宇宙軍、通信妨害対策機能を装備した通信衛星の実証に取り組む5社を選出

宇宙軍(Space Force)は先般、敵による通信妨害への対策機能を装備した戦術的通信衛星の開発に取り組む企業5社を選出した。選出されたのは、ボーイング(Boeing)、ノースロップ・グラマン(Northrop Grumman)、インテルサット(Intelsat)、ビアサット(Viasat)、アストラニス(Astranis)の各社で、合計3,700万ドルを受益する。これらの5社は、保護型戦術的SATCOM-グローバル(Protected Tactical SATCOM-Global: PTS-G)」の設計と実証に取り組む。宇宙軍は、商業企業と伝統的な主要契約企業を組み合わせることで、開発費用を抑え、より早く実施できることを目指しているという。宇宙軍は昨年、新たな衛星群を2028年までに打ち上げることを目標としてPTS-Gプログラムを立ち上げた。 Defense News “Space Force picks 5 firms to demo anti-jam satellite communications” (07/30/25) https://www.defensenews.com/space/2025/07/30/space-force-picks-5-firms-to-demo-anti-jam-satellite-communications/

ニューヨーク州電力公社、再生可能戦略計画を更新

ニューヨーク州電力公社(New York Power Authority: NYPA)は7月29日、「再生可能戦略計画更新版(Renewables Updated Strategic Plan)」(パブコメ用草案)を発表した。1月に発表した同戦略計画へ寄せられたパブコメを反映させたもので、61件の個別プロジェクトと3件のポートフォリオ(合計152件の分散型エネルギー貯蔵プロジェクト)が含まれている。これらはソーラー及び風力発電とエネルギー貯蔵で構成され、ほぼ7ギガワット(GW)の容量で、1月の戦略計画で概説されたエネルギー容量合計の2倍以上となっている。更新版へのパブコメは9月12日が締め切りとなっており、再生可能戦略計画の最終版は2025年12月9日にNYPA理事会に提出される予定である。 NY Power Authority “NYPA Renewables Updated Strategic Plan” (07/29/25) https://www.nypa.gov/-/media/nypa/documents/document-library/renewables/Draft%20NYPA%20Renewables%20Updated%20Strategic%20Plan%20%207292025

ナノ=バイオ・マテリアルズ・コンソーシアム、国防/医療/産業バイオイノベーション関連のプロジェクトを募集

国際半導体製造装置材料協会(Semiconductor Equipment and Materials Institute: SEMI)の技術コミュニティの一つであるナノ=バイオ・マテリアルズ・コンソーシアム(Nano-Bio Materials Consortium: NBMC)は8月1日、国防/医療/産業バイオイノベーション/環境脅威検出に関連する検知/診断/拡張技術の進展を目的としたプロジェクトの募集を発表した。公募のトピックには、①過酷な環境における基盤技術(先端マテリアルや電力管理、先端コンピューティング)、②生体信号検知および処理、ユーザーインターフェース技術、③産業バイオプロセスのリアルタイム監視、④多様な環境における様々な脅威を検知するバイオ型センサー、が含まれる。この取り組みは、SEMIと陸軍研究所(U.S. Air Force Research Laboratory)による共同プログラムの一部で、受益プロジェクトは、25万~75万ドルを受益する。 SEMI “SEMI NBMC Opens Call to Fund Integrated Biosensing Platforms for Human Performance Enhancement, Industrial Bioprocess and Environmental Monitoring” (08/01/25) https://www.semi.org/en/semi-press-release/semi-nbmc-opens-call-to-fund-integrated-biosensing-platforms-for-human-performance-enhancement-industrial-bioprocess-and-environmental-monitoring

国土安全保障省、本人確認技術の開発を競う業界コンペの第3弾を開始

国土安全保障省(Department of Homeland Security)科学技術総局(Science and Technology Directorate: S&T)は、技術業界が本人確認認証技術を競うコンペシリーズ「遠隔本人確認認証ラリー(Remote Identity Validation Rally: RIVR)」の第3弾の開始を発表した。第3弾では、高解像度の写真や表示、マスク等の技法を使って他人になりすまそうとする詐欺者の検出を対象とする。コンペに参加する企業は、利用者が政府サービスの利用や銀行口座の開設などを行う際の詐称対策となるセキュアで正確、かつユーザーフレンドリーな技術の開発に取り組む。RIVRの第1弾では、詐欺の検出に焦点を当て、身分証明書の顔写真と自撮りの写真を比較するソフトウェア能力を評価し、第2弾では身分証明書の真偽確認に焦点が当てられた。 Department of Homeland Security “News Release: DHS S&T Launches Third Phase of Industry Competition to Develop Revolutionary Identity Verification Tech” (07/31/25) https://www.dhs.gov/science-and-technology/news/2025/07/31/st-launches-third-phase-industry-competition-develop-revolutionary-identity

業界団体、EPAによる「2009年危険性認定」撤回案に対して沈黙を維持

「Kストリート(K Street)」と呼ばれる米国ロビー活動の中心に拠点を持つ主要業界団体は、大統領府による意向の下で環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)が温室効果ガスに関する「2009年危険性認定(2009 Endangerment Finding)」の撤回を提案したことに関し、事実上沈黙を維持している。これは、「大気浄化法(Clean Air Act)」の下でのEPAによる温室効果ガス規定撤廃に関する権限について内部での意見の一致がなく、非常に繊細な問題となっているためである。EPAは、2010年に遡って自動車・トラックの排ガス関連規則を全て撤廃する計画である。EPAの計画に対し、米国石油協会(American Petroleum Institute)は、車両の排ガス問題を取り上げたことを称賛しながら、規制自体に関しては、EPAと協力しながら数カ月をかけて賢明且つ有効な排ガス規制を策定することへの期待を表明した。また、米国商工会議所(U.S. Chamber of Commerce)は、第2次トランプ政権による経済成長重視を評価しつつ、EPAの提案に関しては、提案を精査して加盟企業からの建設的フィードバックを同庁に提供するとコメントしている。一方、営利公益事業の業界団体であるエジソン電気協会(Edison Electric Institute)は、現在提案内容を確認中とし、EPAは、その権限を利用して柔軟性ある規制を策定することが必要とコメントしている。 Axios “K Street’s delicate “endangerment” stance” (07/30/25) https://www.axios.com/newsletters/axios-generate-16db3960-6c98-11f0-9f74-b71d9881fb92.html?chunk=2&utm_term=emshare#story2

2025年第2四半期のシリコンウェーハ出荷量、世界全体で前年同期比9.6%増

半導体・電子機器設計・製造サプライチェーン関連業界団体SEMIのシリコン製造者グループ(Silicon Manufacturers Group:SMG)は7月29日、シリコンウェーハ業界の四半期ごとの分析報告を発表し、2025年第2四半期の世界全体におけるシリコンウェーハの出荷量は前年同期比9.6%増の33億2,700万平方インチであったことを明らかにした。また、2025年度第1四半期からは14.9%増となった。SEMI SMG議長でグローバルウェーハ社(GlobalWafers)副社長兼首席監査の李崇偉氏(Lee Chungwei)は、高帯域幅メモリ(high-bandwidth memory:HBM)を含むAIデータセンターチップ用シリコンウェーハの需要は引き続き非常に高いとしながら、将来の地政学的影響及びサプライチェーンの動きは不確実な状況が継続とコメントしている。 SEMI “SEMI Reports Worldwide Silicon Wafer Shipments Increase 10% Year-on-Year in Q2 2025” (07/29/25) https://www.semi.org/en/semi-press-release/semi-reports-worldwide-silicon-wafer-shipments-increase-10-percent-year-on-year-in-q2-2025

元エネルギー省LPO幹部、低炭素技術の迅速な展開を目指す非営利組織を立ち上げ

バイデン政権下でエネルギー省融資プログラム局(Loan Programs Office:LPO)上級顧問を務めたスーザン・キッシュ氏(Susan Kish)は7月30日、米国内外での低炭素技術の迅速な展開を目指す非営利組織「コンストラクティブ(Constructive)」を立ち上げたことを公表した。コンストラクティブは、「クリーンエネルギー・気候インフラ拡大のためにリーダー及び専門家が協力する手段の再構築」を目標としており、同組織の「ステークホルダー・エンゲージメント・モデル」は、文書や会議を提供するだけでなく、ギャップを埋めることを意図するものである。また、政府機関・企業・シンクタンク・慈善団体などと協力し、重点領域には、①デマンドレスポンス、②次世代地熱・先進原子力などといったクリーンエネルギーの確実な供給、③トランスミッションを含むグリッド強化技術、④先進製造、などが含まれる。同組織の資金は、提供するサービスへの料金が主であるが、最終的には慈善団体からの助成が主要資金源となる見込みである。なお、コンストラクティブ運営チームには、複数の元LPO職員が含まれる。 Axios “DOE alums launch group to connect dots on tech deployment” (07/30/25) https://www.axios.com/newsletters/axios-generate-16db3960-6c98-11f0-9f74-b71d9881fb92.html?chunk=1&utm_term=emshare#story1

鉱物採鉱・再生可能エネルギー事業関連訴訟件数、2018年以降に増加

ビジネス・人権リソースセンター(Business & Human Rights Resource Centre:BHRRC)は7月1日、2009年から追跡してきた、再生可能エネルギー・バリューチェーンの拡大に関連する人権侵害によって直接的影響を受けた人々による訴訟95件に関するデータを発表した。これによると、95件の訴訟の約77%は2018年以降に提起されたもので、訴訟の71%は過渡鉱物(transition minerals:再利用可能エネルギー、EVや電化に利用されるコバルトやリチウム等の8種の鉱物とBHRRCが定義)採鉱に関連するものであった。また、再生可能エネルギーセクタが訴訟全体の29%を占め、これには、風力発電14%、水力発電12%、太陽発電4%が含まれる。その他の主な結果は、①権利の侵害が最多であった地域は中南米・カリブ諸島で、全体の53%を占め、当地域で提起された訴訟41件のうち31件は過渡鉱物採鉱関連、10件は再生可能エネルギー関連、②訴訟の70%は清潔・健全・持続可能な環境に住む権利に関連し、56%は水の汚染・水へのアクセスに関連、③訴訟提起者の47%は先住民で、先住民が提起した訴訟の49%は先住民の権利侵害に関連し、うち33%は「自由意思による、事前に得た、十分な情報に基づく同意」に関する権利の侵害、④訴訟の53%は、権利保有者が当該エネルギープロジェクトに関して適切且つ十分な相談を受けなかったと主張、⑤訴訟の27%は土地所有権の侵害に関するもので、40%は先住民の聖地などといった著名な地区もしくは保護地区に関連、⑥訴訟の48%は生計を立てる権利に関連、などであった。なお、追跡対象となった訴訟の約65%は、当該プロジェクトの一時的・恒久的停止を要求している。 Business & Human Rights Resource Centre “Rising human rights lawsuits raises concerns about how energy transition is being delivered” (07/01/25) https://www.business-humanrights.org/en/from-us/media-centre/rising-human-rights-lawsuits-raises-concerns-about-how-energy-transition-is-being-delivered/

米独による重要鉱物に関する取り組みが独で始動

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)とドイツ連邦画期的イノベーション庁(German Federal Agency for Breakthrough Innovation: SPRIND)は、昨年、両国における重要新興技術の画期的イノベーションを加速させることを狙いとしたパートナーシップを構築したが、今般、この一環として、SPRINDが複雑な廃棄物源から金属や重要鉱物を出する取り組みを加速させるチャレンジを開始し、NSFにおいても、技術・イノベーション・パートナーシップ総局(Directorate for Technology, Innovation and Partnerships)が今後数か月以内に、米国を拠点とする類似の取り組みを発表する予定であるという。これは、TIPの「技術金属変革プログラム(Tech Metal Transformation program)」の下で実施される。 National Science Foundation “NSF-SPRIND joint effort kicks off with the launch of critical minerals challenge in Germany, U.S.-based effort to follow” (07/30/25) https://www.nsf.gov/tip/updates/nsf-sprind-joint-effort-kicks-launch-critical-minerals

NIST、ソフトウェア開発のセキュリティ強化に向けたコンソーシアムと指針草案発表

「ソフトウェア・サプライチェーン及びセキュリティ慣行の開発運用コンソーシアム(Software Supply Chain and DevOps Security Practices Consortium)」は、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)の国家サイバーセキュリティ・センター・オブ・エクセレンス(National Cybersecurity Center of Excellence: NCCoE)が主導するコンソーシアムで、14の会員組織で構成される。このコンソーシアムは、今年6月に発表された大統領令に基づき、NISTのセキュアなソフトウェア開発枠組み(Secure Software Development Framework: SSDF)を基盤とするベストプラクティスの実践に関する指針の策定に取り組む。NCCoEは今般、「セキュアなソフトウェア開発・セキュリティ・運用の慣行(Secure Software Development, Security, and Operations (DevSecOps) Practices)」と題する指針の予備的草案を発表し、パブコメの募集を開始した(9月12日締め切り)。 NIST “NIST Consortium and Draft Guidelines Aim to Improve Security in Software Development” (07/30/25) https://www.nist.gov/news-events/news/2025/07/nist-consortium-and-draft-guidelines-aim-improve-security-software