NSF、EPSCoRプログラムの下で研究プロジェクト15件に総額4,500万ドルを助成

米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は8月4日、NSF研究研修生プログラム(NSF Research Traineeship (NRT) program)を通して、人工知能(AI)・量子・バイオ技術・トランジショナル科学に重点を置いたプロジェクト15件に助成総額4,500万ドルを新たに支給することを発表した。本助成は、NSFの「競争研究を刺激する確立したプログラム(Established Program to Stimulate Competitive Research:EPSCoR)」の下で付与されるもので、①南アラバマ大学(University of South Alabama)が主導する「エッジ人工知能・訓練強化に関する融合研究(NRT: Converging Research on Edge Artificial Intelligence and Training Enhancement)」、②サンディエゴ州立大学(San Diego State University)及びバージニア大学(University of Virginia)が主導する「教育・研究・最先端技術を通したスマート建設・インフラ・建造物(NRT-IPP: Smart Construction, Infrastructure, and Buildings Through Education, Research, and Cutting-edge Technology)」、③マイアミ大学(University of Miami)が主導する「沿岸回復力に関する融合大学院訓練プログラム(NRT: Convergent Graduate Training Program on Coastal Resilience)」、などを含むプロジェクト15件が助成を受給する。 National Science Foundation “Innovative traineeships prepare …
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NSB、新議長・副議長を選出

米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は8月4日、米国科学委員会(National Science Board:NSB)が7月24日に実施した会議において、新議長にビクター・マクラリー氏(Victor McCrary)、副議長にアーロン・ドミンゲス氏(Aaron Dominguez)を選出したことを発表した。マクラリー氏は、コロンビア特別区大学(University of the District of Columbia)研究担当副学長を務める化学教授で、エネルギー省科学担当次官に就任するためにNSB議長を退任したダリオ・ギル氏(Darío Gil)の後任となる。また、米国カトリック大学(Catholic University of America)上席副学長兼学長補佐(プロボスト)のドミンゲス氏は、NSB副議長を務めていたマクラリー氏の後任となる。マクラリー氏とドミンゲス氏は、①中国との技術競争に勝利するというNSFの重要な役割、②基礎研究を通した米国イノベーションの促進及び全米における科学・技術有能者の養成、③国民の税金を有効活用するビジネス・慈善・政府セクタ間を越えたパートナーシップの促進、④米国内でのSTEM人材養成、などに重点をおいたNSBイニシアティブに継続して取り組むことになる。 National Science Foundation “National Science Board elects new leadership” (08/04/25) https://www.nsf.gov/nsb/news/news_summ.jsp?cntn_id=311453

SNLとLANL、3Dデザイン・BIM標準化に向けて共同イニシアティブを立ち上げ

エネルギー省は8月1日、サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories:SNL)とロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory:LANL)が、3Dデザイン及びビルディング・インフォメーション・モデリング(building information modeling:BIM)の標準化に向けて共同イニシアティブを立ち上げたことを発表した。本イニシアティブは、核安全保障企業を支援するインフラ整備・コスト・ミッション準備の最適化を目指すもので、エネルギー省内で初となる同パートナーシップは、データ主導インフラ実務を使用した施設の最新化という国家核安全保障庁(National Nuclear Security Administration)の戦略を支援することになる。今回のパートナーシップは、SNLとLANLとの間での長年に亘る非公式の協力を基盤とするものであるが、両研究所間でのソフトウェアテンプレート・ワークフロー・教訓の共有などが過去数年間で特に促進されていた。 Department of Energy “Sandia and Los Alamos labs set DOE’s first joint building information modeling standards” (08/01/25) https://www.energy.gov/nnsa/articles/sandia-and-los-alamos-labs-set-does-first-joint-building-information-modeling

エネルギー省、先進核燃料経路試験プロジェクトで最初のパートナー企業を選出

エネルギー省は8月4日、米国内の核燃料サプライチェーン強化に向けた取り組みの下、大統領令「国家安全保障のための先進原子炉展開(Deploying Advanced Nuclear Reactors for National Security)」に準拠するために2025年7月に発表した「燃料経路パイロットプログラム(Fuel Line Pilot Program)」に関し、最初の条件付きパートナー企業にスタンダード・ニュークリア社(Standard Nuclear)を選出したことを発表した。スタンダード・ニュークリア社は、テネシー州とアイダホ州の両州において、ロバストな核燃料供給を確保するためにエネルギー省が許可したプロセスを活用するが、建設作業や施設の廃炉に関連する全ての経費は同社が負担することになる。なお、エネルギー省は、同大統領令に準拠するために「原子炉パイロットプログラム(Reactor Pilot Program)」を進めており、「燃料経路パイロットプログラム」は同プログラムを支援するものとなる。 Department of Energy “Energy Department Announces First Pilot Project for Advanced Nuclear Fuel Lines” (08/04/25) https://www.energy.gov/articles/energy-department-announces-first-pilot-project-advanced-nuclear-fuel-lines

NSF、上級キャリア職を削減

トランプ政権が米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の再編と職員数の大幅削減を図る中、NSFは7月28日、職員宛てのEメールで、上級管理職(Senior Executive Service: SES)の人員削減を開始したと述べた。SESは政府内で最も高いキャリア職位で、連邦機関で指導的立場となる存在である。NSFによれば、今回の措置の影響を受ける職員は、新たな役割へと異動し、NSF内で、空席となっているSES、SES以外の職位、または同等な職位に任命されるという。職員宛てのEメールによれば、組織内部の人事異動により、NSFにおける管理職と非管理職の割合は、1対17から、約1対30に拡大するという。NSFは、5月にSES職員を縮小する計画を発表していたが、地方裁判所が連邦機関内での解雇及び人員削減計画に予備的差止命令を出していたことから、計画は停止していた。最高裁は7月上旬にその差止命令を覆した。 E&E News “Science agency cuts senior career jobs” (07/29/25) https://www.eenews.net/articles/science-agency-cuts-senior-career-jobs/

海外留学生の激減により、米経済は70億ドル損失

NAFSA:国際教育者協会(NAFSA: Association of International Educators)とJBインターナショナル(JB International)の「2025年秋 海外留学生の入学者数見通しと経済的影響(Fall 2025 International Student Enrollment Outlook and Economic Impact)」の予備的予測によれば、ビザの発給禁止や面接及び手続きの混乱といった最近の動きが、米国の地域経済に大きな影響をもたらす可能性があるという。SEVISと国務省(Department of State)のデータによると、新たな海外留学生の入学者数が30~40%減少し、結果として今秋の海外留学生総数は15%減少する可能性がある。NAFSAとJBインターナショナルは、こうした結果は、地域経済に70億ドルの支出減少と6万人以上の雇用喪失をもたらす可能性があるとしている。これを受けて、地域経済への影響を軽減するため、国務省に対して、F1、M1ビザ(学生)及びJ1ビザ(交換訪問者)の申請者のビザ面接予約及び手続きを迅速化することと、現在米国への入国が禁止されている19カ国の渡航制限からF及びMビザの学生とJビザの交換訪問者の入国を例外とし、ビザ発給に必要な身元審査等を維持することを要請した。 NAFSA “U.S. Economy Could Suffer a $7 Billion Loss from Precipitous Drop in International Students” (07/29/25) https://www.nafsa.org/about/about-nafsa/us-economy-could-suffer-7-billion-loss-precipitous-drop-international-students

ハーバード大学学長、「トランプ政権との5億ドルの取引は検討していない」と発言

ハーバード大学(Harvard University)で事情に詳しい3名の教員によれば、同大学のアラン・ガーバー学長(Alan M. Garber)は教員へ向けて、トランプ政権との間の合意は差し迫ったものではないと述べ、大学は5億ドルの和解を検討しているとの最近の報道(7月28日付けニューヨークタイムズ)も否定したという。同学長は、「交渉による和解ではなく、法廷を通じた解決を考えている」と発言した。既にここ数週間でトランプ政権は複数の大学との間で和解に達しており、うち、コロンビア大学(Columbia University)は連邦資金へのアクセスと引き換えに2億ドル以上を支払うことに同意した。トランプ政権はハーバード大学に対しては更に大きな金額での取引を求めていると報じられている。一方で、ハーバード大学は、大学における学問の自由を脅かすいかなる取引にも応じないと一貫して主張している。 The Harvard Crimson “Harvard President Garber Tells Faculty He Is Not Considering a $500 Million Deal With Trump” (08/04/25) https://www.thecrimson.com/article/2025/8/3/garber-500-million-trump/

NSFとNIH、UCLAへの助成金を停止

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は7月31日、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California, Los Angeles: UCLA)への約300件の助成金は新たな通知があるまで停止されると通達した。NSFは、フリオ・フレンクUCLA総長(Julio Frenk, Chancellor)宛ての書簡で、同大学は反ユダヤ主義や偏見のない研究環境の推進を怠っていると批判した。フレンク総長は7月31日に発表した公開書簡の中で、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)を含む他の連邦機関もUCLAへの助成金の一部を停止していることを明らかにしている。ある報道によれば、エネルギー省(Department of Energy)もUCLAの助成金を停止しているという。今回の助成金停止が発表される前の7月29日には、司法省(Department of Justice)が、UCLAは公民権法(Civil Rights Act)による差別禁止規定に違反し、ユダヤ人及びイスラエル人学生に対して敵対的な教育環境を作り出していたと認定していた。 Science “NSF and NIH suspend grants to UCLA” (08/01/25) https://www.science.org/content/article/nsf-and-nih-suspend-grants-ucla

米国科学アカデミー、エグゼクティブ・オフィサーにモニカ・フェイト氏を指名

米国科学アカデミー(National Academies of Sciences: NAS)は、次期エグゼクティブ・オフィサー(executive officer)にモニカ・フェイト氏(Monica Feit)を指名した。2025年10月4日付けで就任する。同氏はこの役割において、役員や会員の選出、年間・地域会合の運営、NASの社長(president)、副社長(vice president)、事務局長(home secretary)、評議会(Council)などの管理などの、NASの会員活動を監督する。また、NASのプログラム活動(表彰、英国及びイスラエルとの二国間科学フォーラム、米国及び多国間のフロンティア・オブ・サイエンス(Frontiers of Science)シンポジウム、市民参加型プログラム等)も管轄する。フェイト氏は現在、米国アカデミー(National Academies)の健康・医薬部門のエグゼクティブ・ディレクターを務めており、同組織内の様々な役職で15年以上の経験がある。 National Academy of Sciences “National Academy of Sciences Selects Monica Feit as Executive Officer” (08/04/25) https://www.nasonline.org/news/national-academy-of-sciences-selects-monica-feit-as-executive-officer/

運輸省、DC=ボルチモア間のマグレブ用資金2,600万ドルを打ち切り

ショーン・ダフィー運輸長官(Sean P. Duffy)は8月1日、連邦鉄道局(Federal Railroad Administration)がボルチモア=ワシントンDC間の超電導リニア(Superconducting Magnetic Levitation: SCMAGLEV)プロジェクト向けの2件のグラント(合計2,600万ドル以上)を打ち切りにすると発表した。その理由として、約10年に及ぶずさんな計画やコミュニティからの反発、大幅なコスト超過、そして具体的な成果が示されていないことを挙げている。SCMAGLEVプロジェクトは、超電導リニア技術を使ってボルチモアとワシントンDCを結ぶ高速鉄道プロジェクトで、その建設のための資本費用は約200億ドルと試算された。本プロジェクトへの連邦鉄道局の関与は2016年に遡る。 Department of Transportation “President Trump’s Transportation Secretary Sean P. Duffy Cancels $26 Million in Funds for Doomed DC-Baltimore MagLev Boondoggle” (08/01/25) https://www.transportation.gov/briefing-room/president-trumps-transportation-secretary-sean-p-duffy-cancels-26-million-funds