力需要増加の半分以上を占め、今後数年間で年6%に達する可能性があると予測している。IEAは、今後の需要増加の85%が新興国や発展途上国からによるものとみているが、先進国の需要が増加傾向にあることも指摘している。 AXIOS “Global electricity demand to rise 4% annually due to AI, other uses” (02/14/25)

政府のサイバー部門、解任で手薄に

トランプ政権は大統領の就任後最初の1週間で、政府のサイバーセキュリティと監視に関するアドバイザーのほぼ全員を解任し、大規模なサイバー事案に対応できる専門家の数はわずかとなった。国土安全保障省(Department of Homeland Security)はサイバー安全審査会(Cyber Safety Review Board: CSRB)やAI安全保安委員会(AI Safety and Security Board)などの諮問委員会のメンバー全員を解任した。トランプ政権は、サイバー専門家の採用やサイバーセキュリティに関する明確な指針を打ち出していない。トランプ大統領の忠誠心重視の姿勢は、諮問委員会の補充や重要な役割を担うことができる人材の数を限定的にしている。 Axios “Board firings, loyalty tests thin out U.S. government’s cyber bench” (01/24/25)

太陽光発電が米国の容量増加の原動力に

米国エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration)の最新の短期エネルギー見通し(Short-Term Energy Outlook)によると、米国の再生可能エネルギー、特に太陽光発電の容量増加が、今後2年間の発電量増加の原動力になる。太陽光の発電容量は、2025年には26ギガワット、2026年には22ギガワット増加すると予想されている。風力発電の容量も若干増加する見通し。その他のエネルギー源は変化が少ないものの、石炭発電所の廃止が加速するとみられる。また、再生可能エネルギーによる発電は、2025年に12%、2026年に8%増加する一方で、天然ガス発電は減少すると予想されている。 U.S. Energy Information Administration “New solar plants expected to support most U.S. electric generation growth” (01/24/25)

AAASとアリゾナ州立大、科学の進展へパートナーシップ

1月24日、米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science: AAAS)とアリゾナ州立大学(Arizona State University: ASU)は、5カ年のパートナーシップ「AAAS + ASUAAAコラボラティブ(AAAS + ASU Collaborative)」を発表した。最初のフェーズでは、共同での若手研究者への賞の授与やワシントンDCでの科学政策に関するイベントなどが行われる。このパートナーシップは、科学に関する革新的な研究を通じて公共政策に影響を与え、社会的課題に対処することを目指している。「革新的研究のためのASU科学賞(ASU-Science Prize for Transformational Research)」は、2025年5月に応募を開始する予定。 American Association for the Advancement of Science “AAAS and ASU Launch Mission-Driven Collaborative to Strengthen Scientific Enterprise” (01/24/25)

トランプ大統領、AIデータセンター発電所の早期建設を確約

1月23日、トランプ大統領は世界経済フォーラム(World Economic Forum)でのリモート演説で、国家エネルギー非常事態宣言に関連して、AI企業がデータセンターに併設する発電所を建設するための「迅速な承認」を政権が提供すると発表した。AI産業の成長に伴って膨大な電力を必要とするAIデータセンターをサポートするために、化石燃料を使用する発電所の新設の条件を緩和するとみられる。トランプ大統領は、中国のAIに対抗するため、「エネルギー供給量を倍増させる必要がある」と強調した。データセンターは小さな都市と同じくらいの電力を消費し、AIブームと中国との競争が続けばさらに多くのリソースが必要になるとされている。 Axios “Trump pledges fast-track for AI data center power plants” (01/23/25)

NERSC、IBM量子コンピュータにアクセス可能

ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)の国立エネルギー研究科学計算センター(National Energy Research Scientific Computing Center: NERSC)では2025年1月より、研究目的でIBMの量子コンピュータにクラウド経由でアクセスできるようになる。IBMの量子ソフトウェアであるQiskitなどを通じて、学際的な様々な研究テーマに対応した量子回路を活用できる。このIBM量子イノベーションセンター(IBM Quantum Innovation Center)は、量子コンピューティングのトレーニングとサポートを提供する。提携により、NERSCの量子コンピューティング能力を拡大し、将来の量子需要に備える。 HPCWIRE “NERSC Launches IBM Quantum Innovation Center” (01/23/25)

2024年のベンチャーキャピタル投資件数は6%減ながら、投資額は29%増

PitchBookとNVCAによる2024年第4四半期ベンチャー・モニター( Q4 2024 Venture Monitor)によると、米国における2024年のベンチャーキャピタル投資は、約4,400件、1,470億ドルで、2023年比で936件減少(6%減)したものの、投資額は470億ドル増加(29%)となった。いずれも2021年と2022年のパンデミック中の最高値を依然として下回っている。なお、ステージ別にみて投資件数が最も多いのはアーリーステージとなっている。 State Science & Technology Institute “Useful Stats: The state of US venture capital in 2024 January 23, 2025” (01/23/25)

共和党、AI活用促進の規制枠組みを議論 

NEXTGOV/FCWは2月13日、共和党議員らが製造業におけるAI活用を促進する規制の在り方について、公聴会で産業界からの意見聴取を行ったと報じた。商業・製造・貿易に関する下院エネルギー・商業委員会の公聴会で、製造業向けAIは特定のニーズに応える独自の技術で、一般に注目を集めている生成AIとは異なるため、中国などに対する競争力維持のためにも、AIの特性を考慮した政策の必要性があると議論された。情報技術産業協議会(Information Technology Industry Council: ITI)のジェイソン・オックスマン会長(Jason Oxman)は、欧州のような過度な規制を避け、官民連携と業界の自主基準を重視すべきと主張し、与野党議員は、製造業従事者のAIスキル向上の重要性について指摘した。トランプ大統領は、就任初日にバイデン前政権による2023年のAI関連の大統領令を撤回し、180日以内に新たな国家AI行動計画の策定を指示している。 NEXTGOV/FCW “GOP lawmakers seek industry input on crafting US-first AI regulatory regime” (02/13/25)

AI信頼感、中国が米国を大きく上回る

アクシオス(AXIOS)は2月13日、エーデルマン・トラスト・バロメーター(Edelman Trust Barometer)の最新調査で、人工知能(AI)に対する信頼感は、米国の32%に対し、中国では72%と大きく上回ったと報じた。調査によると、AI信頼感が最も高いのはインドの77%で、ナイジェリア76%、タイ73%と続き、中国は4位となった。一方、米国より低い国はカナダ、ドイツ、オランダなど6カ国のみであった。世界的な傾向として、男性は52%、女性は46%がAIを信頼しており、若年層の方が高齢層より信頼感が高い。また民主党支持者(38%)が共和党支持者(34%)より高く、所得層が高いほど信頼感も高くなった。専門家は、AIが進歩と効率化をもたらす可能性がある一方で、雇用への不安や誤情報の拡散などが信頼感の低さにつながったと分析している。AIの普及速度は技術の進歩だけでなく、企業や個人がどれだけ活用する意思があるかにも左右されるため、この信頼感の差は重要な意味を持つという。 AXIOS “Exclusive: Trust in AI is much higher in China than in the U.S.” (02/13/25)

国立衛生研究所、間接費率を一律15%に引き下げ 中小企業・大学に打撃

州科学技術研究所(State Science & Technology Institute: SSTI)は2月13日、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)が間接費率を15%に一律引き下げる動きについて分析を発表した。SSTIによると、現行の間接費率は27~28%で、今回の15%への引き下げはバイオ・医療分野の中小企業にとって大幅な減額となることから、深刻な経済的打撃を与える可能性があると警告している。2024年度の NIH助成金28億ドルのうち、メリーランド州が最大の受益州で約10億ドル、カリフォルニア州が4億ドルと続き、ノースカロライナ、マサチューセッツ、バージニア、ニューヨークも含めた6州で、全体の73%を占める。連邦裁判所の判断により現在は保留状態となっているものの、特にバイオテクノロジー、製薬、医療機器、ライフサイエンス産業における研究の多くは費用がかかるため、研究開発活動に重大な影響を及ぼす可能性があるとしている。 SSTI “Useful Stats: Which businesses are potentially impacted by the NIH F&A rate change?” (02/13/25)