エヌビディア社、中国へのAIチップ販売を再開の見込み

エヌビディア社(Nvidia)は7月14日、中国へのAIチップ販売の再開が可能となったことを発表した。エヌビディア社は、大規模市場における輸出規制問題に直面していたが、同社CEOのジェンセン・ファン氏(Jensen Huang)は、7月にトランプ大統領及び大統領府職員とも面談してAIの利点を強調しており、米国政府は、同社に対してライセンス付与を確実に行うことを確認した。エヌビディア社は、画像処理ユニット(GPU)「H20」の販売をできるだけ早期に再開することを希望している。 Axios “Nvidia to resume chips sales to China” (07/14/25) https://www.axios.com/2025/07/15/nvidia-chips-sales-china?stream=top

OMB、連邦省庁におけるポスト量子暗号基準への完全移行を計画

大統領府行政管理予算局(Office of Management and Budget:OMB)は、ポスト量子暗号(post-quantum cryptography:PQC)基準への完全移行を連邦省庁に指示するメモの草稿を作成中であることが関係者によって明らかにされた。本メモは、連邦政府におけるポスト量子暗号への移行の将来と、第三者技術業者が順守すべき基準の作成について強調するものとなる。同草稿では、政府によるPQC移行の取り組みについて複数の側面に言及しており、①サイバーセキュリティの維持強化、②PQC施行における省庁の統制・監督計画、③高リスクデジタル資産のリストアップ、などといった戦略をPQC移行における重要要素として優先事項に挙げている。また、同メモは、政府と取引する第三者技術業者向けの要件も挙げており、テクノロジーリフレッシュ、ライフサイクルアップデート、クラウド移行などを含むソフトウェアの変更に際し、PQC基準を確実に維持・導入するよう業者に要請することになる。なお、本メモはまだ草稿段階にあり、連邦省庁に送付する日程は、現時点では未定である。 NetGov FCW “OMB draft memo sets agency and vendor quantum security standards” (07/14/25) https://www.nextgov.com/cybersecurity/2025/07/omb-draft-memo-sets-agency-and-vendor-quantum-security-standards/406703/

国防総省、先進AI能力導入促進・国家安全保障問題対応に向けAI企業4社と契約

国防総省首席デジタル・人工知能担当官室(Chief Digital and Artificial Intelligence Office:CDAO)は7月14日、国防総省における先進人工知能(AI)能力導入促進及び重要な国家安全保障問題への対応に向けて米国の最先端AI企業4社を選出し、それぞれ最高2億ドルの契約締結を発表した。選出された企業は、アンスロピック社(Anthropic)、グーグル社(Google)、オープンAI社(OpenAI)、及び、エックスAI社(xAI)の4社で、国防総省は、様々なミッション領域におけるAIワークフロー開発のために、これらの企業の技術・人材を活用する。また、これらの企業とのパートナーシップを通して最先端AI能力の利用・経験を拡大し、米国企業が提供可能な最先端のAI能力を使用して、国家安全保障ニーズの理解・対応能力を向上させることになる。 CDAO “CDAO Announces Partnerships with Frontier AI Companies to Address National Security Mission Areas” (07/14/25) https://www.ai.mil/Latest/News-Press/PR-View/Article/4242822/cdao-announces-partnerships-with-frontier-ai-companies-to-address-national-secu/

2025年度調整予算法、米国世帯当たりで負担するエネルギー費の増加に繋がる見込み

独立研究機関のローディウムグループ(Rhodium Group)は7月11日、トランプ大統領の署名により成立した2025年度調整予算法(One Big Beautiful Bill Act)について、米国エネルギーセクタ全体及び経済に影響を及ぼすとし、2035年までに、米国世帯当たりのエネルギー費は年間平均78~192ドル増、エネルギー業界全体における支出も70億~110億ドル増となると発表した。また、クリーン電力創出能力の拡大を2025年~2035年の10年間で53~59%抑制し、クリーンエネルギー・輸送への投資5,000億ドルが中止される可能性があるとした。さらに、約1,500億ドルの投資と関連するクリーンエネルギー技術製造施設の運用が危機に直面し、これらの製品の米国内需要が大幅に縮小されるとしている。 Rhodium Group “What Passage of the “One Big Beautiful Bill” Means for US Energy and the Economy” (07/11/25) What Passage of the “One Big Beautiful Bill” Means for US Energy and the Economy

2025年第1四半期の電子機器システム設計業界の収入、前年同期から12.8%増

半導体・電子機器業界団体SEMIの技術コミュニティである電子機器システム設計同盟(Electronic System Design (ESD) Alliance)は7月15日、最新版「電子機器設計市場データ(Electronic Design Market Data:EDMD)」報告書を発表した。これによると、2025年第1四半期のESD業界全体の収入は50億9,830万ドルで、前年同期の45億2,160万ドルから12.8%増となった。また、過去1年間の各四半期の収入は、それぞれ前年同期比平均12.6%増であった。製品カテゴリー別にみると、コンピュータ利用工学支援システム(CAE)、集積回路(IC)物理的設計・認証、プリント基板(PCB)・マルチチップモジュール(MCM)などは前年同期比の増加率が1桁であったのに対し、半導体知的財産は同29.6%増、サービスは22.3%増であった。地理的地域別では全地域で増加がみられ、特に、北中南米、欧州・中東・アフリカ、日本では増加率が10%以上となっている。さらに、EDMD報告書の調査対象となった企業における2025年第1四半期の雇用者数は6万4,403人で、前年同期比から4.5%増、2024年第4四半期から2.5%増となった。 SEMI “ESD Alliance Reports Electronic System Design Industry Posts $5.1 Billion in Revenue in Q1 2025” (07/15/25) https://www.semi.org/en/semi-press-release/esd-alliance-reports-electronic-system-design-industry-posts-5.1-billion-dollars-in-revenue-in-q1-2025

米国科学アカデミー、進化生物学者のニール・シュービン氏を次期会長に指名

米国科学アカデミー(National Academies of Sciences)は7月14日、進化生物学者のニール・シュービン氏(Neil H. Shubin)を同アカデミーの次期会長候補に指名したと発表した。シカゴ大学(University of Chicago)の特別教授である同氏は、2004年に魚類と両生類の中間的な体の構造を持つ化石「ティクタアリク(Tiktaalik)」を発見したことで知られる研究者で、ベストセラー著書『あなたの内なる魚(Your Inner Fish)』は、ファイ・ベータ・カッパ科学賞(Phi Beta Kappa Award)を受賞したほか、同アカデミーの年間最優秀科学書に選ばれた。同書を基にしたPBS放送のドキュメンタリーシリーズの制作にも携わり、エミー賞(Emmy Award)と同アカデミーのテレビ・ラジオ部門コミュニケーション賞を受賞しており、科学コミュニケーターとしても高く評価されている。2011年に同アカデミー会員に選出され、複数の委員会で活動してきたシュービン氏は、マーシャ・マクナット現会長(Marcia McNutt)の任期終了後(2026年6月30日)、正式に就任する予定である。 NASEM “Neil H. Shubin Nominated to Be Next National Academy of Sciences President” (07/14/25) https://www.nationalacademies.org/news/2025/07/congress-and-federal-health-agencies-should-take-steps-to-better-align-u-s-investment-in-new-disease-therapies-with-americans-unmet-medical-needs

医療投資、国民のニーズに不一致 米国アカデミー報告

米国科学・工学・医学アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine: NASEM)は7月14日、疾病負担と未充足の医療ニーズに対し、新治療法への投資が不十分と指摘し、その是正を求める報告書を発表した。報告書は、心血管疾患や慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease: COPD)、疼痛などの疾患への研究資金が相対的に少ない一方、アルツハイマー病など多額の資金投入も依然として有効な治療方法がない状況を指摘しており、連邦議会や国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)など公的機関の資金配分において考慮が必要と勧告した。また、厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)主導で、投資状況とニーズの不一致を追跡・評価する省庁間コンソーシアムの設立と財政支援を連邦議会に求め、1回のみの治療で根治する遺伝子・細胞治療法へのアクセスを促進する新たな支払いモデル創設や、食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)の市販後調査の適時完了の徹底、人員増強を推奨している。 NASEM “Congress and Federal Health Agencies Should Take Steps to Better Align U.S. Investment in New Disease Therapies With Americans’ Unmet Medical Needs” (07/14/25) https://www.nationalacademies.org/news/2025/07/congress-and-federal-health-agencies-should-take-steps-to-better-align-u-s-investment-in-new-disease-therapies-with-americans-unmet-medical-needs

製品イノベーション率、マイノリティ・外国生まれで高率 NCSES調査

国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)は7月15日、企業の製品イノベーション率が経営者の性別、人種・民族、出生地などの属性により異なることを明らかにした。2020年の年次企業調査(Annual Business Survey:ABS)によると、従業員を持つ営利企業490万社のうち9%が2018~20年に製品イノベーションを導入し、うち女性が会社株式の過半数を所有する企業のイノベーション率は9.7%で、男性所有企業の8.9%を上回った。産業別では、女性所有企業は小売業と医療・社会支援分野で男性所有企業よりも高く、情報産業と専門・科学・技術サービス分野では男性所有企業が上回った。また、マイノリティ(人種・民族的少数派)所有企業は10.8%と、非マイノリティ所有企業の8.5%を大きく上回り、外国生まれの経営者が過半数を占める企業も10.5%と、米国生まれの経営者による企業の8.4%より高い数値を示した。NCSESは調査結果には複数の要素が関与しているとし、さらなる研究の必要性を強調している。 NCSES “Relationship Between Product Innovation and Business Owner Demographics Varies by Industry” (07/15/25) https://ncses.nsf.gov/pubs/nsf25343

NCSES、製品イノベーション率と年齢・学歴・経験との相関を調査

国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)は7月15日、企業経営者の年齢が若いほど製品イノベーション率が高いという調査結果を発表した。NCSESと国勢調査局(Census Bureau)が共同で実施した年次企業調査(Annual Business Survey:ABS)の2021年版(2020年データ)に基づき、従業員を雇用する営利企業約490万社のうち30万社を対象とした調査によると、25歳未満の経営者が過半数を占める企業では15%が新製品を導入したのに対し、65歳以上では6.6%にとどまったという。学歴別では、高卒経営者の企業が5.3%と最も低く、修士号保有者が13.3%、博士号保有者が14.2%となった。特に理工系学位保有者が経営する企業は、情報産業部門で34.7%と非理工系(19.7%)を大きく上回った。一方、過去の起業経験の有無ではどの産業部門でも有意な差はなく、35歳未満の世代は労働人口の35%を占めるも、企業経営者としては5%にとどまり、55歳以上が経営者の過半数を占めるという結果となった。 NCSES “Relationships Between Business Owner Age, Education, and Experience and Product Innovation” (07/15/25) https://ncses.nsf.gov/pubs/nsf25342

NSTC、国内初EUV研究施設の稼働開始

Natcastは7月14日、半導体の技術革新を推進する国立半導体技術センター(National Semiconductor Technology Center: NSTC)の極端紫外線(Extreme Ultraviolet: EUV)研究施設「EUVアクセラレータ(EUV Accelerator)」がニューヨーク州アルバニーで正式に稼働開始したと発表した。非営利法人で半導体研究開発支援機関のNYクリエイツ(NY CREATES)が運営するアルバニー・ナノテク・コンプレックス(Albany NanoTech Complex)内にある同施設は、CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)によって設立されたNSTCの3つの主要研究開発施設の1つで、既に7月1日から運用を開始しており、現在は標準的な開口数のEUV装置が利用可能で、2026年には高開口数(High Numerical Aperture: NA)EUVシステムも導入予定という。EUV露光(lithography)技術は、より小型で高速、高効率なチップの大量生産を可能にする基盤技術で、同施設での最先端のEUV露光装置へのアクセスや共同研究スペースの活用により、先端半導体技術の商業化を加速していくという。 Natcast “Natcast Celebrates Grand Opening of NSTC EUV Accelerator at NY CREATES’ Albany NanoTech Complex, One of Three NSTC Flagship Semiconductor R&D Facilities Across the Country” (07/14/25) Natcast Celebrates Grand Opening of NSTC EUV Accelerator at NY CREATES’ …
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