大統領府、新たな公務員規則を制定

大統領府は4月24日、政府職員の試用期間及び試行期間を規定する新たな公務員規則XI(Civil Service Rule XI)を制定したと発表した。本規則により、各省庁は通常1年とされる試用期間終了後、職員の適格性や公的機関のニーズや公共利益との整合性を審査し、本採用の可否を判断することが義務付けられる。従来の規則では事実上、自動的に本採用となっていたが、今後は人事管理局(Office of Personnel Management:OPM)の監督の下、審査が強化されることになる。また、各機関は全試用職員の担当評価者を15日以内に指定し、試用期間満了60日前には面談を行うことが義務付けられ、成績不良などによる解雇の手続き・異議申立て制度の整備も進められる。メリット・システム保護委員会(Merit Systems Protection Board:MSPB)の勧告に基づくこの改革は、1978年公務員改革法(Civil Service Reform Act of 1978)の趣旨に立ち返り、厳選された質の高い公務員確保を目指すものと位置づけられている。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Strengthens Probationary Periods to Improve the Federal Service” (04/24/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/04/fact-sheet-president-donald-j-trump-strengthens-probationary-periods-to-improve-the-federal-service/

原子力発電の支持率、過去最高水準に ギャラップ調べ

調査会社のギャラップ社(Gallup)は4月9日、原子力発電の利用への支持率が61%となり、過去最高水準に迫っていると発表した。人工知能(AI)データセンターの増加によるエネルギー需要が背景にあり、グーグル社(Google)やマイクロソフト社(Microsoft)、メタ社(Meta)、アマゾン社(Amazon)など大手IT企業が原子力発電拡大を表明し、共和党支持層では74%、無党派層で64%、民主党では46%が支持する結果となった。石油・ガスの沖合掘削やシェールガス採掘(フラッキング)、北極圏国立野生生物保護区(Arctic National Wildlife Refuge: ANWR)での開発支持は分かれ、特にANWR開発には61%が反対となった。再生可能エネルギーへの注目度は依然高いものの、56%と過去最低水準まで支持率が低下しており、エネルギー価格や供給への強い懸念は35%と2022年時の47%に比べ、近年減少傾向にある。トランプ政権の化石燃料推進政策は共和党支持層のみで多数派を占め、全体の支持は広がっていない。 Gallup “Nuclear Energy Support Near Record High in U.S.” (04/09/25) https://news.gallup.com/poll/659180/nuclear-energy-support-near-record-high.aspx

全米大学トップ、トランプ政権の教育介入に抗議

AXIOSは4月23日、高等教育機関の学長や総長ら約200名が、トランプ大統領による「過度な政府介入」に抗議する共同書簡に署名したと報じた。ハーバード大学(Harvard University)やコロンビア大学(Columbia University)などアイビーリーグ各校の学長も名を連ねたこの書簡は、公的資金を用いて大学へ圧力をかける政権の「前例なき政治的干渉」を非難するもので、多様な見解を持つ学生や教員に対する報復としての国外追放を批判している。一方でダートマス大学(Dartmouth College)のシアン・ベイロック学長(Sian Beilock)は署名を見送った。政権側は「公平や平等を守るため」と反論し、抗議書簡を一蹴している。コロンビア大学が要求の一部を受け入れたのに対し、ハーバード大学は政権を提訴し、資金凍結が大学の憲法上の権利侵害に当たると主張している。高等教育機関トップらは「改善のための建設的な取り組みを求める」としつつ、「高等教育への自由の制限は社会全体に深刻な代償となる」と警鐘を鳴らしている。 AXIOS “200 college leaders decry Trump’s “undue government intrusion” in education” (04/23/25) https://www.axios.com/2025/04/22/college-university-presidents-letter-trump-federal-funding

国防イノベーションユニット、国内に新拠点を拡大

ディフェンスニュース(Defense News)は4月25日、国防イノベーションユニット(Defense Innovation Unit: DIU)が国内に新たに3つの拠点を設立し、国防総省(Department of Defense)とテクノロジー企業との連携を強化すると報じた。DIUは本部をカリフォルニア州マウンテンビューに置き、ボストン、オースティン、ワシントンDC、シカゴに拠点を構えているが、今回新たに、ケンタッキー、ミネソタ、モンタナに新たな拠点を設置する。これまで連邦議会がDIUに対し、シリコンバレー以外の地域にも活動を拡大するよう求めていたことが背景にあり、これらの拠点は、地元の大学や企業が国防総省と協力し、新興技術企業の発掘にもつなげ、資金や技術開発の機会を得るための窓口となるという。リズ・ヤング・マクナリーDIU副局長(Liz Young McNally)は、地域のイノベーションを国防に取り入れる重要性を強調しており、新興企業が国防調達の複雑なシステムを迅速に利用できるよう支援も行うという。 DefenseNews “Defense Innovation Unit to expand US outposts with three new hubs ” (04/24/25) https://www.defensenews.com/pentagon/2025/04/24/defense-innovation-unit-to-expand-us-outposts-with-three-new-hubs/

民間財団によるCO2除去技術コンテスト 受賞団体発表

テック・クランチ(Tech Crunch)は4月23日、気候変動対策として二酸化炭素(CO2)を大気から除去する技術を競うコンテストにおいて、農業関連のプロジェクトが上位を占めたと報じた。これは、民間財団のエックスプライズ(Xprize)が主催した「エックスプライズ・カーボン・リムーバル(XPRIZE Carbon Removal)」コンテストで、イーロン・マスク氏(Elon Musk)の個人財団であるマスク財団(Musk Foundation)が総額1億ドルの賞金を提供した。その結果、テキサス州のマティ・カーボン社(Mati Carbon)が最優秀賞となり、5,000万ドルを獲得した。インドやザンビア、タンザニアの小規模農家が玄武岩の粉塵を畑に撒くことでCO2を固定するというもので、鉱物とCO2の反応により、数千年間不活性化できる重炭酸塩を生成するという自然のプロセスを利用した試みである。2位は農業廃棄物を農家が土壌改良剤として使用できる木炭のような物質に変換したフランスのネットゼロ社(NetZero)、3位はテキサス州のボルテッド・ディープ社(Vaulted Deep)、4位はケイ酸塩岩を使った同様の手法で英国のアンドゥ・カーボン社(UNDO Carbon)が受賞した。 Tech Crunch “Xprize Carbon awarded to a dirt-simple carbon-removal technology” (04/23/25) Xprize Carbon awarded to a dirt-simple carbon-removal technology

NSF長官、任期16か月残して辞任

サイエンス誌(Science)は4月24日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)のセトゥラマン・パンチャナタン長官(Sethuraman Panchanathan)が任期を16か月残して辞任すると報じた。2020年から同財団を率いてきた同長官の辞任の背景に、2026年度予算の55%削減と、職員半数の解雇を求める大統領府からの要請があるとみられる。また、これまでにも、政府効率化省(Department of Government Efficiency:DOGE)から同長官への指示により、既存の助成金10億ドル以上が打ち切られ、新規助成も停止されていた。この過酷な削減について同長官は辞表の中で「NSFは常に効率的な機関であったが、それでもなお科学コミュニティへの貢献強化に向け、他の効率化の可能性を特定し、予算を削減するという課題に取り組んだ」と間接的に言及した。同長官の後任についてはまだ発表されていない。 Science “Exclusive: NSF director to resign amid grant terminations, job cuts, and controversy” (04/24/25) https://www.science.org/content/article/nsf-director-resign-amid-grant-terminations-job-cuts-and-controversy

SEIA、2024年の太陽光発電州ランキングを発表

太陽エネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association:SEIA)は4月24日、2024年の太陽光発電州ランキングを発表した。カリフォルニア州が約5万1,909メガワット(MW)と引き続き首位を維持し州全体の電力の約30%を供給している。テキサス州が約4万1,459MWと2位となり、新設容量では1位となった。同州は今後10年間で41GWの設置容量を見込む。太陽光発電産業はテキサス州経済に500億ドル以上の投資をもたらし、現在では約30万人のテキサス州民が自宅で太陽光発電を利用しているという。フロリダ州は約1万8,622MWで3位を保持し、ハリケーン後の復旧でも太陽光が重要な役割を果たした。アリゾナ州とノースカロライナ州がそれに続いて上位5州を構成しており、太陽光発電によって雇用創出や経済活性化が進んでいる。太陽光発電容量が1ギガワット(GW)を超える州はわずか3州のみであったが、現在は33州に上り、太陽光発電は全米各地で急速に普及している。 SEIA “The Top Solar States of 2024” (04/24/25) https://seia.org/blog/the-top-solar-states-of-2024/

米中技術競争、ブラジルが焦点に

新米国安全保障センター(Center for a New American Security:CNAS)は4月24日、米中間の次世代デジタルインフラ競争においてブラジルが重要な戦場であると発表した。報告書「デジタル・シルクロードへの対抗:ブラジル(Countering the Digital Silk Road: Brazil)」によると、ラテンアメリカ最大の経済大国であるブラジルのデジタルガバナンスや通信インフラの選択が、地域全体に影響を与えるという。同国は長年、主権と技術的自主性を重視する外交政策を維持し、中国と米国双方との関係を良好に保ってきた経緯がある。中国は国営資金を活用して同国の通信インフラに投資し、現地企業との緊密なパートナーシップを築いてきた。一方、クラウドコンピューティング、人工知能(AI)、低軌道衛星(LEO)などの分野では米国が依然として優位であるとし、同国の経済発展の目標に合致しつつ、中国のデジタル・シルクロードに代わる、より競争力のある技術提供と民主的デジタル原則の推進が成功の鍵と提言している。 CNAS “New CNAS Case Study Highlights U.S.-China Tech Competition in Brazil” (04/24/25) https://www.cnas.org/press/press-release/new-cnas-case-study-highlights-u-s-china-tech-competition-in-brazil

テキサスA&M大学システム 先進航空技術センターを主導

運輸省(Department of Transportation)は4月23日、テキサスA&M大学システム(Texas A&M University System: TAMUS)が連邦航空局(Federal Aviation Administration:FAA)の先進航空技術センター(Center for Advanced Aviation Technologies:CAAT)の設立・運営団体として採択されたと発表した。採択に当たっては、TAMUSの既存インフラや強力な産学連携が評価されており、CAATでは、先進空域モビリティ(Advanced Air Mobility:AAM)等の新規技術のテストと統合を推進し、国家空域システム(National Airspace System:NAS)への安全な導入を目指すという。ショーン・ダフィー運輸長官(Sean P. Duffy)は、テキサス州は既に商用ドローンの安全性試験において先駆的な地位を確立しており、航空イノベーションに最適な場所であると述べ、テッド・クルーズ上院議員(Ted Cruz、テキサス州選出共和党)も、この設立による数十億ドルの新規投資を通じて、数千の高給雇用も創出され、同州経済の拡大に役立つと述べた。 Department of Transportation “U.S. Transportation Secretary Sean P. Duffy and U.S. Sen. Ted Cruz Announce Texas A&M Will Lead the Center for Advanced Aviation Technologies” (04/23/25) https://www.transportation.gov/briefing-room/us-transportation-secretary-sean-p-duffy-and-us-sen-ted-cruz-announce-texas-am-will

運輸省、AV枠組みを発表 イノベーションと安全に焦点

運輸省(Department of Transportation)は4月24日、新たな自動運転車(Automated Vehicle:AV)枠組みを発表したと明らかにした。国内製造業強化に向けた運輸イノベーション計画の一環で、安全基準を維持しつつ、自動車イノベーションを促進し、州ごとの規制の混乱を防ぐことを目指す道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration: NHTSA)の新たな枠組みとなる。ショーン・ダフィー運輸長官(Sean P. Duffy)はAVの商業展開に向け、中国との技術競争を視野に入れているとし「官僚主義を一掃し、イノベーションを加速させる」ことを強調した。これに伴い、国内生産車にも自動運転車免除プログラム(Automated Vehicle Exemption Program:AVEP)を拡大する。 Department of Transportation “Trump’s Transportation Secretary Sean P. Duffy Unveils New Automated Vehicle Framework as Part of Innovation Agenda” (04/24/25) https://www.transportation.gov/briefing-room/trumps-transportation-secretary-sean-p-duffy-unveils-new-automated-vehicle-framework