カリフォルニア州、企業にAIモデルの透明性と脆弱性開示を勧告

CalMattersは3月19日、ギャビン・ニューサム知事(Gavin Newsom、カリフォルニア州選出民主党)の人工知能(AI)パネルが、企業にAIモデルの運用方法の透明性を求める勧告を発表したと報じた。同州知事が招集したAI専門家グループ「AIフロンティアモデルに関するカリフォルニア合同政策ワーキンググループ(Joint California Policy Working Group on AI Frontier Models)」の報告書は、企業のAIモデルのリスクと脆弱性の開示や独立した外部の第三者による評価を受けることを提言し、内部告発者保護のための規則制定、民間企業による危険なAI開発に対する政府への通知システムの必要性を勧告している。2024年秋にAIを規制する州法案に対してイノベーションを抑制するとして拒否権を発動した際に、同知事が同パネルを結成した。ビジネス団体は、現在州議会で審議中の、AIが商品価格を上昇させる仕組みに対処するものや環境・公衆衛生などに関するAI規制などの30の州法案に大きな影響を与える可能性があるとし、強く反対している。 CalMatters “Newsom’s AI panel wants more transparency from companies and testing of models” (03/20/25) Newsom’s AI panel wants more transparency from companies and testing of models

オランダ、米国からの科学者誘致へ新基金創設を発表

NL Timesは3月20日、オランダが米国からの科学者を含む国際的な科学者を誘致するための基金を創設すると報じた。エッポ・ブラインス教育大臣(Eppo Bruins、新社会契約党: Nieuw Sociaal Contract)は「一流の国際的科学者は、我が国とヨーロッパにとって貴重な存在」と述べ、先に対応策を表明したフランスに続き、同国を科学者の新たな拠点とするための迅速な行動を促した。これを受け、オランダ大学連合(Universities of the Netherlands:UNL)は米国の研究者を受け入れることに関心を示しており、オランダ科学研究機構(Nederlandse Organisatie voor Wetenschappelijk Onderzoek: NWO)もどのように支援できるかを検討中であるという。オランダ王立芸術科学アカデミー(Koninklijke Nederlandse Akademie van Wetenschappen: KNAW)はすでに非公式な協議を開始したが、同国政府の高等教育予算削減や移民政策が障害となる可能性があるとも伝えている。 NL TIMES “Netherlands launches fund to lure top scientists, like those fleeing the U.S.” (03/20/25) https://nltimes.nl/2025/03/20/netherlands-launches-fund-lure-top-scientists-like-fleeing-us

トランプ大統領、CDC長官にモナレス氏を指名へ

共同通信(AP)は3月25日、トランプ大統領が疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)の次期長官に、現職の長官代理スーザン・モナレス氏(Susan Monarez)を指名する方針を固めたと報じた。先に指名したデービッド・ウェルドン氏(David Weldon)は上院での承認が得られず、指名を取り下げた。医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)出身で、微生物学と免疫学の博士号を持つモナレス氏は、厚生省(Department of Health and Human Services)や国家安全保障会議(National Security Council: NSC)など、政府機関での豊富な経験がある。トランプ氏は、モナレス氏が厚生長官のロバート・F・ケネディ・ジュニア氏(Robert F. Kennedy Jr.)と緊密に協力すると表明しているが、一部のCDC職員からは、同氏の職員とのコミュニケーション不足を指摘する声も上がっているという。 AP “Trump will nominate acting CDC director Susan Monarez for the position, White House official says” (03/25/25) https://apnews.com/article/cdc-trump-nominee-susan-monarez-f132a3b1dae2b5d0a0dafdff02195980

国防総省、AIを活用した生物監視システムを強化

国防イノベーションユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は3月26日、人工知能(AI)と機械学習を活用した最新の生物学的脅威監視システム開発を開始したと発表した。国防総省(Department of Defense)の化学生物防衛(Chemical and Biological Defense: CBD)プログラムは、78社の中からバナ・ソリューションズ社(Bana Solutions)やサイバーヒル・パートナーズ社(Cyberhill Partners)など5社を選定し、生物学的脅威の迅速な検知と対応を可能にするシステム開発に着手したという。開発期間は12~24カ月で、各社は実運用環境での実証実験を通じてシステムの改良を進める。シミュレーション試験では多様なデータソースから健康上の脅威を検出・分析する能力が評価されるとし、国防保健局(Defense Health Agency: DHA)公衆衛生部長のブランドン・テイラー少将(Brandon Taylor)は「生物学的脅威の迅速な特定と評価は国家安全保障にとって重要」とし、商用技術の活用による監視体制強化を強調した。 DIU “CBD and DIU Strengthen National Security with AI-Driven Biosurveillance Initiative” (03/26/25) https://www.diu.mil/latest/cbd-and-diu-strengthen-national-security-with-ai-driven-biosurveillance

ニューヨーク州立大学アルバニー校、大規模な脱炭素化プロジェクトを始動

UTILITY DIVEは3月24日、ニューヨーク州立大学アルバニー校(University at Albany – State University of New York: SUNY Albany)が3,000万ドル規模の脱炭素化プロジェクトを開始すると報じた。地熱エネルギーを利用したプロジェクトで、夏季のガス火力ボイラー停止を実現する。ニューヨーク州の2050年までの温室効果ガス85%削減目標に貢献することが目的で、同大学は、90~135基の地熱井戸、高効率電気遠心冷却機、熱回収冷却機の導入により、年間化石燃料消費を16%削減する計画であるという。同大学によると、地熱井戸は高価ではあるものの、寿命が 50 ~60 年と長く、キャンパス全体における長期的なエネルギー戦略の重要性に加え、生涯コストの観点から利点があると結論づけたとしている。 UTILITY DIVE “UAlbany decarbonization project to cut fossil fuel consumption 16%” (03/24/25) https://www.utilitydive.com/news/ualbany-decarbonization-project-to-cut-fossil-fuel-consumption-16/743456/

ニューイングランドの洋上風力、追加インフラ不要で9.6GW接続可能

UTILITY DIVEは3月25日、地域送電機関の系統運用者(Independent System Operator: ISO)であるISOニューイングランド(ISO-New England)が、追加インフラ投資なしで最大9.6ギガワット(GW)の洋上風力発電を電力網に接続できる可能性があると報じた。ISOニューイングランドの報告によると、調査対象の変電所の86%が新たな送電インフラなしで接続可能であり、そのうち38%は1,200メガワット(MW)の洋上風力発電を追加インフラ整備なしで受け入れられるという。ただし、この分析は「N-1 直流電熱定常解析(DC thermal steady-state analysis)」に基づく初期段階の調査であり、最終的な相互接続には詳細な調査が必要としている。メイン州から送電ポイントをボストン地域に移動させることで送電コストの大幅な削減が可能とし、一部の変電所では軽微なアップグレードで対応できるとも指摘し、クリーンエネルギー移行が加速する中、地域がより包括的な見通しを描くのに役立つと説明している。 UTILITY DIVE “New England could connect 9.6 GW of offshore wind without new infrastructure: report” (03/25/25) https://www.utilitydive.com/news/new-england-interconnection-offshore-wind-transmission/743434/

政府、海外研究者に政治的価値観調査を実施

米国物理協会(American Institute of Physics: AIP)は3月24日、トランプ政権が海外の研究者に対し、国家安全保障や政治的優先事項との整合性を問う詳細な調査を開始したと伝えた。行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)は、オーストラリア、欧州、英国、カナダの研究者に30以上の質問からなる調査書を送付し、宗教の自由、言論の自由、多様性、包括性などの組織方針や、国家安全保障上の目的への貢献、中国、ロシア、イラン、キューバからの資金援助の有無を最大180点で採点するとした。OMBは回答に30分以内で済むと見積もったが、研究管理部門はこれを非現実的と指摘している。オーストラリアの主要大学グループ「グループ・オブ・エイト(Group of Eight)」は、米国が最大の研究パートナーであるため、この調査が研究協力に及ぼす影響を「非常に懸念している」と表明し、米国科学委員会議長に指針と回答期間の延長を要請した。 AIP ” Conflicting accounts given of French scientist denied US entry” (03/24/25) https://ww2.aip.org/fyi/the-week-of-march-24-2025

半導体前工程製造装置への投資が25年に1,100億ドルへ

国際半導体製造装置材料協会(Semiconductor Equipment and Materials Institute: SEMI)は3月25日、2025年の世界の半導体製造装置投資が前年比2%増の1,100億ドルになると発表した。同社の四半期世界ファブ予測(World Fab Forecast)最新レポートによると、高性能コンピューティング(High-Performance Computing: HPC) やメモリ分野、AI関連の需要拡大を背景に2020年以降6年連続で増加しており、2026年には18%増の1,300億ドルとなる見込みである。論理(ロジック)・マイクロセグメント部門が投資をけん引し、2025年は520億ドル、2026年は590億ドルとなる見込みで、メモリセグメントも2025年に320億ドル(DRAM210億ドル、NAND100億ドル)と予測する。2025年、中国は依然最大の投資国であるが、前年比24%減の380億ドルと投資額は縮小する一方で、韓国は29%増の215億ドル、台湾は210億ドルとなるという。SEMIのアジット・マノチャ会長(Ajit Manocha)は約50の新工場が稼働予定で人材育成が急務と強調した。 SEMI “Global Fab Equipment Investment Expected to Reach $110 Billion in 2025” (03/25/25) https://www.semi.org/en/semi-press-release/global-fab-equipment-investment-expected-to-reach-110-billion-dollar-in-2025

ニューヨーク州の電力市場、競争原理が消費者に利益

太陽エネルギー産業協会(Solar Energy Industry Association:SEIA)は3月25日、競争的な電力市場が消費者にとって最も有利であると伝えた。アフォーダブル・クリーン・パワー・アライアンス(Affordable Clean Power Alliance: ACPA)が発表したFTIコンサルティング社(FTI Consulting)のレポートによると、公益事業者による発電と比較した独立系発電事業者による電力供給は、消費者の電力コストを35%削減したという。競争市場により革新的でクリーンな技術が導入され、低コストで環境に優しいエネルギー供給が実現したとし、これにより、約1万9,000の雇用を創出、地域経済に15億ドル以上の税収をもたらしたと伝えた。専門家らは、公益事業者主導の発電モデルに戻れば、電力料金が高騰し、クリーンエネルギーへの移行が遅れる恐れがあるため、電力業界は現行の競争環境を維持すべきと主張している。 SEIA “Consumers’ Energy Costs Are Low from Private Sector Energy Markets, a New Report Finds” (03/25/25) https://seia.org/news/consumers-energy-costs-are-low-from-private-sector-energy-markets-a-new-report-finds/

米国アカデミー 電力システムの未来を探る新たな取り組みを発表

米国科学・工学・医学アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は3月25日、電力システムにおける課題と解決策を議論するための新フォーラムを立ち上げると発表した。電力需要の増加、信頼性の向上、技術革新への対応を目指すことが目的で、電力セクターの様々な専門家や関係者が集まり、共通の理解を深める場となるという。同アカデミーのエネルギー・環境システム委員会(Board on Energy and Environmental Systems)の上級プログラム責任者であるブレント・ハード氏(Brent Heard)が責任者となり、電力システムが急速に変化を遂げつつある中、電力の将来やシステムについて、より迅速かつ慎重な議論を行うとしている。公開イベントは4月1日、8日、16日に開催され、電力インフラの近代化について重要な洞察を提供する予定である。 NASEM “Advancing the U.S. Electricity System: New Forum to Explore Challenges and Solutions ” (03/25/25) https://www.nationalacademies.org/news/2025/03/advancing-the-u-s-electricity-system-new-forum-to-explore-challenges-and-solutions